とにかく映画が好きなんです

とにかく映画が好きで、特にアメリカ映画大好きです このブログは、ネタバレありの映画鑑賞日記です。主にハリウッド映画と韓国映画をメインに感想を書いています








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ドキュメンタリー映画「猫が教えてくれたこと」を試写会で観た。

トルコのイスタンブールで暮らす町猫たちの日常を描く。


満足度 評価】★★★☆☆(3.5)

最初から最後まで猫だけを見つめるドキュメンタリー映画。

監督は、「イスタンブールの猫は他の大都市の猫と違う」と思ったのが、この映画を撮るきっかけになったそう。

それでは、なぜ、イスタンブールの猫は他と違うのか

その理由を考えてみた。


「猫が教えてくれたこと」予告編 動画

(原題: Kedi)




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キャスト&スタッフ


出演者

〇イスタンブールの猫たち

〇イスタンブールの人たち

監督・製作

〇ジェイダ・トルン


2016年製作 アメリカ映画



猫が教えてくれたこと



あらすじ


イスタンブールの街の中で暮らす猫たちについて、住民たちへインタビューを交えながら紹介する。



猫が教えてくれたこと2



感想(ネタばれあり)


他の大都市では見られない猫たちの暮らし in イスタンブール


トルコのイスタンブール。

ただ、ひたすらに猫と、猫を愛する人々を見つめる79分間の映画。

イスタンブールといったら、トルコでも最大の都市。

その大きな町の中に猫が溢れてる。

日本でいったら、東京の谷中とか、各地にある猫島が近いんだろうか。



まず、町の中で暮らす猫の多さに驚かされる

イスタンブールの中には小さな漁港がある。

そこで暮らす住民によれば、昔は漁に出る時に旅のお供として猫を連れて行っていたことが始まりで、この漁港には猫が増えていったんだと言っていた。

それに加えて、イスラム教の猫を大切する習慣が、野良猫を増やすことになったんだろうなぁと思った。

このドキュメンタリーの中には、町の中にモスクがある風景も登場する。



そして、その町に溢れる猫たちは当たり前のようにそこにいて、住民たちも彼らを追い出そうとはせずに、むしろ「持ちつ持たれつ」の関係で共存しているのが、面白かった。

この映画を観る前に、監督によるトークショーがあったのだけど、その中で彼女は

「私は幼い頃にイスタンブールで暮らしていて、イスタンブールの猫を知る機会があった。

その後、ロンドンやNYで猫たちを見てきたけれども、イスタンブールの猫たちとは全く違っていた

だから、いつかイスタンブールの猫を撮りたいと思っていたのが、この映画を製作するきっかけになった」

と話していた。



そして、私も、この映画を見始めて、監督の言う『他の街とは違う猫たち』の意味が分かったような気がした。

私から観て、何が違っていたのかを、ここには書いていきたいと思う。



猫が教えてくれたこと3


人間から餌をもらい、人間に癒しを提供する「猫と人間の共存共栄の生き方」



イスタンブールの猫を観ていて思ったのは、猫と人間が共存共栄しているということ

猫は人間から餌をもらい、人間は猫から癒しをもらう

この映画の中には、

「猫に餌をあげるようになって、人とコミュニケーションをとれるようになった」と言った人や、

「昔、可愛がっていた猫を亡くして、悲しみに暮れていたけど、他の猫を可愛がるようになって癒されている」と言っている人もいた。

その猫たちのほとんどが野良猫である。



いつも決まったところで餌をもらい、いつも決まったところで寝ている。

しばらく見なくなったなぁと思ったら、子供を産んでお母さんになっている。

そんな彼らの成長を住民たちは温かく見守っている

みんなで猫たちを育てていこうとしている住民の姿勢が、他の街と決定的に違うところではないかと思う。



そんな中、特に心に残っているのはレストランで暮らしている猫たち。

ネズミが増えて困ったレストランのオーナーが、猫に餌をあげるようになると、そのお礼とばかりにネズミを退治してくれるようになる。

だから、そのレストランでは猫が欠かせないと言っていた。



そして、違うレストランの猫は、店の中に入って商売の邪魔をするようなことは一切せず、お腹がすいたら、外から窓をひっかいて合図する。

その猫の合図を見たくて、その店に行くお客さんもいるんじゃないかと思うぐらい愛らしい。



そんな風にして、そのイスタンブールの街では猫と人間のそれぞれの役割がキチンと分担されていて、お互いに踏み込んじゃいけないラインを守っているからこそ、共存できているんだろうと思った

また、人間が猫を管理するではなく、共に対等な立場で人間と猫がうまいこと住み分けをしているという印象だった。

その町の中で、人間に囲まれながらも人間に生活の全てをゆだねるわけではなく、自由奔放に生きている猫たちの自立心が、犬とは大きく違うところだし、この町の猫が、他の都市の猫たちと大いに違うところなんじゃないかと思った。



猫が教えてくれたこと4


人間の生活の変化が猫に与える悪影響



しかし、この映画では、そんな猫と人間の幸せな関係ばかりを描いているわけではない。

人間たちの生活の変化が猫たちに与えている影響も描いてる

イスタンブールはトルコ最大の都市。

経済が発展するつれ住宅地も増え、草木に覆われた空き地はコンクリートで埋められていき、ビルが建てられていく。



野良猫たちは、土を掘り返して排泄しているけれど、コンクリートになると排泄できなくなってしまう。

そして、猫たちは次第に住みにくくなったその場所から離れていってしまう。

現在のイスタンブールでは、そうやって猫が住めなくなった場所が増えているのだそう。

それは、町の中の緑が減っているということであり、人間にとっても住環境が悪化しているということでもある。



ということは、ロンドンやNYでは見られない猫の姿がこのイスタンブールで見られるのは、他の大型都市に比べて猫には住みやすい環境だったからだと言えるのかもしれない。

しかし、イスタンブールも他の大都市の仲間入りをしようとしている。

これで、東京都心のコンクリートジャングルで猫を見かけない理由も分かった気がした。



また、ここ数年で、癌による猫の死亡が増えているという話もあった。

映画の中では、餌を与えている人間の食生活の変化が原因だと言っていた。

人間よりも体の小さい猫は食べ物に含まれている化学物質の影響を受けやすいんだろうなと思った。

ということは、人間が受ける影響は猫に比べてゆっくりかもしれないが、確実に癌にかかる割合が増えていることは確か。

それは猫たちが身をもって人間社会に警笛を鳴らしているということでもある。



そういう猫たちの行動や体の変化から、人間社会の問題点を見通すことができる

良い面も悪い面も含めて、ここでは、猫と人間が持ちつ持たれつで共存していることが分かる。



猫が教えてくれたこと5


持ちつ持たれつ…猫と人間の対等なカンケイ



結局のところ、イスタンブールの町猫は、他の大都市に比べて何が違うのか。

まず、根本的に「猫を大切にしよう」という思いが、他の都市より強いっていうのがあると思う。

その上で私が思ったのは、「猫と人間が対等の関係である」ということ。

日本の町猫、恐らく、東京の谷中あたりだと、このイスタンブールのように対等の関係を見られるのかもしれない。

しかし、たいていの町猫は人間が住んでいる街で、たまに人間に追い払われながら、軒下や草むらの中でひっそりと暮らしている。

それは、人間が主で猫が従の主従関係



しかし、そこには、猫の排せつ物で嫌な思いをしたり、猫アレルギーの問題があったりして、「野良猫NO」と言っている人にもそれなりの理由がある。

だから、そういう人たちを避けるようにして暮らしてきた、今の日本の野良猫事情もあるんだろうと思う。

それに、イスタンブールでは、緑が減ったことで猫の住める場所が減ってしまったように、今の日本の都会では、猫の住める場所が限られてしまっている



しかし、そもそもは、ペットにしようと思って飼った猫を捨ててしまったという人間の勝手なエゴもあるはず。

それを思うと、イスタンブールのように猫と人間が対等の関係で共存するのが望ましいんだろうと思う。

でも、そういう関係を保つほどのゆとりが、人間社会からなくなっているということでもある。

「だいたい、そんな餌代は誰が払うんだ」なんてことでもめそうだし。

私は個人的に、犬と違って猫は話しかけても無視されるのが嫌で、「断然、犬派」なんだけれども、この映画を観て、私も近所の野良猫にもっと優しくしてあげないといけないなと思った。

優しくしてあげたら、それだけのものを猫が運んできてくれそうだから。
(既に考えがやましい私はやっぱり犬派(笑))



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海外ドラマ「アイアン・フィスト」<シーズン1>エピソード8『傷だらけの果実』をNetflixで観た。

これまで「アイアン・フィスト」を見てきた中で、このエピソード8が一番面白かった!!

だって、なんと!!!あの『酔拳』が登場したから!!

マダム・ガオの謎はますます深まるばかりで、この先の展開が楽しみ。

「アイアン・フィスト」<シーズン1>予告編 動画

(原題:Iron Fist)




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〇 「アイアン・フィスト」<シーズン1>エピソード7 観ました!!

感想はこちらから →海外ドラマ「アイアン・フィスト」<シーズン1>エピソード7『巨悪の巣窟』ダニーの恋敵!?バクトが登場。フィン・ジョーンズ主演MARVEL(マーベル)作品【感想】

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キャスト&スタッフ


出演者

フィン・ジョーンズ

ジェシカ・ヘンウィック

ジェシカ・ストループ

トム・ペルフリー

ロザリオ・ドーソン
…(「レゴバットマン ザ・ムービー」(声の出演)、「白い沈黙」、「イーグル・アイ」、「アンストッパブル」、「7つの贈り物」、「RENT/レント」、「シン・シティ」、ドラマシリーズ「デアデビル」、「ジェシカ・ジョーンズ」、「ルーク・ケイジ」など)

〇ルイス・タン


アイアン・フィスト



感想(ネタバレあり)


マダム・ガオを追ってアンジョウへ向かうダニー、クレア、コリーン


前回のエピソード7で、ラドバンから「マダム・ガオはアンジョウにいる」にいると言われたダニーがアンジョウを調査すると、そこには、マダム・ガオが持っているヘロイン工場があった。

きっと、そこにお父さんとマダム・ガオの関係を知る手掛かりがあると思ったダニーは、中国のアンジョウへ向かう決意をする

その話をコリーンとクレアにしたダニーだったが、2人ともダニーに付いて行くと言う。



そこで、3人はランド社のプライベートジェットに乗って中国のアンジョウへ向かう。

飛行機に乗ったダニーは、未だに少しでも飛行機が揺れると、飛行機事故に遭った時の自分を思い出してしまうことに気づく。



その一方で、クレアは、『シーゲート刑務所』から来た手紙を肌身離さず持ち、何度も読んでいた

これは、もちろん、ルーク・ケイジからの手紙

いや、私は、もう刑務所から解放されたのかと思ってた。

ルークは、まだ刑務所にいるっていう設定なんだね。



そして、ダニーがランド社の化学工場による汚染に対し、地域住民に謝罪した件で、証拠隠しをしたミーチャム兄妹はランド社からクビにされる危機を迎えていた。

それに対し、ジョイは重役たちのスキャンダラスな写真を集めていた。

それは、重役たちに自分たちをクビにできないよう脅迫するためだった。



この時、ジョイは「探偵を雇って撮らせたの。彼女がシラフの時は優秀な探偵だったわ」と言っている。

この『シラフの時は優秀な探偵だった』というのは、『ジェシカ・ジョーンズ』のこと

なかなか世界は狭いねぇ(笑)



アイアン・フィスト1-8-1



ヘロイン工場の門番は「酔拳」の達人だった!


アンジョウのヘロイン工場で、ダニーを迎えたのはカンフーの達人ジョウ・チェン(ルイス・タン)だった。

なんと、そのジョウ・チェン、懐かしの酔拳の達人だった!!

まさか、『アイアン・フィスト』で酔拳を見られると思わなかったから、嬉しかったなぁ。

香港映画ファンや、ジャッキーファンだったら、きっと同じ気持ちのはず!!

伝説の酔拳を久しぶりに観たわ。

飲めば飲むほど、強くなる!!!(笑)



そんなこともあり、このエピソード8は『アイアン・フィスト』の中で一番楽しい回だった。



ヘロイン工場の門番であり、「酔拳」のマスターであるジョウ・チェンを倒したダニー。

そこへクレアを連れてきたコリーンも合流し、3人でマダム・ガオのボディガードと対決する。

その時、マダム・ガオがダニーたちを殺そうと毒を仕込んでいて、その毒で、ダニーの乗った飛行機の操縦士も殺されたことにダニーが気づく。

つまり、ダニーの両親を殺したのはマダム・ガオだったということが明らかになった



そして、ダニーはマダム・ガオを連れ、コリーンとクレアと共にアメリカへと帰っていく。




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マルゲリータ・ブイ主演、イタリア・フランス合作映画「はじまりの街」を試写会で観た。

夫のDVにより、古い友人を頼ってローマからトリノへと逃げてきた女性の再出発を描く。


満足度 評価】:★★★☆☆(3.5)

トリノの美しい街並みを舞台に、夫のDVから逃げ出した女性とその息子の物語が描かれる。

我慢できないのは、自分の努力が足りないからではない。

全てを捨てて「逃げること」が、必要な時もあると教えてくれる作品だった。


「はじまりの街」予告編 動画

(原題:La vita possibile)




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キャスト&スタッフ


出演者

マルゲリータ・ブイ
…(「ローマの教室で~我らの佳き日々~」など)

〇ヴァレリア・ゴリノ
…(「レインマン」など)

〇アンドレア・ピットリーノ

〇ブリュノ・トデスキーニ

〇カテリーナ・シェルハ

監督

〇イバーノ・デ・マッテオ


2016年製作 イタリア・フランス合作映画



はじまりの街



あらすじ


アンナ(マルゲリータ・ブイ)は、夫からDV(家庭内暴力)を受け続けたため、夫には行先を告げず、13歳になる息子のヴァレリオを連れ、ローマからトリノへと逃げてきた。

トリノには、古い友人のカルラ(ヴァレリア・ゴリノ)がいたからだった。

カルラは、アンナとヴァレリオを自宅に温かく招き入れる。

ひとまず生活する場所が決まったアンナは、翌日から仕事探しを始めるが、急に友人たちと別れ、父とも会えなくなってしまったヴァレリオは、孤独からアンナに反抗するようになる…。



はじまりの街4



感想(ネタばれあり)


辛いことがあったら、逃げることも前向きな選択の1つ



仕事や家庭に問題を抱えている時、その問題が解決できないのは『私の努力が足りないから』と考え、必要以上にがんばってしまうことがある。

その結果、その問題を悪化させ、ますます深みにはまってしまう。

そんな経験はないだろうか。



この映画『はじまりの街』は、そんな時には『逃げることも前向きな選択の1つ』だと教えてくれる。



主人公のアンナは、夫から暴力を振るわれていた

そして、ちょうど殴られているところを、13歳になる息子・ヴァレリオに観られてしまう。

その状態は、自身にも、息子のためにも良くないと考えたアンナは、夫に行先も告げず、息子を連れてトリノへと逃避行する。

トリノでは、古い友人のカルラが温かく迎えてくれた。



しかし、新しい土地でゼロから人生を再出発させるのは簡単なことではなかった

いつまでも友人の家に甘えているわけにはいかないし、そのためには仕事も探さなければいけない。

息子も父や友人たちと離ればなれになり、寂しくなって反抗し、癇癪を起してしまう。



そんな前途多難なアンナを支えてくれたのは、友人のカルラや、近所の人たちだった。

そして、苦労する母親の姿を見ながら、孤独だった息子も少しずつ逞しくなり成長していく



全てを捨ててゼロからやり直すということは、決して簡単ではないけれど、彼らにとって何が幸福なのかを考えたら、『逃げること』も、人生を幸福にする前向きな選択の1つだということが分かる。



はじまりの街2


失恋、父親代わりとなる男性との出会いを通じて成長する思春期の少年



DV夫と離れ、新生活を始めた彼女の頭を悩ませたのは、13歳で、ちょうと思春期に差し掛かった息子のヴァレリオだった

私は、ヴァレリオが13歳だと知った時に

「そうか、中学生1年生ぐらいだよな。女の子に興味を持ち始める年頃だよな…」

と思った。

そして、まるで私の心の声を聞いていたかのように、ヴァレリオは、毎日公園に立ち、体を売って生活しているラリッサ(カテリーナ・シェルハ)のことが気になり始める。

やはり、男子の思春期は、世界共通のようだ。



父が母に暴力を振ると分かっていても、父のことが恋しくなり、仲良かった友達と会えなくなったヴァレリオは孤独だった

その時に知り合ったのが、ラリッサだった。

恐らく、東欧から流れてきんだろうと思われる移民のラリッサにとって、ヴァレリオは故郷に置いてきた弟を思い起こさせる存在であり、恋というよりも、弟を可愛がっている感じだった。

しかし、ヴァレリオにとってラリッサは初恋の人。

彼女が知らない男たちに体を売っているのを知り、大きな衝撃を受け、その感情をうまく処理することができない。



そのことがきっかけで、ヴァレリオは「やっぱりトリノでは孤独」という思いを強くしてしまう

そんな時に彼の心を理解してくれたのが、近所のバーの主人・マチューだった

マチューはヴァレリオに対し、何か特別なことをしたわけではない。

ただ、話を聞いてあげて、ご飯やジュースを出してあげただけだった。

しかし、そんな話を聞いてくれるマチューの存在が、ヴァレリオにとって「父不在」の穴を埋めてくれることになった

やはり、思春期の男の子には、話を聞いてくれる男性の存在がとても大きいと思った。



そんなマチューとヴァレリオの関係を見て思うのは、地域の人たちの子供に対する優しさだった。

マチューも、過去に事件を起こして逃げてきた人だから、アンナ親子の気持ちがよく分かるのだろう。

困っていそうなことがあれば、積極に手を差し伸べて手助けをする。



もし、私がマチューと同じ立場だったら、同じことを彼らにしてあげられるだろうか

私には、近所に悩みを抱えた女の子を見かけた時に、声を掛けてあげる自信がない。

きっと、うなだれて座っていても、「なんか悲しいことでもあったのかな」と思うだけじゃないだろうか。

マチューの存在には、子供は親だけが育てるものではなく、地域で見守るべきなのだと教えられる



ラリッサへの失恋やマチューとの出会いで、ヴァレリオは少し逞しくなっていく。

それまで、荒れて、反抗し、癇癪を起していたヴァレリオを、母のアンナは心配し、ヴァレリオのために夫に連絡しようかとまで考えていた。

しかし、ある時、ヴァレリオから母アンナに「二人でどこかに出かけようよ」と声を掛ける

これは、それまで心配させてしまった母を思いやってのこと

それは、ヴァレリオが成長した瞬間だった



はじまりの街5


社会的弱者だからこそ、互いに支え合って生きることの心強さ



困っているヴァレリオに優しく声を掛けたマチューは、元セリエAのサッカー選手だったが、事故を起こしたことがきっかけでサッカーを辞めてしまった人で、彼も移民である。

彼もまた、悲しい過去から逃げてきた人だから、アンナ親子の苦悩がよく分かるんだろう。



そして、ヴァレリオの初恋の人ラリッサも東欧からきた移民

生活のために体を売っているが、もしかしたら、お金の一部は故郷に送っているのかもしれない。

化粧をしているととても大人っぽく見えるけど、素顔はまだまだティーンエイジャーである。



そして、DVから逃げてきたアンナ親子と、好きな演劇をしながら、少ない収入で独身生活を送るカルラ。

マチューも、ラリッサもアンナ親子もカルラもみな、社会的な弱者である。

そんな彼らへの視線の温かさが、この映画の感動させるところの1つ

それぞれが、トリノに流れてきて、寂しい思いをしているからこそ、寄り添い合って、助け合う。

それが、一人一人の心強さへと変わっていく。



アンナがローマから逃げ出すことができたのは、カルラという存在があってこそ。

誰も頼りになる人がいないまま、全くゼロの状態から新生活をスタートさせるよりも、頼りになる人がいるありがたさ。

辛いことがあった時に、話を聞いてくれる人が側にいるというだけで、どれだけ心強いか



しかし、アンナやヴァレリオは彼らから助けてもらっただけではない。

これまで、1人寂しく暮らしてきたカルラは、アンナが家を出たいと言った時に泣いて止めたし、マチューにとっても人助けは過去への罪滅ぼしになるだろう。

それに、ヴァレリオをサッカーに誘ってくれる友達もできた。

彼らは、自分たちが気付かぬ間に周りの人たちからも必要とされるよになっていた



そこから伝わってくるのは、「人は1人で生きているわけではない」ということ。

私たちは気付かぬ間に、支え合って生きている

たとえそれが見ず知らずの他人であっても、勇気を出して「助けてください」「困っています」と言うことが、次の一歩へとつながっていく。

そんな弱者たちへの温かい視線が、私がこの映画の好きなところだった。



はじまりの街3


全てを捨てて、新しい人生を始める勇気が、幸せを誘い込む



そして、アンナも仕事が決まり、ヴァレリオにも友達ができて、トリノでの生活も落ち着いてきた。

しかし、もしも、未だにローマにいたとしたら、夫に殴られ続ける日々…そう考えると、いろいろあったけど、トリノに来て正解だったと思える。



私たちは何か辛いことに直面した時、そこから逃げ出すということに対し罪悪感を持ってしまう

状況を悪化させているのは、自分の努力が足りないせいだと考えてしまう。

しかし、この映画を観ていると、『逃げること』は、人生において前向きな選択であるということが分かる。



その『私の努力が足りない』という思いを振り切って、そこから逃げ出し、新たな一歩を踏み出すには、ちょっとした勇気が必要になる。

それまで、そこで培ってきた生活があるからだ。

しかし、今までの人生を全て捨てでも、その向こうに幸せが待っているということを、この映画は教えてくれる

人生は、様々な可能性に満ちている。

今まで我慢してきた分、自ら幸せになる権利がある。

辛い日々を捨て、勇気を持って一歩踏み出せば、新しい人生が待っている

そう思える素敵な作品だった。





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海外ドラマ「アイアン・フィスト」<シーズン1>エピソード7『巨悪の巣窟』をNetflixで観た。

今回は、マダム・ガオがダニーの父、ウェンデルのことを知っていたことが明らかになり、しかし、そのことをハロルドも知らず、ダニーは2人の関係を調べ始める。

そして、ダニーの恋敵!?コリーンを知る謎の男、新キャラのバクトが登場する。

「アイアン・フィスト」<シーズン1>予告編 動画

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〇 「アイアン・フィスト」<シーズン1>エピソード6 観ました!!

感想はこちらから →海外ドラマ「アイアン・フィスト」<シーズン1>エピソード6『敵陣の決闘』ダニーは決闘の申し込みを受け取る!フィン・ジョーンズ主演MARVEL(マーベル)作品【感想】

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キャスト&スタッフ


出演者

フィン・ジョーンズ

ジェシカ・ヘンウィック

デヴィッド・ウェンハム

ジェシカ・ストループ

トム・ペルフリー



アイアン・フィスト



感想(ネタバレあり)


ダニーの父はマダム・ガオを知っていた!?


このエピソード7で、新たに謎が2つ増えた。

一つ目は、ダニーのお父さん、ウェンデル・ランドのことを、なぜかマダム・ガオが知っているということ

そのことが気になったダニーは、ウェンデルとマダム・ガオの関係を調べるが、会社には証拠が残っていない。



マダム・ガオはウェンデルのことを『不名誉な人』だと言っていた

それは、誰から見たら『不名誉』なのか。



ちょっと想像してみた。

これまでの流れからいって、ダニーはアイアン・フィストの地位をクンルンで勝ち取ったと言っているけど、生まれた頃から、その宿命を背負っていた可能性がある。

そのことをウェンデルは知っていて、ダニーを中国へ連れて行こうとしたけれども、途中で事故にあってしまった。

それは、『アイアン・フィスト』の復活を阻止しようとしたヤミノテの仕業だった…。



ウェンデルの頃から、ヤミノテとランド社の腐れ縁はあって、にも関わらず、息子を『アイアン・フィスト』にしようとしたウェンデルは、ヤミノテを裏切った『不名誉な人間』だと、マダム・ガオは認識している…。

って話ではないかと思った。



前回のエピソード6で、再び誘拐されてしまったラドバンを助けに行くダニーとコリーン

2人だけでは力が足りないので、三合会のヤン・ハイチン一派も連れて

しかし、そこまでして見つけたラドバンは、ほぼ死にかけていて、ダニーが「マダム・ガオはどこへ行った?」と聞くと、「アンジョウ」と答えた

「アンジョウ」とは、ダニーが両親と向かっていた旅行先だった。

全ての謎の答えは、「アンジョウ」にあるっていうことだね。



アイアン・フィスト1-7-1



新キャラ バクト登場と、ハロルドの死!?


そして、もう一つの謎は、コリーンを訪ねてきたバクト

コリーンとダニーが一夜を共にした翌日、バクトがコリーンを訪ねてきて、「ダニーはお前の男なのか?」

「お前は俺を嫉妬させるつもりか?」と切り出すと、コリーンは「何言ってるの、バクトが一番よ」と答える。

今回の登場シーンは、それだけ。



バクトは、コリーンの元カレなのか?

普通に考えたら、コリーンも見た目によらずやり手だねーーー。

って話になるけれど、これは、バクトがコリーンの兄弟とか、従兄とか、幼なじみとか、そんな家族のような間柄ってオチなんじゃないかと思っている。

しかし、その流れからいくと、おそらくバクトはダニーの反対側(ヤミノテとか)にいて、コリーンを挟んで対立するってことなんだろうなぁと思う。

コリーンはバクトを家族のように思っているけど、バクトはそうじゃなかったとか。



デアデビル』の時もカレンとマットが良い感じになった時に、元カノのエレクトラが乱入してかき回していったから、元カレって線もアリだね。



そして、さらに、今回は、ウォードが父ハロルドに反撃をする

ウォードの全ての自由を奪ったハロルドをめった刺しにして、川に沈めに行く。



いや、そこで、ちょっと待てよ。

ハロルドは、「ヤミノテ」に命を助けられたんだよねぇ。

ってことは、永遠の命を持っているんだよねぇ。

ってことは、ノブの時みたいに、しばらくしたら、また生き返るんだよねぇ…。



ウォードは、まだまだヤミノテの恐ろしさを分かっていないらしい…。

ということで、今後は、マダム・ガオとウェンデルの関係と、バクトの正体が気になる。



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海外ドラマ「アイアン・フィスト」<シーズン1>エピソード6『敵陣の決闘』をNetflixで観た。

このエピソード6は、細かいところで粗が目立つイマイチな回だった。

というか、ツッコミどころ満載なので、ツッコミ入れながら楽しむのが良い回なんだろな。

ダニーはサビーナを取り返すために決闘に行き、クレアとコリーンはラドバンの命を守ろうとする…。


「アイアン・フィスト」<シーズン1>予告編 動画

(原題:Iron Fist)




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〇 「アイアン・フィスト」<シーズン1>エピソード5 観ました!!

感想はこちらから →海外ドラマ「アイアン・フィスト」<シーズン1>エピソード5『根深き闇』看護士クレアが登場!!フィン・ジョーンズ主演MARVEL(マーベル)作品【感想】

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キャスト&スタッフ


出演者

フィン・ジョーンズ

ジェシカ・ヘンウィック

デヴィッド・ウェンハム

ジェシカ・ストループ

トム・ペルフリー

ロザリオ・ドーソン
…(「レゴバットマン ザ・ムービー」(声の出演)、「白い沈黙」、「イーグル・アイ」、「アンストッパブル」、「7つの贈り物」、「RENT/レント」、「シン・シティ」、ドラマシリーズ「デアデビル」、「ジェシカ・ジョーンズ」、「ルーク・ケイジ」など)


アイアン・フィスト



感想(ネタバレあり)


ダニー vs 3組の刺客とマダム・ガオの意外な過去


化学者ラドバンの誘拐された娘・サビーナを探すダニーは、ヤミノテから『ダディアジャン』という決闘の申し込みを受け取る

指定された場所へ向かうと、そこで待ち構えていたのはマダム・ガオであり、

マダム・ガオは「ここで、3組の刺客と戦い、最後まで勝ち抜けたらサビーナを帰す」という取引をする。



そこで、ダニーは3組の刺客と戦う。

ロシア人兄弟、クモの毒使いの女、そして、忍者。

最後まで闘い抜いたダニーはサビーナを帰してもらう。



んーー。

この決闘はイマイチだったなぁ。

私としては、『アイアン・フィスト』を使うタイミングがよく分からない。

そんな出し惜しみしてないで、最初からアイアン・フィストでやっつけちゃえばいいのに。

なんで、最後の最後まで使わないんだろう…って思った。

いや、その出し惜しみが良いのかもしれないけど…。



さらに、マダム・ガオの新情報として、マダム・ガオはクンルンにいたことがあることが分かった。

ということは、若かりし頃のマダム・ガオは、ヤミノテと戦う側にいたということ??

いつのタイミングで、悪の方になってしまったんだろう。

マダム・ガオにも辛い過去があるのかな…。

マダム・ガオの過去が知りたくなった。



アイアン・フィスト1-6-1



えぇ、またしてもメトロ総合病院!?


ダニーがサビーナをかけた戦いに行っている間、ラドバンの様子を見ていたコリーンとクレア。

しかし、いよいよ、ラドバンが危なくなってきたので、クレアはメトロ総合病院に連れて行く



いや、それ、「ちょっと、待ったーー!!」

メトロ総合病院は、ヤミノテからの圧力がかかった病院だって、『デアデビル』シーズン2で学習したよね

クレアさん!!!

なんで、また、メトロ総合病院に連れて行くのさ

前から思っていたけど、NYには、メトロ総合病院しかないの??(笑)

どんだけ田舎なんだよ(笑)



すると、案の定、連れて行ったラドバンが手術室から姿を消している。

それを知ったクレアとコリーンはラドバンの行方を追いかける。

そして、救急車で連れ去ろうとしたところを、クレアが止めに行く。

その時のクレアの掛け声が「スウィート・クリスマス!」

いや、それ、ルーク・ケイジの口癖ですから~(笑)



死ぬ気で救急車を止めたものの、中にラドバンは乗っていなかった…。

どこへ行ったのか…。

つまり、命がけでサビーナを取り戻したものの、結局、ラドバンは連れされてしまった。



いやーー。

ヤミノテが嫌でメトロ総合病院を辞めたのに、ヤミノテに追われているケガ人を連れて行くってないよねーー。

ちょっと脚本がちょろ過ぎだろ。

次回は、面白さを挽回してくれることを期待している。




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デンゼル・ワシントン製作・監督・主演の映画「フェンス」をWOWOWで観た。

1950年代のアメリカ・ピッツバーグを舞台に、ある黒人一家の日常を描く。

第89回(2017年)アカデミー賞 最優秀助演女優賞(ヴィオラ・デイヴィス) 受賞作品


満足度 評価】:★★★★☆

何を言っても譲らない昭和の頑固おやじ(=主人公のトロイ)が、妻を泣かせ、息子の自由を奪って生きていた時代の話。

では、なぜ、彼がそんなに意固地になってしまったのか。

そこには、黒人社会を取り囲んでいる『フェンス』があった。



「フェンス」予告編 動画

(原題:Fences)




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キャスト&スタッフ


出演者

デンゼル・ワシントン
…(「マグニフィセント・セブン」、「イコライザー」、「マイ・ボディガード」、「タイタンズを忘れない」、「トレーニングデイ」、「ボーン・コレクター」、など)

ヴィオラ・デイヴィス
…(「スーサイド・スクワッド」など)

〇スティーヴン・マッキンリー・ヘンダーソン

〇ジョヴァン・アデポ

〇ラッセル・ホーンズビー

〇ミケルティ・ウィリアムソン

監督・製作

デンゼル・ワシントン
…(「マグニフィセント・セブン」、「イコライザー」、「マイ・ボディガード」、「タイタンズを忘れない」、「トレーニングデイ」、「ボーン・コレクター」、など)


2016年製作 アメリカ映画



フェンス



あらすじ


1950年代のアメリカ・ピッツバーグ。

清掃員の仕事をしているトロイ・マクソン(デンゼル・ワシントン)は、妻のローズ(ヴィオラ・デイヴィス)から、家の周りにフェンスを作るように言われ、毎日、少しずつ木製のフェンスを作り始める。

高校生になる息子のコーリー(ジョヴァン・アデポ)にも手伝わせようとするが、フットボールに夢中のコーリーは一向に手伝おうとしない。

そんなある時、トロイはローズが思ってもいなかったようなことを言い始める…。



フェンス2



感想(ネタばれあり)


家族や友人たちとの間にある見えない壁『フェンス』



私たちは、誰か(例えば友人や家族)とコミュニケーションを取る時、無意識のうちに心の中に壁を作ってしまうことがある。

時には、その壁で相手をシャットアウトしてしまったり、自分を守るガードに使ったり。



この映画は、一家のお父さんが自宅の周りにフェンスを作る話であるが、そのフェンスが、時には彼らをとりまく様々な障害の象徴として登場する話である。



時代は1950年代のアメリカ。

第二次大戦から冷戦にかけて、黒人の地位が大きく変わろうとしていた時代。

主人公のトロイは、一家の父として、彼なりに必死になって家族を囲むフェンスを作ろうとするが、遅々として進まない。

それは、家族のせいなのか、それともトロイ自身のせいなのか。



トロイは、日本でいう『昭和の頑固おやじ』のような古いタイプの人で、『俺様』、『俺がルールブック』とばかりに、肩で風切って歩いているような人間だった。

そんなトロイに、家族はうんざりしていく。



本当に家族を守ろうと思うなら、時には、彼らの間にあるフェンスを取り壊す必要もある

時にはフェンスを取り払い、一から関係性を築き直す

そうやって、家族は守られていくんだということを感じた作品だった。



フェンス6


トロイの時代:黒人社会を取り囲むフェンス=人種差別


トロイの最初のつまずきは、優秀な野球選手だったのに、プロ野球選手になれなかったという挫折からスタートしている。

そして、不本意ながら、ごみ清掃員の仕事をすることになる。

彼の口癖は「ジャッキー・ロビンソンよりも、俺の方がずっと優秀だった。」

これは、昔、野球少年だったおやじが、酔っ払ないながら「俺は、昔、長嶋から三振を奪ったことがある」と自慢する話によく似ている。

どこまでが本当で、どこからが嘘なのか。



しかし、トロイの場合は、新橋の赤ちょうちんで酔っ払って過去の栄光を自慢しているおやじとは、ちょっと立場が違う。

彼は、『黒人だったから』プロ野球選手になれなかったのだ。

ジャッキー・ロビンソンの方が、トロイよりもずっと後に出てきた選手だった。

彼が言っていることが本当なら、もしも、もっと遅く生まれてきたなら、プロ野球選手になれたのかもしれない。



プロ野球選手になれなかったとしても、もっと良い職業につけたはずなのに、ごみ清掃員として一生を終わらせることになった人生を嘆く。

そこから見えてくるのは、『黒人社会を取り囲むフェンス』である。

彼らが必死になって、そのフェンスを乗り越えようと思っても、社会や法律がそれを許さなかった

トロイが生きていたのは、そんな時代だった。



フェンス4


息子・コーリーと父の間のフェンス:乗り越えることで大人へと成長する



その若かった頃のトロイの挫折は、息子のコーリーに飛び火する

父親に似たのか、スポーツ万能のコーリーは、高校でフットボールの選手をしていた。

しかし、父親が裏から手を回し、本人の意思とは関係なく、大人同士の話し合いでフットボールを辞めさせてしまう。



人は、自分の経験したことが世界の全てになってしまう時がある。

トロイは優秀な野球選手でありながら、プロには上がれなかった

だから、黒人はスポーツをやっても無駄

それが、彼にとっての全て。



しかし、トロイの時とは時代が違うのだ。

ジャッキー・ロビンソンがプロ野球選手になったように、黒人がスポーツの世界で金を稼ぐようになってきている。

確かに白人に比べたら、そのプロとアマチュアの間にあるフェンスの門は狭き門かもしれない。

しかし、たとえ狭き門だったとしても、コーリーにだって夢を見る権利はある



トロイは、完全に、今で言う『毒親』である。

いくら親だからといって、子供から夢や自由、希望を奪う権利はない

コーリーは、自分だけでなく、母親も大切にしないトロイが嫌になり、家を出てしまう。



それは、『コーリーと父との間にあるフェンス』を越えた瞬間だった。

その後、コーリーは海兵隊に入隊し、大人になって帰って来る。

彼は、フェンスを乗り越えたことで、大人へと成長したのである。



フェンス5


妻・ローズとトロイの間にあるフェンス:『黒人』『妻』『女性』…その全てにおいて虐げられた生活を受け入れること



そして、トロイは妻・ローズとの間にも、高い高い壁を作り続けた

トロイと結婚する前の息子・ライオンズのことを文句も言わずに可愛がり、障害を持ったトロイの弟・ゲイブの面倒も見て、コーリーとトロイが対立すれば、必死になってコーリーをなだめてきた。

そんなローズをトロイはあっさりと裏切り、しかしも「後ろめたいことはない」と言い切り、「ここは、俺の家だ!」と胸を張る



私は、そんなトロイに唖然としてしまった。

トロイの言い訳は、「俺にだって、自由に息を吸える場所が欲しいんだ。」

つまり、お金の工面も、息子のことも、弟のことも、全部ローズに任せっきりのくせに、『愛人の方が気が楽だから』と言って、堂々と子供を作ってくる。

そんなトロイに向かってローズは、全身全霊で泣き叫ぶ。

しかし、悲しいことに、彼女の悲痛な叫びはトロイに届かない

トロイとローズの間に立つフェンスは、誰よりも高く、そして厚かった。



それでも、ローズはトロイと愛人との間にできた子供を育て、それを「神に与えられた祝福」だと言う。

彼女は、その時代、黒人女性たちが背負ってきたもの全てを表している

彼女たちは『黒人』であることと、『女性』であること、その二重のフェンスに囲まれて生きていて、自分が幸せになるには、その境遇を受け入れるしかなかった

昔の日本女性が「女は黙ってついて来い」と言われていたことを、当たり前のように受け入れていたことと同じだ。



フェンス3


私たちの間にあるフェンス:取り除くことで、全ての人が住みやすい社会に



そして、最後に彼らの家にも静寂と平和が訪れる

トロイは、古き時代の黒人社会の象徴である

ラストに平和が訪れるのは、新しい時代の幕開けと、未来への希望を示している

それは、息子が海軍で立派な士官になったことからも分かる。

トロイの娘が、ローズのように家に縛られて苦しめられることもない。



トロイが自宅の周りに残したフェンスは、キレイに残っている。

どんなに家族に酷いことをして、あり得ないことを言っても、最後まで働き続け、家族だけは守り続けた

その象徴として、フェンスは残り続ける



トロイ=悪として責めるのではなく、そもそも、黒人への差別が彼を挫折させ、怪物を作り上げてしまった

責められるべきは、社会である

だから、未来を明るくしたいなら、私たちの間にある様々なフェンスを取り除き、全ての人がより住みやすい社会を作るべきなのである。





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海外ドラマ「アイアン・フィスト」<シーズン1>エピソード5『根深き闇』をNetflixで観た。

ここで、ダニーに心強い助っ人、クレアが登場!!

もちろん、ダニーはクレアが心強い助っ人だなんて知るはずもなく。

さらにコリーンも、ダニーに協力してヤミノテと戦う決意をする。

「アイアン・フィスト」<シーズン1>予告編 動画

(原題:Iron Fist)




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〇 「アイアン・フィスト」<シーズン1>エピソード4 観ました!!

感想はこちらから →海外ドラマ「アイアン・フィスト」<シーズン1>エピソード4『伏龍の目覚め』少しずつ見えてくるヤミノテの姿。フィン・ジョーンズ主演MARVEL(マーベル)作品【感想】

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キャスト&スタッフ


出演者

フィン・ジョーンズ

ジェシカ・ヘンウィック

デヴィッド・ウェンハム

ジェシカ・ストループ

トム・ペルフリー

ロザリオ・ドーソン
…(「レゴバットマン ザ・ムービー」(声の出演)、「白い沈黙」、「イーグル・アイ」、「アンストッパブル」、「7つの贈り物」、「RENT/レント」、「シン・シティ」、ドラマシリーズ「デアデビル」、「ジェシカ・ジョーンズ」、「ルーク・ケイジ」など)


アイアン・フィスト



感想(ネタバレあり)


ヤミノテを知る女・看護士クレアが登場!!


前回、エピソード4で、ヤン・ハイチンから白い龍の絵をもらったダニー。

それ、「デアデビル」で見たことあるよ…。なんだっけ…。

と思いつつ、思い出せず。

その謎が、ここで判明。

そうだ。それはマダム・ガオがさばいているヘロインだった!!



ちなみに、ヘロインの袋に描かれている龍の絵は、『シャオラオ』といって、『不死の龍』を表しているんだって。

なる程、それは永遠の命を生き続けるヤミノテらしい話。



そのヘロインが埠頭に持ち込まれているはずだと考えたダニーは、埠頭へ調査にいくために、コリーンについてきて欲しいとお願いをする。

すると、道場には、看護士クレアが!!!

やっと出てきたぜクレア~。

クレアは、ダニーに自己紹介をして、一緒にご飯を食べた後、空気を読んでダニーとコリーンを二人きりにするためにお弁当をもらって退散する。



この時、クレアは遠慮せずに大量のお弁当を持って帰ってたけど、それ、ルークに食べさせる分ですよね??

って、思っちゃったのは、考え過ぎだろうか(笑)

あんなに体の大きい人だもん。そりゃーいっぱい食べるよねぇ。



本当は、この時、クレアにヤミノテの話をしておけば、話は早かったんだけど、クレアもまさか、そんな話をするはずもなく。

しかし、クレアはヤミノテのせいでハーレムに引っ越してきたのに、またヤミノテなんだよね(笑)

お気の毒に。


アイアン・フィスト1-5-1



ヤミノテとの戦いを決意するダニーとコリーン


ヤミノテが所有するコンテナにヘロインが積んであると確信したダニーは、そのコンテナに乗り込む。

すると、そのコンテナの奥には、小さな部屋があって、ヘロインを量産するための「化学者」が幽閉されていた。

その化学者にはボディガードもいて、ダニーは、そのボディガードを倒して化学者コンテナから救い出すけど、彼はボディガードに刺されていた。

その時、ダニーはアイアン・フィストを使って、コンテナの扉をぶち破っていた。



ダニーとコリーンは化学者の傷を治してもらうために、クレアに助けてもらう

その時、クレアはダニーの敵がヤミノテだと知り、またしても、ダニーが「能力者」であることを知る。

この時、クレアは、明らかに「あんたも、能力者なの??」って顔をしたのが、面白かった(笑)

(クレアは、これで『ディフェンダーズ』の全員と出会ったことになる)

クレアは、お母さんに「あなたは、そういう人たちと出会う運命なのよ」と言われたことに納得する。



そして、コリーンもまた、ヤミノテと戦う決意を持つ

いや、クレアはここで、ダニーにマットを紹介しようよ(笑)

既にヤミノテと戦っているのはマットだって知ってるじゃん(笑)



そして、やられてしまったヤミノテは、マダム・ガオからキツイお仕置きを受けることに。

マダム・ガオはやられたコンテナを見て、一発で「アイアン・フィスト」の仕業だと確信する。

ということは、やっぱりヤミノテのトップはマダム・ガオなのか…。



デアデビル』シーズン2で、ヤミノテはマダム・ガオの三合会とドラッグビジネスでライバル同士だったはず。

なのに、なぜ、今回、三合会のマダム・ガオが、ヤミノテのトップになったのか

恐らく、ノブがスティックに殺され、その後釜にマダム・ガオがついたんだろうと思う。

ということは、マダム・ガオはヤミノテの永遠の命を手に入れたんだな。



三合会のヤン・ハイチンにとってみれば、ヤミノテのリーダーとなったマダム・ガオは三合会のリーダーでもあるから、手を出せなかったんだな。

それでも、ダニーにヒントを出してきたということは、きっと、マダム・ガオはヤミノテに奪われたのであって、本来ならば敵ということなんだろうと思う。



日本人から言わせてもらえば、忍者と中国人は全然違うんだけどな(笑)

忍者の組織のリーダーが中国人になるなんて、あり得ないんだけどな。

適当すぎるよな(笑)

ということで、今後は、マダム・ガオと、ダニーとコリーンの対決、そこへミーチャム一家が絡んでくるっていう展開になるんだと思われる。





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キム・ハヌル主演の韓国映画「女教師~シークレット・レッスン~」をWOWOWで観た。

30代で独身の臨時教員と、20代で婚約者ありの正規採用教師、そして、彼女たちを惑わす男子高校生の三角関係を描くラブサスペンス映画。

劇場未公開の作品をどこよりも早く放送する「WOWOWジャパンプレミア」の一本。



満足度 評価】:★★★★☆

面白かったなぁ。

しかし、結婚適齢期を逃した女性たちにはとても残酷な作品

若い男子を密かに愛でることが人生の希望だったのに、それすらも奪われた中年女子の顛末…。

よくも、こんなに乙女心をえぐってくれたよねと思った作品だった。


「女教師~シークレット・レッスン~」予告編 動画

(原題:여교사)




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感想(0件)



キャスト&スタッフ


出演者

〇キム・ハヌル

〇ユ・イニョン

〇イ・ウォングン

監督・脚本

〇キム・テヨン


2017年製作 韓国映画



女教師シークレット・レッスン



あらすじ


男子高校で教員をしているヒョジュ(キム・ハヌル)は、10年間付き合っている彼氏との結婚もうまくいかず、仕事も非正規採用のままで安定しない。

そんな時、正規採用の教員の一人が産休を取ることになったため、その間、3年4組の担任をすることに。

するとヒョジュは、担当したクラスの中にバレリーノを目指す特待生ジェハ(イ・ウォングン)の美しさが気になり始める。

そこへ、理事長の娘ヘヨン(ユ・イニョン)が、正規雇用の教員として採用される。

それからしばらくしたある日のこと、ヒョジュは、いつものようにジェハのバレエのレッスンを見るために体育館へ行くと、用具室でジェハとヘヨンがセックスしているところを見てしまう…。



女教師シークレット・レッスン2



感想(ネタばれあり)


仕事も恋もうまくいかない30代女子と、なんでも持っている20代キラキラ女子



「あーーー。人生うまくいかないなぁ…」

そんな時。

目の前に、キラキラした若い女の子がニコニコしながら現れる。

その子は、私が欲しいと思っている物(お金、仕事、彼氏、年下の愛人、家、人気…などなど)をぜーーーんぶ持っている。

そんな彼女のことををどう思うだろうか。



妬み、ひがみ、そねみ、憎しみ、悔しさ…。

自分の中にある、あらゆる汚いものが一気に噴き出してこないだろうか…。

その気持ちが10%でも理解できるなら、ぜひ、この映画を観て欲しい。



嫉妬やひがみは、決して悪ではない

よくないことだけど、それも自然な感情の1つだと、この映画を観ていると納得してしまう。

それぐらい、人の感情の揺れ動きをとてもつぶさに観察している作品だった。



主人公のヒョジュは、男子校で非正規採用の教師をしている。

日本でいう非常勤講師のようなものだろうか。

正規雇用して欲しいけれど、なかなか自分の順番が回ってこない。

いつかは正規採用してもらえると期待しながら、非正規雇用のまま、真面目に勤務を続けている



うまくいかないのは仕事だけではない、私生活もまた、思うようにいかない。

ヒョジュには、10年間付き合って同棲している彼氏がいるが、その彼氏は『作家になる』と言いながら、何も書かないまま一日をテレビの前で過ごし、ヒョジュが帰ってきてご飯を作ってくれるのを待っている。

ハッキリ言えば、ただの「ヒモ男」

観ているこちらまで、「ヒョジュはあんたのお母さんじゃねーよ」と思わずツッコミを入れたくなる。

そんな彼氏と付き合っているうちに結婚適齢期を逃してしまい、彼氏の顔を見ると、文句ばかり出てきてしまう



そんなヒョジュの目の前に現れたのが、彼女とは対照的なヘヨンである。

大学を卒業し、父が理事長をしている高校へ教師として赴任してきた。

もちろん、正規雇用

非正規採用から本採用を目指している人たちが何人もいるというのに

それだけでも、長い間真面目に仕事をしてきたヒョジュからしたら、「えぇ??理事長の娘だから正規雇用??」ってなる。



それだけではない。

ヘヨンには大企業に勤める婚約者もいて、高層アパートの景色を見下ろす広い部屋で独り暮らしをしている

そして、いつも明るくニコニコしていて屈託がない。

理事長の娘ということもあり、男性教員や上司たちは、彼女の周りに集まってチヤホヤしている

ヒョジュからしたら、そんなヘヨンの性格も気に入らない。

ヘヨンと一緒にいたら、劣等感しか出てこない

ヘヨンはヒョジュを惨めな気持ちにさせる女性である。



あぁ、こういうヘヨンみたいな子いるわ。

ヒョジュの気持ち、良くわかるわーーー!!

と自然に思えるところが、この映画の観客の目を惹きつけるところである。



女教師シークレット・レッスン3


2人の間に現れたバレリーノ男子は、天使なのか、それとも悪魔なのか…。



性格が正反対で、したたかで、何でも持っててムカつく女。

そばにいても、劣等感に刺されるだけ。

それだけだったら、ムカつくけど、職場であまり近寄らなければ良い。

しかし、そこへ『お気に入りの男子』が絡んできたから、ムカつくだけでは済まなくなってしまう



2人の間に舞い降りた天使が、バレリーノを目指す特待生ジェハである。

ヒョジュにとってジェハは、辛い日々を乗り越えるための『癒し』だった。

仕事上がりに体育館へ寄って、バレエの練習をする美しいジェハを眺めていることが、心を癒してくれる時間だった。



しかし、いつものように美しい彼を眺めて帰るはずだったのに、そのジェハがよりによって、あの憎たらしい子娘・ヘヨンとセックスをしている姿を目撃してしまう

「なんで、私じゃなくてヘヨンなの」

それは、ただの気に食わない女だったヘヨンへの気持ちが『憎悪』へと変わる瞬間だった。



そこからヒョジュは自費でジェハをバレエスタジオに通わせ、体育館を使用禁止にし、必死になってジェハを自分だけのものにしようとする。

ジェハはジェハで、ヒョジュの家に泊まり、ヒョジュとセックスをする。

この少年、かなりのしたたか者である。



しかし、ヒョジュからしたら、ジェハを『したたか者』だとは思えない。

やっぱり、私はヘヨンよりも上。ジェハには、ヘヨンよりも私が必要

とジェハとセックスすることで、自分が『ジェハの女』になった気分になってしまう。



ところが、それは全てヘヨンがジェハと仕組んだことだった。

男子高校生と関係を持ったことを公表されたくなかったヘヨンが、ジェハにヒョジュを誘惑するように言い、ヒョジュもジェハと関係を持つことで、ヒョジュがヘヨンに何も言えなくなるように仕組んだ罠だった。

ジェハはヒョジュにとって、天使どころか、魔女が送り込んだ悪魔だった。



女教師シークレット・レッスン4


2人の間を隔てる格差社会のどうにもならない壁



そんな三人の関係を観て、あまりにも残酷な話だと思った。

ヒョジュからヘヨンを見ると、二人の間には、高い高い壁がそびえ立っている

家柄、仕事、収入、恋人、若い愛人…。

どれを比べても、ヘヨンの方が勝っているという壁



しかし、それを打ち破ろうと思っても、絶対的に超えられない韓国の『格差社会』が彼女の行く手を阻んでいる

ヘヨンに「パパに言いつけるから」と言われただけで、ヒョジュの世界は崩壊してしまう。

では、せめて、「バレリーノになりたい」というジェハの夢を叶える手伝いぐらいはさせて欲しいという願いすらも、上から見下ろすヘヨンに利用されてしまう。



ヒョジュのどうにもならない思いは、現在の韓国にある社会問題を非常にうまく反映してできている

ヘヨンが、いきなり一年目で正規雇用されたのは、コネ社会を表し、高層アパートから市街を見下ろす場所で暮らしているのは、彼女の家柄をそのまま視覚的に表現している。

男子校にミニスカートで勤務しているのは、男子の視線を集めるのを計算してのことだし、お金持ちの彼氏は、もちろん家柄で手に入れたもの。

現在の韓国で、真面目に働いているだけでは絶対に手に入らないものがある。

それは、家柄と地位であり、富裕層にいる人間だけの特権になっている。

この映画のヘヨンは、現在の韓国で問題になっている『格差社会』を象徴しているようなキャラクターである。



だから、ヒョジュはジェハに対して希望を持ってはいけなかったのだ。

ヘヨンに勝とうと思っても、絶対的に勝てない理由があったのだ。

ヒョジュを自分だけのものにしたい。

その純粋さが、悪魔につけいる隙を与えてしまった



女教師シークレット・レッスン5


格差社会が生み出す負の感情が不幸を引き起こす



そして、最後の最後にヒョジュのヘヨンに対する気持ちが爆発してしまう。

まさか先輩、あんな子供のジェハに本気になってないですよねぇ?

その言葉だけで、爆発するのには十分だった。



スイッチが入ってしまったヒョジュは、ヘヨンを一生黙らせることになる。

それこそ、「ヘヨンはヒョジュに煮え湯を飲まされて」しまう。

しかし、それでも、ジェハを側に置いておきたいと思うヒョジュの女心が切ない。

そして、後悔するどころか、スッキリとした顔をしているヒョジュが印象的だった。



つまり、この映画は、「ナッツリターン」などの問題で深刻化する韓国の『格差社会』において、底辺で一生懸命がんばっている人たちから、富裕層の人たちに対して逆襲する物語である。

ある一部の人たちが、他の人たちを見下すような優越感を持つ社会は、幸福よりも、より多くの不幸を生み出すだけ。

がんばっている人に対しては、その苦労が報われるような社会にすべきだし、コネ社会は、妬みや憎しみの感情を引き起こすだけ



その『負の感情』の全てがヒョジュというキャラクターに集約され、その結果、彼女は『富裕層の象徴』であるヘヨンに煮え湯を飲ませることになった。

最初から最後の瞬間まで先の読めない展開が面白い映画で、ただのラブロマンスだけでなく、サスペンス色が強かったのも良かった

結婚適齢期を逃した独身だからって、非正規雇用だからって、バカにすんじゃねーーよ。

毎日必死になって生きている女性たちの、そんな声を代弁するような作品だった。





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感想(0件)




















海外ドラマ「アイアン・フィスト」<シーズン1>エピソード4『伏龍の目覚め』をNetflixで観た。

デアデビル』でマットを苦しめたヤミノテが、ここではダニーを苦しめようとしている。

すでに、ミーチャム親子はヤミノテに支配されている。

そして、ヴィランの一人として、マダム・ガオが再び登場。

「アイアン・フィスト」<シーズン1>予告編 動画

(原題:Iron Fist)




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〇 「アイアン・フィスト」<シーズン1>エピソード3 観ました!!

感想はこちらから →海外ドラマ「アイアン・フィスト」<シーズン1>エピソード3『うなれ、必殺の拳』弁護士ジェリ登場!!フィン・ジョーンズ主演MARVEL(マーベル)作品【感想】

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キャスト&スタッフ


出演者

フィン・ジョーンズ

ジェシカ・ヘンウィック

デヴィッド・ウェンハム

ジェシカ・ストループ

トム・ペルフリー

キャリー・アン・モス
…(ドラマシリーズ「ジェシカ・ジョーンズ」など)


アイアン・フィスト



感想(ネタバレあり)


ダニー・ランドの名前と名誉が復活!


前回のエピソード3で、ダニーは窓から何者かに突き落とされ気を失う。

私は、それがマダム・ガオかと思ったんだけど、そうではなくて、ウォードだった。

そこは、ウォードの父、ハロルド・ミーチャムの家で、ダニーが目覚めた時、死んだはずのハロルドがその場にいた。



ハロルドは、ヤミノテに命を助けられたことをダニーに話す

そして、ダニーのことを歓待する。

なぜなら、ハロルドはヤミノテに命を助けられた代わりに、その権力を利用され身動きがとれないので、ヤミノテを倒す「アイアン・フィスト」の宿命を持つダニーにヤミノテから解放してもらおうと考えた。

そのため、ハロルドはウォードに「ダニーに名誉と地位を復活させる」ように命じる。



ダニーは、ハロルドから「ヤミノテに埠頭の土地を手に入れるように強制された」という話を聞かされ、まさか、こんなに早くヤミノテが近くに現れると思っていなかったダニーは驚きを隠せない。



翌日、ダニーはめでたくダニー・ランドの名前を復活させ、ランド社の親族としての権利を取り戻し、筆頭株主となる

約束通り、ジェリを顧問弁護士にしたダニーは、ジェリから「特に仕事はない」と言われる。

そこで、ジョイから埠頭の話を聞くことに。
(ハロルドと、ヤミノテの話を抜きで)



すると、カンフーの達人たちにジョイとダニーが襲われる。

ダニーは襲ってきた人間たちを倒し、ジョイを助け、彼らが発した言葉『金の浜』を調べるために、コリーンの元へ。

コリーンによれば、『金の浜』は、三合会のたまり場となっている中華料理屋だと分かり、ダニーはジョイをコリーンに預け、『金の浜』へ。




アイアン・フィスト1-4-1



マダム・ガオはヤミノテの一員??


『金の浜』で、ダニーはヤンシュゴンスのリーダー、ヤン・ハイチンに「なぜ、埠頭を襲ったのか」と聞くと、ヤンは「本来は我々が所有していた土地をジョイが奪って行った」と言う。

逆に、「なぜ、そんなことをするんだ」とヤンに言われたダニーは「ヤミノテから強要されたからだ」と答えると、ヤンは「ジョイに悪いことをしたと伝えてくれ」と言い、頭を下げ、その場から引きさがってしまう。

これで、ジョイはもう襲われないということが分かったが、ヤミノテの居場所と、その意図はわからないまま



その一方で、マダム・ガオは「埠頭を手に入れたお礼」にと、ジョイが見える所へハロルドを連れて行く。

そして、ジョイが三合会の人間に殴られた話をし、ハロルドを『金の浜』へと連れて行く。

ハロルドは、その場でジョイを殴った人間を殺してしまう。



ということは、マダム・ガオはヤミノテの一員ってこと??

デアデビル』では、マダム・ガオは三合会の人で、ヤミノテがドラッグの商売敵だったと思うけど。

マットがヤミノテの居場所を知るためにマダム・ガオのところへ行ったのは、『敵の敵は味方』であって、マダム・ガオの商売敵であるヤミノテを倒すために、マットにヤミノテの居場所を教えたってことだったはず。



でも、今回、マダム・ガオが三合会の一派ヤンシュゴンスのメンバーを殺すということは、どういうことなんだ??

それは、今後明らかになっていくのかな。

そして、これで『アイアン・フィスト』のヴィランの一人がマダム・ガオだということが分かった。



それと気になったのは、外壁を登っていたダニーに対して、ウォードが「あの、クソ忌々しいデアデビルみたいだった」と言っていたけど、ウォードは、なぜそんなにデアデビルを嫌うんだろう。

それは、デアデビルとヤミノテが闘ったことに、なにか関係するのかな??



そして、このエピソードの最後には、ヤン・ハイチンから「これがきみの探していた答えだ」というメッセージと共に、龍の絵が描かれた紙がドアの外に置かれている

この龍の絵、『デアデビル』でも出てきたよね??

その意味が『アイアン・フィスト』で分かるということかな??



さすがに、シリーズ4作目となると、いろんな話が混ざってきて面白いな。

ジェリも、マダム・ガオもいて、これでクレアが入ってくれば、ますます面白くなる~。

次回以降が楽しみ。



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10月14日にWOWOWで放送された「Hollywood Express」の全米映画ランキングをご紹介。

今週、初登場の作品は4本。

初登場で1位にランクインしたのは、「ブレードランナー」35年ぶりの続編「ブレードランナー 2049」

その他、ケイト・ウィンスレット新作、アニメーション映画、ジュディ・デンチの新作などがランクイン。

全米 映画ランキング ベスト10(10月6日~10月8日)


1位 「ブレードランナー 2049」

)(10月27日 日本公開予定)



ブレードランナー2049




2位 「The Mountain Between Us」

)(日本公開未定)



3位 「IT/イット “それ”が見えたら、終わり」

)(11月3日公開予定)



4位 「My Little Pony:The Movie」

)(日本公開未定)



5位 「キングスマン:ゴールデン・サークル」

)(1月5日 日本公開予定)



6位 「バリー・シール/アメリカをはめた男」

)(10月21日 公開予定)



7位 「レゴ(R)ニンジャゴー ザ・ムービー」

)(現在公開中)



8位 「Victoria & Abdul」

)(日本公開未定)



9位 「FLATLINERS」

)(日本公開未定)



10位 「Battle Of The Sexes」

)(公開未定)





今週は、以上でございます~。


初登場で1位を獲得したのは、「ブレードランナー 2049」

1982年に公開された「ブレードランナー」の35年ぶりの続編。

上映時間163分という長尺ながら、1位を獲得した。

アメリカの批評家サイト Rotten Tomatoes では、支持率89%という高評価

日本では、10月27日より公開。

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2位に初登場したのは、イドリス・エルバケイト・ウィンスレット共演の「The Mountain Between Us」

飛行機事故により、雪山に取り残されてしまった黒人男性と白人女性。

誰にも助けが届かない中、生き残ろうとする2人を描く。

こちらの、Rotten Tomatoesの 評価は43%とイマイチ

私はそう言われると、観たくなってしまうタイプなんだけど、日本での公開は未定。



4位に初登場したのは、アニメーション映画「My Little Pony:The Movie」

可愛くて愛らしいポニーの国を闇の力が襲い、ポニーたちが勇気を出して、悪と戦うという話。

いかにも、子供向けアニメだろーと思って、Rotten Tomatoesを見たら、支持率50%と賛否両論で思った以上に高かった。

しかし、日本での公開は未定。


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圏外から8位にジャンプアップしたのは、ジュディ・デンチ主演の「Victoria & Abdul」

晩年のヴィクトリア女王と、インドから王室に招かれたコックとの友情を描く。

実話の映画化。

ジュディ・デンチがヴィクトリア女王を演じるのは、「Queen Victoria 至上の恋」に続いて2回目。

こちらのRotten Tomatoesの評価は68%と上々

観たいなぁと思うけど、日本での公開は未定。




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