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ジュリエット・ビノシュ主演の映画「おやすみなさいを言いたくて」をWOWOWで観た。

報道写真家の女性が、仕事と家庭の両立に苦悩する姿を描く。

WOWOWの映画工房で紹介されているのを見て知った作品。

【満足度】:★★★★☆(4.5)

素晴らしい映画だったなぁ。

世界中で起きているいろいろなことについて、考えさせられた作品だった。

「おやすみなさいを言いたくて」予告編 動画

(原題:TUSEN GANGER GOD NATT/1,000 TIMES GOOD NIGHT )





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あらすじ


アフガニスタンの首都カブールで取材をしていた報道写真家のレベッカ(ジュリエット・ビノシュ)は、自爆テロに巻き込まれ負傷してしまう。

家族のいるアイルランドへ帰ると、夫のマーカス(ニコライ・コスター=ワルドー)、長女のステフ、次女のリサに迎えられる。

しかし、レベッカがいつ亡くなってもおかしくない状況であることに業を煮やしたマーカスは、レベッカに二度と戦場に戻って欲しくないと言い、レベッカもそれを受け入れ、これからは家族と共に暮らすと誓うのだが…。

おやすみなさいを言いたくて


感想(ネタバレあり) 報道写真家のみなさまに感謝


素晴らしい映画だったなぁ。この映画。

まず、映画の感想を書く前に、私がこうして世界で一番平和な日本という国に住み、暖かい部屋の中で、温かいコーヒーを飲みながらぬくぬくと映画を観ている間にも、戦場で、明日は死ぬかもしれないという思いを抱えながら、世界へその悲惨さを伝えるために取材を行っているレベッカと同じような境遇の方たちに敬意を表したい。

あなたたちがいるから、毎日、世界で起きている悲惨な出来事を知ることができ、その人たちのために何かしなければいけないと考えることができる。

本当に常に命がけの彼らに感謝したい。

おやすみなさいを言いたくて2

素晴らしい職業ゆえに犠牲にしてしまうもの


世界中で起きている理不尽な紛争や差別の現場を目にし、心の底から沸き起こる「怒り」という感情に導かれるように写真を撮り続け、世界の人たちにその現状を知らせる報道写真家。

なんて、素晴らしい仕事なんだろうと思う。

恐らく、自分が現場にいて当事者となっている恐怖よりも、そこで起きていることに対する好奇心や怒りの感情の方が勝るために、無我夢中でシャッターを押し、素晴らしい作品を残せる人たち。

それは、きっと普通の人の精神ではできないことであり、世界でも限られた人にしかできない仕事なんだろう。

でも、そんな彼らには、普通の人が持つような幸せな家庭は持つことができない。いや、持ってはいけない。

常に危険と背中合わせの日常を送っていた人が、ある日突然、何も無い平和な日常に耐えられるか。

また、彼らの家族は、愛すべき家族の訃報を待つ毎日に耐えられるか。

そんな生活がうまくいくはずがない。

おやすみなさいを言いたくて4


まさに彼女は戦場現場ハンター


この映画の中で頭から離れないシーンがある。

レベッカの友人が「安全なケニア」で取材をしてくれる人を探していると言われ、彼女の仕事に興味を持ち始めたステフが同行して、取材をした時のこと。

「安全」だったはずの避難場所で、対立部族による襲撃があった時、娘を一人帰し、自分は現場に残った時のレベッカがすごく心に残っている。

その時、彼女はレベッカを一人帰す時、全く後ろ髪を引かれる様子もなく、獲物を捕まえに行く雌ライオンのごとく決意みなぎる表情で現場へ戻って行った。

その一瞬の表情だけで、「あぁ、この人はもう家庭の人にはなれない」と誰もが思う。

やっぱり、家庭よりも現場が好きなんだなぁと思わせたシーンだった。

その後、この時のことを夫のマーカスに「あの時は失敗してしまったけど、もうこんなことは二度としない」とレベッカは言うが、そんなことを言われても誰も信じない。

あの時のレベッカの表情は、誰も寄せ付けないぐらい決意みなぎるものだった。

おやすみなさいを言いたくて3


世の中は、悲惨な紛争地帯よりも、芸能人のゴシップに夢中


そして、もう一つ忘れられないセリフがある。

ステフがレベッカの写真をいろいろと見ながら、彼女が報道写真家になったいきさつを訪ねた時、ある一枚の写真で手が止まり

「世界で紛争が起きている中、人々はパリス・ヒルトンのゴシップに夢中だった。私はそれに腹が立って夢中でシャッターを押し続けた」と言うシーンがある。

それを聞いて、ハッと思った。

私もどちらかと言えば、芸能人のゴシップに夢中になり、「今日もジャスティン・ビーバーは相変わらずおバカちゃんだ」と人のことを笑いながら生活している(笑)

そんな時でも、報道写真家の人たちは現場で悲惨な状況と闘っており、そんなおバカな私たちに何かを伝えようと必死になっている。

彼女は、本当に心から報道写真家なんだなぁと思わせるシーンだった。

また、この時の怒っている表情が本当に怖くて (^^;

おやすみなさいを言いたくて5

ビノシュありきのレベッカ。監督は、元報道写真家


主人公の報道写真家レベッカを演じるのは、世界で最高の女優の一人、ジュリエット・ビノシュ

家族といる時は、柔和な表情を浮かべたりもするレベッカだけれども、現場の話となるとガラリと表情を変えるところは、もうさすがビノシュ。一級品。

他の女優が演じたら、違うストーリー、違うレベッカになってしまっていたような気がする。

この映画は、本当にビノシュありきの映画だと思う。

ジュリエット・ビノシュの他の出演作には「イングリッシュ・ペイシェント」、「アクトレス 女たちの舞台」「ポンヌフの恋人」など。

そして、夫のマーカスには、デンマークの俳優、ニコライ・コスター=ワルドー

ビノシュの夫役をやるのはさぞかし大変だったことだろうと思う(笑)

海洋生物学者って仕事がいいよなぁと思った。人に優しい感じ(笑)

他の出演作には「MAMA」など

監督は、ノルウェーのエリック・ポッペ

この映画がデビュー作。

監督自身が元報道写真家であり、自分の実体験もこまれた作品だという。

なるほどなぁ。

内容が妙にリアルなのもそれで納得だし、映像がきれいなのもそこから来てるんだねぇ。


おやすみなさいを言いたくて6

使命感に導かれるままに


結局、レベッカは心の底から湧き上がる使命感に導かれるように現場へ戻って行く。

世界がレベッカを必要としているんだなぁ。

きっと、娘たちも大きくなったらレベッカの偉大さが理解できると思う。

でも、最後に心配になったのは、娘のステフのこと。

ステフは絵の才能もあるし、レベッカの仕事に興味も持っていたし、またアフリカへも行けたら行きたそうな雰囲気だったけど、もしも、報道写真家になりたいって言ったら、レベッカはどうするんだろう。

マーカスは止めるに決まってるけど、レベッカはそれを受け入れるんじゃないかな…



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