チャン・ドンゴン主演の映画「V.I.P. 修羅の獣たち」を映画館で観た。

韓国で起きた猟奇的殺人事件の容疑者が北朝鮮の最高幹部の息子だったことで、警察・国家情報院・アメリカCIA・元北朝鮮刑事が、そのVIPを巡って交錯していくサスペンス映画。


満足度 評価】:★★★★☆

面白かった!

もしも連続殺人犯が北朝鮮からきたVIPだったら…というサスペンス。

警察と国家情報院とCIAの三つ巴から見えてくるのは、北朝鮮を利用したいアメリカと、そんなアメリカに強く出ることができない韓国の関係。

その煮え切らない関係がVIPを野放しにする。



目次

  1. 予告編
  2. 更新履歴・販売情報
  3. キャスト&スタッフ
     出演者
     監督
  4. あらすじ
  5. 感想


「V.I.P. 修羅の獣たち」予告編 動画

(原題:브이아이피(VIP))




更新履歴・公開情報

・2018年6月20日 映画館で観ました。

・2018年7月27日 感想を掲載しました。

・2019年7月5日 WOWOWでの放送に合わせて加筆・修正。

現在、DVD、ネット配信、共に販売中。



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キャスト&スタッフ


出演者

〇チャン・ドンゴン


…(「君に泳げ!」、「観相師-かんそうし-」、「僕らの青春白書」、ドラマシリーズ「あなたが眠っている間に」など)





監督

〇パク・フンジョン


2017年製作 韓国映画



韓国映画「V.I.P.修羅の獣たち」



あらすじ


韓国で猟奇的な連続殺人事件が勃発。

チェ・イド刑事(キム・ミョンミン)は、捜査をする中で北朝鮮最高幹部の息子 キム・グァンイル(イ・ジョンソク)が犯人だと確信する。

しかし、そのグァンイルは、CIA捜査官 ポール・グレイ(ピーター・ストーメア)と韓国国家情報院のパク・ジェヒョク(チャン・ドンゴン)が北朝鮮から逃がして韓国で泳がせていたV.I.P.だった。

そんな状況でもお構いなしにグァンイルを逮捕しようとするチェ・イドだったが、そこへ北朝鮮からやってきたリ・デボム(パク・ヒスン)が加わり、それぞれがグァンイルを巡って奪い合いを始め…。



韓国映画「V.I.P.修羅の獣たち」チャン・ドンゴン、キム・ミョンミン、イ・ジョンソク



感想(ネタバレあり)


北朝鮮 最高幹部の息子を巡る四つ巴が火花を散らす!!


イ・ジョンソク演じるキム・グァンイルは北朝鮮の最高幹部の息子で、やりたい放題、好き勝手して育ってきた。

北朝鮮にいるころから、多くの女の子たちを残虐に殺してきた連続殺人犯だった。



しかし、北朝鮮の金庫番と言われるグァンイルの父が首領様の逆鱗に触れ、追放されてしまうと、アメリカのCIAは韓国の国家情報院と手を組んで、その息子グァンイルを密かに北朝鮮から韓国へ逃がして住まわせる。



CIA捜査官のポール・グレイ(ピーター・ストーメア)の真の狙いはグァンイルの父で、グァンイルは父につながるパイプ役として生かしておきたかったのだ。

国家情報院のパク・ジェヒョク(チャン・ドンゴン)は、CIAから依頼を受けてグァンイルを入国させ、極秘に監視するのが役割だった。

しかし、その超極秘のV.I.P.のグァンイルが韓国でも昔の悪い癖が出て連続殺人事件を起こすという事態になってしまったのだ。



その状況の中で、そんな国の事情などお構いなしの刑事 チェ・イド(キム・ミョンミン)は、北朝鮮から来たバカ息子のグァンイルを逮捕しようと必死になる。

そんなチェ・イドをジェヒョクは「国の圧力」で抑え込もうとするけれど、イドはイドで「自分の縄張り(所轄)」を何が何でも主張する。



さらに、グァンイルが北朝鮮でやんちゃしていた頃に、彼を追い続けた結果、仲間を殺され、自分も半殺しの目に遭ってしまった刑事のリ・デボム(パク・ヒスン)が登場し、グァンイルの父がいなくなった北朝鮮で彼を処罰するために捕らえようと必死になる。

そうして、韓国でグァンイルを巡る四つ巴が火花を散らし始める。



韓国映画「V.I.P.修羅の獣たち」チャン・ドンゴン、キム・ミョンミン


彼らの関係を通して見えてくる韓国・北朝鮮・アメリカの関係


そんな彼らを通して見えてくるのは、韓国・アメリカ・北朝鮮の関係だ。



ニュースなどで現在の北朝鮮を見ていると「国際情勢関係なしに好き勝手する国」に見える。

そんな身勝手さは、この映画のグァンイルの振る舞いと通じるところがある。



そんなグァンイルに対するイド刑事の態度を見ていると、韓国市民はそんな北朝鮮に対して「好き勝手してんじゃねーよ」と思っているんだろうなと感じる。

しかし、いまだに「朝鮮統一」を夢見ている韓国にとって、北朝鮮に好き勝手に暴れられても困るのだが、どうしていいのか分からない

その困惑ぶりが、国家情報院の諜報員ジェヒョクの態度に凝縮されている。



そんな彼らをちょっと離れたところから監視しているのがアメリカだ。

アメリカにとって重要なのは、北朝鮮が「金になるのかならないのか」であり、だからこそ、北朝鮮の金庫番と言われるグァンイルの父親を追っているのだ。

そのため、父とのパイプ役としてグァンイルがいなくなったら困るから韓国に逃がすけれど、その後の面倒な事は全てジェヒョクに丸投げしてしまう。



つまり、北朝鮮と韓国の関係について、アメリカは金にからむ部分では口を出すが、それ以外の面倒な部分は全て韓国に丸投げするのだ。

とても合理的だ。



それは、先日シンガポールで行われた米朝会談を見ていてもよくわかる。

表に立って世界が注目するところにはトランプ大統領が出てくるが、そこに至るまでの全てのお膳立てをしたのは韓国政府だ。

トランプの思惑は「ノーベル平和賞」を受賞して世界の歴史に名を残す大統領になることであり、韓国はあくまでも裏方だった。



韓国映画「V.I.P.修羅の獣たち」チャン・ドンゴン、ピーター・ストーメア


アメリカの言いなりで、北朝鮮に強く出られない韓国政府へのイラつき


この映画でも、韓国諜報員のジェヒョクは、たかだか青二才のバカ息子 グァンイルに振り回され、その扱いについてはポールの言いなりになっている。

結局、韓国はアメリカの言いなりなんだな…と思うとガッカリしてしまう。



しかし、その力関係は物語の後半から大きく変化していく。



どれだけ人を殺しても「強い後ろ盾」があるグァンイルは人殺しを繰り返し、反省の色を見せる様子はない。

それは、北朝鮮で国民が飢え死にしているにも関わらず、自分は贅沢三昧な生活をして、気に入らない部下はすぐに殺してしまう首領様となんら変わりがないように見える。



グァンイルはどこへ行っても「趣味」である「人殺し」をし、逮捕されるとCIAのポールが現れて「お父さんの情報」と引き換えに助けてもらう。

そして、ポールに呼ばれたジェヒョクが現れてその後始末をしてきた。

しかし、この物語の最後にジェヒョクはそれまでと違う行動をするのだ。



相変わらずグァンイルが「おいた」をして、どうしたらいいか分からないポールはジェヒョクを呼んで保護してもらおうと考える。

しかし、ジェヒョクはそんなポールとグァンイルにうんざりしているのだ。



そこからのジェヒョクの行動は、「これまで通りの韓国とアメリカの関係をそろそろやめませんか」という強い意志表示に見えた。

それまで、北朝鮮の御曹司は好き勝手に暴れては韓国とアメリカを振り回し、アメリカはそんな北朝鮮を放置し、韓国に後始末を押し付けた結果、死ななくも良い人間の命が奪われてきた。

それは、現代の北朝鮮と韓国の関係に通じていて、身勝手な北朝鮮のせいで多くの「死ななくてもいい貴重な人材」が奪われてきたことを表している。



そんな韓国・北朝鮮・アメリカの関係に韓国の国民はイラついていて、ジェヒョクの最後の行動は、韓国のイラつきを代弁している。

そろそろ、アメリカの言いなりになるのをやめて、自分たちの意志で行動しよう

いつもアメリカの言いなりで、北朝鮮には強く出られない韓国政府への批判がそこには込められていると感じた。



韓国映画「V.I.P.修羅の獣たち」パク・ヒスン


韓国は北朝鮮とどのような関係を望んでいるのか…


ジェヒョクの行動を見て「アメリカから自立したい」という思いを見て取れることができたので、この映画にはある程度満足できた。

しかし、私としては、もう一歩踏み込んで韓国国民が望んでいる「今後の北朝鮮との付き合い方」を感じ取れなかったのが残念だった。



もしも、韓国の諜報員が北朝鮮に潜入して、もしくは外遊中に首領様を暗殺したとする。

で、その後はどうする??

と思ったけれど、その後については何も語られない



それは、暗殺するだけでも一歩前進ということなのか。

たとえば、韓国と北朝鮮の裏側に橋渡し役がいるとか、北朝鮮の幹部の中にも不満が溢れているとか、そういう「希望」のようなものがあって欲しいと思った。



結局のところ、韓国がアメリカから自立したとしても、「北朝鮮がアンタッチャブルな存在」であることに変わりはないと思った。

韓国にとって、北朝鮮は敵なのか、それとも味方なのか、それとも「目の上のたんこぶ」なのか

そこが曖昧なまま終わってしまったのは残念だった。



これは映画だからこそ、空想も理想論もアリなのだと思うからだ。



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