1979年に製作された「エイリアン」の前日譚。「エイリアン」誕生の謎が描かれる。
【満足度 評価】:★★★☆☆(3.5)
『エイリアン』自体を観たのがとても久しぶりで、「そうそう、エイリアンって、こんな奴だった」と、思い出しながら楽しんだ。
しかし、私としては、エイリアンが暴れまわることよりも、AIであるアンドロイドが10年という長い期間に学習しながらアイデンティティを確立していったことが面白くて
そしてそこには、人間から奴隷扱いされていたアンドロイドが自立して人間に反抗する映画「ブレードランナー」とよく似た構図があって、その辺に、リドリー・スコットが常に一貫して訴えたいことがあるんだろうと思った。
しかし、画面的に全体的に覇気が無いというか、メリハリがなく、平坦な感じで進んでいるのは、とても残念なところだった。
それと、あれじゃぁ、ジェームズ・フランコ(最初に死んだ船長)があまりにもかわいそうだろ(笑)
リドリー・スコットも随分酷いことするなと思った(笑)
「エイリアン:コヴェナント」予告編 動画
(原題:Alien: Covenant)更新履歴・販売情報
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キャスト&スタッフ
出演者
〇マイケル・ファスベンダー…(「光をくれた人」、「アサシン・クリード」、「X-MEN:アポカリプス」、「スロウ・ウエスト」、「スティーブ・ジョブズ」、「FRANK-フランク-」など)
〇キャサリン・ウォーターストン
…(「ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生」、「ローガン・ラッキー」、「ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅」、「スティーブ・ジョブズ」など)
〇ビリー・クラダップ
…(「20センチュリー・ウーマン」、「ジャッキー/ファーストレディ 最後の使命」、「スポットライト 世紀のスクープ」、「君が生きた証」など)
〇ダニー・マクブライド
〇デミアン・ビチル
〇ジェームズ・フランコ
…(「パーフェクト・プラン」、「猿の惑星:創世記(ジェネシス)」、「オズ はじまりの戦い」、「最後の初恋」、「サスペクツ・ダイアリー」、「バーン・カントリー」、ドラマシリーズ「11.22.63」)
監督
〇リドリー・スコット…(「ゲティ家の身代金」、「オデッセイ」、「ワールド・オブ・ライズ」、「キングダム・オブ・ヘブン」、「ブレードランナー」、ドラマシリーズ「グッド・ワイフ 彼女の評決」(製作総指揮)など)
2017年製作 アメリカ映画

あらすじ
2000人以上の移住希望者を乗せた宇宙船が、植民地となる星へ向かう途中、事故が起き、電気系統の異常が起き、船に故障が出る。
その際、船長が死亡してしまい、残されたクルーは船の修復をし、植民地へと向かう。
すると、途中で「人間の声」をキャッチし、その声の発生源には空気が存在していることが分かり、新船長のオラム(ビリー・クラダップ)は、そこを調査した上で入植地にしようと提案する。
そのオラムの意見に対し、元の候補地に向かうべきだとダニエルズ(キャサリン・ウォーターストン)は反論するが、結局、その謎の星に向かうことになり…。

感想(ネタばれあり)
10年間、研究と実験を重ね、地獄を作って人間を待っていたデヴィッド
1979年に製作された『エイリアン』の起源を描く。
私が、その一番最初の「エイリアン」を初めて見たのは中学生の時で、映画館ではなく、レンタルビデオだった。
中学生の私からしたら(中学生じゃなくてもそうだと思うけど)、お腹を突き破ってエイリアンが生まれるシーンが、とても衝撃的で、なんて、映画なんだろうと思った。
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この「エイリアン:コヴェナント」は、その「エイリアン」の前日譚であり、彼らがどのように誕生し、どこから来たのかを描く。
オープニングでは、アンドロイドのデヴィッドが、彼を作ったウェインランドと会話をしているシーンが描かれる。
そして、ウェインランドはデヴィッドに「私がお前を作り出したんだよ」と告げる。
それだけのシーンだけれども、そもそもウェインランドは高性能のアンドロイドを使って、人間を支配する世界を作ろうと目論んでいた。
そのための宇宙探索だったと思われ、そのウェインランドの遺志をデヴィッドが継ぎ、さらには、自らもウェインランドのように、支配できる何かを作り出したいと考えるようになる。
前作「プロメテウス」から10年。
その間、人間とよく似た生物が生きる星にエイリアンを放ち、研究を重ね、より凶暴凶悪な『エイリアン』を作り上げる。
この『コヴェナント』は、そこからスタートする。
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デヴィッドが作った罠にまんまとかかった人間たち
そんなことは知らず、デヴィッドの誘導に導かれ、その星に降り立ったクルーたち。
ここがねぇ、ちょっと都合がよすぎるところで、
本来なら、調査に調査を重ねた結果、植民地に決められた星があって、そこに行く予定だった。
ところが、その途中で事故が起きてしまい、その事故現場に「空気がある星」があると分かって、急遽予定を変更し、その近場の星に行ってみることにした。
これ、ホラー映画あるあるだと思った。
男子:「あそこに空き家があるから、ちょっと行ってみようぜ」
女子:「えぇ?なんか薄気味悪いから、やめましょうよ」
男子:「大丈夫だよ!幽霊なんかいないし、銃だって持ってるんだから」
結果、チェーンソー持った怪物に殺される。
しかし、泣き叫びながらもヒロインは助かるという謎の展開(笑)
そんなホラー映画と同じパターンだよね。これ。
この場合は、チェーンソーを持った怪物ではなく、エイリアンだけれども。
きっと、それぐらい、人間は愚かであると言いたいのでしょう。
彼らが降り立った星は、空気がありながらも、生物が一切存在しない。
なぜなら、エイリアンが食いくいつくしてしまったから。
デヴィッドの罠にまんまとかかった人間たち。
「地獄星にようこそ」
しかし、久しぶりにエイリアンの卵を観た時には、おぉ~。出る出る~と思った(笑)
そして、また久しぶりにカブトガニみたいなエイリアンがビリー・クラダップに飛びついた時には、「そうそう、エイリアンはそうこなくっちゃ」と思った(笑)

アンドロイドによる人間からの支配への逆襲
アイデンティティに目覚めたアンドロイドによる人間たちへの復讐
そのエイリアンを丹精込めて作ったのが、アンドロイドのデヴィッド。
彼は、オープニングの映像でウェインランドに創作された話を聞いて、自分もウェインランドと同じように支配できる何かを創り出したいと考えるようになる。
そして、その星で完成したのが、エイリアンだった。
つまり、人間が人間そっくりのアンドロイドを作り、出来上がったアンドロイドは人間に支配され、
そのアンドロイドは、意のままに操るエイリアンを作り、これまで支配してきた人間に復讐する。
デヴィッドは自分が作り出したクリーチャーの成果を見たくて、遠く離れた星で10年間人間を待ち続けていた。
だから、移住者たちがその星を訪れたのが絶好の機会だった。
デヴィッドが、彼らの前に現れ、「ついてきなさい」と言ったのも、当然、自分が作り出した世界を試したかったため。
デヴィッドは創造主となり、地獄の神として君臨する。
シリアスなシーンながら思わず笑ってしまったのは、乗組員に寄生してお腹を突き破り産まれたエイリアンは、まず最初にデヴィッドを見て、視線を交わす。
これこそが、「『卵から生まれた赤ん坊は、一番最初に見たものを親だと思う』ってヤツですね」と思った(笑)
そんなデヴィッドの思考を考えながら観ていて、この話は何かに似ているなぁと思ったら、リドリー・スコット監督の「ブレードランナー」だった。
あれも、やはり、奴隷のように扱われたアンドロイドたちが人間に復讐する話だった。
「ブレードランナー」のアンドロイドは、ハリソン・フォード演じるブレードランナーにその思いを阻まれてしまうけど、デヴィッドは宇宙船に乗り込み、エイリアンの胎児を持ち込むことに成功する。
そして、その胎児はエイリアンとなり、卵を産み、人間に寄生してエイリアンを増やし、後々、リプリーと対決することになる。
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リドリー・スコットが一貫して描いてきた「抑圧された者たちの逆襲」
これは、人間に作り出され支配されてきたアンドロイドが、自ら地獄を創造し、人間たちを不幸に陥れ、ほくそ笑むという話であって、そこには人間の支配への復讐がある。
そしてそれは、リドリー・スコット監督の人間のエゴや傲慢さへの皮肉が込めれていると思った
その昔、人間たちは自分たちが住む場所を破壊しては新天地を求め、自分たちのエゴでそこを植民地にして統治し、原住民たちを虐殺したり、奴隷にしたりして、領地を増やしてきた。
しかし、その後、奴隷や原住民たちからが反逆し、独立戦争へとつながっていく。
いまだにアフリカや中東で起きている内戦は、その名残に端を発している。
それならば、宇宙を開拓し、植民地化するということは、「その後、宇宙人から反撃される」ということ。
人間は、どれだけ技術が発達しても、学ばないし、成長しないのだ。
さらに、それに加えて、人間がクリエイトしたアンドロイドが、さらなるクリーチャーを生み出し、操り、人間たちに襲いかかる。
恐らく、世界支配を考えていたウェインランドの頭には、最初からその構想があったからこそ、その思いをデヴィッドが受け継いだのだと思う。
同じアンドロイドでも、ウォルターにはその考えが全くなく、人間との共存を目的としているのは、彼が修正版の次世代のアンドロイドだから。
リドリー・スコットは、「ブレードランナー」でアンドロイドの逆襲を描いただけではなく、「グラディエイター」や「ロビン・フッド」でも奴隷たちや抑圧された人々の反逆を描いている。
恐らく、抑圧された人々の逆襲は彼の一貫したテーマなんだろうと思う。
この「エイリアン:コヴェナント」には続編「アウェイクン」の製作が噂されていて、それは「プロメテウス」と「エイリアン:コヴェナント」の間の話になるんだとか…。
どうなんだろう。
それって、必要なのかな…(笑)
だったら、「エイリアン:コヴェナント」と「エイリアン」の間の話の方が、観たい気がするけど…。
いずれにせよリドリー・スコットは79歳。これからも、お元気で頑張って欲しいと思う。
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『愛を綴る女』マリオン・コティヤールが妄想と現実の境目を生きるイタイ女を演じてて、イタイなぁと思いつつ、気持ちわかるなぁと思った。きっと誰もが現実逃避したくなって妄想の世界で生きる時があって、彼女の場合は時代が後押したんだと思う https://t.co/EUiqr00B4m
2017/09/26 21:43:53
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コメント
コメント一覧 (2)
たまりません。私も大好きな映画の1つです。
コメントありがとうございます!!
このシリーズは永遠の名作ですね!!