ジャイモン・フンスー主演、スティーヴン・スピルバーグ監督の映画「アミスタッド」をWOWOWで観た。
【満足度 評価】:★★★☆☆(3.5)
今から約180年程前、黒人の人たちは、人ではなく、物だったんだなぁということに改めて気付かされた映画だった。
◆ネット配信で観る:「アミスタッド」(字幕版)
◆DVDで観る:「アミスタッド」
…(「KUBO/クボ 二本の弦の秘密」(声の出演)、「SING/シング」(声の出演)、「追憶の森」、「インターステラー」、「マジック・マイク」など)
〇アンソニー・ホプキンス
…(「レディ・プレイヤー1」、「ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書」、「BFG:ビッグ・フレンドリー・ジャイアント」、「ブリッジ・オブ・スパイ」、「リンカーン」、「マイノリティ・リポート」、「インディ・ジョーンズ/最後の聖戦」、「インディ・ジョーンズ 魔宮の伝説」、「レイダース/失われたアーク<聖櫃>」など)
1997年製作 アメリカ映画
1839年。西アフリカから、アフリカにたどり着いた奴隷船「アミスタッド」号に乗っていた奴隷たち。
彼らは、シンケ(ジャイモン・フンスー)をリーダーとした40人で、下船した直後から、彼らの所有権について、アメリカと、スペインと、奴隷商人が主張しあっていた。
そこへ、奴隷解放運動を行うグループが、弁護士のボールドウィン(マシュー・マコノヒー)を彼らの弁護人にたて、彼らの殺人罪を問う裁判が開始された…。

何よりも衝撃だったのは、人々が普通の顔をして、当たり前のように黒人たちをモノ扱いしていること。
マシュー・マコノヒーが演じる弁護士のボールドウィンの専門は、「所有権」
決して人権派なんていうものではない。
この頃に、人権派の弁護士がいたかどうかも不明だけど。
この黒人たちの「所有権」は誰に帰属するのか、誰のものでもないのではないかというところから、彼の裁判はスタートしている。
スペイン政府も、アメリカ政府も、奴隷商人も、彼らを「所有している」という確かな証拠が無いということを裁判の論点にして、彼らを解放する方向へと導いていった。

でも、私が思ったのは、「モノ扱いなんかしてけしからん」ってことではなく、この当時、「彼らを解放しよう」と訴えた人たちの凄さだった
長い年月、「黒人=奴隷」という常識の中で生まれて生きてきて、それが当たり前だと思っている人が、急に「そうだ。彼らも人間なんだ。自由を与えなければいけない!!」なんて、180度その思想を変えることなんてできるだろうか。
私が、この時代に生まれていたら、そんな風に人権派になれる自信がない。
例えば、私の生まれた家が使用人がいる程大きな家に住んでいて、その使用人の人と仲良くなったり、人間らしく扱うことはできると思うし、その自信はある。
でも、「黒人=奴隷」が当たり前と思って育っていたら、そのまま当たり前で過ごしてしまうんじゃないかと思うと、ゾッとするんだよね。

だから、この映画が、実話を元にしているっていうのがすごいなと思ったの。
世の中では「黒人=奴隷」が常識なのに、その常識を覆し、黒人と会話をし、黒人の味方をした人たち。
この映画で言えば、ステラン・スカルスガルドが演じた奴隷解放運動の人とか、アンソニー・ホプキンスが演じた解放よりの弁護士とか。
ということは、現代でも、私たちが普通に「常識」だと思っていることの中に、よくよく考えたら、それは「非常識じゃないか」と思えるようなこともあるんじゃないかと思った。
日本では常識ということが、海外に行ったら非常識になることだってあるし。
でも、そのことに気付いたからといって、その常識を非常識に意識を変換させることは、簡単なようで非常に難しい。

では、なぜ、シンケたちの味方になり、彼らを解放することができた人たちには、その常識を捨てることができたのか。
彼らには他人に左右されないブレない自分軸を持っているんだなと思った。
世間の「常識」とか、「基準」に左右されない自分なりの軸があって、常に、それに物事を照らし合わせて考える。
すごく難しいことだけど、すごくカッコイイ生き方だよね。
アンソニー・ホプキンス演じる弁護士の最後の演説が、すごくかっこ良くてしびれてしまった。
いや、私だって、今からでも遅くない(笑)
かつて、人々が「黒人=奴隷」を常識だとした過ちを繰り返さないためにも。
これで正しいのか、これは間違っていないのか。
自分なりに考えて、答えを出してから行動できるようにしたい。

主演のシンケを演じるのは、ジャイモン・フンスー。
私としては、ジャイモン・フンスー主演作の中では、「イン・アメリカ 三つの小さな願いごと」が好き。

そして、彼らを奴隷の世界から解放する弁護士にマシュー・マコノヒー。

他にも、アンソニー・ホプキンス、モーガン・フリーマン、など。
そして、監督はスティーヴン・スピルバーグ。
もう説明の必要のない大監督。

今では、日本に住んでいると特に、日常生活をしていて、差別とか偏見とかを感じることはあまりないけど、それは、この映画に出てくるような人たちが、勇気を持って戦って、コツコツと勝ち取って築いたものの上にあるんだなぁってつくづく感じた。
この映画で、アンソニー・ホプキンスの最後の演説にあるように、私たちは彼ら先人を味方にし、彼らの言葉を大切に生きないといけないなぁと思った。
同じことを二度と繰り返さないために。
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◆ネット配信で観る:「アミスタッド」(字幕版)
◆DVDで観る:「アミスタッド」
かつて、南北戦争時代のアメリカで、西アフリカからの奴隷船に乗ってきた黒人たちが、奴隷になることを拒絶し、その自由を手にした実話の映画化。
【満足度 評価】:★★★☆☆(3.5)
今から約180年程前、黒人の人たちは、人ではなく、物だったんだなぁということに改めて気付かされた映画だった。
「アミスタッド」予告編 動画(日本語字幕なし)
(原題:AMISTAD)◆ネット配信で観る:「アミスタッド」(字幕版)
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キャスト&スタッフ
出演者
〇マシュー・マコノヒー…(「KUBO/クボ 二本の弦の秘密」(声の出演)、「SING/シング」(声の出演)、「追憶の森」、「インターステラー」、「マジック・マイク」など)
〇アンソニー・ホプキンス
〇モーガン・フリーマン
…(「ジーサンズ はじめての強盗」、「ニューヨーク 眺めのいい部屋売ります」、「LUCY ルーシー」、「トランセンデンス」、「インビクタス/負けざる者たち」、「アウトブレイク」など)
…(「ジーサンズ はじめての強盗」、「ニューヨーク 眺めのいい部屋売ります」、「LUCY ルーシー」、「トランセンデンス」、「インビクタス/負けざる者たち」、「アウトブレイク」など)
〇ステラン・スカルスガルド
…(「ブルグ/マッケンロー 氷の男と炎の男」「マンマ・ミーア!ヒア・ウィー・ゴー」、「天使と悪魔」、「ドラゴン・タトゥーの女」、「われらが背きし者」、「レイルウェイ 運命の旅路」、「しあわせはどこにある」、「シンデレラ」など)
…(「ブルグ/マッケンロー 氷の男と炎の男」「マンマ・ミーア!ヒア・ウィー・ゴー」、「天使と悪魔」、「ドラゴン・タトゥーの女」、「われらが背きし者」、「レイルウェイ 運命の旅路」、「しあわせはどこにある」、「シンデレラ」など)
監督
〇スティーヴン・スピルバーグ…(「レディ・プレイヤー1」、「ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書」、「BFG:ビッグ・フレンドリー・ジャイアント」、「ブリッジ・オブ・スパイ」、「リンカーン」、「マイノリティ・リポート」、「インディ・ジョーンズ/最後の聖戦」、「インディ・ジョーンズ 魔宮の伝説」、「レイダース/失われたアーク<聖櫃>」など)
1997年製作 アメリカ映画
あらすじ
1839年。西アフリカから、アフリカにたどり着いた奴隷船「アミスタッド」号に乗っていた奴隷たち。
彼らは、シンケ(ジャイモン・フンスー)をリーダーとした40人で、下船した直後から、彼らの所有権について、アメリカと、スペインと、奴隷商人が主張しあっていた。
そこへ、奴隷解放運動を行うグループが、弁護士のボールドウィン(マシュー・マコノヒー)を彼らの弁護人にたて、彼らの殺人罪を問う裁判が開始された…。

感想(ネタバレあり)
かつて黒人の方たちが「モノ扱い」されていた時代
何よりも衝撃だったのは、人々が普通の顔をして、当たり前のように黒人たちをモノ扱いしていること。
マシュー・マコノヒーが演じる弁護士のボールドウィンの専門は、「所有権」
決して人権派なんていうものではない。
この頃に、人権派の弁護士がいたかどうかも不明だけど。
この黒人たちの「所有権」は誰に帰属するのか、誰のものでもないのではないかというところから、彼の裁判はスタートしている。
スペイン政府も、アメリカ政府も、奴隷商人も、彼らを「所有している」という確かな証拠が無いということを裁判の論点にして、彼らを解放する方向へと導いていった。

常識を覆す勇気
でも、私が思ったのは、「モノ扱いなんかしてけしからん」ってことではなく、この当時、「彼らを解放しよう」と訴えた人たちの凄さだった
長い年月、「黒人=奴隷」という常識の中で生まれて生きてきて、それが当たり前だと思っている人が、急に「そうだ。彼らも人間なんだ。自由を与えなければいけない!!」なんて、180度その思想を変えることなんてできるだろうか。
私が、この時代に生まれていたら、そんな風に人権派になれる自信がない。
例えば、私の生まれた家が使用人がいる程大きな家に住んでいて、その使用人の人と仲良くなったり、人間らしく扱うことはできると思うし、その自信はある。
でも、「黒人=奴隷」が当たり前と思って育っていたら、そのまま当たり前で過ごしてしまうんじゃないかと思うと、ゾッとするんだよね。

常識が非常識だと知る難しさ
だから、この映画が、実話を元にしているっていうのがすごいなと思ったの。
世の中では「黒人=奴隷」が常識なのに、その常識を覆し、黒人と会話をし、黒人の味方をした人たち。
この映画で言えば、ステラン・スカルスガルドが演じた奴隷解放運動の人とか、アンソニー・ホプキンスが演じた解放よりの弁護士とか。
ということは、現代でも、私たちが普通に「常識」だと思っていることの中に、よくよく考えたら、それは「非常識じゃないか」と思えるようなこともあるんじゃないかと思った。
日本では常識ということが、海外に行ったら非常識になることだってあるし。
でも、そのことに気付いたからといって、その常識を非常識に意識を変換させることは、簡単なようで非常に難しい。

周りに左右されない自分軸の大切さ
では、なぜ、シンケたちの味方になり、彼らを解放することができた人たちには、その常識を捨てることができたのか。
彼らには他人に左右されないブレない自分軸を持っているんだなと思った。
世間の「常識」とか、「基準」に左右されない自分なりの軸があって、常に、それに物事を照らし合わせて考える。
すごく難しいことだけど、すごくカッコイイ生き方だよね。
アンソニー・ホプキンス演じる弁護士の最後の演説が、すごくかっこ良くてしびれてしまった。
いや、私だって、今からでも遅くない(笑)
かつて、人々が「黒人=奴隷」を常識だとした過ちを繰り返さないためにも。
これで正しいのか、これは間違っていないのか。
自分なりに考えて、答えを出してから行動できるようにしたい。

出演者は、ジャイモン・フンスー、マシュー・マコノヒー、監督はスティーヴン・スピルバーグ
主演のシンケを演じるのは、ジャイモン・フンスー。
私としては、ジャイモン・フンスー主演作の中では、「イン・アメリカ 三つの小さな願いごと」が好き。
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そして、彼らを奴隷の世界から解放する弁護士にマシュー・マコノヒー。

他にも、アンソニー・ホプキンス、モーガン・フリーマン、など。
そして、監督はスティーヴン・スピルバーグ。
もう説明の必要のない大監督。

先人が築いたものの上に暮らす私たち
今では、日本に住んでいると特に、日常生活をしていて、差別とか偏見とかを感じることはあまりないけど、それは、この映画に出てくるような人たちが、勇気を持って戦って、コツコツと勝ち取って築いたものの上にあるんだなぁってつくづく感じた。
この映画で、アンソニー・ホプキンスの最後の演説にあるように、私たちは彼ら先人を味方にし、彼らの言葉を大切に生きないといけないなぁと思った。
同じことを二度と繰り返さないために。
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