スパイク・リー監督の映画「ブラック・クランズマン」を試写会で観た。
黒人の刑事が白人の刑事と組んで白人至上主義団体 KKKに潜入捜査した実話を映画化。

【満足度 評価】:★★★★★
KKKに潜入した黒人の実話を映画化した社会派作品だけど、笑って楽しめる作品になっているところが良い。
そして気分が悪くなるような人種差別の実態が、過去に終わらず今も受け継がれている現実を描いているのが素晴らしいと思った。
目次
『ブラック・クランズマン』予告編 動画
(原題:BlacKkKlansman)更新履歴・公開、販売情報
・2019年3月11日 試写会にて鑑賞。
・2019年4月15日 感想を掲載。
キャスト&スタッフ
出演者
〇ジョン・デヴィッド・ワシントン
…(「アンダー・ザ・シルバーレイク」など)
〇コーリー・ホーキンス
〇ローラ・ハリアー
〇ライアン・エッゴールド
〇ヤスペル・ペーコネン
…(「アイ,トーニャ 史上最大のスキャンダル」など)
〇アシュリー・アトキンソン
監督
〇スパイク・リー2018年製作 アメリカ映画
あらすじ
1979年、コロラド州コロラドスプリングスで初の黒人警官に採用されたロン・ストールワース(ジョン・デヴィッド・ワシントン)は、署内で特に重要ではない仕事ばかりを任されるが、それでも、めげずに仕事を続けた結果、捜査課に赴任することに。そこで、ロンは、新聞に掲載されていた「白人至上主義団体 KKKメンバー募集」の広告を目にし、電話をかけ、面接のアポイントを取る。
しかし、もちろん、ロンがその場に行けば入団を拒否されるので、白人警察のフリップ(アダム・ドライヴァー)と組み、電話を担当するのはロン、現場に行くのはフリップと担当を分け、潜入捜査を開始するが…。

感想(ネタばれあり)
この映画の感想につきましては、私が「ぴあ映画生活」に掲載したものをご紹介します。
ブラック・クランズマン (2018)
[100点]「これは「過去のこと」ではない」
今年のアカデミー賞で監督と脚色を担当したスパイク・リーが脚色賞を受賞した作品。
社会派の作品だけれど、笑って楽しめるエンターテイメント作品だった。
コロラドスプリングスの警察に勤務するロン(ジョン・デヴィッド・ワシントン)は、1979年当時、勢力を拡大させていたKKKに潜入捜査することを思いつく。
しかし、黒人のロンが潜入できるはずもなく、白人の同僚フリップ(アダム・ドライヴァー)と組んで、電話はロン、実際に会うのはフリップという具合に、二人一組で潜入することに。
彼らの潜入はうまくいき、KKKの実態に迫るのだが…。
これは、アカデミー賞で作品賞を受賞した「グリーンブック」と対になっている作品。
「グリーンブック」は、アメリカ国内の人種差別について、白人側の視点で描かれているのに対して、こちらは黒人の視点で描かれている。
この映画では、1970年代、南部のアメリカで、黒人たちがどんなに酷い目に遭っていたのかがとてもわかりやすく描かれている。
正直、KKKの人たちのあまりの口の悪さに、聞いてて気分が悪くなるシーンがたくさんあった。
しかし、それこそが真実なのだろうと思う。
なぜなら、この映画を製作している彼らが、日頃から浴びているであろう言葉の数々だからだ
酷い言葉を吐いた人間は、時間が経てばその言葉を忘れてしまうけど、言われた方は、決して忘れないのだ。
だから、もしも「グリーンブック」を観て、彼らの受けていた差別について、あまりピンと来なかった人は、この映画とセットにして観れば、腑に落ちることもいろいろあるだろうと思う
そして、この映画が素晴らしいと思ったのは、KKKがその当時行なっていたことを「過去のこと」として終わらせずに、現代にどうつながっているかを示しているところだ。
KKKが合言葉に使っている「America is first 」はトランプ政権が掲げるスローガンだし、KKK幹部を護衛するハーレイ集団は、トランプ支持層の代表格なのだ。
つまり、KKK は過去の出来事ではなく、現在も脈々と受け継がれていて、それが現在、トランプ政権を支えているのだ
スパイク・リーは、世の中が何も変わっていないどころか、彼らが再び勢力を拡大させようとしていることを危惧しているのだ。
「グリーンブック」が作品賞を受賞したことにアメリカでは批判が噴出しているらしいが、その理由の一つが「アメリカの今を描けていない」ところにあるという。
この「ブラック・クランズマン」はその批判に対する模範解答のような作品になっている。
「グリーンブック」が作品賞を受賞したと聞いて、スパイク・リーは、会場から立ち去ろうとしたらしいが、今日、この映画を観て、その気持ちが分かった気がする
「グリーンブック」は、スパイク・リーからしたら、おとぎ話のような話なんだろう
その白人視点と、黒人視点の違いに、今のアメリカが見えるような気がする。
有色人種とユダヤ人のことを人と思わないKKKのメンバーには、本当に辟易してしまうけれど、忘れてはいけないのは、彼らのような人が本当に実在しているということ。
そういう人たちをどうしたら減らすことができるのかを、私たちは本気で考えるべきだということだと思った。

今年のアカデミー賞で監督と脚色を担当したスパイク・リーが脚色賞を受賞した作品。
社会派の作品だけれど、笑って楽しめるエンターテイメント作品だった。
コロラドスプリングスの警察に勤務するロン(ジョン・デヴィッド・ワシントン)は、1979年当時、勢力を拡大させていたKKKに潜入捜査することを思いつく。
しかし、黒人のロンが潜入できるはずもなく、白人の同僚フリップ(アダム・ドライヴァー)と組んで、電話はロン、実際に会うのはフリップという具合に、二人一組で潜入することに。
彼らの潜入はうまくいき、KKKの実態に迫るのだが…。
これは、アカデミー賞で作品賞を受賞した「グリーンブック」と対になっている作品。
「グリーンブック」は、アメリカ国内の人種差別について、白人側の視点で描かれているのに対して、こちらは黒人の視点で描かれている。
この映画では、1970年代、南部のアメリカで、黒人たちがどんなに酷い目に遭っていたのかがとてもわかりやすく描かれている。
正直、KKKの人たちのあまりの口の悪さに、聞いてて気分が悪くなるシーンがたくさんあった。
しかし、それこそが真実なのだろうと思う。
なぜなら、この映画を製作している彼らが、日頃から浴びているであろう言葉の数々だからだ
酷い言葉を吐いた人間は、時間が経てばその言葉を忘れてしまうけど、言われた方は、決して忘れないのだ。
だから、もしも「グリーンブック」を観て、彼らの受けていた差別について、あまりピンと来なかった人は、この映画とセットにして観れば、腑に落ちることもいろいろあるだろうと思う
そして、この映画が素晴らしいと思ったのは、KKKがその当時行なっていたことを「過去のこと」として終わらせずに、現代にどうつながっているかを示しているところだ。
KKKが合言葉に使っている「America is first 」はトランプ政権が掲げるスローガンだし、KKK幹部を護衛するハーレイ集団は、トランプ支持層の代表格なのだ。
つまり、KKK は過去の出来事ではなく、現在も脈々と受け継がれていて、それが現在、トランプ政権を支えているのだ
スパイク・リーは、世の中が何も変わっていないどころか、彼らが再び勢力を拡大させようとしていることを危惧しているのだ。
「グリーンブック」が作品賞を受賞したことにアメリカでは批判が噴出しているらしいが、その理由の一つが「アメリカの今を描けていない」ところにあるという。
この「ブラック・クランズマン」はその批判に対する模範解答のような作品になっている。
「グリーンブック」が作品賞を受賞したと聞いて、スパイク・リーは、会場から立ち去ろうとしたらしいが、今日、この映画を観て、その気持ちが分かった気がする
「グリーンブック」は、スパイク・リーからしたら、おとぎ話のような話なんだろう
その白人視点と、黒人視点の違いに、今のアメリカが見えるような気がする。
有色人種とユダヤ人のことを人と思わないKKKのメンバーには、本当に辟易してしまうけれど、忘れてはいけないのは、彼らのような人が本当に実在しているということ。
そういう人たちをどうしたら減らすことができるのかを、私たちは本気で考えるべきだということだと思った。
Posted by pharmacy_toe on 2019/04/15 with ぴあ映画生活
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〇「グリーンブック」
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「 #ブラック・クランズマン 」試写
KKKに潜入した黒人の実話を映画化した社会派作品だけど、笑って楽しめる作品になっているところが良い
そして気分が悪くなるような差別の実態が、過去に終わらず今も受け継がれている現実を描いているの… https://t.co/vFmyfsySRE2019/03/11 22:40:34
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