ジュード・ロウ主演の映画「ブラック・シー」をWOWOWで観た。
黒海の海底に沈むUボートに眠る金塊を求め、ロシアへ向かう潜水艦航海士たちのサスペンス映画。
【満足度 評価】:★★★☆☆
緊迫感のある映像は最後まで飽きさせない。
しかし、最初から最後まで同じ調子で物語が続き、これといったクライマックスのない展開に物足りなさを感じた映画だった。
出演:ジュード・ロウ、ベン・メンデルソーン、スクート・マクネイリー
監督:ケヴィン・マクドナルド
◆「ブラック・シー」 Blu-ray
30年近く潜水艦の乗組員だったロビンソン(ジュード・ロウ)は、今の時代、潜水艦の需要がないという理由で会社をクビになってしまう。
軍隊と潜水艦の経験しかないロビンソンには、転職先が見つからない。
そんな彼だったが、ある時友人から一攫千金の話を聞かされる。
それは、「黒海の海底に金塊を積んだUボートが沈んでいる」というものだった。
その金塊の総額が4000万ドル以上…。
これまでの負け組人生から一発逆転できると考えたロビンソンは、イギリスとロシアの潜水艦乗組員を集め、黒海へ向かうのだが…。

潜水艦が舞台になっている映画って、閉所恐怖症的な閉塞感と、常に息苦しくなる緊迫感から来る恐怖が楽しいなぁといつも思う。
この映画も、その潜水艦、ソ連製のUーボートが舞台。
場所は黒海。
現在はグルジア(ジョージア)とロシアの対立が続き、まさに一触即発。
浮上する場所を間違えたら、即攻撃されることが間違いないが、彼らの乗り込むU-ボートが今にも沈みそうなオンボロ潜水艦。
「ソ連時代のU-ボートに眠る金塊を奪取する」という目的にために潜水する彼らだが、一つでも間違えれば、生きて戻れないという状況になっていた。

この映画を観ながらつくづく感じたのは、チームワークの大切だった。
チーム一丸で目標に向かう時は、メンバー全員が同じ方角を向いていないとうまくいかない。
メンバーのうち、1人でも違う方角を向いたり、違う考えを持っていた場合、その目標は遠のいてしまう。
だから、常に目を光らせて、メンバーたちが好きかってに動いていないか監視する必要がある。
このブログはネタバレOKにしているので、結論を言ってしまうと、彼らは金塊を持ち帰ることができない。
それどころか、生きて帰れないメンバーたちがたくさん出てしまう。
その敗因はチームワークの悪さにあると思った。
もしかしたら、メンバーたちが同じ方向を向いて、同じ目標に向かっていたら、この作戦はうまくいったのかもしれないと思ったところが多々あったからだ。

ただでさえ、メンバーはイギリス人とロシア人の半分ずつで構成されている。
今は冷戦のない自由な時代とはいえ、メンタル的に対立してしまうのは当然だ。
そこで、リーダーであるロビンソンが間に立ち、互いの架け橋になれば良かったが、そんなそぶりも見られず、潜水艦に乗ってから、その対立構造がなくなる気配がない。
さらに、イギリス人側のスタッフに狂気の男フレイザー(ベン・メンデルソーン)を入れてしまう。
リーダーであるロビンソンは、「あの男はやめた方が良い」という周りからのアドバイスを聞かず、「潜水技術がピカイチ」という理由で彼を仲間に入れてしまう。
しかし、その結果、彼がイギリスとロシアの間の架け橋を爆破する起爆剤となってしまった。

「奪った金塊は平等に山分け」というロビンソンが決めたルールにより、「1人でも減らした方が取り分が多くなる」と思い始めたメンバーたち。
最も喧嘩っ早いフレイザーは、ただでさえ気に入らないロシア人を積極的に殺すようになってしまう。
しかし、潜水艦を操縦するには、各メンバーそれぞれに役割があり、1人でも欠けたら沈んでしまう状況だった。
結局のところ、イギリス人とロシア人の混成チーム、人柄よりも技術を優先したフレイザーの人事、奪った金塊は山分け…というロビンソンが決めたルールがことごとく裏目に出た結果となった。
では、なぜロビンソンは、そんな選択をしたのか。
それは、「目の前の金塊に目がくらんでしまった」からだとしか言いようがない。
そもそもロビンソンにはリーダーになる資質が無かった…のが失敗の原因だった。

彼らが次々と自爆していく様子を見て、もしもチームで何かを目標を立てる時は、「どの最短距離を進むか」を考えずに、「どうやってメンバーを同じ方向に向かせるか」が重要なんだと認識した。
メンバーが10人いて、9人が一生懸命がんばったとしても、残った1人が問題を起こしてしまえばチームごとダメになってしまう。
この映画で言えば、問題児のフレイザーが人を殺してイギリスとロシアの対立構造が激しくなったところで、「実はこの話は罠だった」とダニエルズ(スクート・マクネイリー)が告白し、潜水艦は破滅へ向かう…。
もちろん、ロビンソンはその責任を感じていないわけではない。
最後の最後まで、自分が巻きこんだトビンを命がけで助けたことに彼の良心が見える。
しかし、本当は彼が彼の人生に巻きこんだメンバーたちはトビンだけではない。
そのことにもっと早く気付いていて、メンバー選びから慎重に動いていたら、もっと違う結果が待っていたのでは…と思ってしまった。
↓ 人気ブログランキングに参加しています。クリックをお願いします

映画 ブログランキングへ

にほんブログ村
◆「ブラック・シー」 Blu-ray
黒海の海底に沈むUボートに眠る金塊を求め、ロシアへ向かう潜水艦航海士たちのサスペンス映画。
【満足度 評価】:★★★☆☆
緊迫感のある映像は最後まで飽きさせない。
しかし、最初から最後まで同じ調子で物語が続き、これといったクライマックスのない展開に物足りなさを感じた映画だった。
出演:ジュード・ロウ、ベン・メンデルソーン、スクート・マクネイリー
監督:ケヴィン・マクドナルド
「ブラック・シー」予告編 動画
(原題:BLACK SEA)◆「ブラック・シー」 Blu-ray
![]() |
新品価格 |

あらすじ
30年近く潜水艦の乗組員だったロビンソン(ジュード・ロウ)は、今の時代、潜水艦の需要がないという理由で会社をクビになってしまう。
軍隊と潜水艦の経験しかないロビンソンには、転職先が見つからない。
そんな彼だったが、ある時友人から一攫千金の話を聞かされる。
それは、「黒海の海底に金塊を積んだUボートが沈んでいる」というものだった。
その金塊の総額が4000万ドル以上…。
これまでの負け組人生から一発逆転できると考えたロビンソンは、イギリスとロシアの潜水艦乗組員を集め、黒海へ向かうのだが…。

感想(ネタバレあり) ロシア製オンボロU-ボートに乗って黒海に沈む金塊を奪取せよ
潜水艦が舞台になっている映画って、閉所恐怖症的な閉塞感と、常に息苦しくなる緊迫感から来る恐怖が楽しいなぁといつも思う。
この映画も、その潜水艦、ソ連製のUーボートが舞台。
場所は黒海。
現在はグルジア(ジョージア)とロシアの対立が続き、まさに一触即発。
浮上する場所を間違えたら、即攻撃されることが間違いないが、彼らの乗り込むU-ボートが今にも沈みそうなオンボロ潜水艦。
「ソ連時代のU-ボートに眠る金塊を奪取する」という目的にために潜水する彼らだが、一つでも間違えれば、生きて戻れないという状況になっていた。

チームで動く時に必要なのは何よりもチームワーク
この映画を観ながらつくづく感じたのは、チームワークの大切だった。
チーム一丸で目標に向かう時は、メンバー全員が同じ方角を向いていないとうまくいかない。
メンバーのうち、1人でも違う方角を向いたり、違う考えを持っていた場合、その目標は遠のいてしまう。
だから、常に目を光らせて、メンバーたちが好きかってに動いていないか監視する必要がある。
このブログはネタバレOKにしているので、結論を言ってしまうと、彼らは金塊を持ち帰ることができない。
それどころか、生きて帰れないメンバーたちがたくさん出てしまう。
その敗因はチームワークの悪さにあると思った。
もしかしたら、メンバーたちが同じ方向を向いて、同じ目標に向かっていたら、この作戦はうまくいったのかもしれないと思ったところが多々あったからだ。

イギリス人とロシア人の混成チーム
ただでさえ、メンバーはイギリス人とロシア人の半分ずつで構成されている。
今は冷戦のない自由な時代とはいえ、メンタル的に対立してしまうのは当然だ。
そこで、リーダーであるロビンソンが間に立ち、互いの架け橋になれば良かったが、そんなそぶりも見られず、潜水艦に乗ってから、その対立構造がなくなる気配がない。
さらに、イギリス人側のスタッフに狂気の男フレイザー(ベン・メンデルソーン)を入れてしまう。
リーダーであるロビンソンは、「あの男はやめた方が良い」という周りからのアドバイスを聞かず、「潜水技術がピカイチ」という理由で彼を仲間に入れてしまう。
しかし、その結果、彼がイギリスとロシアの間の架け橋を爆破する起爆剤となってしまった。

リーダーのロビンソンに求められていたもの
「奪った金塊は平等に山分け」というロビンソンが決めたルールにより、「1人でも減らした方が取り分が多くなる」と思い始めたメンバーたち。
最も喧嘩っ早いフレイザーは、ただでさえ気に入らないロシア人を積極的に殺すようになってしまう。
しかし、潜水艦を操縦するには、各メンバーそれぞれに役割があり、1人でも欠けたら沈んでしまう状況だった。
結局のところ、イギリス人とロシア人の混成チーム、人柄よりも技術を優先したフレイザーの人事、奪った金塊は山分け…というロビンソンが決めたルールがことごとく裏目に出た結果となった。
では、なぜロビンソンは、そんな選択をしたのか。
それは、「目の前の金塊に目がくらんでしまった」からだとしか言いようがない。
そもそもロビンソンにはリーダーになる資質が無かった…のが失敗の原因だった。

問題は、どの道を行くのか よりも どの方角に向かうか
彼らが次々と自爆していく様子を見て、もしもチームで何かを目標を立てる時は、「どの最短距離を進むか」を考えずに、「どうやってメンバーを同じ方向に向かせるか」が重要なんだと認識した。
メンバーが10人いて、9人が一生懸命がんばったとしても、残った1人が問題を起こしてしまえばチームごとダメになってしまう。
この映画で言えば、問題児のフレイザーが人を殺してイギリスとロシアの対立構造が激しくなったところで、「実はこの話は罠だった」とダニエルズ(スクート・マクネイリー)が告白し、潜水艦は破滅へ向かう…。
もちろん、ロビンソンはその責任を感じていないわけではない。
最後の最後まで、自分が巻きこんだトビンを命がけで助けたことに彼の良心が見える。
しかし、本当は彼が彼の人生に巻きこんだメンバーたちはトビンだけではない。
そのことにもっと早く気付いていて、メンバー選びから慎重に動いていたら、もっと違う結果が待っていたのでは…と思ってしまった。
↓ 人気ブログランキングに参加しています。クリックをお願いします

映画 ブログランキングへ

にほんブログ村

◆「ブラック・シー」 Blu-ray
![]() |
新品価格 |








コメント