「ブレードランナー」インターナショナル劇場版/完全版の爆音上映会に行ってきた。

「ブレードランナー 2049」に先駆けてのリバイバル上映。

2020年の未来(1982年製作)におけるアンドロイドと人間の戦いを描いたSF映画。


満足度 評価】:★★★★☆

随分前に観たきりで、忘れたところも多々あるから見直さなきゃと思っていた矢先の上映会だったので、ちょうど良かった。

35年前の作品とは思えないかっこ良さと、爆音上映だけにテレビじゃ分からない、様々な音が聞こえて、改めてこの作品の素晴らしさを感じた。

しかし、物語はなんだか切ない気分になる作品だった。

「ブレードランナー」(1982年)予告編 動画(日本語字幕なし)

(原題:BLADE RUNNER)




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キャスト&スタッフ


出演者

ハリソン・フォード
…(「ブレードランナー 2049」、「スター・ウォーズ/フォースの覚醒」、「アデライン、100年目の恋」、「インディ・ジョーンズ」シリーズ、「42 ~世界を変えた男~」、「スター・ウォーズ エピソード4/新たなる希望」、「スター・ウォーズ エピソード5/帝国の逆襲」、「スター・ウォーズ/エピソード6 ジェダイの帰還」、「エアフォース・ワン」など)

ルドガー・ハウアー
…(「提督の艦隊」など)

〇ショーン・ヤング

ダリル・ハンナ
…(海外ドラマ「センス8」など)

監督

リドリー・スコット
…(「オデッセイ」、「ワールド・オブ・ライズ」、「キングダム・オブ・ヘブン」など)


1982年製作 アメリカ映画

ブレードランナー


あらすじ

2019年。レプリカントと呼ばれる人造人間(アンドロイド)たちは、植民地である惑星で奴隷として働かされていた。

ところが、人工知能が“感情”を持ち始め、人間たちに反乱を起こし、4体のレプリカントが地球に潜入してしまう。

ブレードランナーと呼ばれるレプリカントハンターのデッカード(ハリソン・フォード)は、その4体のレプリカントを捕獲するよう依頼される…。


ブレードランナー5


感想(ネタバレあり)


「ブレードランナー」がカルト的な人気を集めた理由


こんなことを言ったら、熱心なファンから怒られてしまうかもしれないが、久しぶりに「ブレードランナー」を観て思い出したのは、この2年後に製作される映画「ターミネーター」だった。

どちらも、人工知能(AI)が発達する未来を描き、車は空を飛び、人間は無機質な世界で暮らしている。

そして、人間そっくりのロボット(アンドロイド)が登場する。

久しぶりに観てみると、「ブレードランナー」と「ターミネーター」の世界観は似ていたんだなぁと思いながら観ていた。

それもそのはず、どちらも同じ時期に製作された映画だった。

筋書きを考えると、「ターミネーター」は明らかに「人間=善」であり、「ロボット=悪」という勧善懲悪の図式が非常に分かりやすい。

それに比べて、この「ブレードランナー」は、もう少し複雑である。

基本は、「人間=善」であり、「ロボット=悪」なんだけれども、そのうち、人間たちの悪の部分と、アンドロイドたちの善の部分が交差して、単なる使い捨ての道具としてレプリカントを考えていた人間の悪の部分と、人間に同情し、愛するようになるアンドロイドの善の部分が見えてくる。

その、どっちつかずの曖昧さが、この映画の非常に魅力的なところなのだが、「ターミネーター」は分かりやすさで世界的な大ヒット作品になったのに比べ、この「ブレードランナー」カルト的な人気になった理由は、人間の気持ちを簡単に善悪で割り切ることができないという曖昧さにあったのだろうと思う。

しかし、それこそがまた、人間らしさでもある。

この映画は、アンドロイドと人間の関係を描きながら、人間らしさを描いた作品でもあった。

ブレードランナー3

レプリカントに見る、人間がマイノリティを迫害する図式


「ターミネーター」は、人間が作業用ロボットとして作った人工知能AIが徐々に自分の意思を持つようになり、彼らを支配してきた人間に反乱を起こし、核戦争で人間を滅亡させるという話だった。

映画が製作された当時は冷戦末期にあって、「いつかは核戦争が起きる」という危機感が強かったのだろう。

2020年までには、地球に核戦争が起きていると預言しているような映画だった。

この映画「ブレードランナー」も、人間の奴隷として作られたレプリカントが自分の意思を持つようになり、いつしか人間に反乱を起こすようになったというところまでは同じだ。

しかし、このレプリカントが感情を持つようになる中で、憎しみや反乱といった「マイナスの感情」の他にも、レイチェルのように人を愛したり、同情したりするような「プラスの感情」も学んでいく。

そこが、「ターミネーター」との大きな違いだった(その後、「ターミネーター2」では感情も学ぶようになる)。

ところが、人間はそんなことはお構いなしに、「レプリカントだと確認したら、即殺せ」とデッカードに命令する。

残念ながら、人間は「よく分からないもの」に対して恐れを抱きやすい。

人種が違えば、肌の色が違うからとか、言語が違えば、何を言っているのか分からないからとか、その相手を恐れる理由をつけて距離を置こうとする。

それが徐々に広がって迫害になったり、戦争につながったりする理由の一つになっていく。

この映画の中で、人間たちは、自分たちのために勝手にレプリカントを作ったにも関わらず、人間たちの意にそわなくなってくると、強制的に排除しようとする様子は、人間がこれまで奴隷やマイノリティを迫害してきた様子とよく似ている。

植民地から渡ってきた4人のレプリカントが何を求めているのか、調査もしないまま、「人間の脅威だから殺してしまえ」と言い切る。

圧倒的に人間の方が数が多く、誰かがレプリカントに殺されたという事件にもなっていないうちから、「殺せ!」というのは、それだけ人間たちがレプリカントを恐れていたということ。

そこに、人間の身勝手さがよく表れている。

ブレードランナー4

白いハトを抱いたレプリカントのロイが抱いた夢は


では、スペースシャトルを乗っ取り、遠く離れた植民地から地球にやってきたレプリカントたちは、何を求めて地球にやってきたのか。

それは、寿命の延長だった。

最初からレプリカントが反乱することを恐れた人間たちは彼らの寿命を4年と設定して作っていた。

そして、その寿命を延ばそうとすると、レプリカントは動きを停止するようにプログラミングされていた。

だから、彼らがどんなに力づくで寿命の延長を願っても、4年の寿命を変えることはできなかった。

私の心に一番残るのは、ラストシーンだった。

地球にやってきたレプリカントのリーダー ロイ(ルドガー・ハウアー)とデッカード(ハリソン・フォード)が死闘を繰り広げる中、最後の最後にロイはデッカードの命を救って寿命を終える。

この時のロイの姿を見ると、レプリカントは全ての人間を憎んでいたわけではないことが分かる。

人間の感情を学んでいく中で、「人を救う」という感情も学んでいるのだ。

にも関わらず、人間は彼らを全て抹殺しようとしていた。

ロイが平和の象徴である白いハトを胸に抱きながら寿命を終えるシーンは非常に印象的で、これまでの戦いは何だったんだろうかと思うと、切なくなってしまった。

もしかして、ロイのような人をレプリカントのリーダーにして寿命を延ばしていたら、レプリカントと人間が共存できる社会も目指せたかもしれない。

もしかしたら、無意味にレプリカントと争おうといていたのは、人間の方だったのかもしれない。

そう思えたからだった。

例えば現在なら、欧米諸国で「イスラム教=悪」というイメージが定着しつつある。

もちろん、中には「白人の社会に制裁を」と考える過激派の人間もいる。

しかし、中には自分たちの置かれた境遇を訴えながらも、異教徒たちと共存しようと考えるような人たちも大勢いる。

むしろ、「イスラム教=悪」と考え、排除しようとする考えが争いを引き起こすきっかけとなる。

そんな風にレプリカントたちが置かれた立場とと、世界中で迫害を受けるマイノリティの人たちを重ね合わせることができる。

ということは、この「ブレードランナー」が製作されてから35年経っても、人間社会の姿は、その頃から全く進歩していないのだということが分かる。

ブレードランナー2

「ブレードランナー 2049」に期待すること


デッカードとロイが死闘を繰り広げてから30年後の世界が描かれるのが、この秋公開予定の「ブレードランナー 2049」である。

ロイとの死闘の後、「永遠の寿命がある」と言っていたレイチェルと共に逃亡したデッカード。

その後も彼はブレードランナーとして生活していたのだろうか。

レイチェルは、その後どうしたのだろうか。

本当に永遠の命があったのだろうか。

そもそも、そこは「ブレードランナー 2049」で語られるのだろうか。

予告編の中で気になるセリフがあった。

恐らくロビン・ライトのセリフだと思われるけど

「世界は分断されている。一つにしようとすると、争いが起きる」

ということは、その後もレプリカントは進化を続け、人間と対等の力を得るようになるが、両者は対立したままであり、共存することができないでいるということだね。

さらに、その先にはライアン・ゴズリングが「あなたは特別よ」と言われる場面があるということは、ライアン・ゴズリングは共存するための鍵を握っているということなのか。

メッセージ」では、ヘプタポッドの予言により「会話」をすることで世界を滅亡から救ったドゥニ・ヴィルヌーヴ

「ブレードランナー 2049」では、人間とレプリカントをどうやって共存させるのか、そもそも、人間とレプリカントは共存できるのか。

公開が非常に楽しみ。

「ブレードランナー 2049」予告編 動画






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