とにかく映画が好きなんです【本館】

とにかく映画が好きで、特にアメリカ映画大好きです このブログは、ネタバレありの映画鑑賞日記です。主にハリウッド映画と韓国映画をメインに感想を書いています


カテゴリ:ジャンル > スパイ



ヘンリー・カヴィル主演の映画「コードネーム U.N.C.L.E.」をWOWOWで観た。

冷戦時代の東ドイツで、ナチの生き残りを追っていたCIAのエージェント、ナポレオン・ソロが相棒に組まされたのは、ソ連のKGBのエージェントだった!?


映画「コードネーム U.N.C.L.E.」



満足度 評価】:★★★☆☆

めちゃくちゃクールでかっこいい!そんなスパイ映画だけど、たまにクスッと笑えるところが良かった。

ファッションとかもすごくかっこいいので、スタイリッシュな映画や、クールなアクション映画を好きな人におススメ。

目次

  1. 予告編
  2. 更新履歴・販売情報
  3. キャスト&スタッフ
     出演者
     監督
  4. あらすじ
  5. 感想


「コードネーム U.N.C.L.E.」予告編 動画

(原題:THE MAN FROM U.N.C.L.E.)



更新履歴・公開、販売情報

・2016年11月4日 WOWOWで観た感想を掲載。

・2019年12月11日 「午後のロードショー」での放送に合わせて加筆・修正。




キャスト&スタッフ


出演者

ヘンリー・カヴィル
…(「ミッション:インポッシブル/フォールアウト」、「バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生」など)

アーミー・ハマー
…(「ビリーブ 未来への大逆転」、「君の名前で僕を呼んで」、「カーズ/クロスロード」(声の出演)、「フリー・ファイヤー」など)

アリシア・ヴィキャンデル
…(「チューリップ・フィーバー」、「光をくれた人」、「リリーのすべて」、「フィフス・エステート/世界から狙われた男」、「コードネームU.N.C.L.E」、「エクス・マキナ」、「二つ星の料理人」、「ピュア 純潔」など)

ヒュー・グラント
…(「パディントン2」、「マダム・フローレンス!夢見るふたり」、「Re:LIFE リライフ」、「トゥー・ウィークス・ノーティス」など)

監督・脚本

ガイ・リッチー
…(「シャーロック・ホームズ」、「スナッチ」、「ロック、ストック&トゥー・スモーキング・バレルズ」など)


2015年製作 イギリス映画




あらすじ


1960年代前半。冷戦の真っ最中のドイツ。

東ベルリンにで暮らす整備工のギャビー・テラー(アリシア・ヴィキャンデル)を誘拐しようとする2人の男。

CIAエージェントのナポレオン・ソロ(ヘンリー・カヴィル)と、KGBエージェントのイリヤ・クリヤキン(アーミー・ハマー)。

ギャビーの父が核開発の技術を持ち、イタリアでナチの生き残りと共に核爆弾の製造を行っているという情報を得た二人は、ギャビーを父のところまで案内させようと目論んでいた。

そこで、CIAとKGBは共通の敵を目の前に協力し、コンビを組んでこの危機を乗り越えようとするのだが…。


映画「コードネーム U.N.C.L.E.」



感想(ネタバレあり)


おしゃれでクールだけど、笑えるところもいっぱい


めっちゃおしゃれで、クールでかっこいい。そんなスパイ映画だった。



冷戦の真っ最中だというのに、コンビを組まされるCIAとKGBって、そのシチュエーションだけで笑える。

おしゃれでクールといっても、基本は珍道中。



このCIAとKGBのエージェントたちが、かなりのドジで(笑)

2人とも超真面目にスパイ活動してるのに、行動がドジだから笑っちゃう。

特に、KGBのイリヤの方がドジだった!



いつもめっちゃ必死で、真面目にすればする程笑えてしまう。

「007」シリーズは、ハイセンスでおしゃれだけど、笑えるシーンはない。

この「コードネーム U.N.C.L.E.」は、ハイセンスでおしゃれな上に笑える要素も満載なスパイ映画だった。



映画「コードネーム U.N.C.L.E.」



プレイボーイのCIAと、ちょっと純情なKGB


この二人の個性がまたはっきりしていて面白い。



アメリカ人のナポレオン・ソロは、超おしゃれでクールなプレイボーイ。

そして、ソ連人のイリヤはいつも常に必死な熱血だけど純情なスパイ。

いつもイリヤが必死でジタバタしているのをナポレオン・ソロはワインを飲みながらクールに眺めてる感じ(笑)



ナポレオン・ソロは、ギャビーのことを小娘ぐらいにしか見ていないけど、イリヤは一緒にいるだけでドギマギしてる。

だから、女性を使って情報を得たい時は、ナポレオン・ソロが体をはって情報を収集するのが役目(笑)



この二人の個性の対比がすごく面白かった。

個人的には、ナポレオン・ソロの方が好きかな。

ちょっと、イリヤは暑苦しい…(笑)



映画「コードネーム U.N.C.L.E.」



美味しいとこどりのイギリス人が乱入


そして、そこへ乱入してくるのがヒュー・グラント演じるイギリス海軍ウェーバリー。

ウェーバリーはアメリカとソ連の仲介役のようで。

さらに、この作戦の指揮官もしている。



まぁ、つまり、実戦はCIAとKGBの若い者にさせて、自分は美味しい所だけをザクーーーッと持って行ってしまうのが、このウェーバリーの役回り(笑)

正直、なんであんたがいるのよ??と突っ込みたくなる場面多数(笑)



クールなアメリカ、ちょっと田舎臭いソ連、美味しいとこ取りのイギリス。

この3国の微妙な距離感を眺めているのも、この映画の面白さだった。



映画「コードネーム U.N.C.L.E.」



冷戦の真っ最中は、スパイ映画の全盛期


この映画「コードネーム U.N.C.L.E.」を観て、冷戦の真っ最中っていうのは、スパイ黄金期だったなぁと思った。

現在の世界の対立って、国 vs 国ではなく、国 vs 市民っていう構造になっていて、国をスパイしても次のテロの作戦を盗めるわけではない。



じゃぁ、白人のスパイが簡単にアラビア人たちの中に入り込めるかといったら、それも難しい。

でも、この頃は、民主主義 vs 共産主義っていう分かりやすい対立構造があったから、スパイも仕事がたくさんあった。



だから、どんな話もありだし、こんな風に世界の裏側でスパイたちが冷戦終結のためにがんばってたんだって話もありに思えてくる。

スパイを主人公に描くなら、やっぱり、この時代だなって思った。



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ミラ・ジョヴォヴィッチ主演の映画「サバイバー」をWOWOWで観た。

アメリカ大使館の出国ビザを発行するセキュリティ担当者が、暗殺者から狙われながらもテロを阻止する話。


満足度 評価】:★★☆☆☆(2.5)

うーーーん。観ている途中で、「もう、どうでもいいや」と思った。

きっと、ミラ・ジョヴォヴィッチを使って女版「ダイ・ハード」みたいな映画を作りたかったんだろうなと思う。

でも、いくらなんでも、これはちょっとご都合主義が過ぎる作品だった。


目次

  1. 予告編
  2. 更新履歴・販売情報
  3. キャスト&スタッフ
     出演者
     監督
  4. あらすじ
  5. 感想


「サバイバー」予告編 動画

(原題:SURVIVOR)



更新履歴・公開、販売情報

・2016年11月14日 WOWOWで観た感想を掲載。

・2019年5月9日 午後のロードショーでの放送に合わせて加筆・修正。

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キャスト&スタッフ


出演者

ミラ・ジョヴォヴィッチ
…(「記者たち~衝撃と畏怖の真実~」、「バイオハザード:ザ・ファイナル」、「パーフェクト・ゲッタウェイ」など)

ピアース・ブロスナン
…(「マンマ・ミーア!ヒア・ウィーゴー」、「さよなら、僕のマンハッタン」、「ゴーストライター」、「クーデター」、「幸せになるための5秒間」、「おとなのワケあり恋愛講座」、「スパイ・レジェンド」など)

ディラン・マクダーモット
…(「ニューオーリンズ・トライアル」、「ザ・シークレット・サービス」など)

〇アンジェラ・バセット…(「エンド・オブ・キングダム」など)

〇ロバート・フォスター


監督

〇ジェームズ・マクティーグ
…(「Vフォー・ヴェンデッタ」、「ニンジャ・アサシン」など)


2015年製作 アメリカ・イギリス合作映画


映画「サバイバー」



あらすじ


ロンドンにあるアメリカ大使館に勤務することになったケイト・アボット(ミラ・ジョヴォヴィッチ)は、アメリカへの出国審査でセキュリティの担当をしている。

任務に就き始めた頃、出国審査の最中に怪しい人物を発見したので、保留にした直後、同じ職場の同僚たちとランチに行ったレストランが爆破され、たまたま、その時に席を外していたケイトは命が助かった。

しかし、その直後に、次はプロの殺し屋(ピアース・ブロスナン)から殺されそうになり、その後、その人物から追われるようになってしまう…。

なぜ、彼女は命を狙われるのか…。

誰も信用できなくなったケイトは、独自に理由を探り始める…。


映画「サバイバー」ミラ・ジョヴォヴィッチ、ロバート・フォスター



感想(ネタバレあり)


作りたかったのは、女版「ダイ・ハード」??


アメリカ大使館の職員が、たまたま怪しい人物に気付いちゃったせいで、命を狙われる羽目になる。

これまでは、「ダイ・ハード」シリーズ等で扱っていた題材を女性の主人公にして作ってみたけど、どう??

そんな映画だった。



映画が始まってから数分で、そのビザ発給で人を見抜くスペシャリストだという彼女が、どんな人が怪しいのか?と聞かれた時に、速攻で、「科学者が怪しい」と言い切る。

いやーーーー。それは、世界中の科学者が怒るぜーーーー。



なんだよ。科学者はみんなテロリスト候補生なのか??

そりゃないよねぇ??

脚本家は、科学者に謝罪した方が良い。



まぁ、最初からそんな風に適当な脚本なもんだから、最後までどうでもいい展開が続いちゃう(笑)



映画「サバイバー」ディラン・マクダーモット

世界が彼女を中心に回っている ご都合主義


ということは、全てがご都合主義。

全てが、主人公のケイトが思うように、やりたいように地球が動いてくれる。

世界は彼女を中心に回っている(笑)



指名手配中の人間なのに、えらい簡単にパスポートが偽造できて、えらい簡単に出国できる。

そして、とても簡単にアメリカに入国できるんだから凄い。



この映画の最後には「アメリカは何人ものテロリストを水際で防いでいる」っていうテロップが流れる。

まぁ、そんなこと言うんだったら、まず、指名手配犯を絶対に入国させないようなシステムを作った方が良い(笑)



そして、ケイトは世界でトップクラスの暗殺者に追われているのに、なぜか、弾丸が彼女をすり抜ける。

どんなに至近距離から撃っても、彼女には当たらないようにできている(笑)

きっと、その辺はトム・クルーズと同じ血が流れていると思われる。



映画「サバイバー」ミラ・ジョヴォヴィッチ

良かったのは、珍しく悪役を演じてるピアース・ブロスナン


この映画の見どころといったら、ピアース・ブロスナンが悪役を演じていたことだった。

元MI6の「007」が、世界でトップクラスの暗殺者に転身してるとか、なかなかセンスが良い(笑)



いつものニヒルなジェントルマンを封印して、無表情な暗殺者を好演していた。

未だにアクションもきちんとやってたし、まだまだ衰えを知らない感じが良かった。

なかなか怖かったし。



しかし、この映画ではそのピアース・ブロスナンの良さを生かされていない感じがしたので、次回は、もっと自分の才能をキチンと描いてもらえる監督と仕事をしましょう。



映画「サバイバー」ピアース・ブロスナン

テロとの戦いをアピールしたいのは分かるけど…


さっきもちょろっと言ったけど、この映画のラストには、「アメリカでは、何人ものテロリストを逮捕している」というテロップが流れる。

きっと、「日夜、アメリカ大使館や、税関の職員の尽力で、テロを未然に防いでいる」ということが言いたかったんだろうと思うし、その象徴としてケイトというキャラクターができているんだろう。



しかし、そのケイトが指名手配を受けているにも関わらず、偽造パスポートと、偽名で入国しているんだったら意味がない。

暗殺者と科学者だって、ちゃんとアメリカに入国できている。



たまたま、ご都合主義でケイトがテロの実態を知ってしまったから、未然に防げたようなものの、アメリカの職員たちはその事実に何にも気付いていなかったよねぇ??

だから、そんなテロップを最後に流されても、ちっとも説得力がない…。

まぁまぁ。愚痴ばかりが並んだ感想になっちゃったけど、こういう薄っぺらい作品に出会うと、本当に残念なんだよね…。






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トム・ハンクス主演、スティーヴン・スピルバーグ監督の映画「ブリッジ・オブ・スパイ」を映画館で観た。

米ソ冷戦の中、アメリカ、ソ連双方のスパイの交換のために、交渉役に選ばれた一人の弁護士の実話を描く。

満足度 評価】:★★★★☆

素晴らしい映画だった~。ラストではちょっと泣いてしまった。

「正義」について考えさせられる映画。


目次

  1. 予告編
  2. 更新履歴・販売情報
  3. キャスト&スタッフ
     出演者
     監督
  4. 受賞歴
  5. あらすじ
  6. 感想


「ブリッジ・オブ・スパイ」予告編 動画

(原題:BRIDGE OF SPIES)




更新履歴・公開、販売情報

・2016年1月10日 映画館で観た感想を掲載。

・2019年3月18日 NHK BS プレミアムでの放送に合わせて加筆・修正。

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キャスト&スタッフ


出演者

トム・ハンクス
…(「ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書」、「インフェルノ」、「ハドソン川の奇跡」、「ウォルト・ディズニーの約束」、「キャプテン・フィリップス」、「幸せの教室」、「天使と悪魔」、「ダ・ヴィンチ・コード」など)

マーク・ライランス
…(「レディ・プレイヤー1」、「ダンケルク」、「BFG:ビッグ・フレンドリー・ジャイアント」など)


〇アラン・アルダ


監督



脚本

コーエン兄弟…(「ヘイル、シーザー!」「インサイド・ルーウィン・デイヴィス」、「トゥルー・グリッド」、「ノーカントリー」、「ファーゴ」など)


2015年製作 アメリカ映画



受賞歴


2016年 アカデミー賞 助演男優賞(マーク・ライランス) 受賞

2015年 トロント映画批評家協会賞 助演男優賞(マーク・ライランス) 受賞

ボストン映画批評家協会賞 2015 助演男優賞(マーク・ライランス) 受賞

ニューヨーク映画批評家協会賞 2015 助演男優賞(マーク・ライランス) 受賞

第50回 全米批評家協会賞 助演男優賞(マーク・ライランス) 受賞



ブリッジオブスパイ




あらすじ


大手弁護士事務所で保険会社の顧問弁護士をするジェームズ・ドノヴァン(トム・ハンクス)は、上司からの命令で、FBIに逮捕されたソ連のスパイ、ルドルフ・アベル(マーク・ライランス)の弁護を任される。

その弁護が自分の専門外であることや、その弁護を引き受けることで世間から自分だけでなく家族も非難されることを考え、躊躇していたドノヴァンであったが、「君にしかできない」という上司の説得の元、引き受けることに。

そして、実際に引き受けてみると、ドノヴァンの弁護に関わらず、判決は「死刑」であることがほぼ確実のものとなっていた…。



ブリッジ・オブ・スパイ2




感想(ネタバレあり)


敵国のスパイであったとしても、一人の人間として人権を保護する


この映画が素晴らしいなぁと思うところは、逮捕されたソ連のスパイ、アベルについて、たとえ彼が敵国のスパイであったとしても、彼を「アカ」というフィルターに通さずに、一人の人間として最初から最後まで描ききっていたところだった。

弁護人として選ばれたドノヴァンは、アベルの経歴について一切調べようとしないし、彼がアメリカでしてきたことについて聞こうとしない。

それは、ドノヴァンが弁護人としてアベルの人権を尊重し、裁判で必要となる情報以外は必要としないためだった。



必要なのは、アベルがアメリカで一般市民と同じように生活していたことと、彼を逮捕するに当たり、FBI当局の不当な扱いはなかったかどうかのみ。

アベルがアメリカで誰に会い、何を話し、何をしてきたのかっていうことは、担当弁護士じゃなくたって知りたいところ。



しかし、ドノヴァンにとっては、アベルは依頼人であり、今回の仕事はアベルの人権を保護することが目的であり、アベルの経歴を調べるのは、ドノヴァンのやることではない。

ただし、その最後まで「アベルの人権を保護」することに関しては、どの国にいようとも、徹頭徹尾自分の主張を曲げずに貫き通す強さも同時に持っている。

すごいね。こんな立派な弁護士がいるんだね。



ブリッジ・オブ・スパイ3



ドノヴァンはアメリカにとって誤算?


なぜ、アメリカはアベルの弁護人として、全く畑違いのドノヴァンを選んだのか

形式的な裁判を簡単に済ませるためだったのではないか。



冷戦が最も激化する中で逮捕されたソ連のスパイなんて、さっさと死刑にすればいい。

そう思っていたはずだ。



ところが、ドノヴァンは国の期待以上の仕事をしてしまう

これは国にとって大いなる誤算だったと思う。



しかし、彼がアベルを死刑にしなかったことでパワーズとの交換という好機を得る。

さらには、東ドイツに留学していた学生フレデリック・プライヤーまで解放することになる。

これまた、国にとって大誤算だ。



西側から勝手に東側に留学へ行った「アカ」の学生なんて保護する義務はない

CIAはそんな雰囲気だった。

きっとCIAからしたら、「やっかいな奴を交渉人に選んでしまった」と思ったに違いない。



ドノヴァンにとっては、保険会社専門の弁護ではなく、この人質解放が天職だったのでは。

この件をきっかけに、その後もドノヴァンは、政府から依頼され、人質や捕虜を解放する交渉人として活躍するようになるのだ。



ブリッジ・オブ・スパイ7



その国の「思想」を押し付けない「正義」のあり方


そんな、人権派弁護士の鑑のようなドノヴァンの活躍を見ながら思ったことがある。



もしも、ドノヴァンが今も生きていて、グァンタナモ収容所の現状を見たらどう思うだろうか。

彼は、この事件を解決した後、ケネディ大統領の命を受け、キューバで不当に逮捕、拘留されていたアメリカ人たちを解放したという。

当時、キューバがアメリカ人にしていたのと同じことを、アメリカがアラブ系の人たちにもしていると思わないだろうか。



この映画でいう本当の「正義」とは、思想が違う人物の発言や行動を問いただし、その正誤を正すものではなく、憲法で定められた人権を正しく守ることにある。

それならば、グァンタナモで拘留されているアラブ系の人たちの人権は正しく守られているのだろうか。

「思想」が違うというだけで不当な拘留をすることは、「正義」の押し売りであり、人権の無視にあたらないだろうか…。



この映画で、アメリカがアベルに対し、「思想が違う人間でも、最後まで彼の人権は保護する」という懐の深さを見せたように、今、グァンタナモで見せることはできないだろうか。



ブリッジ・オブ・スパイ4



依頼人の人権を守り通すことが平和的解決への道だった


この映画の中で、最も印象に残ったのは、ラストでドノヴァンが無事に帰宅するシーン。

家族はてっきり、仕事の付き合いでロンドンまで「鮭を釣りに行っていた」と思い、お土産に「マーマレード」を買ってきて欲しいとリクエストしていた。

ところが、お父さんは、世界平和のためにスパイ交換の交渉人をしていたことをテレビで知る。



疲れ切ったドノヴァンは、家について安心して倒れ込むように寝てしまった。

その緊張感が取れて、安心しきった様子を見ながら、私は泣いてしまった。



その時、家族もお父さんについて勘違いしていただけでなく、テレビも勘違いしていたように思う。

ドノヴァンは、世界平和のために東ドイツで働いていたわけではない。

あくまでも、依頼人の人権、他国で不当に拘束されているアメリカ人たちの人権を守るという仕事に最後まで忠実だっただけだ。



しかし、その最後まで自分の考えを貫き通す強さゆえに、アベルに「不屈の男」と言われ、最後まで信頼されたんだろう。

この、軍人でも、政治家でも、CIAでもない、ただの普通の人である、一人の弁護士が自分の仕事を全うすることで、結果として平和的解決を導いたことに、この映画の素晴らしさがある。



ブリッジ・オブ・スパイ5



どこから見ても死角なしの出演者と製作スタッフ


主役のドノヴァンを演じるのは、トム・ハンクス

アメリカの正義といえば、トム・ハンクスという暗黙の了解のような鉄板のイメージ。

だから、間違えはないけど、想像を超えることも無い。



逮捕されてしまうソ連のスパイ、アベルにマーク・ライランス

私、初めましてだと思うけど、イギリスの舞台俳優さんのようで。

この映画で、既に多くの助演男優賞を受賞している。

スパイといったら、ジェームズ・ボンドみたいな人を想像してしまうけど、マーク・ライランスだからこその普通っぽさ。

だからこそ、妙にリアルな感じがとても良かった。



監督は、スティーヴン・スピルバーグ

最近は、「ジュラシック・ワールド」とか「トランスフォーマー」みたいに、製作総指揮の仕事が多いような気がするけど、久しぶりにスピルバーグの映画を観た!って感じがしたなぁ。



さらに、脚本はコーエン兄弟が担当。

シリアスな話なのにも関わらず、時々、思わず、クスッと笑ってしまうところとか、ドノヴァンが数字に関することは何度も繰り返すところとかは、コーエン兄弟カラーかなぁと思いながら観ていた。

例えば、東ドイツにいきなり現れたアベルのウソの家族たちや、東ドイツのヒルトンホテルでドノヴァンがCIAに嫌味のように大量の朝ごはんを注文するところとか。

スピルバーグと一緒に仕事するのは、始めただと思うけど、今回は成功だったように思うので、これからもコラボして欲しいなぁと思う。



ブリッジ・オブ・スパイ6



正義のヒーローは、実はすぐ隣にいる??


日本では、まずあり得ないことだけど、映画館を出て真っ先に思ったことは、もしも電車で隣に座っている人がスパイだったら??

とか、私の目の前で新聞を読んでるおじさんが、世界平和の立役者だったら??だった(笑)



でも、笑い事ではなく、日々の仕事を誠意を持って忠実にこなしていくことが、もしかしたら、世界平和につながるかもしれないっていうのはあるかもしれないよね。

だから、何気ない日常もおろそかにしてはいけないのだね。





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ジェニファー・ローレンス主演の映画「レッド・スパロー」を映画館で観た。

ロシアで元バレリーナがスパイとして育てられ、アメリカとのスパイ合戦に巻き込まれていくサスペンス映画。


満足度 評価】:★★★☆☆

これは、私としてはかなり無理な感じだった。

冷戦が終わり、セクハラもなくし、新しい未来を切り開いていこうとしている世の中の動きから逆行している時代遅れな印象を受けた。

目次

  1. 予告編
  2. 更新履歴・販売情報
  3. キャスト&スタッフ
     出演者
     監督
  4. あらすじ
  5. 感想


「レッド・スパロー」予告編 動画

(原題:Red Sparrow)



更新履歴・公開、販売情報

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原作本:「レッド・スパロー」(上)

レッド・スパロー(上)



原作本:「レッド・スパロー」(下)

レッド・スパロー(下)




キャスト&スタッフ



出演

ジェニファー・ローレンス
…(「パッセンジャー」、「X-MEN:アポカリプス」、「ハンガーゲーム」シリーズ、「あの日、欲望の大地で」など)

ジョエル・エドガートン
…(「イット・カムズ・アット・ナイト」、「ラビング 愛という名前のふたり」、「ブラック・スキャンダル」、「ディーン、君がいた瞬間」、「ウォーリアー」<兼 監督作>「ある少年の告白」、「ザ・ギフト」など)

マティアス・スーナールツ
…(「フランス組曲」、「リリーのすべて」、「ベルサイユの宮廷庭師」、「ラスト・ボディガード」など)

シャーロット・ランプリング
…(「ともしび」、「ベロニカとの記憶」、「さざなみ」、「リスボンに誘われて」、「クリーンスキン 許されざる敵」、「評決」、「ハイヒールを履いた女」など)

ジェレミー・アイアンズ
…(「アサシン・クリード」、「バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生」、「リスボンに誘われて」、「キングダム・オブ・ヘブン」など)



監督

フランシス・ローレンス
…(「ハンガー・ゲーム2」、「ハンガー・ゲーム:FINAL レジスタンス」、「ハンガー・ゲーム:FINAL レボリューション」、「コンスタンティン」など)


2017年製作 アメリカ映画



映画「レッド・スパロー」



あらすじ


ボリショイバレエ団のプリンシパル ドミニカ(ジェニファー・ローレンス)は、公演中の事故によりバレリーナとしてのキャリアを絶たれてしまう。

その後、叔父 ワーニャ(マティアス・スーナールツ)の紹介で、美貌を最大限に利用して、ターゲットを誘惑して落とすロシアの兵器・スパローになるべく訓練を受けるようになる。

上官(シャーロット・ランプリング)の容赦ない教育により、一人前のスパローとなったドミニカはアメリカのCIA捜査官・ネイト(ジョエル・エドガートン)に近づいていくのだが…。



映画「レッド・スパロー」ジェニファー・ローレンス



感想(ネタバレあり)


現代に、ロシアでハニートラップとして育てられたドミニカ…


ベルリンの壁が崩壊したのは1989年。

冷戦は終結し、共産主義はこの世から消えようとしている。



この映画の主人公・ドミニカはロシアのスパイとして育てられ、彼女は「身体を使ってターゲットを誘惑し」アメリカのCIA捜査官から情報を盗み出す任務を受ける

ということは、アメリカとロシアの間はいまだに「冷戦状態」であることが、この映画の大前提となる。



さらに、昨年からアメリカで始まった #MeToo運動 では、「女性が強制的に身体を利用される時代は終わりました」と宣言していながら、この映画では積極的に女性の身体が利用されている

正直言って、これは同じ女性としてなかなか気分の悪い映画だった



冷戦を描くにも、女性がハニートラップとして教育されるのも、現代を舞台に描くには時代遅れであり、明らかに破綻していると思った。

これが、60年代~80年代を舞台にして描かれていれば、あまり違和感なく観られたような気がするのだが、なぜ、現代を舞台にしてしまったのか

それが、残念でならない。



映画「レッド・スパロー」ジョエル・エドガートン、ジェニファー・ローレンス



#MeToo運動 とは逆行するヒロイン


私は特にフェミニストではないけれど、セクハラは反対だし、男女同権を認めて欲しいと思っている。

その中で、昨年は、ハーヴェイ・ワインスタイン、ケヴィン・スペイシーへの告発から始まった #MeToo運動 があり、「ワンダーウーマン」や「アトミック・ブロンド」が新しい女性ヒロインの形を切り開いた。

そのムーブメントは、とても感動的で新しい時代の到来にワクワクするような出来事だった



そして、2018年の1月に行われたゴールデングローブ賞では、性暴力に抗議し「強制的に身体を利用される時代は終わり」という意味を込めて、ノミネートされた人々が黒いドレスやスーツを着て出席した。



その動きの中で、この映画のヒロインであるドミニカは、男性たちの前で服を脱ぎ、股を開いた代わりに情報を得ることを強いられる

それは彼女が望んでそのような役割を演じているわけではなく、病気の母親を「ほぼ人質」のように囚われた上で、彼女が身体を売らなければ母が殺されるという状況下にいたからで、それは「強制的に」情報を得るために身体を売らされていたのである。

それはまさに、昨年から続く女性たちを取り巻く動きの中で真逆に動いているヒロインだった。



百歩譲って、この映画はその #MeToo運動 が起きる前に作られた映画なので、仕方がない部分もあるかもしれない。

けれど、その中で、ちゃんど時代を読んで作られた「ワンダーウーマン」や「アトミック・ブロンド」のような作品もあるわけで、時代を読めていなかったのは確かである。



中でも、ジェニファー・ローレンスシャーロット・ランプリングは、常に女性の模範となるような、女性が見てもカッコイイ女性たちだったので、余計に残念だった。



映画「レッド・スパロー」シャーロット・ランプリング、ジェニファー・ローレンス



ベルリンの壁が崩壊してから30年が経とうとしている…


1989年にベルリンの壁が崩壊してからもうすぐ30年。

かつての大国は共産主義から自由経済へと移行し、いまや、中国やロシアの経済は世界の中心地にいる



その時代の中で、アメリカがロシアから「命がけで欲しい情報」とは一体何なのか。

ジュリアン・アサンジや、スノーデンなどの「アメリカから追われるハッカーたち」がいるモスクワでITを使わずに、「身体で得たいほど」の情報とは一体何か



この「現代のロシア」の描き方にも、かなり問題があると思った。

だいたい、ロシアはもう共産主義ではないのに、スパローたちの教育係であるシャーロット・ランプリングは、「冷戦は終わっていない」と言っているけれど、それは、この映画を作るための言い訳のように聞こえた。

だいたい、この情報時代に情報をフロッピーディスクでやりとりしているスパイたちがどれだけいるのか

ネットで飛ばせば一瞬で済むようなことだし、ミニディスクにいれたら数センチの大きさで済むようなことを、あの、わざわざ大きなフロッピーディスクを数枚使ってやり取りするなんて、ちょっと呆れてしまった。



今どき、ロシアの一般人だってiPhoneを使っているような時代に、フロッピーディスクっていうのは、バカにし過ぎじゃないかと思った。

だいたい、フロッピーディスクが使えるノートパソコンを見つけるのだって難しい。



結局、このスパイたちが欲しがっていた情報が一体何なのかよくわからないまま終わってしまったけれど、そこに、説得力がないことにも問題がある。



ここで描かれている状況について、重箱の隅をつついているわけではなく、細部に気が配られていないということが言いたいのだ。

ナイスバディのジェニファー・ローレンスが見たいなら、もっと違う映画が作れたはずだ。

そうではなくて、「現代のスパイの苦悩」を描きたいなら、「今を感じる」映画にして欲しかったのだ。



映画「レッド・スパロー」ジェニファー・ローレンス



舞台背景が冷戦時代だったなら…


という感じで「女性の描き方」についても、「スパイの描き方」についても、なんとも納得がいかないまま物語は終わってしまった

しかし、それらの問題を全て一気に解決する方法がある。

それは、舞台を60年代~80年代の冷戦時代にしてくれたら、全て納得できたように思う。

ちなみに、同じくスパイの交換が行われる映画「ブリッジ・オブ・スパイ」は1960年を舞台にしている。



共産主義のソ連でハニー・トラップとして育てられた女性工作員が、アメリカの工作員との悲しい恋に落ちる。

という話にしてくれたら、「共産主義時代の市民の貧しさ」や「当時の政府の非人道的行為」が伝わってくる映画になっていたことと思う。



なぜ、この映画を「今」を舞台にして描かなければならなかったのか、その「理由」や「必然性」が感じられなかった

どうも、スパイについても、女性工作員についても、あまりにもステレオタイプなイメージに囚われたような作品にしか見えなかった。







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シャーリーズ・セロン主演の映画「アトミック・ブロンド」を試写会で観た。

1989年のドイツのベルリンで、紛失した機密情報を探すため、MI6の女スパイが、男たちを相手に奮闘するアクション映画。


満足度 評価】:★★★★★

とにかくアクションがカッコいいので、アクションを観ているだけで十二分に面白い!!

笑えるシーンも満載で、最後まで楽しく見ることができた。

次から次へと男たちが倒されていくシーンを観ていくと、主人公の女スパイがジェンダー解放の戦士のように見えてくる…!?

日頃から、パワハラやセクハラなど、男性から酷い目に遭っている女性たちに特におススメしたい作品!!



目次

  1. 予告編
  2. 更新履歴・販売情報
  3. キャスト&スタッフ
     出演者
     監督
  4. あらすじ
  5. 感想
  6. 関連記事


「アトミック・ブロンド」予告編 動画

(原題:Atomic Blonde)



更新履歴・公開、販売情報

・2017年10月10日 試写会で観た感想を掲載。

・2018年10月6日 WOWOWでの放送に合わせて加筆・修正。

現在、DVD、ネット配信、共に販売中。



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キャスト&スタッフ


出演者

シャーリーズ・セロン
…(「タリーと私の秘密の時間」(兼 製作)、「KUBO/クボ 二本の弦の秘密」(声の出演)、「ワイルド・スピード ICE BREAK」、「ダーク・プレイス」、「マッドマックス 怒りのデス・ロード」、「あの日欲望の大地で」、「裏切り者」など)

ジェームズ・マカヴォイ
…(「ミスター・ガラス」、「スプリット」、「X-MEN:アポカリプス」など)

エディ・マーサン
…(「人生はシネマティック!」、「ハイヒールを履いた女」、「僕と世界の方程式」、「おみおくりの作法」など)

ジョン・グッドマン
…(「キングコング:髑髏島の巨神」、「パトリオット・デイ」、「ミケランジェロ・プロジェクト」、「人生の特等席」、「10 クローバーフィールド・レーン」、「アルゴ」など)


ソフィア・ブテラ
…(「ザ・マミー」、「スター・トレック BEYOND」、「キングスマン」など)

…(ドラマシリーズ「キャッスルロック」など)

ティル・シュヴァイガー
…(「ガーディアン」、「レボリューション6」、「ノッキン・オン・ヘブンズドア」、「イングロリアス・バスターズ」など)




監督

デヴィッド・リーチ
…(「デッドプール2」など)


2017年製作 アメリカ映画



アトミック・ブロンド



あらすじ


1989年、ドイツのベルリンでは、市街地を東西に分ける壁が間もなく崩壊しようとしていた。

しかし、その裏で、東西統一を延期せざるを得なくなる程の機密情報のリストがKGBのスパイの手に渡ってしまう。

それを知ったMI6は、女スパイのロレーン・ブロートン(シャーリーズ・セロン)をベルリンに送り、現地にいるデヴィッド・パーシヴァル(ジェームズ・マカヴォイ)と手を組んでこのリストを奪還せよという任務をくだす。

さらに、このリストの中に書かれている「二重スパイの“サッチェル”を捜索せよ」という任務も含まれていた…。



アトミック・ブロンド2



感想(ネタばれあり)


とにかく、シャーリーズ・セロンのアクションが爽快で快感でカッコイイ!!



スパイがどうの、冷戦がどうの、ベルリンの壁がどうのとあらすじには書いたけど、そんなに細かいストーリーを気にする必要のない娯楽作だった。

その辺が、女版『007』と言われる理由かもしれない。



もう、とにかく、次から次へと迫ってくる男たちをなぎ倒していくロレーン(シャーリーズ・セロン)のアクションを楽しんだら良い!!

マッチョな男たちが次から次へとやられていく爽快感!!

さらには、MI6、CIA、KGBの男たちを手玉に取って翻弄する彼女の小気味よさ!!

私は、最初から最後まで、頭の中で拳を振り回し、「やれ、やれ、やっちまえーーー!!」を頭の中で叫びながら観ていた。



そのロレーンの殺しっぷりといったら、『ジョン・ウィック』のキアヌとまるで一緒。

うわぉ!これは、『ジョン・ウィック』がそのまま男になったような話だな!と思った時、シャーリーズ・セロンが、キアヌと一緒にアクションの練習をしているという記事を思い出した

その記事がこちら
▼ ▼ ▼
(参考)映画.com「シャーリーズ・セロン、キアヌ・リーブスとの殴り合いを告白

それに、監督のデヴィッド・リーチは、『ジョン・ウィック』シリーズの製作者

なるほど、それでジョン・ウィックとロレーンの殺しのスタイルは一緒なんだねってことに納得した。



それにしても、彼女がマッチョな男たちを次から次へとなぎ倒すシーンは爽快だし、快感!!

ぜひ、日頃から、男性に酷い目に遭っている女性たちは、この映画を観て、ストレスを晴らして欲しい



アトミック・ブロンド5



誰の敵でもなく、味方でもない。彼女のスタイルで「悪しきをくじき、正義を守る」 



スパイ映画らしく、誰が味方で、誰が敵なのかが一切分からないという先の見えない展開も面白かった。



いや、実際のところ、男はみんな敵だった(笑)

誰が味方で敵かというよりも、誰にも頼らず、彼女のスタイルで我が道を行く

彼女に向かってくる者は、誰だろうと敵!!

ここがまた、カッコイイ!!



これまでの女スパイにありがちな、色仕掛けで情報を盗み取るなんてせこいことはしない

情報を渡さないなら、力づくで奪ってやる!!

そこが、これまでの女スパイと大きく違うところ。



むしろ、ジェームズ・マカヴォイ演じるスパイの方が、よっぽどせこかった。

西側にも、東側にも良い顔して、自分が一番おいしいところを持って行こうとするセコイやつ。



でも、エディ・マーサンが演じるスパイグラスように命がけのタレこみ屋や、一流の女スパイを目指しているデルフィーヌのような、善良な小市民を命がけで守ろうとする人情の厚い女でもある

そこがまた胸熱なんだなぁ。



でまぁ、結局のところ、誰が味方で、誰が敵なのかは、最後の最後まで分からない

このどんでん返しもまた、この映画の魅力である。

ウォッカにだまされてはいけないのだ(笑)



アトミック・ブロンド3



ベルリンの壁は男女の間に立ちはだかる巨大な壁を象徴する



これは、ベルリンの壁が崩壊する時代を舞台に描かれたアクション映画。

しかし、私はベルリンの壁がジェンダーの間に立ちはだかる巨大な壁のように見えた

この映画にとっての「東ベルリン解放」は、「女性のジェンダーからの解放」を象徴している



当時の東ベルリンの人々は、ソ連の影響下にあり、高い壁に囲まれ、自由な生活を許されず、壁を隔てた向こう側で自由に暮らしている西ベルリンに憧れながら生活していた。

その東ベルリンで暮らしていた人々の窮屈さは、『女』というジェンダーの枠組みのなかで窮屈に暮らしていた女性たちとまるで一緒



私には、ベルリンの壁が崩壊して東側の人たちが解放されたように、ロレーンがジェンダーの壁をぶち破って、女性たちを解放する

ロレーンは、これまでの長い長い戦いを収束させ、ジェンダーの壁を破り、女性たちに「誰にも支配されず、自由に生きる道を切り開いた」戦士なのだ。

もうこれで、男だから、女だからとか気にすることなく、恋愛も人生も所属も国も自由に生きる時代がやってきた



ロレーンは、女性解放の戦士である

ワンダーウーマン」と同じ位置づけだなと思った。

その「ワンダーウーマン」と、この「アトミック・ブロンド」が同じ年に公開されたのは偶然ではないと思う。

アメリカの「ワンダーウーマン」、韓国の「お嬢さん」、そして、この「アトミック・ブロンド」

今年は、映画界で女性たちが解放される年となった。



アトミック・ブロンド4



ここに、ジェンダーから女性たちの解放を宣言する!



つまり、MI6 だの、CIAだの、KGBだのが出てきて、とてもスパイ映画らしいけれども、私には、「もう、この世に男なんていらない!!」と主張するジェンダー解放映画にしか見えなかった

だって、もう次から次へと登場する男性たちの気の毒なこと(笑)

なんで、ハイヒールを履いた女子に殺されているのかしらねぇ。

映画の冒頭では、「これはベルリンの壁が崩壊する映画ではない!」と言っていたし、ってことは、やっぱり女性を解放する映画だってことなんだな!!と確信した。



とはいえ、きっと、この映画を観たら、「シャーリーズのヒールに踏まれたい!」と思う男子も急増するはず!!

それぐらい、この映画の主人公のロレーンは魅力的で魅惑的だった。



そうそう、それに、音楽もカッコイイ!!

80年代ポップスがめちゃくちゃカッコイイので、音楽もお聴き逃しなく。



あーーーー!!

ストレス解消のためにも、公開されたら、もう一回観たい!!

そう思えるぐらいスカッとする娯楽アクション映画。

激烈おススメ中!!



関連記事


〇女性たちの新しい時代を開く映画たち
「ワンダーウーマン」アメコミの枠を超えた人間愛。フェミニズムと共に人間界に降り立った平和の戦士。人間として生きることに私たちの希望はある。ガル・ガドット主演【感想】


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レベッカ・ファーガソン主演の映画「レッド・エージェント 愛の亡命」をWOWOWで観た。

1959年 冷戦下にあったソ連で、恋に落ちたスパイの女性と外交官秘書の行く末を描くサスペンス映画。

劇場未公開の作品をどこよりも早く放送する「WOWOWジャパンプレミア」の一本。


満足度 評価】:★★★★☆

雪の降るモスクワを舞台にした女性スパイものだけど、よくあるスパイもののようなアクション映画ではなく、切なくなる作品だった。

その降り続ける雪が切なさを演出していた。



この感想には結末に関するネタバレを含みます。映画をご覧になってからお読みください。


「愛の亡命」予告編 動画

(原題:Despite The Falling Snow)



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キャスト&スタッフ


出演者

レベッカ・ファーガソン
…(「ミッション:インポッシブル/フォールアウト」、「マダム・フローレンス!夢見るふたり」、「ライフ」、「ミッション:インポッシブル/ローグネイション」など)

〇サム・リード

チャールズ・ダンス
…(「高慢と偏見とゾンビ」、「世界一キライなあなたに」など)

〇アンチュ・トラウェ

〇オリヴァー・ジャクソン=コーエン

〇アンソニー・ヘッド

監督・脚本

〇シャミム・サリフ


2017年製作 イギリス・カナダ合作映画



映画「レッド・エージェント 愛の亡命」


あらすじ


1962年のニューヨーク。ソ連の使節団でアメリカを訪れたサーシャ(サム・リード)は、会合を抜け出し亡命する。

1992年になり、姪で芸術家のローレン(レベッカ・ファーガソン)は、冷戦終結後のモスクワで展示会をするためにロシアへ行くと言う。

その話を聞いたサーシャ(チャールズ・ダンス)は、1959年に出会った女スパイ カティア(レベッカ・ファーガソン(二役))のことを思い出す…。



映画「レッド・エージェント 愛の亡命」レベッカ・ファーガソン



感想(ネタバレあり)


プロポーズした相手はスパイだった


この映画では、二つの時代が同時進行している

1959年のソ連と、1992年のロシア。

冷戦時代のソ連と冷戦終結後のロシア



場所は同じモスクワなのに、取り巻いている環境はまるで違う

その時代の激動に翻弄されてしまった人々を描いた作品だった。



1959年 冷戦時代のソ連。

外交官の秘書をしているサーシャは、学校の事務員をしているカティアと恋に落ちる。

出会ったばかりの2人は、よくある恋人同士のように幸せな日々を過ごし、やがてサーシャはカティアにプロポーズする。



しかし、結婚式の直前になって、カティアは自分がスパイだと告白する。



カティアは、本当は外交官の情報が欲しくてサーシャに近づいたが、本気で好きになってしまったことを正直に告白する。

彼女がまだ幼い頃、両親がスターリンを信奉していたという理由だけでソ連当局に殺されてしまい、当局に対し恨みを持ち続け、CIAのスパイになる。

しかし、カティアの秘密をサーシャが知ってしまった以上、サーシャの命が危うくなってしまったので、サーシャがソ連の使節団としてアメリカを訪問する際に、現地の諜報員がサーシャを亡命させるという。



その話を聞いたサーシャは動揺しつつも、カティアが一緒にアメリカへ行かなければ亡命しないと言っていたのだが、カティアは「私は、必ず後から行くから、先に行っていて欲しい」とサーシャを説得する。

そうして、サーシャは予定通りアメリカへ亡命する。

サーシャの「外交官の秘書」というのは、CIAでも強いカードだったのだ。



カティアは、その後、アメリカへ向かうはずだったのだが、共通の友人 ミーシャがKGBに寝返り、カティアの行く手を阻んでいた。

そのミーシャの心変わりを知らないサーシャは、いつまでもカティアがアメリカへやってくるのを待ち続けていた。



映画「レッド・エージェント 愛の亡命」レベッカ・ファーガソン



冷戦は終結しても、過去に縛られる人たち


そのカティアとサーシャの話と並行して描かれるのが、1992年の冷戦終結後のロシア

アメリカ人はロシアに入国できるようになる



芸術家であるサーシャの姪ローレン(正確にはカティアの姪)は、モスクワで展示会を開く。

モスクワ入りしたローレンは、自分の叔父や叔母(サーシャとカティア)の間に何があったのかを探り始める。



その中でローレンは記者のマリアと出会い、マリアはサーシャとカティアの足跡をたどる手助けをする。

2人で調査しているうちに、ローレンとマリアは恋に落ちるのだが、これはソ連時代には許されなかった同性愛が、冷戦が終結したことで、許されるようになったことを示している。



しかし、そのローレンに好意的なマリアは、実はサーシャがソ連時代に仕えていた外交官の娘であり、サーシャが亡命したことで両親は殺されてしまったのだ。

そのため、マリアは両親の恨みを晴らすためにローレンに近づき、サーシャをロシアに呼び寄せる。

けれど、マリアがローレンに惹かれていることも事実だった。



カティアは情報を得るためにサーシャに近づいたもののサーシャを本当に好きになってしまい、

マリアは個人的な恨みを晴らすためにローレンに近づいたもののローレンのことを好きになってしまう。

いつの時代も、人の心というのは、そう簡単に割り切れるものではないのだ。

衝動に駆られて予想外に好きになってしまうからこそ、人間なのだ。



映画「レッド・エージェント 愛の亡命」レベッカ・ファーガソン



誰一人として幸せになれなかった時代



結局、サーシャとカティアの間に起きたことのすべてが明らかになるまで30年間かかってしまった



それは全て「自由であること」を許さなかったソ連の共産主義と、それを守るために長い間続いていた冷戦のせいだった。



ローレンがサーシャのモスクワ時代の友人ミーシャを見つけ出した時のセリフが印象的だった。

サーシャはミーシャのことを親友だと思っていたのに、その「親友」はサーシャの妻・カティアをアメリカに行かせまいと殺害したのだ。

その上、ミーシャはそれを悪いと思うどころか「サーシャは、自由を得たんだからいいじゃないか」と言ったのだ。

そのサーシャは、30年間ずっとカティアのことを待ち続けたというのに。



つまり、サーシャもミーシャもカティアも、誰一人として、この30年間を幸せに暮らした人などいなかったのだ。

そして、彼らの次の世代である、ローレンとマリアも、親たちが背負った恨みが呪縛となり、もがき苦しんでいた



本来ならば、悪いのは「ソ連」という国の共産主義であり、その共産主義と資本主義の間に起きていた「冷戦」のはず

それが人々を苦しめることになったのだ。



サーシャもミーシャもカティアも、その時、必死に生きていた

サーシャはカティアを生かすために亡命し、カティアはサーシャを生かすために必死だった。

ミーシャもまた、自分の命を守るので必死だったのだ。



この時、もしも「共産主義」も「冷戦」もなければ、彼らは自由に恋をして、住みたいところに住んでいたのに、ソ連に生まれてしまったために、不幸な人生を歩むことになってしまった。



映画「レッド・エージェント 愛の亡命」レベッカ・ファーガソン



雪解けを迎えても、人々の心に残り続ける「雪」


この映画の原題は「Despite The Falling Snow(雪が降っているにもかかわらず)」

「冷戦の終結」が「雪解け」とすれば、この「雪」とは冷戦時代を表している

つまり、「冷戦時代なのにも関わらず出会ったしまった二人の悲しい恋の行方」がこの映画のテーマだった。



だからか、1959年当時のシーンでは、常に雪が降っていたのだが、1992年の場面になると雪はやみ、空は晴れている。

しかし、完全に雪解けとはならず、少し雪が残っているのは、登場人物たちそれぞれの心に、まだ「冷戦で傷ついた気持ち」が残っているからだ。



サーシャは30年かけてカティアからの手紙を受け取り、ミーシャはそれをサーシャに届けることで「雪解け」を迎える。

ローレンとマリアも、30年前に起きたことを知ることで新し時代を歩み始める。



この映画の希望と願いはローレンとマリアが、その後幸せな人生を送ることだ。

政府による思想の一方的な押し付けは、国民を幸せにするどころか、不幸にするだけだ

その「自由な世界」で、愛する人と共にいられることが何よりも幸せなことだということを改めて感じる作品だった。


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ゲイリー・オールドマン主演の映画「裏切りのサーカス」をNHK BSプレミアムで観た。

1980年代、東西冷戦下のイギリスで諜報部(サーカス)の幹部に紛れ込んだソ連のスパイを探すサスペンス映画。


満足度 評価】:★★★☆☆(3.5)

緊張感ある場面もあり、予想つかない展開が面白いなと思いながら観ていたが、登場人物が多い上に、それぞれにコードネームがあって頭がゴチャゴチャしてしまった。

もう少しスッキリと分かりやすく見せてくれたら良かったのになと思う。

しかし、豪華なキャスティングはとても魅力的だった。

「裏切りのサーカス」予告編 動画

(原題:TINKER TAILOR SOLDIER SPY)




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キャスト&スタッフ


出演者

ゲイリー・オールドマン
…(「ウィンストン・チャーチル ヒトラーから世界を救った男」、「クリミナル 2人の記憶を持つ男」、「チャイルド44」、「猿の惑星 新世紀(ライジング)」、「ロボコップ」、「ハリー・ポッターとアズガバンの囚人」、「ハリー・ポッターと炎のゴブレット」、「ハリーポッターと不死鳥の騎士団」、「エア・フォース・ワン」)

ベネディクト・カンバーバッチ
…(「アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー」、「ドクター・ストレンジ」、「フィフス・エステート/世界から狙われた男」、「イミテーション・ゲーム」、「8月の家族たち」、「スタートレック イントゥ・ダークネス」、TVシリーズ「SHERLOCK/シャーロック」など)

コリン・ファース
…(「キングスマン:ゴールデンサークル」、「ブリジット・ジョーンズの日記 ダメな私の最後のモテ期」、「キングスマン」、「リピーテッド」、「マジック・イン・ムーンライト」、「デビルズ・ノット」、「レイルウェイ 運命の旅路」、「英国王のスピーチ」、「真珠の耳飾りの少女」など)

トム・ハーディ
…(「ダンケルク」、「マッドマックス 怒りのデス・ロード」、「レヴェナント 蘇りし者」、「チャイルド44」、「オン・ザ・ハイウェイ その夜、86分」、「ウォーリアー」、「レジェンド 狂気の美学」、「ロンドン・ロード ある殺人に関する証言」など)

マーク・ストロング
…(「キングスマン:ゴールデンサークル」、「女神の見えざる手」、「記憶探偵と鍵のかかった少女」、「イミテーションゲーム」、「リピーテッド」、「ワールド・オブ・ライズ」、「シャーロック・ホームズ」、「キック・アス」など)

監督

〇トーマス・アルフレッドソン
…(「ぼくのエリ 200歳の少女」など)

2011年製作 イギリス、フランス、ドイツ合作映画

裏切りのサーカス

あらすじ


1980年代東西冷戦下のイギリス諜報部。

ベテランの諜報部員スマイリー(ゲイリー・オールドマン)に、ある極秘任務が言い渡される。

それは、諜報部(サーカス)の中に送り込まれたソ連のスパイを探せというものだった。

そのスパイは幹部4人の中に20年にもわたり紛れ込んでいるという…。

裏切りのサーカス2


感想(ネタバレあり)


諜報部(サーカス)にいる二重スパイを探せ


人をだますのがスパイの仕事。

そのスパイたちの裏をかいて真実を暴くというのは、とても難しい。

この映画のストーリーの本質はとてもシンプル。

「諜報部員(サーカス)の中に紛れている裏切り者を探せ」ただそれだけ。

しかし、そのスパイの裏をかくことの難しさから、とても話が複雑になってしまった。

そこが、この映画を分かりづらくしている問題点かなと思った。

私としては、もうちょっとシンプルに分かりやすく描いて欲しかった。

さらに、一番最初にキャスティングを観た時に、「あら、二重スパイって、この人じゃない??」と思った人がいた。

最終的に、その人が順当にスパイだったので、感動も半減。

その辺もちょっと問題かなと思った。

裏切りのサーカス3

手元に人物相関図が欲しい


なんといっても、登場人物がとても多い。

よく、アガサ・クリスティーなどの外国の推理小説を読む時に、表紙を開くと右側にズラズラと登場人物の名前が並んでいる文庫本がある。

登場人物が多いと、誰が誰だか分からないくなり、読んでいる最中に、「えーーと、この人誰だっけ??」と思いつつ、表紙に戻って確認することがある。

この映画も原作はジョン・ル・カレの小説だけに、この映画そのものが、あの外国の推理小説の感じに似ている。

登場人物たちの会話の中で、「〇〇が・・・」と言っていても、その〇〇って誰だったっけ??と思うことがある。

それをさらにややこしくしているのは、登場人物たちは皆スパイで、それぞれコードネームを持っている。

ただでさえ、登場人物が多くて頭が混乱しているのに、コードネームまで出てくると、頭の中はカオス。

映画は本と違って、〇〇って誰だっけ?と思っても、人物相関図に戻ることができない。

思い出せない人を置いてけぼりにして、ドンドン先に進んでしまう。

私みたいに記憶力が悪い人のために、その部分を映像でフォローしてくれるような優しさもない。

頭の中は混乱していく一方…。

もちろん、最初から最後まで混乱せずに見終える人もいると思うけど、「映画を観る」→「原作を読む」→「映画を観る」という三段階がベストのような気がする。


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裏切りのサーカス4

イギリスを代表する俳優たちの共演を楽しむ


しかし、だからといって、すごくつまらなかったわけではなない。

ビックリする程に、イギリスが誇る名優たちが勢ぞろいしていたから。

豪華な俳優たちが演技をしているのを観ているだけで十分楽しめた。

ゲイリー・オールドマン、コリン・ファース、ベネディクト・カンバーバッチトム・ハーディ、マーク・ストロング…などなど。

特に、ベネディクト・カンバーバッチトム・ハーディは、今ではハリウッドで主役を演じる中堅俳優のうちの1人になっているけど、この頃はまだ、若手俳優らしさがあって、そんな二人を観ているのが楽しかった。

その中でも、ベネディクト・カンバーバッチトム・ハーディを殴るシーンにちょっと気持ちが上がった

今で言ったら、「ドクター・ストレンジ」と「マッドマックス」がさしで対決しているようなもので、なかなか貴重なシーンだった。


裏切りのサーカス5

もぐらが観客にバレていることを見越しての「当時のスパイの真実」


しかし、コリン・ファースは「ソ連のスパイが紛れ込んでいる4人の幹部のうちの1人」として登場した時に、このキャスティングからいったら、コリン・ファースが「もぐら」だなと思ってしまうし、それが見事に的中してしまう。

コリン・ファースは、この映画は「英国王のスピーチ」を演じた後の作品で、既にイギリスを代表する俳優だったから、その観客の推測を見越してのキャスティングだったと思う。

多分、この映画が言いたいのは、そういう「誰がもぐらか」をあてることよりも、東西冷戦下で疲弊していくスパイ活動とか、私たちが知りえないスパイの真実が描きたかったってことなんだろう。

ところが、私はその「スパイの実情」を読み取ることよりも、登場人物たちの相関関係を追いかけることに精一杯になってしまった。

だから、やっぱり「映画を観る」→「原作を読む」→「映画を観る」というのが、この映画を観るのに一番適した楽しみ方のような気がする。



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アンジェリーナ・ジョリー主演の映画「ソルト」をNHK BSプレミアムで観た。

二重スパイの容疑をかけられたCIA捜査官が、自分の身の潔白を証明するために孤軍奮闘するスパイアクション。

満足度 評価】:★★★☆☆

アンジェリーナ・ジョリーのアクションは切れ味がよくて見応えあったけど、ストーリーがあまりにも荒唐無稽すぎて途中でどうでも良くなってしまった。

「ソルト」予告編 動画

(原題:SALT)



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キャスト&スタッフ


出演者

アンジェリーナ・ジョリー
…(「不屈の男 アンブロークン」(監督のみ)、「マレフィセント」、「ボーン・コレクター」など)

リーヴ・シュレイバー
…(「スパイダーマン:スパイダーバース」(声の出演)、「犬ヶ島」、「チャック~”ロッキー”になった男~」、「スポットライト 世紀のスクープ」、「ミッシング・ポイント」、「ディファイアンス」、「完全なるチェックメイト」、「ジゴロ・イン・ニューヨーク」など)

キウェテル・イジョフォー
…(「死の谷間」、「ドクター・ストレンジ」、「トリプル9 裏切りのコード」、「シークレット・アイズ」、「オデッセイ」、「それでも夜は明ける」、「アミスタッド」)

監督

フィリップ・ノイス
…(「ボーン・コレクター」など)

2010年製作 アメリカ映画


映画「ソルト」

あらすじ


CIA捜査官のイヴリン・ソルト(アンジェリーナ・ジョリー)の元にロシアのスパイだというオレグ・ワリシエヴィチ・オルロフ(ダニエル・オルブリフスキー)が訪ねてくる。

オルロフが言うには、ソルトはロシアのスパイであるという。

オルロフにつけたウソ発見器は彼が真実を語っていると示したため、ソルトの同僚であるテッド・ウィンター(リーヴ・シュレイバー)と、ウィリアム・ピーボディ(キウェテル・イジョフォー)はソルトを疑い始める。

その状況を察したソルトは、その場から逃げ出してしまうのだが…。


映画「ソルト」リーヴ・シュレイバーとキウェテル・イジョフォーとアンジェリーナ・ジョリー


感想(ネタバレあり)


恋愛がらみで心揺れ動くスパイってどうなの??


幼い頃からロシアでスパイとして育てられたソルトが、大人になってCIAに入り、当初の計画通り二重スパイとなる。

しかし、ソルト本人はアメリカとロシアの間で心が揺れ動き、結局、アメリカに寝返ってしまうという話。

うーーーーん。

スパイの心が揺れ動くなんて、どんなスパイ教育してんだよーーーー(笑)

しかも、アメリカ人と恋に落ちたのきっかけでアメリカに寝返ったとしたら、物凄いチープな感じがするんだが…(笑)

それだったら、よっぽど韓国映画の「シュリ」の方が良くできていたと思うわ。

そもそも、2010年に製作された映画で、なぜ今さらロシア??っていうのも、時代遅れな感じがするし。

要所要所でピントがずれた作品だったような気がする。


映画「ソルト」アンジェリーナ・ジョリー


アンジーのアクションは一見の価値あり!


アンジェリーナ・ジョリーのアクションシーンは素晴らしかったと思うんだよね。

キレもあったし、まるで「ミッション・インポッシブル」のトム・クルーズ顔負けだと思うぐらいのアクションを連発していた。

走ってる車に飛び乗ったり、追いかけてくるCIAエージェントをバサバサ倒していくところなんか、かなり見応えあったし、凄かったよね。

アンジーのアクションは「Mr.&Mrs.スミス」以来、久しぶりに輝くアンジーを観た気がして気持ち良かった。

やっぱり、この人はシリアスな演技をしているより、こうやって体を動かしている方が良いなぁとさえ思った。

それぐらい、魅力的なアンジーのアクションが観られる映画ではある。


映画「ソルト」アンジェリーナ・ジョリー


2010年にロシアとの核戦争を題材にするのって時代遅れじゃない??


しかし。

あまりにも話が荒唐無稽すぎる。

まず、ソルトがロシアとアメリカの二重スパイだっていうのは良しとしよう。

問題はそこから先。

ロシアにいる反米的な人たちを鼓舞するためにソルトが「ロシアの大統領を暗殺」するとか。

それをわざわざ人がたくさん集まるところで実行するとか。

で、ロシアのスパイと見せかけておいて、実はアメリカの味方でしたとか。

さらには、ホワイトハウスの地下に簡単に入り込めちゃったりとか。

しまいには、高い空の上をかなりのスピードで飛んでいるヘリコプターから真冬の川に飛び込んで、すぐに川から上がると、薄いシャツ一枚しか着てなくて、でも元気にそこから走り出すとか。

サイボーグですか??

なんか、そのうち途中でどうでも良くなっちゃって…(笑)

この荒唐無稽で薄っぺらなストーリー展開はどうにかならなかったんだろうか…。

映画「ソルト」アンジェリーナ・ジョリー



次回作がありそうな終わり方だったけど…


結局、彼女は逮捕されず、アメリカの味方だろうと思わせ、そこから1人でロシアのKGBと戦うような雰囲気を匂わせ終了。

この中途半端な終わり方は、明らかに次回作を狙ってのものだろうと思ったんだけど。

その後、さっぱり次回作の話を聞かないのは、この映画が失敗作だったから??

あまりに時代遅れだから??

ここ数年でCIAの活躍といったら、イスラム系過激派組織との戦いばかりが描かれているのに、今さら焦点をロシアとの核戦争に持ってくるっていうのは、明らかな選択ミスだったように思う。

そのストーリーの選択ミスが荒唐無稽なストーリー展開につながり、せっかくのアンジェリーナ・ジョリーのアクションも生かされないまま終わった感じがしている。

うーーん。

なんだか、とてももったいないな。

そんな映画だったよ。



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ユアン・マクレガー主演の映画「われらが背きし者」(われらがそむきしもの)を試写会で観た。

ジョン・ル・カレの原作小説を映画化。平凡な大学教授がモロッコ旅行でロシア人と知り合ったことがきっかけで、ある陰謀に巻き込まれていく…。

満足度 評価】:★★★☆☆

冷戦終結後のイギリスの諜報部員(MI6)の新しいあり方を観た作品だった。

しかし、スピード感溢れる作品になりきった頭でこの映画を観ると、ちょっとモタモタした印象を受けてしまった。


出演ユアン・マクレガーステラン・スカルスガルド、ダミアン・ルイス、ナオミ・ハリス

監督:スザンナ・ホワイト 2016年製作 イギリス・フランス合作映画

「われらが背きし者」予告編 動画

(原題:OUR KIND OF TRAITOR)




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あらすじ


イギリスの大学教授のペリー(ユアン・マクレガー)と、その妻ゲイル(ナオミ・ハリス)は、冷え切った夫婦関係を修復するためにモロッコへ旅行に出かける。

ある夜、ディナーに出かけたペリーはロシア人のディマ(ステラン・スカルスガルド)と仲良くなる。

そして、イギリスへ帰国する日、ペリーはディマからあるUSBファイルを託される。

そこには、ロシアンマフィアのイギリスでの資金洗浄についての情報が入っているという。

それをMI6に渡すだけで良いと言われたペリーは、言われた通り、MI6諜報員のヘクター(ダミアン・ルイス)に渡したのだが…。

われらが背きし者

感想(ネタバレあり)平凡な大学教授がロシアンマフィアを助ける??


これは、今までにないタイプのスパイ映画なのかもしれない。

主人公は、平凡な大学教授でイギリス人のペリー。

彼の妻ゲイルは弁護士をしているが、ペリーの浮気がきっかけで、夫婦仲がめっきり冷え切ってしまい、関係を修復するために妻を連れてモロッコ旅行へ出かける。

そこで、ペリーはロシア人のディマと知り合う。

旅先の「モロッコ」で「ロシア人」と知り合うなんて、怪しい展開の鉄板!!だよね。

また、このディマが怪しさ満載。

そして案の定、ペリーはディマと知り合ったことがきっかけで、壮大な亡命劇に巻きこまれてしまう。

ここまでは、よくあるパターンといえば、よくあるパターン。

この先、怖い人たちに命を狙われちゃったりしてね。

ところがこの映画のペリーは、そのパターンとはちょっと違う。

たかだか旅先で知り合ったディマとの友人関係尊重し、彼を助けるようになる。

平凡な大学教授がロシアンマフィアと仲良くなって、彼を助けるなんて!!

これはちょっと今までに無い、新しい形の友情だと思う。


われらが背きし者2

新しいタイプのスパイ映画


明らかに冷戦があったころまでは、スパイ映画と言えば 資本主義国 VS 共産主義国の諜報戦争だった。

しかし、冷戦が終わり、2001年にNYで911が起きると、一気に 先進国 VS 第三世界の構図が出来上がり、その敵の多くはテロリストへと変貌していった。

この映画「われらが背きし者」は、そのどちらのタイプとも違い、両方のエッセンスを合わせた作品となっている。

新しいタイプのスパイ映画だ。

この映画の中でイギリスの諜報局 MI6のヘクターが目を付けたのは、「ロシアンマフィア」がイギリスの下院議員を通して行う資金洗浄だった。

ロシアンマフィアが、それこそ第三世界の国々のテロリストたちに売りつけたドラッグや武器輸出、人身売買で儲けた黒い金がイギリスに流れ込んでくる。

それをディマの情報で知り、阻止しようと動き始める。

ところが、そこで面白いのは、その大金がイギリスに流入してくることに対し、「それは国益なんじゃないか」という意見があったこと。

その金が黒い金だろうがなんだろうが入金してくれて、イギリスの資産が増えるんなら、それで良いじゃないか。

これは、イギリスという国の現状を見事に皮肉ったセリフだと思った。

「そんなこと言ったって、背に腹は代えられないだろう」

それ程までに、イギリスは外資を必要としてる。

そして、世界中の諜報部員たちは、「テロリストに流入する金をいかにして止めるか」が彼らの仕事となる。

しかし、そんな地味な事務員のような仕事をエンターテインメントにするのは難しいが、この映画は、魅力的なロシアン・マフィアと平凡な大学教授を巻きこんだことで、それを可能にした作品だった。

われらが背きし者4

このスパイ映画にヒーローはいない


普通、スパイ映画と聞いて思い浮かべることはなんだろうか。

「007」?それとも「ミッション・インポッシブル」?それとも「ジェイソン・ボーン」??

しかし、この映画「われらが背きし者」には、ジェームズ・ボンドも、イーサン・ハントも、ジェイソン・ボーンもいない。

主人公は、どこにでもいそうな平凡な大学教授だ。

これまで、そんなヒーローの出てこないスパイ映画がなかったわけではない。

フィリップ・シーモア・ホフマン主演の映画「誰よりも狙われた男」も、ヒーローが一切出てこないタイプのスパイ映画だ。

しかし「誰よりも狙われた男」は、大国に挟まれた国の諜報部員の駆け引きを描いた作品であり、描かれているのは諜報部員たちだった。

それに比べて、この映画「われらが背きし者」の主人公は完全な一般人だから、これまでにないタイプの作品なんだと思う。

しかし、だからなのか、ちょっと他の作品に比べてゆったりとした雰囲気が、クラシックな印象を受ける。

スピード感溢れるスパイ映画に慣れきってしまった頭でこの映画を観ると、のんびりとした、ちょっと中だるみの印象さえ受けてしまった。

そのスピード感のなさが、この映画の残念なところだった。

われらが背きし者3

魅力的だったステラン・スカルスガルドのロシアンマフィア


そんな中、とても印象的だったのは、ロシアンマフィアのディマだった。

身体が大きいからかもしれないが、人間としてもとても器の大きい人間に感じたディマ。

亡くなった友人の子供たちも自分の子供のように育て、その家族のために命がけで亡命を図る。

その魅力たっぷりのディマを演じたのはステラン・スカルスガルド

元々、よく悪役を演じる俳優ではあったが、このディマは良い人なんだけど、一面で悪役と思わせる部分もあり、でも全部ひっくるめて魅力あふれるディマを演じていた。

これまでの出演作には、「マンマ・ミーア!ヒア・ウィーゴー」、「天使と悪魔」、「ドラゴン・タトゥーの女」、「レイルウェイ 運命の旅路」、「しあわせはどこにある」、「シンデレラ」、「アミスタッド」など

私は、ユアン・マクレガー(「プーと大人になった僕」、「ゴーストライター」「美女と野獣」「スター・ウォーズ エピソード1/ファントム・メナス」「スター・ウォーズ エピソード2/クローンの攻撃」「スター・ウォーズ エピソード3/シスの復讐」)目当てで観た作品だったのに、ステラン・スカルスガルドの魅力にすっかりやられて帰ってきた(笑)

われらが背きし者5

これからのスパイ映画のあり方


冷戦が終わったことで、諜報部員の仕事も終了で、スパイ映画っていうジャンルも斜陽だと思っていた。

それは、敵がテロリストという個人になったことで、どうしても作品のスケールが小さくなってしまい描きづらくなると感じていたからだ。

しかし、こうして一般人を巻きこみ、マフィアを使って大金を動かせば、その後、第三世界も巻き込んだスケールの大きい、それでいて、一般人も入り込みやすい作品ができるだなぁというのが分かった。

そういう意味で、これは、新しいタイプのスパイ映画を提示した作品になったと思う。

ただ、ちょっとクラシックでゆったりとした展開だったのが残念だった。

もうちょっとスタイリッシュに、スピード感を持って描いてくれたら、もっと楽しめたのになぁと思う。





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ダニエル・クレイグ主演の人気シリーズ第23作目「007 スカイフォール」をNHK BSプレミアムで観た。

2012年制作作品。イギリス、アメリカ合作映画。

出演は、ダニエル・クレイグ、ジュディ・デンチ、レイフ・ファインズ、ハビエル・バルデム、アルバート・フィニー、ナオミ・ハリス、ベン・ウィショー他

監督はサム・メンデス。

満足度 評価】:★★★★☆

正直、期待していた以上に面白かった。特に、ハビエル・バルデムが登場してからの後半は目が離せなかった。

「007 スカイフォール」予告編 動画

(原題:SKYFALL)




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あらすじ


MI6諜報員のリストを奪われ、トルコでそれを追っていたボンド(ダニエル・クレイグ)だったが、犯人と格闘中のボンドを諜報員のイヴ(ナオミ・ハリス)がM(ジュディ・デンチ)の命令で撃ってしまう。

そん時死んだと思われたボンドだったが、一命をとりとめ、トルコで潜伏生活を送っていた。

しかし、ボンドはロンドンでMI6を狙ったテロが起きたことを知り、Mの元へと戻っていく

一方で、Mのパソコンがサイバーテロに遭い、何者かがMを陥れようとしていた…。

007スカイフォール

感想(ネタバレあり) なんてったって、アクションがすごい!!


正直、「『ミッション・インポッシブル』と何が違うのよ!」って思いながら観ていた。

スパイが世界の危機を救いつつ、美女と恋の落ちるのはどっちも一緒でしょぐらいに思っていた(笑)

とは言いつつも、やっぱりアクションがすごい!!っていうのが第一印象だった!!

まず、アクション映画でありがちな、オープニングのアクションシーン。

ここで観客を温めて、その後も定期的に大規模なアクションシーンを入れ、リズムよくラストまでお客さんを乗せていくのがアクションて映画の定石。

まぁ、とにかく、アクション映画のオープニングのアクションシーンはとても大事。

そこで私は定石通り、見事に掴まれた!!(笑)

何が??って、列車の最後尾に乗っているのは、なんとショベルカー。

まず、普通にお客さんが乗っている列車にショベルカーが乗っているのが不思議だけど、トルコはそういう国なのかもしれない(笑)

しかも、その列車に飛び乗ったボンドは、ショベルカーに乗り、かつ列車は動いてるのに、ショベルを動かし始めた!!

なんと!!で、犯人がそのショベルカーが乗っている列車と切り離そうとするとガッツリと列車にショベルを食らわせるボンド!!

なんてことするんだ!!って思ったよね~。

どうやって、こんなアクションシーンを考えるんだろう~??

他のアクションシーンもすごかったけど、地下の壁を突き破って、地下鉄が突入してきたシーンもすごかった!!

思わず、「わーーーおぉーーーー」って叫んじゃったよ(笑)

007スカイフォール2

悪役が気持ち悪い!!!


さっき、「ミッション・インポッシブル」との違いが分からないとか言ってしまったけど、基本スパイ映画って、ストーリーが似たり寄ったりしてしまうのは、当然のこと。

この映画でも出てきたけど、今は、国 vs 国という時代ではなく、国 vs 一般市民(≒テロリスト)になっていて、スパイって必要ない時代なんだよね。

だから、どうしても敵がサイバーテロだったり、かつてスパイだった人になってしまいがち。

そこで、他の映画とどこで差別化するのかといえば、「悪役の魅力」だと私は思う。

「悪役」が怖ければ怖い程、面白い映画になるし、悪役が怖くなければちっとも面白くないんだよね。

そういう意味で言うと、私は今回の悪役がハビエル・バルデムで正解だった。

なんと言っても、気・持・ち・悪・い!!!!!!

ハビエル・バルデムには申し訳ないけど、何を観ても「ノーカントリー」に見えてしまうんだけど、悪役をやるとやっぱり薄気味悪いし、怖い。

シルヴァが中盤から出てきた後は、ガッツリとのめり込んで観てしまった。

Mに向かって「ママ~」とか言いながら寄っていくシーンは、ホントに気持ち悪かったわ~

私にとって、この「スカイフォール」は、アクションとハビエル・バルデムあってこそだわーー。

007スカイフォール3

ボンドを演じるのはダニエル・クレイグ


主役のボンドを演じるのは、ダニエル・クレイグ。

この次の4作目「007 スペクター」でボンド役を降りると明言したダニエル・クレイグ。

もうやりたくないんだって。

そうか~。確かに、ダニエル・クレイグだったら、他にもできる役いっぱいあるしなぁ…と思ったり。

でも、あの深く青い瞳で銃を構えながら見つめられるのが結構好きなんだよなぁ。残念だ~。

しかし、現在48歳。アスリート並みのアクションシーンを要求されるのも、厳しいかなぁ。

他の出演作には、「ローガン・ラッキー」、「ドラゴンタトゥーの女」、「ディファイアンス」など

007スカイフォール4

監督はサム・メンデス


監督は、「アメリカン・ビューティ」のサム・メンデス。

ケイト・ウィンスレットの元夫。

「007」シリーズでは、この「スカイフォール」と「007 スペクター」の2作を監督、次作はダニエル・クレイグが降板することを受けて、サム・メンデスも降板するそう。

007スカイフォール5

第85回(2012年)アカデミー賞 歌曲賞受賞 Adele 「Skyfall」


この映画、アクションもかっこいいし、悪役も気持ち悪い!

さらに、それだけでなく主題歌もカッコイイ!!

Adeleが歌う主題歌「Skyfall」はアカデミー賞歌曲賞を受賞している。

是非、このかっこいい主題歌も聴いて欲しい





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