とにかく映画が好きなんです【本館】

とにかく映画が好きで、特にアメリカ映画大好きです このブログは、ネタバレありの映画鑑賞日記です。主にハリウッド映画と韓国映画をメインに感想を書いています


カテゴリ:ジャンル > 法廷ドラマ



福山雅治主演の映画「三度目の殺人」を映画館で観た。

ある殺人事件の裁判を通じて、裁判所・司法制度のあり方について問う。


映画「三度目の殺人」



満足度 評価】:★★★★☆(4.5)

とても面白い映画だった。

一番目の殺人で実の娘に「殺人者の娘」というレッテルを貼ってしまい

二番目の殺人で、娘の「お父さんなんか死ねばいいのに」という願いを叶え

三番目では、自分の命を神に捧げ、『自己犠牲』の精神で娘の輝く未来を守った殺人犯の三隅



三隅の言う通り、『この世は理不尽』で、本当の悪を裁けるのは神だけなのか…

その真相は、神様がだけが知っている…。


目次

  1. 予告編
  2. 更新履歴・販売情報
  3. キャスト&スタッフ
     出演者
     監督
  4. あらすじ
  5. 感想


「三度目の殺人」予告編 動画







更新履歴・販売情報

・2017年9月21日 映画館で観た感想を掲載。

・2018年7月7日 WOWOWでの放送に合わせて加筆・修正。

・2019年10月26日 「土曜プレミアム」での放送に合わせて加筆・修正。

現在、ネット配信、DVD共に販売中。



見逃しちゃった?でも大丈夫!映画「三度目の殺人」は、現在U-NEXT で配信中

本ページの情報は2019年10月時点のものです。最新の配信状況はU-NEXTサイトにてご確認ください。

Amazonプライムで観る:「三度目の殺人」

三度目の殺人

新品価格
¥400から
(2019/10/26 12:33時点)



DVDで観る:「三度目の殺人」Blu-rayスペシャルエディション

三度目の殺人 Blu-rayスペシャルエディション

新品価格
¥5,342から
(2019/10/26 12:34時点)



ノベライズ「三度目の殺人」

三度目の殺人【映画ノベライズ】 (宝島社文庫)

新品価格
¥702から
(2017/9/21 19:25時点)



「三度目の殺人」クリアファイル

三度目の殺人 クリアファイル

新品価格
¥380から
(2017/9/21 19:26時点)



【映画パンフレット】 三度目の殺人

 監督 是枝裕和 キャスト 福山雅治、役所広司、広瀬すず、吉田鋼太郎、斉藤由貴、満島真之介

新品価格
¥1,000から
(2017/9/21 19:27時点)




キャスト&スタッフ


出演者

〇福山雅治

役所広司
…(「孤狼の血」、「オー・ルーシー!」、「蜩ノ記」、「わが母の記」など)

広瀬すず
…(「SUNNY 強い気持ち・強い愛」、「怒り」、「海街diary」など)

満島真之介
…(「散歩する侵略者」など)

市川実日子
…(「シン・ゴジラ」など)

〇吉田鋼太郎


監督

是枝裕和
…(「万引き家族」、「誰も知らない」、「歩いても 歩いても」、「海街diary」など)


2017年製作 日本映画




あらすじ


弁護士の重盛(福山雅治)は、弁護士仲間(吉田鋼太郎)から、ある殺人事件の弁護を依頼される。

容疑者である三隅(役所広司)の供述が二転三転して困っているという。

三隅は、勤務している食品加工工場の社長を殺したとして逮捕され、殺人犯として服役した過去もあるため、刑の重さによっては死刑も免れない。

そこで、重盛は情状酌量で刑を軽くし、死刑を避ける線で裁判の計画を練るのだが…。



映画「三度目の殺人」




感想(ネタばれあり)


犯人の供述が二転三転しても、判決は落ちるべきところに落ちる



殺人犯である三隅を突き動かした原動力は、この世の理不尽さだった。



裁判所は、本来ならば悪事を裁く場所である。

刑事事件には、事件の犯人だと思われる容疑者がいて、容疑者を訴える側の検事と容疑者の権利を守る側の弁護士が、お互いに証拠を出し合って容疑者が犯人かどうかを争い、両者の言い分を聞いた裁判官が判決をくだす。

しかし、実際のところ、事件の本質を見ず、容疑者の言い分も適当に聞き流し、検事と弁護士の二者が自分にとっても最も都合の良い判決を要求し、裁判官は両者の要求を聞いた上で、最も妥当なところで判決は決まってしまう



この映画では、容疑者の供述が二転三転し、事件の本質がつかめないまま、弁護士は裁判に突入する。

雲をつかむような状態のまま、裁判は進み、最後には判決がくだされる。



容疑者が供述を変えたにも関わらず、判決が変わらないのなら、裁判とは、一体誰のためのものなのか

裁判で悪が裁かれないのなら、一体、誰が裁くというのか

裁判とは、一体誰のために行われるものなのか。

殺人犯の三隅は、その理不尽さに苦悩し、自ら天罰をくだす道を選択するのだ。



映画「三度目の殺人」福山雅治



娘を守れない父の想い


弁護士の重盛も、この映画を観ている観客も、殺人犯である三隅の供述に惑わされてしまう。

殺人犯という程に凶暴な印象はなく、とても穏やかで真面目そうに見える。



しかし、話が二転三転していくのだ。

始めは「酒を飲んでいて、社長の金が欲しくなって殺した」と言い、それが、その後、「社長の奥さんに頼まれて殺した」という。

そして、しまいには「私は殺してない」と言い出すようになる。



そんなふうに、のらりくらりと人を困らせる三隅だが、最初から最後まで一貫して揺るがないことがある

それは、『娘に対する想い』である。



彼が『一度目の殺人』で実刑判決を受けた時、まだ幼い娘がいた

その娘は、父が実刑判決を受けた後、北海道の田舎町で『殺人犯の娘』として30年間生活し、その結果、「お父さんなんか死ねばいいのに」が口癖になる



三隅は、刑務所の中で、娘に悲しい思いをさせてしまったことを悔いながら生きるようになる



映画「三度目の殺人」福山雅治、役所広司



二番目の殺人で、娘の願いを叶える。「お父さんなんか死ねばいいのに」


三隅の娘と同じく、「お父さんなんか死ねばいいのに」と思いながら生きていたのが、三隅が殺した社長の娘・咲江(広瀬すず)である

三隅は、実の娘と同じく足が悪い咲江に自分の娘を重ね合わせるようになり、まるで我が子のように世話を焼くようになるのだ。



刑務所にいて、娘にしてあげられなかったことを、咲江に対してしてあげたい

そう思ったに違いない。



やがて、三隅は咲江から悩みを聞かされるようになる。

それは、咲江が父親から性的暴行を受けているという衝撃の事実だった。



実の娘同然の咲江が暴行されていると聞いて、三隅は社長のことが許せなくなった。

娘を暴行していた社長こそが、三隅の言う「生きる価値のない人間」のことである

それが、二番目の殺人の動機となった。



しかし、もしも、咲江と社長の関係を警察に訴えようものなら、咲江は裁判で証言することになる。

裁判で証言するということが、どんなに酷いことで、それが咲江の一生の心の傷になることを三隅が一番よく分かっていた。



罪のない被害者が、なぜ、苦悩を抱えて生きなければならないのか

その理不尽さに突き動かされた三隅は、神に代わって社長に天罰をくだしてしまう

そうして、三隅は二番目の殺人で、咲江の「お父さんなんか、死んでしまえばいいのに」という願いを叶えることになる



その三隅と咲江の関係を見て、三隅に自分の姿を重ね合わせたのが、弁護士の重盛である

重盛は妻と離婚し、娘のそばにいられないことに悩まされていた



『娘と会う時は、彼女が万引きをして捕まった時だけ』という悲しい関係の二人。

彼女にとって『万引き』は、お父さんに会いたい時のサインなのである。



忙しく仕事に追われながらも、常に心の片隅では娘のことを考える重盛にとって、三隅の動機は他人事ではなかった。

刑務所の面会場で向かい合った二人は、時折、二人の間にある透明のついたてが消え去り、二人の姿が重なる。



弁護士と容疑者の関係ではあるけれど、二人は表裏一体で、共に「娘への想い」でつながっていた

お互いの地位に違いはあっても、心の中の思いに大きな違いはない。



重盛だって、娘が誰かに酷い目に遭わされたら、きっと殺したいと思うだろう。

裁判では、それ相応の罰が与えられないことを誰よりもよく知っているはずだ。

共に、娘を守れない父親同士だからこそ、相通じるものを感じているに違いない。



映画「三度目の殺人」広瀬すず



三番目の殺人。自分を殺して神にその身を捧げる-「自己犠牲」の精神-


三隅にとって、一番目と、二番目の殺人の間で、大きく違うのは『神』の存在である。

そこは明確には描かれていないけれども、一番目の殺人で刑務所に入った時に『神の教え』と出会ったのだろうと思った。



刑務所で『神の教え』に目覚める人はとても多いからだ。



仮出所した三隅は、重盛の父である裁判長に手紙を書く。

決定的な証拠もなく、状況証拠だけで実刑を受けてしまった三隅は、きっと裁判長を恨んでいたはずだ。

それなのに、裁判長に手紙を書いたのは、神の教えに基づき、「裁判長を許した」ということなのだと思った。



彼がキリスト教に入信しているのは、カナリアの墓や社長を殺した跡の十字を見ても明らかである。



その三隅が、裁判の後半で急に供述を変え、「私は殺していない」と言い出してしまう

「情状酌量」の線で減刑を希望していた重盛にとって、それは許せないことだった。



ここで無罪を主張したら、「反省の色なし」と見られ、確実に死刑判決を受けてしまう。

しかし、その時すでに三隅に自分の姿を重ね合わせていた重盛は、冷静な判断ができなくなってしまっていた。



重盛は、三隅の「殺していない」という主張を信じ、裁判長に『無罪』を訴える。

この時、重盛は三隅のその『無罪』の裏にある真意を理解した上で、「そうさせてあげたい」と思ったんだろうと思う。

その理由は、裁判後の最後の三隅と重盛の面談で明かされる。



結局、三隅は裁判長から「死刑」の判決を受ける

この時、三隅にとっての『三度目の殺人』が成立したのだ

最後に殺したのは、自分自身だったのだ



三隅が社長を殺す前から望んでいたのは、咲江に恥ずかしい証言をさせないことだった。

実の娘のように思っていた咲江の口から、「父親から性的暴行を受けていた」なんて衝撃的なことを言わせないこと。

「それがどんな風に行われていたか」なんてことを、咲江に裁判所で語らせないこと。

もしも咲江がそんなことをしたら、実の娘が『殺人犯の娘』と言われたのように、後ろ指を指されながら一生を終えなければならない。



咲江にそんな酷い一生を送らせたくない一心で、三隅は自分が死刑になることで裁判の論点を変え、咲江を証言台に立たせないようにし、最後まで咲江の未来を守り通したのだ

それは、キリスト教で最も美しいとされる「自己犠牲」の精神である



映画「三度目の殺人」斉藤由貴、広瀬すず



本当の悪は裁判では裁かれない。神に裁きをゆだねる三隅の想い


この事件で起こったことを整理して考えてみると、

本当の『悪』は、娘を暴行していた社長である。

しかし、本来裁かれるべき『悪』は被害者として登場する。

裁判ではその悪の真相に一切触れることなく終了してしまう。



三隅は、その理不尽さを重盛に訴え続けていた。

しかし、咲江が辛い思いをせずに、咲江の父親を裁くことは、今の法律ではできない。

重盛もまた、そこに弁護士としての限界を感じ、最後は三隅の思うままにさせてしまう。



一番目の判決で有罪判決を受けた三隅は、「裁判所は、本当の悪を裁かない理不尽なところ」だと知り、

その上、一人残した娘に悲しい思いをさせてしまい

二番目の殺人で、我が子同然である咲江の願いを叶え

三番目の殺人では、『自己犠牲』の精神で自らの命を神に捧げ、これまでの自分の悪行を浄化する



その三隅の行動を通して浮かび上がってくるのは、「善悪」より「勝ち負け」を優先する裁判所の在り方である

容疑者が何を供述しようがしまいが、裁判官、検事、弁護士の間で『判決は決まっている』ということ。



それを三隅は、一番目の裁判で学習したから、本物の悪の裁きは神様にお願いしようと思った。

それが三隅の動機であり、だからこその十字架だった



三隅は、裁判所では『死刑判決』を受けたけれども、『自己犠牲』をしたことで、ようやく自分にも価値があることができたと思ったのではないだろうか。

判決後の重盛の面会で、とても清々しい表情で現れた三隅に、その思いが現れている



人殺しをして、三隅の魂は本当に救われたのか

始めからゴールが決まっているなら、裁判を行う意味があるのか

その真実は、神様だけが知っている



見逃しちゃった?でも大丈夫!映画「三度目の殺人」は、現在U-NEXT で配信中


本ページの情報は2019年10月時点のものです。最新の配信状況はU-NEXTサイトにてご確認ください。





↓ 人気ブログランキングに参加しています。クリックをお願いします

映画 ブログランキングへ

にほんブログ村 映画ブログへ
にほんブログ村





Amazonプライムで観る:「三度目の殺人」

三度目の殺人

新品価格
¥400から
(2019/10/26 12:33時点)



DVDで観る:「三度目の殺人」Blu-rayスペシャルエディション

三度目の殺人 Blu-rayスペシャルエディション

新品価格
¥5,342から
(2019/10/26 12:34時点)



ノベライズ「三度目の殺人」

三度目の殺人【映画ノベライズ】 (宝島社文庫)

新品価格
¥702から
(2017/9/21 19:25時点)



「三度目の殺人」クリアファイル

三度目の殺人 クリアファイル

新品価格
¥380から
(2017/9/21 19:26時点)



【映画パンフレット】 三度目の殺人

 監督 是枝裕和 キャスト 福山雅治、役所広司、広瀬すず、吉田鋼太郎、斉藤由貴、満島真之介

新品価格
¥1,000から
(2017/9/21 19:27時点)


















このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック


トム・クルーズ主演の映画「ザ・ファーム 法律事務所」をWOWOWで観た。

ロースクールを卒業したばかりの若き弁護士が、最も待遇の良い事務所に就職。しかし、その待遇の良さには理由があった…。


満足度】:★★★☆☆

つまらないというワケではないけど、もっとシンプルに描けたのでは…と思うことしばしば。155分はちょっと長過ぎる。


目次

  1. 予告編
  2. 更新履歴・販売情報
  3. キャスト&スタッフ
     出演者
     監督
  4. あらすじ
  5. 感想


「ザ・ファーム 法律事務所」予告編 動画(日本語字幕なし)

(原題:THE FIRM)



更新履歴・公開、販売情報

・2016年6月21日 WOWOWで観た感想を掲載。

・2019年5月3日 NHK BS プレミアムでの放送に合わせて加筆・修正。

現在、DVD、ネット配信、共に販売中。



ネット配信で観る:「ザ・ファーム/法律事務所」(字幕版)

ザ・ファーム/法律事務所 (字幕版)

新品価格
¥199から
(2018/9/14 10:55時点)



DVDで観る:「ザ・ファーム -法律事務所-」

ザ・ファーム -法律事務所- [Blu-ray]

新品価格
¥952から
(2019/5/3 11:52時点)



原作本「法律事務所」

法律事務所 (小学館文庫)

中古価格
¥585から
(2016/6/21 11:39時点)




キャスト&スタッフ


出演者



〇ジーン・トリプルホーン

デヴィッド・ストラザーン
…(「リンカーン」など)


監督

…(「フィクサー」、「ザ・インタープリター」など)


1993年製作 アメリカ映画





あらすじ


ハーバード大学のロースクールを成績上位で卒業したミッチ(トム・クルーズ)は、スカウトされた法律事務所の中から、もっとも待遇の良いメンフィスの法律事務所へ就職する。

しかし、就職して間もなく、夜中にダイナーで食事をしている時に、FBI捜査官のウェイン(エド・ハリス)からその事務所では過去に4人もの事故死者が出ていたことを知らされる。

その事実に衝撃を受けるミッチであったが、上司のエイヴァリー(ジーン・ハックマン)から見込まれ、ケイマン諸島への出張に付き合わされるようになるのだが…。



映画「ザ・ファーム」




感想(ネタバレあり)


生い立ちが仇となる彼の人生の選択


野心満々の若者が、仕事内容よりも報酬に目がくらんだために、裏社会へ引きずり込まれそうになる姿を描いたサスペンス映画。

野心があるのは結構だけど、どこへ向かいたいのかという目的の無い野心は人生を間違った方向に進めることになると感じた映画だった。

主人公のミッチはハーバード大学のロースクールを優秀な成績で卒業。

全国で有数の法律事務所から引く手あまたの彼は、その中でも、最も待遇の良い事務所を選択。

彼にとっては、それが間違いの始まりだった。

成績が優秀で自分の好きな職場を選べるのであれば、「自分が将来なにをしたいのか」で選ぶべきだった。

将来的に検事を目指すのか、最高裁の裁判官を目指すのか、何を専門に扱いたいのか…。

その選択肢は彼の中に一切無く、「いくらもらえるのか」ということだけしか頭の中になかった

彼の過ちの原因は、彼の生い立ちにある。

トレーラーハウスで育った幼少時代、刑務所で長い間暮らす兄。

ミッチは、その貧しく惨めな人生を逆転させたいという思いだけで、勝ち抜いてきたのではないか。

だから、彼にとっては報酬だけが全てになってしまったのではと思う。



映画「ザ・ファーム」トム・クルーズ



大いなる夢と希望と、現実とのギャップ


しかし、いざ、好待遇で就職した事務所で仕事をしてみると、理想と現実のギャップに苦しむことになる。

その事務所が彼を破格の待遇で迎え入れることができたのは、潤沢な資金があるからであり、その資金源はマフィアだった

彼らは、ケイマン諸島でマフィアの裏金をマネーロンダリングする仕事をメインとしており、そのことでFBIから目を付けられていた。

最近、日本でも話題になっているケイマン文書。

アメリカでは20年も前に小説に描かれ、こうして映画化されている。

ハラハラドキドキさせるエンターテイメントを描きながら、その裏で、世間的にはまだそれ程話題にになっていない頃からケイマン諸島の資金洗浄について問題提起しているのが、アメリカのエンターテイメントの多様性であり、底力だと思う。

その現実を知ったミッチは、彼にとって最も「正しい道」を歩もうとする。

ミッチが、この現実に気付いてから、なんとか逃げ出そうと奔走するハラハラドキドキが、この映画の面白さだった。

FBIよりも怖いのが、アメリカのマフィアなんだな。



映画「ザ・ファーム」トム・クルーズ、ジーン・ハックマン



若くて野心満々なトム・クルーズと、贅沢な生活を維持したい老害ジーン・ハックマン


主人公のミッチを演じるのは、トム・クルーズ

トム・クルーズが優秀な弁護士??それどうなの??

と一瞬、思ってしまうけど、トム・クルーズが弁護士を演じるということより、トム・クルーズが主演を務める映画でケイマン諸島のマネーロンダリングを話題にすることが目的ではないかと思った。

こういう法の穴があるんだよと多くの人に知らせるのが、彼が出演したメリットがあるのでは。

そういう意味では、目的を果たしているし、私もこの映画を公開当時に観た時、初めてケイマン諸島のマネーロンダリングを知ったように思う。



映画「ザ・ファーム」トム・クルーズ



ミッチを裏社会へ引きづり込もうとする上司エイヴァリーを演じるのは、ジーン・ハックマン

ここ数年は第一線から退いてしまった名優。

なんとも腹黒い男の役が良く似あう。

しかし、今回のエイヴァリーはいつもと違って、まだ良心が残っていた。

うわーーー。なんか、こういう悪い奴、弁護士にいそうだなぁ~。

あらゆる人にそう思わせるのが、彼の上手さ。

また映画に出演して欲しいなぁと思う。



映画「ザ・ファーム」ジーン・ハックマン



就職先の選択に迷ったら


結局、ミッチは事務所を閉鎖に追いこむ証拠を集めて、FBIに提供する。

いわゆる内部告発だ。

FBIの狙いはマフィアだったのに、法律事務所の法律違反という事件になってしまった。

ミッチは、顧客としてのマフィアを守り、自分の弁護士としての資格も守り続けることとなった。

この辺の法律の穴の描き方も非常にうまい映画だった。

もしも、自分の人生の選択として、今後、報酬と、仕事内容とどちらを選ぶべきかと悩む人がいたら、この映画を観たらいいと思う

身分不相応の美味しい話には、きっと裏があるに違いない




↓ 人気ブログランキングに参加しています。クリックをお願いします

映画 ブログランキングへ

にほんブログ村 映画ブログへ
にほんブログ村





ネット配信で観る:「ザ・ファーム/法律事務所」(字幕版)

ザ・ファーム/法律事務所 (字幕版)

新品価格
¥199から
(2018/9/14 10:55時点)



DVDで観る:「ザ・ファーム -法律事務所-」

ザ・ファーム -法律事務所- [Blu-ray]

新品価格
¥952から
(2019/5/3 11:52時点)



原作本「法律事務所」

法律事務所 (小学館文庫)

中古価格
¥585から
(2016/6/21 11:39時点)


















このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック


レイチェル・ワイズ主演の映画「否定と肯定」を映画館で観た。

「ホロコースト」はなかったという歴史学者がホロコーストを専門とする大学教授を訴え、教授側が「ホロコースト」の真相を証明することになった裁判の実話を映画化。


満足度 評価】:★★★★☆

とても素晴らしい映画だったので、多くの人に見て欲しい作品

特に、法定ものが好きな人におススメしたい。

「正義」とは、真実が導く場所にあると強く感じられる映画だった。



日本とイギリスの裁判制度の違いを楽しみつつ、フェイク・ニュースの時代をどう生きるかについて考えさせられる作品。


目次

  1. 予告編
  2. 更新履歴・販売情報
  3. キャスト&スタッフ
     出演者
     監督
  4. あらすじ
  5. 感想


「否定と肯定」予告編 動画

(原題:Denial)



更新履歴・公開、販売情報

・2017年12月29日 映画館で観た感想を掲載

・2019年1月27日 WOWOWでの放送に合わせて加筆・修正。

現在、DVD、ネット配信、共に販売中。


ネット配信で観る:「否定と肯定」(字幕版)

否定と肯定 (字幕版)

新品価格
¥500から
(2018/10/14 15:17時点)



DVDで観る:「否定と肯定」

否定と肯定 [Blu-ray]

新品価格
¥4,027から
(2018/10/14 15:18時点)



原作本:「否定と肯定 ホロコーストの真実をめぐる闘い」

否定と肯定 ホロコーストの真実をめぐる闘い (ハーパーBOOKS)

新品価格
¥1,290から
(2017/12/29 17:09時点)




キャスト&スタッフ


出演者

レイチェル・ワイズ
…(「女王陛下のお気に入り」、「光をくれた人」、「グランド・フィナーレ」、「ロブスター」、「アレクサンドリア」、「ニューオーリンズ・トライアル」、「オズ はじまりの戦い」、「ナイロビの蜂」、「コンスタンティン」など)

トム・ウィルキンソン
…(「スノーデン」、「エミリー・ローズ」、「パーフェクト・プラン」、「フィクサー」、「ミッション:インポッシブル/ゴースト・プロトコル」、「グランド・ブダペスト・ホテル」、「ゴーストライター」など)

…(「輝ける人生」、「英国王のスピーチ」など)

〇アンドリュー・スコット


監督

〇ミック・ジャクソン

2016年製作 アメリカ・イギリス合作映画



否定と肯定




あらすじ


1994年。「ナチスドイツによるユダヤ人大虐殺(=ホロコースト)はなかった」と主張するデヴィッド・アーヴィング(ティモシー・スポール)について、ホロコーストを専門とする大学教授のデボラ・E・リップシュタット(レイチェル・ワイズ)は、「歴史を歪曲するエセ歴史学者」とだと批判。

すると、デヴィッド・アーヴィングが「名誉を傷つけられた」として、ロンドンの裁判所にデボラを訴える。

そこで、アメリカ人のデボラはロンドンで名誉棄損の裁判を専門としている弁護士・アンソニー・ジュリアス(アンドリュー・スコット)に相談し、アーヴィングと戦うことになったのだが、イギリスの裁判では訴えられた側に立証責任があることが分かる。

つまり、この裁判では訴えられたデボラが「ホロコーストは実際にあった」ことを証明することになり…。



否定と肯定2




感想(ネタバレあり)


イギリスだからこそ起きた裁判だった



「人気俳優○○、10年不倫発覚!!隠し子の存在が明らかに…!?」

なんていう見出しが電車の中刷り広告に踊っていると、それが事実どうかもわからないまま、「あの人、意外と女好きなんだな」と思ってしまう。

それが本当か嘘かよりも、ショッキングな見出しに心を奪われ、つい、鵜呑みにしてしまうからだ。

ショッキングな見出しと言うのは、それぐらい人を引き付ける魅力を持っている



そんな記事が書かれた俳優側は、もしもそれが嘘だった場合、「精神的ショックを受けたし、仕事も減ってしまった」として、記事を掲載した週刊誌を名誉棄損で訴えるだろう。

その場合、日本の裁判所では、訴えた側の俳優が「不倫をしていない」ことを示す証拠を提出しないといけない。

それが、訴えた俳優が負うべき「立証責任」である。



その「訴えた側が真実を明らかにする」という裁判の方法は、世界で見ても一般的だけれど、イギリスでは違っていて、訴えられた側に立証責任がある

そこが、この映画を面白くしている要素の一つだった。



主人公はアメリカ人でホロコーストを専門とする大学教授 デボラ・E・リップシュタット。

彼女は「ナチスドイツによる、ユダヤ人大虐殺(=ホロコースト)はなかった」というイギリス人の歴史学者のデヴィッド・アーヴィングの主張を全否定する。

すると、デヴィッド・アーヴィングが「名誉を傷つけられた」としてデボラを「イギリスで」訴えた



ということは、訴えられたデボラが「ホロコーストがあった証拠」を提出しなければならない

もしもデヴィッドがこの訴えをアメリカでおこしていたら、彼自身が「ホロコーストはなかった、ユダヤ人がねつ造したものだ」という証拠を提出しなければならない。

だからこそ、イギリスで裁判を起こしたんだなと思わずにはいられない。



というわけでデボラ側の弁護団が「ホロコーストの証拠」を集めることになったのだが、終戦間近のナチスドイツはホロコーストに関する多くの証拠を処分していて、証拠が残っていなかった

その中で、どうやって「ホロコーストが事実」を証明していくのかが、裁判の争点になっていった。



この、国が違えば裁判の方法も変わってくるっていうのは、とても面白かった

日本やアメリカでは、刑事事件で、訴えた側が十分に証拠を集められなかった場合には「証拠不十分により無罪(推定無罪)」となるけれど、イギリスの場合は、この「推定無罪」がないのだという。

イギリスでは、訴えられた側が十分な証拠を集められなければ敗訴になってしまう。



そのため、この映画の中では「証拠集め」について、デボラと弁護団がたびたび衝突することもあった。



否定と肯定3



一番恐れていたのは「嘘が人々の記憶の中で真実になる」こと



先ほどの例えで出てきた「不倫俳優」の場合、裁判になる頃には多くの人が記事のことをすっかり忘れていて、その人がテレビに出てくるたび「あぁ、この人は不倫した人だ」という目で見られることになる。

たとえ、その不倫記事がライバルのねつ造したものであって、事実とは異なっていたとしても。

その結果、その俳優は、それ以降ダーティな役ばかりがオファーされてしまうようになることにもなりかねない。

それがフェイク・ニュースの恐ろしさである。



デボラが、この裁判を受けるにあたって最も恐れていたことは、その「嘘の記事が真実だと思われること」だった

デヴィッドから訴えられた時に、デボラは多くのユダヤ人から「そんな奴は相手にすべきではない。示談にすべきだ」と言われた。



「示談にする」ということは、相手に謝罪して認めることになってしまい、「ホロコーストはユダヤ人がでっちあげたプロパガンダ」という彼の主張が「真実」になってしまう

デボラはそうして、人々の記憶の中から「ホロコーストが薄れていく」ことを一番恐れていたのだ。

それでは、デボラが生涯かけて研究してきたことが全てなし崩しになってしまう。



これは「誰も思いつかなかったようなショッキングなネタは、人の記憶に残りやすい」ということを示している。

表現の自由が認められている以上、何事も言ったもん勝ちなのだ。

きっと誰もが「ホロコーストはなかった。ユダヤ人のねつ造だ」などと言われると、一瞬、自分の中の常識を疑い、本当になかったのかな…と思い、信じてしまう人もいるだろう。

それぐらい、ショッキングな見出しには人を引き付ける魅力がある



否定と肯定4



真実を証明するのは感情論よりも動かぬ証拠



「ホロコーストはなかった」と聞いた時、私の頭の中に浮かんだのは、アンネ・フランクであり、ガス室に送り込まれた人々の体験談だった。

デボラもそれを思い、生還者たちに裁判で主張させることが一番の証拠だと考えた。



しかし、彼女の弁護団はそれを許さなかった。

デヴィッドによれば、ガス室に送り込まれた人々の腕に彫られた番号もユダヤ人の彫師が後から彫ったものだと主張していたからだった。

きっと、生還者たちを証言台に座らせたら、デヴィッドによって「世界の笑いものにされるに違いない」というのが弁護団の考えだった。



結局は、弁護団の考え方が正解だった。

その様子を見て思ったのは、ある出来事が「真実」か「嘘」かを証明しなければいけない時に必要なのは、「感情論」よりも「目に見える証拠」だということ。



裁判所でホロコーストからの生還者たちの悲しい体験談を聞いて心に訴えかけても、それは証拠にはならない。

たとえそれが真実だったとしても、「演技しているのでは」と言われたら、それで終了してしまう

むしろ、生還者たちが「笑いもの」になる可能性が高い

それよりも動かぬ証拠こそが、「そこで起きたこと」を証明することができる。



だからこそ、弁護団はアウシュビッツに行き、距離を測り、細かく写真を撮って「50年前にそこで起きたこと」を忠実に再現する。

むしろ、そこに「かわいそう」とか「気の毒」などという感情を入れると真実が曇ってしまう

考えるべきは、「50年前にその施設で何が行われたか」だった。



それにしても、50年経って多くの証拠が隠滅されても「大量に人を殺していた」という形跡が残っているアウシュビッツの恐ろしさ

見れば見るほど、「ホロコーストはなかった」と主張する歴史学者の頭の中を疑ってしまう。



否定と肯定5



大量に流出するフェイク・ニュースに惑わされないために



映画の中では、莫大な資料の中から「ヒトラーの言動」や、アウシュビッツの建物の構造や、その周辺の様子まですべて細かく調べて、一つ一つ丁寧に「ホロコーストはあった」という証明をしていく。

たとえ、デヴィッドがもっともらしい嘘をついていても「証拠」はその嘘を見破ってしまう。

デボラの弁護団の質問に、次第にしどろもどろになっていくデヴィッドを見ていると胸がスッとした。



そんな裁判を通して学んだのは、日頃からの「ニュースの読み方」だった。



この映画のデヴィッドのように強い調子で「ホロコーストはなかった」なんて言われると、そのショッキングな見出しに、一瞬でも自分の常識を疑ってしまう。

しかし、そこでいったん立ち止まって「証拠はどこにあるのか」を考える時間を作るべきなのである。



もしも、記事の中に書かれていることが全て「推測」なのだとしたら、それは「真実」ではない

インタビューの内容も、本人のものでなく「関係者の言葉」なのだとしたら、ますます怪しい。

そんな「証拠のない」記事はフェイク・ニュース認定して信じない



SNSが発達したことで、誰もが発言できる時代になり、はじめは小さな噂話が、後々立派なフェイク・ニュースになることだってある。

誰かを陥れたり、批判したりすることは誰にでもできるし、とても簡単なこと。

だからこそ、これからはそういうフェイクに惑わされない「記事を読む目」を養うことが必要なんだろうと思う。



それにしても、真実がデヴィッドを打ち負かしていく様子は、見ていてとても爽快だったし、胸がスッとした。

何よりも強いのは「証拠」である。

「証拠」だけが、真実を語ることができる


 ↓ デボラ・E・リップシュタット本人(右)とレイチェル・ワイズ(左)
否定と肯定6



Twitterでも映画や海外ドラマの情報を発信しています~







↓ 人気ブログランキングに参加しています。クリックをお願いします

映画 ブログランキングへ

にほんブログ村 映画ブログへ
にほんブログ村





ネット配信で観る:「否定と肯定」(字幕版)

否定と肯定 (字幕版)

新品価格
¥500から
(2018/10/14 15:17時点)



DVDで観る:「否定と肯定」

否定と肯定 [Blu-ray]

新品価格
¥4,027から
(2018/10/14 15:18時点)



原作本:「否定と肯定 ホロコーストの真実をめぐる闘い」

否定と肯定 ホロコーストの真実をめぐる闘い (ハーパーBOOKS)

新品価格
¥1,290から
(2017/12/29 17:09時点)




















このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック


韓国映画「善惡の刃」を「反逆の韓国ノワール2017」で観た。

冤罪により10年間服役していた青年の再審を求め、奮闘する弁護士を描く。実話を元に映画化。


満足度 評価】:★★★★☆

「反逆の韓国ノワール2017」は4作品全部を観た中で、私はこれが一番面白かった。

決して良い弁護士とは言えない主人公が、冤罪によって人生を変えられてしまった青年と出会い、弱き者を助ける弁護士へと目覚めていく。

その姿には目が離せず、命がけで息子の汚名を晴らそうとする母の姿には号泣だった。

それにしても、「腐り切った警察・検察」を描かせたら、やっぱり韓国映画は圧倒的に面白いなと思った。

「善惡の刃」予告編 動画

(原題:재심




「善惡の刃」DVD

善惡の刃 [DVD]

新品価格
¥3,662から
(2018/2/26 16:35時点)



キャスト&スタッフ


出演者

チョン・ウ
…(「レッド・ファミリー」など)

カン・ハヌル
…(「ミッドナイト・ランナー」、「二十歳」など)

キム・ヘスク
…(「黄泉がえる復讐」、「王の運命(さだめ) 歴史を変えた八日間」、「トンネル 闇に鎖(とざ)された男」、「お嬢さん」、「ソウォン/願い」、「カンチョリ オカンがくれた明日」など)

監督・脚本

〇キム・テユン

2017年製作 韓国映画

善惡の刃



あらすじ


2000年8月全北益山市にある五叉路でタクシー運転手が殺害される事件(五叉路事件)が起きる。

警察は、現場でナイフを所持していた第一発見者の少年ヒョヌ(カン・ハヌル)を逮捕する。

ヒョヌは10年間の刑期を終えるが、被害者への賠償金の支払いのことで、目の見えない母(キム・ヘスク)と共に悩まされる日々を過ごしていた。

弁護士のジュニョン(チョン・ウ)は、妻と幼い娘を養っていかなければいけない立場でありながら、裁判で負けが続き生活に困っていた。

そんな中、ジュニョンは弁護士の友人を頼って大手弁護士事務所に就職しようとするが、「試験的に」無料法律相談を任される。

そこで、ジュニョンはヒョヌと母に出会い、ヒョヌの再審をして無実を証明すれば就職できるのでは…と考え始める。


善惡の刃2



感想(ネタバレあり)


賄賂・冤罪…は、韓国の腐り切った警察・検察によくある不祥事なのか?


毎度ながら、腐り切った警察と検察が出てくると、韓国映画はこうでなくっちゃ!と思う

時には多額の賄賂がやり取りされ、財閥や政治家の起こした不祥事はもみ消され、無実の市民が逮捕されてしまう。

賄賂に至っては、韓国の伝統芸能のようなもので、時代劇から現代劇まで必ずと言っていいほど登場する。



その中には、「えぇ?こんなこと(国の恥になるようなこと)描いちゃって良いの??」と思うこともあり、そういうところが、韓国映画の力強さであり、面白さなんだと思う。



この映画「善惡の刃」は、先日、「反逆の韓国ノワール2017」で観た作品「特別捜査 ある死刑囚の慟哭」と同じく『冤罪』をテーマにしている。

「賄賂」と同じく、「冤罪」も韓国の警察では良く起きる不祥事の1つということなのだろうか。

それとも、たまたまヒットした映画が『冤罪』を扱っていただけなのだろうか。



特別捜査 ある死刑囚の慟哭」は財閥の中で起きた殺人事件を隠蔽するために、市民に濡れ衣を着せるというフィクションだったけれども、「善惡の刃」は実際にあった事件を元に描かれている



2000年の8月。

サッカーワールドカップまであと2年となった年、韓国では犯罪者の検挙率を上げることに躍起になっていた



益山市の田舎町にある五叉路では、タクシー運転手をめった刺しにするという殺人事件が起き、警察は第一発見者で15歳のヒョヌを「ナイフを持っていた」という理由で容疑者として逮捕する。

その後の調べて、ヒョヌが持っていたナイフが被害者の傷の大きさと一致しなかったにも関わらず、ヒョヌが釈放されることはなかった



この時の警察の対応を見ていて恐ろしかったのは、ヒョヌを犯人にしようとしたリーダー(班長だった気がする)を始め、誰一人として「そんなことをしたらヤバい」という雰囲気がなかったこと。

ということは、これはヒョヌについての物語だけど、そうやって誰かを犯人にでっち上げ、後から適当につじつま合わせをするということを日頃からやっていたんだろうと思う。



警察の取り調べ室ではなく、地元のモーテルに監禁され、ヒョヌが「自分が犯人です」と言い出すまで殴る蹴るの暴行を加える。

それは、韓国の時代劇で良く見る「拷問の様子」とまるで一緒だった。

やはり、これも韓国の伝統芸能なのか。



殴られても蹴られてもヒョヌは無実を訴え続けるが、結局、殺人犯として実刑判決を受け、10年間刑務所で過ごし、さらに被害者への賠償金を支払わなければならず、糖尿病で失明している母と2人暮らしのヒョヌには到底払えない額だった。



善惡の刃3



「貧しい人」を助けて事務所のイメージアップに使おうとしていた弁護士ジュニョン


そんなヒョヌに救済の手を差し伸べたのは、弁護士のジュニョンだった

ジュニョンは「弁護士がサービスを提供し、勝ち取るべきものは金だ!!」と言い切っていた金儲け主義の弁護士だった。



しかし、野心を持って大手建築会社を相手に集団訴訟を起こしたところ負けてしまい、生活費も危うくなったジュニョンは友人の弁護士を頼って大手法律事務所に転がり込む。

事務所の代表は、能力がない人間を入れる訳にはいかないので、「多額の報酬を手にすることができたら、事務所のパートナーにしてやる」とジュニョンに言ったところ、ジュニョンは、その言葉に奮起する。



とはいえ、そんな彼が最初に行かされたのが、地方の無料法律相談だったのだが、それがきっかけで、お金のないヒョヌの母親の相談に乗ることになる。



改めて、ヒョヌの母親から話を聞かされたジュニョンは、事故当時、母親と携帯電話で話をしていたヒョヌが殺人犯にされているという矛盾点に疑問を感じ、もっとよく調べれば再審できると思った

そして、もしも彼の再審請求が通れば、貧しい人を助けたことが事務所にとってイメージアップにつながり、自分は再就職できるだろうと思っていた。

つまり、ジュニョンは、この事件を知った当初、ヒョヌを利用して再就職しようと思っていたのだ。

しかし、この冤罪の根は思ったよりも深く、ジュニョンとヒョヌの前には高い壁がそびえていた



善惡の刃4



警察と検事が手を組むと、ヤクザよりも恐ろしい


何よりも腹が立ったのは、真犯人が現れても警察は無実のヒョヌを助けようとしないことだった。

ヒョヌが刑務所に入ってから3年後、真犯人が明らかになったのだ。



しかし、それを知った検察は「警察に手落ちがあったと思われる」という体裁から、真犯人の存在をもみ消してしまう

さらに、ヒョヌが犯人であることを、より確かなものにするために、「本当だったら懲役15年のところを10年にしていやるから」と持ち掛け、ヒョヌに「自分が犯人だと認める」手紙を書かせた。



いや、もうここまでくると脅迫だから。

そして、真犯人の姿がはどこかに消えていた



もう、検察と刑事が手を組むと、ヤクザよりも怖い。

人を殺すことだってやりかねないし、何より他人の人生を壊すことを恐れていない。

警察も検事も、市民の名誉や正義よりも自分たちの体裁の方が大事なのだ。



いや、既に賄賂をもらいなれている刑事や警察官、検事たちは、金にならない市民に対する正義を守るなんていう意識はないのかもしれない

彼らを敵に回すと、自分の人生が恐ろしいことになるから、誰も反抗できないし、真相が語られないままお蔵入りになってしまう。

その悪循環が冤罪を生み出すんだし、検事まで息がかかっているから、冤罪を晴らすのも非常に難しいことなのだと良くわかる。



なんだろう、この腹の立つ、どうにもならないジレンマ。

一体、警察や検事がこうなってしまうと、どこに正義があるっていうんだろう。



善惡の刃5



「貧しさ」への偏見が冤罪を生む


ヒョヌのケースを扱うようになり、警察と検事の悪事を知り、ジュニョンは徐々に弁護士としての正義感に目覚めていく。

金のためでも、出世のためでもなく、ヒョヌの名誉を回復するためにジュニョンは奔走するようになる



そして、その結果、徐々に証人が出てくるようになる

もちろん、悪いのは一部の警察と検事だけで、中には「正しいことをしたい」と思っている市民もいるのだ。



しかし、この事件が起きた時から一貫して「息子の無実」を信じ、途中目が見えなくなっても海岸へ貝を取りに行き、少しでも生活の足しにしようとしている母の姿には頭が下がるし、涙が止まらない

そもそも、全ての始まりは、そのヒョヌ一家の貧しさにあるのだ。



15歳なのに喫茶店でバイトしてるような息子に濡れ衣を着せても構わないという、貧しい人間をまるで虫けらのように扱う刑事たち。



それは、「特別捜査 ある死刑囚の慟哭」でもそうだった。

特に韓国の中で、貧富の差に対する差別的な意識は顕著なのかもしれないし、韓国は日本に比べて貧富の差が激しいかもしれない。

それでも、多くの人間の中で、「貧しさに対する偏見」があるからこそ、こういった冤罪が生まれるんだろうと思う。



もしも、事件があった時に通報したのが金持ちの家の子供だったら、「犯罪を通報した良い話」として話題になったかもしれないし、もちろん、濡れ衣を着せられることもなかっただろう。

韓国の警察や検事が腐り切っているのも当然間違っているけど、多くの人の意識の中で「貧しい人は犯罪を犯す」イメージがあるからこそ、警察は彼らに濡れ衣を着せるんだろうと思う。

その人間の浅はかさが良くわかる映画だった。





↓ 人気ブログランキングに参加しています。クリックをお願いします

映画 ブログランキングへ

にほんブログ村 映画ブログへ
にほんブログ村





「善惡の刃」DVD

善惡の刃 [DVD]

新品価格
¥3,662から
(2018/2/26 16:35時点)


















このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック


キアヌ・リーブス主演の映画「砂上の法廷」をWOWOWで観た。

父親殺しの容疑をかけられた少年の裁判。しかし、少年は弁護士に対し何一つ語ろうとせず…。

最後に結審するまで、その真相が語られない法廷ミステリー。


満足度 評価】:★★★☆☆(3.5)

細かいところで詰めが甘い部分があったものの、予想外に楽しめた作品。

最後のオチも、「おぉそう来たかぁ」と最後まで読めなかった。

(ということで、この感想はネタバレを含みます。映画を観てからお読みになることをおススメします。)

「砂上の法廷」予告編 動画

(原題:THE WHOLE TRUTH)




ネット配信で観る:「砂上の法廷」(字幕版)

砂上の法廷(字幕版)

新品価格
¥200から
(2019/1/27 00:05時点)



DVDで観る:「砂上の法廷」

砂上の法廷 [DVD]

新品価格
¥991から
(2019/1/27 00:05時点)




キャスト&スタッフ


出演者

キアヌ・リーブス
…(「おとなの恋は、まわり道」、「ジョン・ウィック チャプター2」、「ネオン・デーモン」、「ジョン・ウィック」、「地球が静止する日」、「コンスタンティン」、「マトリックス」、「スピード」など)

レニー・ゼルウィガー
…(「ブリジット・ジョーンズの日記 ダメな私の最後のモテ期」、「ブリジット・ジョーンズの日記 きれそうなわたしの12ヶ月」、「ブリジット・ジョーンズの日記」、「ふたりの男とひとりの女」、「母の眠り」など)

〇ジム・ベルーシ

ググ・ンバータ=ロー
…(「女神の見えざる手」、「幸せの教室」など)

〇ガブリエル・バッソ

監督

〇コートニー・ハント

2016年製作 アメリカ映画

砂上の法廷



あらすじ


大物弁護士のブーン・ラシター(ジム・ベルーシ)が殺害される事件が起きた。

検事局は、逮捕された息子のマイク(ガブリエル・バッソ)を少年法ではなく第一級殺人として裁判に持ち込んだ。

マイクの母親・ロレッタ(レニー・ゼルウィガー)は、ラシター家と気心が知れた弁護士のリチャード・ラムゼイ(キアヌ・リーブス)をマイクの弁護士に選出。

しかし、事件以来マイクは一切口を閉ざしたままであり、状況証拠はマイクを犯人だと示していて、リチャードは完全に不利な立場に立たされていた。

砂上の法廷2



感想(ネタバレあり)


真相が二転三転し、最後まで飽きさせない展開


法廷サスペンス映画の面白さというのは、真相はどこにあるのかという謎解きの部分と、正義をかけて弁護士が闘うというヒーロー的なかっこ良さ、弁護士 vs 検事の緊迫感、その他にも陪審員たちの人間ドラマなどにある。

この映画でいえば、「第一級殺人の容疑をかけられた少年を弁護士が救うことができるのか」が、この映画の最大のテーマだった。

しかし、現場に残された状況証拠は完全に「少年が犯人」だと告げていた。

さらに、その当事者である少年は事件について一切語ろうとしない。

そのことが、「真相を闇」にしていた。

そして、その闇が二転三転し、最後まで観客を飽きさせない緊迫感のあるサスペンス映画となっていた。

砂上の法廷3



「母親が真犯人?」という、観客にしかけられたトラップ


この映画「砂上の法廷」を観始めた当初は、「母親が真犯人なのでは??」と疑いながら観ていた。

というのも、容疑者の父親ブーンが妻(容疑者の母)に対しDVやレイプをする場面が何度も差し込まれていたからだった。

観客の目線から観たら、明らかにブーンは酷い男であり、母は弱い立場の気の毒な女性だった。

だから、そこで私たちは「これって、お母さんをかばうために、マイクが『自分がやった』と言ったんじゃないの??」と思ってしまう。

それまでのマイクを観る限り、彼は非常におとなしく、賢い人間で、いかにも人を殺せないようなタイプの人間だったからだ。

しかし、それらは全て観客にそう思わせるための「目くらましの仕掛け」だった。

最後に「えぇ!まさか!!」と思わせるための仕掛け。

だから、ここは、まんまと騙された方が、この映画をより楽しめる仕掛けになっている。

砂上の法廷4



「陪審員制度」の穴を熟知した息子の証言


しかし、その「母親犯人説」が急展開する出来事が後半に起きる。

それまで「無言」を貫いていた容疑者の少年が、「証言台に上がる」と言い出したからだ。

それまでマイクとうまくコミュニケーションが取れていなかったリチャードは、ジョシュのジャネルを法廷に立たせ、リチャードの本音を引き出そうとしていた。

ジャネルは黒人の女性で、「陪審員の同情を買うに最も適している」と思ったからだ。

ところが、「陪審員の同情の買い方」を誰よりも熟知していたのは、容疑者のマイクだった。

マイクは証言台に上がるなり、いきなり「父に度々レイプされていた」とぶっちゃけ告白を始めた。

これは、リチャードも、ロレッタもジャネルも意図していなかった答えだった。

そして、見事にそのかわいそうな少年の気の毒な告白に陪審員は同情する。

ここでミソなのは、マイクはやり手弁護士ブーンの息子であり、幼い頃から裁判に興味があって、司法制度には大人顔負けの知識があるということ。

だから、「裁判で最後に勝つのは陪審員の同情を買った者であり、正義ではない」ことを熟知していた。

結局、彼は「母を救うために」自ら容疑者となり、最後には無罪放免になるまでを頭に描いていた。


砂上の法廷5



「正義とは何か」を問いかけたつもりが…


しかし、さらに物語は逆転する。

「ロレッタと不倫関係にあったリチャードがブーンを殺した」というのが、ことの真相だった。

「母親が真犯人」という目くらましにダマされ、最後の最後に逆転するというのが、この映画の最大の見せ場だった。

と同時に、「正義」を追求するはずの裁判において、「陪審員制度では、同情を買った者が勝ち」なのはいかがなものかと疑問をながかける作品にもなっている。

さらに、もしも、弁護士自身が犯人だった場合、偽の犯人を利用して、自分の罪を隠すことができるというトリックまで公開している。

「法廷とは、本当に正義を守るところなのか」と問題提起するはずの作品だったと思う。

しかし、残念ながら、その問題提起が心に刺さる程の作品にはなっていない。

それは「真犯人が誰か」のトリックに重点が置かれてしまったからだと思う。

観客は、「そうか、弁護士が犯人だったのかぁ。すっかりダマされたね。」という感想で終わってしまうに違いない。

なぜなら、殺されたブーンに誰も同情しないからだ。

犯人が弁護士だろうが、妻だろうが、息子だろうが、誰でもかまわない。

死んで当然の人が死んだまで。

となってしまうと、そこに深みは生まれない。

少しでもブーンに良いところがあったなら、もっと話が違っていたように思えてならない。





ゆるめの映画ネタはこちら→「とにかく映画が好きなんです」【別館】

映画のコラムやイベントに参加した話、音楽やご飯ネタなども掲載しています。

この【本館】よりも、もっとユルッとした裏アカです。

こちらも、ぜひ。
 ↓





↓ 人気ブログランキングに参加しています。クリックをお願いします

映画 ブログランキングへ

にほんブログ村 映画ブログへ
にほんブログ村





ネット配信で観る:「砂上の法廷」(字幕版)

砂上の法廷(字幕版)

新品価格
¥200から
(2019/1/27 00:05時点)



DVDで観る:「砂上の法廷」

砂上の法廷 [DVD]

新品価格
¥991から
(2019/1/27 00:05時点)


















このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック


ポール・ニューマン主演の映画「評決」をWOWOWで観た。

酒におぼれ、法廷から遠ざかっていた弁護士が、ある事件を担当することをきっかけに、どん底の人生からはい上がっていく姿を描く。


満足度 評価】:★★★★★

「長いものには巻かれない」という人生を選んだために、全てを失ってしまった男が、その信念を貫き通した結果、谷底からはい上がる姿にジーンとした。

30年前に製作された作品にも関わらず、決して見劣りすることなく、むしろ何度でも観たい作品。


「評決」予告編 動画(日本語字幕なし)

(原題:THE VERDICT)



ネット配信で観る:「評決」(字幕版)

評決 (字幕版)

新品価格
¥199から
(2018/8/6 00:18時点)



DVDで観る:「評決」

評決 [Blu-ray]

新品価格
¥927から
(2016/7/1 13:02時点)



キャスト&スタッフ


出演者

〇ポール・ニューマン


〇ジェームズ・メイソン

〇ジャック・ウォーデン

監督

〇シドニー・ルメット

1982年製作 アメリカ映画




あらすじ


弁護士のフランク・ギャルビン(ポール・ニューマン)は、過去3年間で4件の訴訟しか担当できず、しかもその全てが敗訴。

朝から酒を飲み、酒に溺れる日々を過ごすフランクに、仕事を依頼する人間もいない。

そんなフランクを見かねた弁護士で親友のミッキ―(ジャック・ウォーデン)は、簡単に示談にできる医療ミスの訴訟を彼に提供する。

そのケースについて独自に調査を始めたフランクは、専門医の話を聞き、勝訴できると確信し、示談ではなく裁判で争うことを決意するのだが、原告はそれを望んでいなかった…。



映画「評決」


感想(ネタバレあり)


大手企業で働き順風満帆…という生き方


最近では、多少その神話も崩れてきているが、未だに「大企業に勤務することが勝ち組」のように評価されることがある

中小企業よりも多くの報酬を手にし、重役のお嬢さんと恋に落ち、結婚。

将来は社長も夢じゃないというバラ色の人生。

この映画の主人公のフランクは、かつて大手法律事務所に所属する弁護士だった。

勝訴を連発する若手弁護士の彼は、事務所のパートナーの娘と恋に落ち結婚。

将来はパートナーになることも夢じゃないバラ色の人生を送っていた。



映画「評決」ポール・ニューマン



自分の信念とは違う生き方を受け入れるべきか


しかし、実際に就職してみたところ、その「大手企業」の経営方針が自分の信念と違っていたことに気付いたら、その時はどうするべきなのだろうか。

さらに、上層部が不正を働いていたことに気付いたらどうするべきなのか。

退職して内部告発をするべきなのか、多少の不正には目をつぶって長い物には巻かれる人生を歩むのか

私なら、そんな会社はとっとと辞めてしまえと思う。

どんなに良い報酬をもらっていたとしても、自分に嘘をつきながら日々を過ごすことは、苦痛でしかない

フランクは、自分が所属している大手法律事務所が陪審員を買収していることに気付き、内部告発をする道を選択する。

そして、その結果、仕事も妻も、多額の報酬も全てを失ってしまう。

彼は正しいことをした。

法律事務所が、陪審員を買収するなど、あってはいけないことだ。

しかし、その結果、どん底の人生を歩むことになってしまった



映画「評決」ポール・ニューマン



正義の味方が悪の巣窟だった…


この映画は、庶民の味方のはずの大手法律事務所の実態が、金にまみれた悪であることを批判する作品だった

自分たちの立場に反対する証人や裁判官を買収し、裁判が都合よく進むように手配する。

まるでそれが当たり前のような顔をして。

そして、彼らに歯向かうような人たちに対しては、二度と立ち直れないような仕打ちをする

フランクの場合、訴訟で敵対する弁護士事務所からハニートラップを仕掛けられ、まんまとはまってしまう。

彼が酒と女に弱いことを知っていたからだ。

しかし、ハニートラップとして利用されたローラ(シャーロット・ランプリング)もまた人生のどん底からはい上がろうとしてた人間であり、大手事務所の矛盾した正義に利用されてしまった人間の1人だった。

正義の味方であるはずの大手弁護士事務所が、人を人と思わず、簡単に利用しては捨てるような企業として描かれていた。

この不条理に腹が立つ一方で、自分も長いものに巻かれ、多少の不正には目をつぶって生きているようなところがないか背筋が伸びるような思いでみてしまった



映画「評決」ポール・ニューマン



ポール・ニューマンとシャーロット・ランプリングの圧倒的な存在感!!


主人公のフランクを演じるのは、ポール・ニューマン

酒に溺れていても、女にすぐダマされても、やっぱりポール・ニューマンは立っているだけでかっこいい。

大スターの貫録を見せつけられたような映画だった。


そして、フランクに仕掛けられたハニートラップ、ローラを演じるのはシャーロット・ランプリング

若い!当たり前だけど、若い!!

そして、画面を凍りつかせるような圧倒的な存在感。

あの目に見つめられたら、なんでも「ごめんなさい」って言ってしまいそうな、その雰囲気はなんなんだろう。

フランクと同じく、人生に迷い、間違った選択をしてしまったローラ。

彼女に、立ち直る機会はくるのだろうか…。



映画「評決」シャーロット・ランプリング



仕事に人生を奪われ、仕事で人生を取り戻す


大手事務所に証人を消され、ハニートラップをかけられたフランクだったが、「真実のために戦う」という気持ちが、弁護士としての勘を取り戻させる。

始まりは目も虚ろで、どうみてもダメ人間だったのに、徐々に生気を取り戻していく。

そして、人に人生を落とされたフランクだったが、人の良心を信じた結果、正しい評決がくだり、ついに人生を取り戻す。

仕事で失った人生を、仕事で取り戻したのだ。

それまでは、酒が手放せなかった彼だったが、評決後、コーヒーを手にするようになる。

そして、ローラからの電話には出ようとしない…。

二度と人生を間違えないように。信念を曲げずに、正しい道を歩むために。





↓ 人気ブログランキングに参加しています。クリックをお願いします

映画 ブログランキングへ

にほんブログ村 映画ブログへ
にほんブログ村





ネット配信で観る:「評決」(字幕版)

評決 (字幕版)

新品価格
¥199から
(2018/8/6 00:18時点)



DVDで観る:「評決」

評決 [Blu-ray]

新品価格
¥927から
(2016/7/1 13:02時点)


















このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック


ジョン・トラボルタ主演の映画「シビル・アクション」をWOWOWで観た。

常に勝ち続け上昇気流に乗っていた弁護士が、ある訴訟をきっかけに環境問題に目覚めていく話。

満足度 評価】:★★★☆☆

うーーーん。やっぱり弁護士が主役の法廷ものは、気持ち良く勝訴する映画が観たい!!

これでは、なんだか不完全燃焼だわ。

「シビル・アクション」予告編 動画(日本語字幕なし)

(原題:A CIVIL ACTION)




「シビル・アクション」DVD

シビル・アクション [DVD]

新品価格
¥1,040から
(2016/5/15 00:48時点)



原作本「シビル・アクション―ある水道汚染訴訟」〈上〉

シビル・アクション―ある水道汚染訴訟〈上〉 (新潮文庫)

中古価格
¥1から
(2016/5/15 00:49時点)



原作本「シビル・アクション―ある水道汚染訴訟」〈下〉

シビル・アクション―ある水道汚染訴訟〈下〉 (新潮文庫)

中古価格
¥1から
(2016/5/15 00:50時点)



あらすじ


傷害事件が専門で敏腕弁護士のジャン(ジョン・トラボルタ)の元へ、ボストン北部にある小さな田舎町に住む主婦から依頼が飛び込んでくる。

彼女は、息子を白血病で亡くしたので訴訟を起こしたいという。

その主張によれば、息子は地元の工場が垂れ流しにしている廃液で水道水が汚染されているという。

ジャンは、その話に勝ち目がないので、直接会って依頼を断るために現地へ出向く。

しかし、そこでは実際に工場が排水を垂れ流す現場を目の当たりにし、ジャンはその依頼を受けることにするのだが…。

シビル・アクション


感想(ネタバレあり) 心がモヤモヤしてスッキリしない映画


なんだか観終わってから、心がモヤモヤしてスッキリしない。

それは、この映画「シビル・アクション」が弁護士を主役にしながら、結局、敗訴で終わった話だってこともある。

しかし、それ以上に気になるのは、自己中心的な主人公ジャンの仕事の進め方。

あまりにも自己中でモヤモヤする。スッキリしない。

主人公なのに、素敵だと思えないんだよね。

やっぱり、映画として観る以上は、主人公に魅力が欲しいんだよねぇ…。

シビル・アクション2

こんなリーダーは嫌だ!


主人公のジャンは、5人前後の従業員がいる小さな法律事務所を経営している。

彼らの仕事である訴訟は、ジャン個人で受けるものではなく、事務所として受けるもの。

もちろん、代表はジャンだから、受ける訴訟も、その進め方もジャンが決めていいと思う。

しかし、従業員がいるのなら、彼らが働きやすい環境を提供するのがボスであるジャンの仕事。

それに、顧客である原告たちと、給料を受け取る従業員たちの双方が最もハッピーな終わり方を選択するのもジャンの仕事

そこは、私欲に走ってしまったら、絶対にダメだと思う。

私欲に走りたいなら、1人でやれば良い。

結局のところ、ジャンが勝ち負けにこだわりすぎてしまったことで、従業員たちも、顧客たちも彼から離れていき、彼は1人になってしまう。

あぁ。やっぱりな。そうだろうな。と思うけど、私がこの映画「シビル・アクション」にモヤモヤするのは、そのジャンを擁護するような作り方。

彼は、訴訟では負けてしまったけど、人生では勝ち組だみたいな描き方。

そうじゃないだろう~と思って、モヤモヤ、モヤモヤ。

シビル・アクション3

失敗から開き直るのではなく、学びましょう


ジャンが、工場を相手に負けてしまったのには理由がある。

大手企業を相手に環境問題に取り組むには、あまりに経験が少なすぎた。

準備が足りなすぎた。

そして、精神的にジャンが若すぎた。

原告たちの気持ちに気が回らず、従業員に負担をかけ、それでも、自分の私欲に走ってしまった

まずは、その失敗に向き合うことが大事だと思うけど、この映画では、ジャンがそのことを反省しているようには見えない。

それは、最後のセリフ「同じ失敗を繰り返すと分かっていても、この訴訟にチャレンジすると思う」と言っている一言に表れている。

もっと身近な従業員さんを大事にしようよ。

お客さんの気持ちを第一に汲み取ろうよ。

そんな風に、ジャンに声をかけたくなった。

やっぱり、自己中心的な人なんだなぁ~。


シビル・アクション4

主人公を演じるのはジョン・トラボルタ


主人公のジャンを演じるのは、ジョン・トラボルタ

ジャンは上昇気流に乗ったイケイケ弁護士だったが、この訴訟をきっかけに環境問題に目覚めていく。

ポルシェに乗っている弁護士が環境問題ねぇ(笑)

こういう役を演じるには、ちょっと派手すぎるというか、バブリーな感じがした。

だったら、悪徳弁護士の方が似合っていると思うな。

他の出演作には、「リベンジ・リスト」、「アルティメット・サイクロン」、「クリミナル・ミッション」、「炎のメモリアル」、「将軍の娘/エリザベス・キャンベル」、「閉ざされた森」、「キリングゲーム」、「ママが遺したラヴソング」、ドラマシリーズ「アメリカン・クライム・ストーリー<O・J・シンプソン事件>」(主演・製作)など


シビル・アクション5


似たような話なら「エリン・ブロコビッチ」の方がずっと面白い


この映画も実話を元にしているらしいけど、同じような題材を扱っているものだったら、「エリン・ブロコビッチ」の方がずっと面白い



「エリン・ブロコビッチ」 コレクターズ・エディションDVD

エリン・ブロコビッチ コレクターズ・エディション [SPE BEST] [DVD]

新品価格
¥1,000から
(2016/5/15 00:52時点)



んーー。やっぱりそこは、「エリン・ブロコビッチ」を監督したスティーブン・ソダバーグの力量の差なのかなぁと思ってしまう。

「エリン・ブロコビッチ」も同じく工場の排水で白血病になってしまった子供たちを原告とした訴訟の話で、弁護士たちもとても魅力的に描かれ、エンターテインメント作品としても、すごく面白い作品になっている

そして、主演のジュリア・ロバーツにはアカデミー賞主演女優賞をもたらしている。

あの面白さが頭にあるから、どうしても、この映画は比べられちゃうんだなぁ。残念だけど。

どうせ同じ映画を見るなら、主人公が魅力的な映画を観たい!

つくづくそう思った映画だった。






↓ 人気ブログランキングに参加しています。クリックをお願いします

映画 ブログランキングへ

にほんブログ村 映画ブログへ
にほんブログ村





「シビル・アクション」DVD

シビル・アクション [DVD]

新品価格
¥1,040から
(2016/5/15 00:48時点)



原作本「シビル・アクション―ある水道汚染訴訟」〈上〉

シビル・アクション―ある水道汚染訴訟〈上〉 (新潮文庫)

中古価格
¥1から
(2016/5/15 00:49時点)



原作本「シビル・アクション―ある水道汚染訴訟」〈下〉

シビル・アクション―ある水道汚染訴訟〈下〉 (新潮文庫)

中古価格
¥1から
(2016/5/15 00:50時点)



「エリン・ブロコビッチ」 コレクターズ・エディションDVD

エリン・ブロコビッチ コレクターズ・エディション [SPE BEST] [DVD]

新品価格
¥1,000から
(2016/5/15 00:52時点)






















このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック


ブログネタ
映画の適当な感想 に参加中!
ロバート・ダウニー・Jr主演の「ジャッジ 裁かれる判事」をWOWOWで観た。

シカゴでやり手の弁護士ハンク。地元の判事である父が殺人罪で訴えられその弁護をする話。

WOWOWの「W座からの招待状」で、この映画の存在を知り、豪華なキャスティングにひかれて観てみた。

満足度 評価】:★★★★☆

家族のあり方や、人生の終わり方、正義についてしみじみと考えさせられた映画だった。

そして、良い俳優たちの共演はやっぱり観ていていいね。

すごく安心して観られる映画だった。

「ジャッジ 裁かれる判事」予告編 動画

(原題:THE JUDGE)





「ジャッジ 裁かれる判事」DVD

ジャッジ 裁かれる判事 ブルーレイ&DVDセット(初回限定生産/2枚組/デジタルコピー付) [Blu-ray]

新品価格
¥2,843から
(2015/12/28 01:40時点)



あらすじ


シカゴでやり手の弁護士・ハンク(ロバート・ダウニー・Jr)は、母の訃報を受けて帰省する。

そこはアメリカ中部の何もない田舎町。

父(ロバート・デュバル)は42年間地方裁判所の判事を務める名手。

かつて高校野球の名プレイヤーで交通事故のために大リーガーになることを諦めた兄グレン(ヴィンセント・ドノフリオ(「ラン・オールナイト」、「ジュラシック・ワールド」))と、知的障害を持つ弟(ジェレミー・ストロング)もまだ地元で暮らしている。

母の葬式を終えシカゴに帰ろうとしたハンクだったが、父が殺人罪で起訴されることとなり、留まることに。

当然、弁護をするつもりでいたハンクだったが、父は既に他の弁護士と契約したという…。


ジャッジ

感想(ネタバレあり) 名物判事もやり手弁護士も家庭内のいざこざは裁ききれない


父は地元で42年間務めた名物判事。

主人公の次男は、シカゴで高給取りのやり手弁護士。

そんな二人でも、家の中のゴタゴタは上手に裁くことができない。

この映画では、お父さんが犯してしまった事故の裁判を通して、家族のあり方について、いろいろと考えさせられる映画だった。

面白いなぁと思うのは、父は判事だから、裁判所ではいつも容疑者たちに対して「本当のことを言いなさい」とか、「嘘はやめなさい」とか言う立場の人間なのに、家へ帰れば、父に反抗し、常に対立しようと息子をどうにもすることができない。

しかし、その息子・ハンクは、実はそんな厳しい父に褒められたい一心であがいて苦しんだゆえの行動だったんだね。

これは面白かったねぇ。

名手とまで言われた判事でも、家族のこととなるとテンでダメっていうのがとても人間らしくて良かった。

世の中意外とそうかもしれないなぁって思うんだよね。

表面的には、すごく模範的な仲が良さそうな家族に見えても、その裏にはいろんなことがある家族もいっぱいいるよね。

ジャッジ2

不幸中の幸いは「家族とゆっくりと向き合う時間」が作れたこと


ただ不幸中の幸いだなと思うのは、今回、お父さんが事故を起こして裁判沙汰になり、ハンクが弁護したことで、弁護士として立派に成長した姿をお父さんに見せることができたこと。

ハンク自身もいくつになっても、やっぱりお父さんに認められたいと思っていたし、お父さんにとってもハンクはいつまでも問題児の息子だったから、お父さんが訴えられてしまったことはとても残念なことだけど、それはいいことだったよね。

それに、そのおかげで久しぶりに一緒に暮らすことになったんだし、お父さんの病気も知ることになったし。

ハンクにとって、「家族を考える時間」を作れたことが、良かったことだったんだなと思う。

まぁ、昔の元カノにも会えたしね。

やっぱり、どんなに忙しくても、たまには「家族について考える時間」って必要だなぁと思うよね。

私も、この映画を見ながら、ありがたいことに両親ともに健在だけれども、こんな風に父が病気になったらどうしようとか、母がいなくなったらどうしようとか考えたよね。

ジャッジ3

全てをさらけ出したあとに得られる幸せで穏やかな時間


常に対立し続けた父とハンクだけれども、それらを全部乗り越えた後、二人で釣りに行くシーンがすごく良かったなぁ。

ロバート・デュバルが湖で釣りとかいうと、どうしても「ゴッド・ファーザー」を思い出しちゃうんだけどね(笑)

お父さんは、心配だったシカゴの息子が立派な弁護士に成長したことに安心したんじゃないかな。

すごく、穏やかな時が流れている素敵なシーンだなぁと想った。

あの二人の釣りのシーンが、この映画では一番好きだなぁ。

ジャッジ4

製作総指揮も兼任するのは赤いスーツを着ていないロバート・ダウニー・Jr


主役のハンクを演じるのは、ロバート・ダウニー・Jr(「アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー」、「スパイダーマン:ホームカミング」、「アベンジャーズ エイジ・オブ・ウルトロン」「シェフ 三ツ星フードトラック始めました」)

「アイアンマン」じゃないロバート・ダウニー・Jrってなんだか違和感があるんだけど(笑)

どうにも赤いスーツがちらついちゃって(笑)

この映画では、製作総指揮も兼任。

やっぱり、毎回ヒーローばっかりやっているのも疲れるよね(笑)

こういうちゃんとした人間ドラマをやりたいなぁって思うんだろうね。

「アイアンマン」で大スターになった、ロバート・ダウニー・Jrがこういう小さめの作品に出て初心に帰る姿は、シカゴで名を挙げて、田舎へ帰ったハンクの姿にもダブるよね。

ジャッジ5

生きた化石を拝めるだけでありがたい


父・判事を演じるのは、大ベテランスターのロバート・デュバル

俳優現役生活50年。現在84歳!!! ←思わず調べた

感想の中でも書いたけど、こちらはどうにも「ゴッド・ファーザー」のトミーのイメージで(笑)

これほどのベテランさんになると、画面にいらっしゃるだけで、感激なんですよ。とっても。

人間国宝を観ているというか、生きた化石を観ているというか・・・。

これ以上ない、最高のお父さんだったよ。本当に。

他の出演作には「クレイジー・ハート」など

そして、ハンクの元カノを演じたヴェラ・ファーミガ(「死霊館 エンフィールド事件」「ミッション:8ミニッツ」など)が凄く良かったなぁ。

あんなハンクを許せてしまう彼女の包容力の大きさは、是非、見習いたい!!と思った。

ジャッジ6


さて、この後、ハンクはどうするのかなぁ

田舎へ帰るのかなぁ…。

弁護士の仕事はあまりなさそうだけど、物足りなくならないかな…(笑)

お父さんの後を継いで判事になるのかな…。





↓ 人気ブログランキングに参加しています。クリックをお願いします

映画 ブログランキングへ

にほんブログ村 映画ブログへ
にほんブログ村



「ジャッジ 裁かれる判事」DVD

ジャッジ 裁かれる判事 ブルーレイ&DVDセット(初回限定生産/2枚組/デジタルコピー付) [Blu-ray]

新品価格
¥2,843から
(2015/12/28 01:40時点)






















このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック


ブログネタ
映画の適当な感想 に参加中!
ジョージ・クルーニ主演の映画「フィクサー」を観た。

大手弁護士事務所で、もみ消し屋(フィクサー)として働く男を描く。

満足度 評価】:★★★★☆

以前にも観た映画だったけど、NHKのBSプレミアムで放送していたのを久しぶりに観てみた。

久しぶりに観ても、面白い映画だったなぁ~。

主人公がダメ男でその生き方について、考えながら見ていた。

法廷ものでありながら、そんな風に一人の男の生き方を通して観るという描き方が面白い映画だった。

「フィクサー」予告編 動画(日本語字幕なし)

(原題:MICHAEL CLAYTON)




「フィクサー」DVD

フィクサー [DVD]

新品価格
¥3,100から
(2015/12/2 00:58時点)



あらすじ


大手弁護士事務所で勤続15年のマイケル(ジョージ・クルーニ)は、最近の仕事がもっぱらもみ消し屋(フィクサー)であることに焦りを感じていた。

ある時、同僚で大手企業の集団訴訟を担当していたアーサー(トム・ウィルキンソン)の奇行が発覚し、マイケルはアーサーの元へ向かうが・・・。

フィクサー

感想(ネタバレあり) 人生がうまいくかないのは、環境のせいではない。自分自身の問題。


人生がうまくいかない時って、つい周りの環境のせいにしていまうことがある。

会社が悪いとか、上司が悪いとか、家族が悪いとか。

でもたいてい、人生がうまくいかないのは、環境ではなく自分自身に問題がある。

酷い会社に勤めているのも、悪い上司の言いなりになっているのも、家族に足を引っ張られるのも、それを断ち切れない自分自身に責任がある。

この映画「フィクサー」を観て、そんなことを思った。

マイケルの人生がうまくいないのは、自分自身の仕事への姿勢の問題なんだ。

フィクサー5

何のために、その職業を選び、働いているのか。


マイケルは、大手法律事務所に所属する弁護士であり、勤続15年でありながら「もみ消し屋」としての仕事しか与えられていないことに、嫌気がさしているし、焦りもある。

そんな彼にとって、同僚のアーサーはパートナーという立場であり、大手企業の訴訟の担当もしていて、まさに理想の弁護士だ。

そこでマイケルは、なぜアーサーがそれ程の地位を築けたのかを考えず、自分の周りの環境が悪いと考える。

離婚するわ、弟に金をせびられるわ、会社には認められないと考えるわ。

しかし、同じ環境で育ちながら、立派に家庭も築いて、立派に刑事として働いているもう一人の弟がいる。

そう、環境が悪いのは、人生がうまくいかないことの言い訳にはならない。

問題は、マイケル自身の仕事への姿勢にあった。

フィクサー4

自分の人生の誤りに気付き、修正をする


この映画で、最も印象に残るシーンは、ラストで、ティルダ・スウィントン演じるカレンと、マイケルがホールで出くわすシーン。

マイケルがようやく自分の人生の誤りに気付き、修正をするシーンだ。

もう、いかにもテンパりまくったカレンと、余裕しゃくしゃくのマイケルの対比に緊迫感があって、見応えのあるシーンになっている。

出世街道を突き進むことしか頭に無かったカレンと、仕事を常に適当に考えていたマイケルの立場がここで見事に逆転する。

ちょっと、余裕のある微笑みを見せるマイケルがお見事だった。

初めて、仕事に対してガッツリと向き合ったマイケルは、頭を空っぽにするようにタクシーに乗り込む。

でも、きっと初めて仕事で充実感を感じた瞬間だったのではないだろうか。

そもそも、この映画の原題は「MICHAEL CLAYTON」であって、「フィクサー」ではない。

大手法律事務所のフィクサーではなく、マイケル・クライトンという人物を描く話である。

フィクサー3

アカデミー賞助演女優賞受賞作品


マイケルを演じるのはジョージ・クルーニ。

ミケランジェロ・プロジェクト」「ゼロ・グラビティ」「オーシャンズ」シリーズ等々。

この人は、ERの頃から、ちょっと情けないような人が良く似合う(笑)

今回も、お金にだらしない感じが良く似合っていた(笑)

そして、いきなり奇行に走る会社の同僚にはトム・ウィルキンソン。

否定と肯定」、「ゴーストライター」、「スノーデン」「グランド・ブタペスト・ホテル」「ミッション・インポッシブル/ゴーストプロトコル」「ワルキューレ

いや、確かに、あんなにたくさんフランスパンを買うのは、奇行だと思う(笑)

そして、この作品でアカデミー賞助演女優賞を獲得したのは、ティルダ・スウィントン。

あの脇汗から始まり、最後のテンパりまくった姿まで、確かにお見事。

オクジャ okja」「ドクター・ストレンジ」「コンスタンティン」など

監督は「ボーン・レガシー」のトニー・ギルロイ

それまで「ボーン・アイデンティティ」シリーズの脚本を書いていて、この映画が初監督作品。

初監督作品が評価が高かったからか、その後は名前をあまり聞かないけど、「フィクサー」はとにかく良かったので、今後に期待。

フィクサー2

誰にも間違えはある。そこからいかに修正するか


人って、道を間違えている時は、「あれ?間違ったかな??」と思いつつ、とりあえず、そのまま進んでしまうことがある。

間違えに気付いたなら、まずは、一旦立ち止まることが大切。

そこから元に戻って、スタートからやり直すことも大切だけど、もしも、正しい道へ出る近道があるのであれば、そっちへ進んだ方が良いこともあるよね。

私も、最近何かに迷った時は、最終地点を考えてから行動するようにしている。

マイケル・クライトンも、立ち止まって、考えて、多くの原告を救う道を選択する。

彼にとっては、それが、修正の第一歩。

きっと、その先の進むべき道が見えたんじゃないかなと思う。

フィクサー6



↓ 人気ブログランキングに参加しています。クリックをお願いします

映画 ブログランキングへ

にほんブログ村 映画ブログへ
にほんブログ村



「フィクサー」DVD

フィクサー [DVD]

新品価格
¥3,100から
(2015/12/2 00:58時点)













このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック


ブログネタ
映画の適当な感想 に参加中!
ジョン・キューザック、ジーン・ハックマン、ダスティン・ホフマン主演の映画「ニューオーリンズ・トライアル」をWOWOWで観た。

銃乱射事件の被害者が銃器メーカーを起訴した裁判で、銃器メーカー側の大手陪審コンサルタント会社があらゆる手段を使って、自分たちに有利な判決を手に入れようとする様を描いている。

面白かったなぁ~。この映画。

法廷ドラマはよくあっても、「陪審コンサルタント」って日本じゃ聞き慣れない怪しげな人たちにフォーカスを当てている作品は珍しく、それがすごく面白かったのよね。

「ニューオーリンズ・トライアル」予告編 動画

(原題:Runaway Jury)




「ニューオーリンズ・トライアル」DVD

ニューオーリンズ・トライアル/陪審評決 プレミアム・エディション [DVD]

新品価格
¥4,104から
(2015/9/23 02:03時点)




あらすじ

ニューオーリンズにある証券会社で、クビになった元社員による銃乱射事件が起きてしまう。

11人の写真が死亡する大事件となったが、犯人はその場で自殺してしまう。

事件から2年後、遺族の中から1人の未亡人が、犯人に銃を売った銃器メーカーを相手取り訴訟を起こす。

人権派の弁護士ローア(ダスティン・ホフマン)が原告の弁護士となり、銃器メーカー側の陪審コンサルタントとして、NYからフィッチ(ジーン・ハックマン)がニューオーリンズにやってきていた。

ゲーム店の店長、ニック・イースター(ジョン・キューザック)は、その事件の陪審員として法廷に呼ばれる。

しかし、彼はどうしたら陪審員の審査からはずれるかという話を友人たちとしており・・・

ニューオーリンズ・トライアル

感想(ネタバレあり) 日本では見慣れない「陪審コンサルタント」というお仕事

日本が陪審員制度を取り入れてからしばらく経つけど、私はまだ一度も呼ばれたことが無く、もちろん、裁判を見学に行ったこともないし、日頃からあまり関心も無いので、日本の陪審員がどんな風に何人選ばれているのか、正直よく知らない (^^;

アメリカでは、原告側、被告側、両弁護士が何人かいる陪審員の中から、好きな陪審員と嫌いな陪審員を選ぶことができる

だから、弁護士は各陪審員候補の職業や収入、家族構成やどんな思想の持主かを調べ、それがどのように裁判に影響するかを熟慮する必要がある

しかし、忙しい弁護士は、なかなかそこまで手が回らないので、弁護士の代わりに候補者一人一人の身の上調査を専門とする仕事「陪審コンサルタント」なる職業が成立する

今回は、この「陪審コンサルタント」にフォーカスをあてた作品となっており、なかなか見慣れない彼らの仕事ぶりを見るだけでも、十分面白い映画だった

ニューオーリンズ・トライアル4


「陪審コンサルタント」のやり方を知っている男が陪審員になるまで

「陪審コンサルタント」のあくどさに精通しているのが、今回のカギを握る男、ニック(ジョン・キューザック)なんだよね

映画をよくよく見ていると、ニックは陪審員候補に選ばれた瞬間から、いかにも「思想も何もない普通の男です」を演じているのがよく分かる

どこで、盗撮されているかも、盗聴されているかも分からないから、友人たちとランチに行けば、「陪審員にえらばれちゃってさぁ~、やりたくないんだよねぇ~」なんて言ってみたり。

陪審員の審査会では、「ゲーム大会に出たいから、早く帰りたい」なんて言って裁判長を怒らせ、”罰として” 陪審員に選ばれるように誘導する

これらの「普通の人と疑われずに陪審員になる」一連の流れが本当にお見事で、一旦、陪審員になってしまえば、手のひらを返したように他の陪審員たちと積極的にコミュニケーションを取り始める

他の陪審員たちの、悪い癖や、思想を把握した上で、敵と味方をふるいにかけるニックのやり方が、本当に見事で面白かった

特に、最終審議の時に、ニックが銃社会容認派の一人を追い詰めて、形成を逆転させたシーンは、鳥肌が立つほど感動したシーンだった

ニューオーリンズ・トライアル2

ベテランぞろいの豪華な俳優陣

積年の恨みを晴らすべく、この日を待っていたニックを演じたのは、「2012」、「コン・エアー」のジョン・キューザック

元々好きな俳優さんだったけど、今回の演技もすごく自然で良かったなぁ~。

レイチェル・ワイズ演じる恋人を幸せそうに眺める視線が好きだったな。

そして、「陪審コンサルタント」の大ボスを演じたのは、大ベテランのジーン・ハックマン

本当に、こういう悪役が凄く似合うよねぇ~

彼は、代表作がたくさんあり過ぎて、何を紹介したらいいのか分からないけど、ここ10年ぐらい俳優の仕事をしていないようなので、お元気なのか、ちょっと心配・・・。

彼と敵対する原告側弁護士を演じたのは、ダスティン・ホフマン(「ボーイソプラノ ただひとつの歌声」、「ネバーランド」など)

こちらは、ジーン・ハックマンとは対照的に、まだまだ熱心に仕事に取り組み続ける大ベテラン

とても優しい人権派弁護士を演じていて、これまた、彼にピッタリの役だったなぁ

ニューオーリンズ・トライアル3


まぁ、正直言って、アメリカから銃がなくなることなんて、永遠にあり得ないことだと私は思っているけど、この映画で描かれているように、銃社会を無くしたいと思っている人がいて、少しでも前進のきっかけになればと思う人がいると思うと、心が温かくなる


銃による事故や事件での被害者が一人でも少なくなる世の中になることを心から願います



↓ 人気ブログランキングに参加しています。クリックをお願いします

映画 ブログランキングへ

にほんブログ村 映画ブログへ
にほんブログ村


「ニューオーリンズ・トライアル」DVD

ニューオーリンズ・トライアル/陪審評決 プレミアム・エディション [DVD]

新品価格
¥4,104から
(2015/9/23 02:03時点)





 ↓ 「ニューオーリンズ・トライアル」も放送しているWOWOW_新規申込








古本、CD、DVD、ゲーム買取のもったいない本舗




このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック