J・J・エイブラムス制作の映画「クローバーフィールド/HAKAISHA」をWOWOWで観た。

NYで友人のサプライズ送別パーティを行っている最中に、「何か」の襲撃を受けた若者たちが手持ちカメラに残した記録動画。


満足度 評価】:★★★☆☆(3.5)

この映画全体に漂う「何が何だか分からない」ところが面白かった。

そういえば、最近はこの手の「手持ちカメラ風」の映画が見られなくなったなぁとちょっと懐かしい感じもした。


「クローバーフィールド/HAKAISHA」予告編 動画

(原題:CLOVERFIELD)




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キャスト&スタッフ


出演者


〇マイク・ヴォーゲル

〇オデット・ユーストマン

〇ジェシカ・ルーカス

〇リジー・キャプラン

〇T・J・ミラー

監督

〇マット・リーヴス

製作

J・J・エイブラムス
…(<監督作>「スター・ウォーズ/フォースの覚醒」、「スター・トレック/イントゥ・ダークネス」、「スター・トレック」、「M:i:Ⅲ」(ミッション・インポッシブル3)など <製作のみ>TVシリーズ「パーソン・オブ・インタレスト」など)

2008年制作 アメリカ映画

クローバーフィールド/HAKAISHA

あらすじ


副社長に昇進し、日本への転勤が決まったロブ(マイケル・スタール=デヴィッド)のために、サプライズ送別パーティをしようと、ロブのNYのアパートに集まった友人たち。

その中には、ロブの元カノのべス(オデット・ユーストマン)の姿もあった。

友人のハッド(T・J・ミラー)は、その時の様子を全てロブのビデオカメラにおさめ、そのままロブにプレゼントする予定だった。

パーティが盛り上がる中、ロブはベスと口論になり、べスは帰ってしまう…。

するとちょうどその時、地震のような振動があり、彼らが屋上に出てみるとNYの街が何ものかにより破壊されていた…。


クローバーフィールド/HAKAISHA2

感想(ネタバレあり)


アナログからデジタルへの転換期に作られた「手持ちカメラ」映画


昨年日本で公開された映画「10 クローバーフィールドレーン」がこの映画の続編だと知り、「10 クローバーフィールドレーン」がWOWOWで放送されるようなので、その前にこのオリジナルを観ておこうと思った。

ところどころ、観たようなシーンもあり、もしかしたら観たかもしれないけど、内容はすっかり忘れていたので、改めて観ておいて良かった。

これの続編が「10 クローバーフィールドレーン」なのかと思ったら、「10 クローバーフィールドレーン」も観たくなったし。

この映画と同じ2008年に制作された映画を調べてみると、「ダークナイト」、「アイアンマン」や「インクレディブル・ハルク」が同じ制作年だった。

ということは、マーベルがヒーロー映画を大量生産し始めた元年であり、急速に映画のデジタル化が進んだ年でもあった。

そんな中、この映画「クローバーフィールド/HAKAISHA」は制作されるが、この当時制作されていた「手持ちカメラ」による録画は、この後「スマホによるLIVE動画」へと変化していく。

この映画は、そんなデジタルへの転換期に制作された映画だったのだ。

クローバーフィールド/HAKAISHA3


あえて「手持ちカメラ」でNYのビル倒壊を映像化する


デジタル転換期の作品と思うと、そうかだからちょっと懐かしい感じがするのかと思った。

この映画から後、こうした「手持ちカメラ風」映画は、一部の低予算映画を除き、ほとんど見られなくなったからだ。

ある時、突然出現した「怪獣」によりNYが破壊されてしまい、この映画は、「かつてセントラルパークと呼ばれた場所」から回収したビデオテープというていで作られている。

無名の俳優たちを使い、手持ちカメラで撮影した映像は「本当にあったこと」のようなリアリティを醸し出す。

思えば、1999年にやはり同じ手法で制作された「ブレアウィッチ・プロジェクト」が低予算ながら大ヒットし、「無名俳優」を使って「手持ちカメラ」によるリアリティという見せ方を確立した。

この「クローバーフィールド/HAKAISHA」は、「ブレアウィッチ・プロジェクト」の手法をなぞりつつ、SFXを使い、キチンと作り込まれた作品である。

「ブレアウィッチ・プロジェクト」の豪華版とも言うべきか。

NYの高層ビルが次々となぎ倒され、自由の女神の首が飛び、ステルス戦闘機が怪獣に爆弾を撃ち込む。

「手持ちカメラ」の映像の粗さや、高層ビルが崩壊して砂ぼこりが舞うシーンなどから、当時、多くの人がネットで観ていた「911」の映像を思い起こさせ、あの時の恐怖が再び蘇った人もいたかもしれない。

この「クローバーフィールド/HAKAISHA」は、そうやって人の恐怖をかきたて、挑発するような映画だった。

クローバーフィールド/HAKAISHA5


「何が何だか分からない」ことを楽しむ面白さ


しかし、この映画の面白さは、そんな手法や映像の粗さよりも「何が何だかわからない」ところにあった。

何しろ外は暗闇で、怪獣が何もので、どこから、いつ出てきたのかも分からない(恐らく、これは「ゴジラ」へのオマージュなのでは??)。

もちろん、そのことについて説明できる人間もいないから、劇中の主人公たちは訳も分からず逃げるしかない。

あの、怪獣のカニのような子供たちがまたエイリアンみたいで怖い。

人は未知のものに対して恐怖を感じる生き物なので、「いつまでも何の説明もしてくれない」というのは、恐怖が募っていくだけだ。

また、そこがこの映画の評価の別れ目のような気がする。

「全部きちんと説明して欲しい」と思う人は、きっとこの映画だダメだろうし、「訳が分からないけど怖いぞ」と楽しめちゃう人は、この映画も楽しめると思う。


クローバーフィールド/HAKAISHA4

「非常事態」に無鉄砲な行動をする若者たちのリアル


「ある日突然、非常事態が起きた時、どう行動するか」というのは、映画の永遠のテーマのように思う。

その「非常事態」が、映画によっては宇宙人だったり、怪獣だったり、ゴジラだったりする。

この映画では、若者たちが「主人公の元カノ」を助けるために、危険をかえりみず、怪獣のいる方向へと向かっていってしまう。

まさに、それこそが「若さ」なのだとこの映画は言いたいのだろう。

私だったら、「とりあえず安全な場所に避難して、落ち着いてから探しに行こう」と思うのは、きっと年寄りの考えだし、それでは映画にならない(笑)

きっと、この映画を観た多くの人たちが私と同じような「年寄り」の考えを持ち、「無謀なことをするバカな若者たち」に呆れてしまうことだろう。

しかし、「手持ちカメラ」や無名の若者たちを使った理由が「リアリティ」なんだとしたら、「後先を考えない無謀な若者たち」の姿こそが、リアリティなんだと思う。

そんなところも含めて、私はこの映画が面白いなと思った。



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