ウィル・スミス主演の映画「素晴らしきかな、人生」を映画館で観た。
6歳の娘を失くしてしまい、心を閉ざしてしまった会社のCEO。共同経営者である友人たちが、彼の心を取り戻すためにある行動を起こす…。
【満足度 評価】:★★☆☆☆(2.5)
豪華俳優陣の共演は非常に楽しかった。
しかし、肝心の内容は私の心には全く響いてこなかった。
もしも、私の心が病んだ時に、周りの友人たちがこの映画と同じことをして、私の心を取り戻そうとしたとしたら、私はそんな友人たちに失望してしまうかもしれない。
◆オリジナルサウンドトラック「素晴らしきかな、人生」
…(「スーサイド・スクワッド」、「フォーカス」、「世界で一番パパが好き」など)
〇エドワード・ノートン
…(「犬ヶ島」、「バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)」、「グランド・ブダペスト・ホテル」、「キングダム・オブ・ヘブン」など)
〇ケイト・ウィンスレット
…(「女と男の観覧車」、「トリプル9 裏切りのコード」、「ダイバージェントNEO」、「ヴェルサイユの宮廷庭師」、「とらわれて夏」、「スティーブ・ジョブズ」、「コンテイジョン」、「ダイバージェント」、「ネバーランド」、「愛を読む人」、「タイタニック」など)
〇マイケル・ペーニャ
…(「運び屋」、「ホース・ソルジャー」、「アントマン」、「大いなる陰謀」、「フューリー」など)
〇ヘレン・ミレン
…(「アイ・イン・ザ・スカイ 世界一安全な戦場」、「トランボ ハリウッドに最も嫌われた男」、「黄金のアデーレ 名画の帰還」、「マダム・マロリーと魔法のスパイス」、「消されたヘッドライン」、「クイーン」など)
〇キーラ・ナイトレイ
…(「プライドと偏見」、「ラブ・アクチュアリー」、「はじまりのうた」、「イミテーション・ゲーム」、「エンド・オブ・ザ・ワールド」、「スター・ウォーズ エピソード1/ファントム・メナス」など)
〇ナオミ・ハリス
…(「ムーンライト」、「われらが背きし者」、「007 スカイフォール」など)
〇ジェイコブ・ラティモア
…(「ワン チャンス」、「プラダを着た悪魔」、「マーリー 世界一おバカな犬が教えてくれたこと」)
2016年製作 アメリカ映画

NYにある広告代理店でCEOをしているハワード(ウィル・スミス)は、2年前に6歳になる娘を病気で亡くし、心を閉ざしていた。
その間、カリスマCEOだった彼が仕事をしなかったために会社は経営難に。
そこへ、会社を買収し資金提供をするが経営方針には口を出さないという企業が現れる。
友人であり、共同経営者のホイット(エドワード・ノートン)、クレア(ケイト・ウィンスレット)、サイモン(マイケル・ペーニャ)たちは、その買収計画を進めようとするが、CEOであるハワードが口を閉ざしているために話し合いにならない。
そのため、彼らはハワードの心神喪失を証明し、ハワードの議決権を失効させようと計画する…。

大ヒットしたコピーを次から次へと生み出したカリスマCEO・ハワードがいる広告代理店。
しかし、そのハワードは6歳になる娘を病気で亡くし心を閉ざしていしまい、口を開こうとしない。
その時、会社の買収話を進めようとしている共同経営者たちは、ハワードの心神喪失を証明しようと考えた。
そこで、共同経営者たちは腕利きの探偵を雇い、ハワードの日常生活を探らせる。
そして、ハワードは人間ではない抽象的なもの、「時間」、「愛」、「死」のそれぞれに手紙を出していたことが分かる。
それを知った共同経営者たちは、三人の俳優たちを雇い、彼らにハワードが出した手紙への回答をしようと試みる。
結局のところ、昔のハワードに戻って欲しいと思っていた共同経営者たちが、あの手この手を使いハワードの閉ざした心を取り戻そうとした話。
初め観た時に不思議だなぁと思ったのは、アメリカのNYでハワードは明らかに心を病んでいるのにカウンセリングを受けていないところ。
CEOとしてカウンセリングを受けるのが当然の義務だと思うんだけど…。
さらに、彼は仕事もしないのに会社に来て、ひたすらドミノ倒しをしている…。
いや、いくらCEOだってそれは明らかに業務妨害…。
友人たちも、何も言わずに、ただそれを眺めている…。
これは休職させてカウンセリングを受けさせるなりするのが、一番、彼のためになるのでは…。
休職しているのであれば、議決権も何もないはず。
精神分析医を連れてきて診断してもらえば一件落着なのでは…(笑)
なんてことを言ったら、この映画の全否定になってしまうので…(笑)

共同経営者たちは探偵を雇い、ハワードの日常生活を探らせる。
そして、ハワードの「秘密の手紙」を探り当てる。
このやり方に、私は違和感があった。
彼らが友人ではなく、敵対している企業がこのやり方でハワードの秘密を知るなら理解できる。
しかし、共同経営者の彼らはハワードを親しい友人だと言っている。
親しい友人が、誰にも知られたくない心の内を書いた手紙を盗み読みするなんて、心が痛まないのか。
唯一、ケイト・ウィンスレットが「こんなことをして心が痛むわ」と言っているが、そこで議論をすることもなく、話は進んでいく。
そして、しかも、それを利用して心神喪失を証明しようと考える。
そんなやり方は親しい友人やることではないと感じた。

その証明の仕方もまたなんとも悲しい。
3人の俳優を雇い、彼らはそれぞれ、ハワードの秘密の手紙の相手「時間」、「愛」、「死」に扮し、彼らはハワードの目の前でそれぞれ返事をさせる。
ハワードは他人には見えないはずのその「時間」、「愛」、「死」と会話をする。
そして、その模様を録画し、俳優の部分を消去した加工動画を作り、ハワードが何も見えないものに向かって話しているように見せる。
動画を観た人からしたら、「心神喪失したハワード」にしか見えない。
秘密の手紙を盗み見した後は、俳優を使ってダマすのか…。
ますます、やりたいことが分からない。
さらに気に入らなかったのは、その俳優たちは、たった1日か2日の仕事に2万ドルという高額のギャラを要求する。
3人で合わせて6万ドル。
えぇ??嘘でしょ??と思った。
映画の中にも同じセリフがあったが、2,000ドルでも高いと思ったのに、2万ドルなんて。
これに呆れていいたら、ケイト・ウィンスレットが「いいわ。私が払うから」と言う。
会社が経営難で、資金繰りが大変だというのに随分な太っ腹だなぁと思った。
いや、そんな金銭感覚だから経営難になるのか…。
その高額なギャラに呆れてしまったもんだから、その後、彼らが「本当の天使なんじゃないか」のようなフリがあった時も、ちっとも心に響いてこなかった。

人の心に土足で踏み入るようなやり方
結局、彼らは大金を使ってハワードをだまし、予定通り会社は吸収合併され、ハワードも奥さんと再会して娘の死も乗り越えたし、めでたしめでたし。
この、なんとも人の心の中に土足で踏み入るようなやり方が納得いかなかった。
ハワードが見知らぬ他人と会話をすることで、こんなに短時間で回復するなら、もっと早くカウンセリングを受けさせるべきだったのでは。
何より、私はこのやり方が親しい友人のやり方とは思えないということ。
会社の大事なCEOだというのに、2年間もほったらかしにした上、最終的には6万ドルという大金をつぎ込んで大一番を打ち、大切な友人をダマし、会社を安定化させることを選んだ共同経営者たち。
私の目にはそんな風に映ったけれども。
人は人生に何度も窮地に立たされる。
そして、そんな時は、いつもよりも強く、親しい友人や家族の存在の温かさが骨身に染みる。
だからこそ、友人の存在は何よりも大切にしたいのに、こんな風に金を使ってダマすようなことをされちゃうと、非常にがっかりする。
この脚本を書いた人は、そこにいるだけで心が温かくなり癒されるという友人が存在しないんだろうか。
と、ちょっと思ってしまった作品だった。
ちなみに、某名作映画を思わせる邦題の付け方はとてもダサいと思うの。
そこからして、私は気に入らなかったのかも。
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6歳の娘を失くしてしまい、心を閉ざしてしまった会社のCEO。共同経営者である友人たちが、彼の心を取り戻すためにある行動を起こす…。
【満足度 評価】:★★☆☆☆(2.5)
豪華俳優陣の共演は非常に楽しかった。
しかし、肝心の内容は私の心には全く響いてこなかった。
もしも、私の心が病んだ時に、周りの友人たちがこの映画と同じことをして、私の心を取り戻そうとしたとしたら、私はそんな友人たちに失望してしまうかもしれない。
「素晴らしきかな、人生」予告編 動画
(原題:COLLATERAL BEAUTY)◆オリジナルサウンドトラック「素晴らしきかな、人生」
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キャスト&スタッフ
出演者
〇ウィル・スミス…(「スーサイド・スクワッド」、「フォーカス」、「世界で一番パパが好き」など)
〇エドワード・ノートン
…(「犬ヶ島」、「バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)」、「グランド・ブダペスト・ホテル」、「キングダム・オブ・ヘブン」など)
〇ケイト・ウィンスレット
…(「女と男の観覧車」、「トリプル9 裏切りのコード」、「ダイバージェントNEO」、「ヴェルサイユの宮廷庭師」、「とらわれて夏」、「スティーブ・ジョブズ」、「コンテイジョン」、「ダイバージェント」、「ネバーランド」、「愛を読む人」、「タイタニック」など)
〇マイケル・ペーニャ
…(「運び屋」、「ホース・ソルジャー」、「アントマン」、「大いなる陰謀」、「フューリー」など)
〇ヘレン・ミレン
…(「アイ・イン・ザ・スカイ 世界一安全な戦場」、「トランボ ハリウッドに最も嫌われた男」、「黄金のアデーレ 名画の帰還」、「マダム・マロリーと魔法のスパイス」、「消されたヘッドライン」、「クイーン」など)
〇キーラ・ナイトレイ
…(「プライドと偏見」、「ラブ・アクチュアリー」、「はじまりのうた」、「イミテーション・ゲーム」、「エンド・オブ・ザ・ワールド」、「スター・ウォーズ エピソード1/ファントム・メナス」など)
〇ナオミ・ハリス
…(「ムーンライト」、「われらが背きし者」、「007 スカイフォール」など)
〇ジェイコブ・ラティモア
監督
〇デヴィッド・フランケル…(「ワン チャンス」、「プラダを着た悪魔」、「マーリー 世界一おバカな犬が教えてくれたこと」)
2016年製作 アメリカ映画

あらすじ
NYにある広告代理店でCEOをしているハワード(ウィル・スミス)は、2年前に6歳になる娘を病気で亡くし、心を閉ざしていた。
その間、カリスマCEOだった彼が仕事をしなかったために会社は経営難に。
そこへ、会社を買収し資金提供をするが経営方針には口を出さないという企業が現れる。
友人であり、共同経営者のホイット(エドワード・ノートン)、クレア(ケイト・ウィンスレット)、サイモン(マイケル・ペーニャ)たちは、その買収計画を進めようとするが、CEOであるハワードが口を閉ざしているために話し合いにならない。
そのため、彼らはハワードの心神喪失を証明し、ハワードの議決権を失効させようと計画する…。

感想(ネタバレあり)
カリスマCEOが心を閉ざした時
大ヒットしたコピーを次から次へと生み出したカリスマCEO・ハワードがいる広告代理店。
しかし、そのハワードは6歳になる娘を病気で亡くし心を閉ざしていしまい、口を開こうとしない。
その時、会社の買収話を進めようとしている共同経営者たちは、ハワードの心神喪失を証明しようと考えた。
そこで、共同経営者たちは腕利きの探偵を雇い、ハワードの日常生活を探らせる。
そして、ハワードは人間ではない抽象的なもの、「時間」、「愛」、「死」のそれぞれに手紙を出していたことが分かる。
それを知った共同経営者たちは、三人の俳優たちを雇い、彼らにハワードが出した手紙への回答をしようと試みる。
結局のところ、昔のハワードに戻って欲しいと思っていた共同経営者たちが、あの手この手を使いハワードの閉ざした心を取り戻そうとした話。
初め観た時に不思議だなぁと思ったのは、アメリカのNYでハワードは明らかに心を病んでいるのにカウンセリングを受けていないところ。
CEOとしてカウンセリングを受けるのが当然の義務だと思うんだけど…。
さらに、彼は仕事もしないのに会社に来て、ひたすらドミノ倒しをしている…。
いや、いくらCEOだってそれは明らかに業務妨害…。
友人たちも、何も言わずに、ただそれを眺めている…。
これは休職させてカウンセリングを受けさせるなりするのが、一番、彼のためになるのでは…。
休職しているのであれば、議決権も何もないはず。
精神分析医を連れてきて診断してもらえば一件落着なのでは…(笑)
なんてことを言ったら、この映画の全否定になってしまうので…(笑)

愛すべき友人の秘密の手紙を盗み読み
共同経営者たちは探偵を雇い、ハワードの日常生活を探らせる。
そして、ハワードの「秘密の手紙」を探り当てる。
このやり方に、私は違和感があった。
彼らが友人ではなく、敵対している企業がこのやり方でハワードの秘密を知るなら理解できる。
しかし、共同経営者の彼らはハワードを親しい友人だと言っている。
親しい友人が、誰にも知られたくない心の内を書いた手紙を盗み読みするなんて、心が痛まないのか。
唯一、ケイト・ウィンスレットが「こんなことをして心が痛むわ」と言っているが、そこで議論をすることもなく、話は進んでいく。
そして、しかも、それを利用して心神喪失を証明しようと考える。
そんなやり方は親しい友人やることではないと感じた。

俳優を雇ってニセモノのハワードをでっち上げる
その証明の仕方もまたなんとも悲しい。
3人の俳優を雇い、彼らはそれぞれ、ハワードの秘密の手紙の相手「時間」、「愛」、「死」に扮し、彼らはハワードの目の前でそれぞれ返事をさせる。
ハワードは他人には見えないはずのその「時間」、「愛」、「死」と会話をする。
そして、その模様を録画し、俳優の部分を消去した加工動画を作り、ハワードが何も見えないものに向かって話しているように見せる。
動画を観た人からしたら、「心神喪失したハワード」にしか見えない。
秘密の手紙を盗み見した後は、俳優を使ってダマすのか…。
ますます、やりたいことが分からない。
さらに気に入らなかったのは、その俳優たちは、たった1日か2日の仕事に2万ドルという高額のギャラを要求する。
3人で合わせて6万ドル。
えぇ??嘘でしょ??と思った。
映画の中にも同じセリフがあったが、2,000ドルでも高いと思ったのに、2万ドルなんて。
これに呆れていいたら、ケイト・ウィンスレットが「いいわ。私が払うから」と言う。
会社が経営難で、資金繰りが大変だというのに随分な太っ腹だなぁと思った。
いや、そんな金銭感覚だから経営難になるのか…。
その高額なギャラに呆れてしまったもんだから、その後、彼らが「本当の天使なんじゃないか」のようなフリがあった時も、ちっとも心に響いてこなかった。

人の心に土足で踏み入るようなやり方
結局、彼らは大金を使ってハワードをだまし、予定通り会社は吸収合併され、ハワードも奥さんと再会して娘の死も乗り越えたし、めでたしめでたし。
この、なんとも人の心の中に土足で踏み入るようなやり方が納得いかなかった。
ハワードが見知らぬ他人と会話をすることで、こんなに短時間で回復するなら、もっと早くカウンセリングを受けさせるべきだったのでは。
何より、私はこのやり方が親しい友人のやり方とは思えないということ。
会社の大事なCEOだというのに、2年間もほったらかしにした上、最終的には6万ドルという大金をつぎ込んで大一番を打ち、大切な友人をダマし、会社を安定化させることを選んだ共同経営者たち。
私の目にはそんな風に映ったけれども。
人は人生に何度も窮地に立たされる。
そして、そんな時は、いつもよりも強く、親しい友人や家族の存在の温かさが骨身に染みる。
だからこそ、友人の存在は何よりも大切にしたいのに、こんな風に金を使ってダマすようなことをされちゃうと、非常にがっかりする。
この脚本を書いた人は、そこにいるだけで心が温かくなり癒されるという友人が存在しないんだろうか。
と、ちょっと思ってしまった作品だった。
ちなみに、某名作映画を思わせる邦題の付け方はとてもダサいと思うの。
そこからして、私は気に入らなかったのかも。
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