スーザン・サランドン主演の映画「デッドマン・ウォーキング」をWOWOWで観た。

死刑囚とシスターの交流を通して、アメリカの死刑制度のあり方を問う。


満足度 評価】:★★★☆☆

キリスト教の世界では、どんなに酷い極悪人でも、告解すれば神様は赦してくれるのかもしれないが、レイプされ、殺されてしまった少女本人のことを思うと、そんなに簡単に許せない。

だから、私は軽々と「死刑は廃止すべき」なんてことは言えない。

そこの考え方の違いがあって、最初から最後まで入り込めない映画で、評価も辛めになってしまった。


「デッドマン・ウォーキング」予告編 動画(日本語字幕なし)

(原題:DEAD MAN WALKING)




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キャスト&スタッフ


出演者

スーザン・サランドン
…(「ムーンライト・マイル」、「タミー/Tammy」、「ニューヨーク、愛を探して」など)

ショーン・ペン
…(「ザ・インタープリター」、「LIFE!」、「I am Sam アイ・アム・サム」、「ミスティック・リバー」など)

〇ジャック・ブラック
…(「ハイスクール・ロック」など)

ピーター・サースガード
…(「マグニフィセント・セブン」、「完全なるチェックメイト」、「ブルージャスミン」、「ブラック・スキャンダル」など)

監督・脚本

ティム・ロビンス
…(「ロープ 戦場の生命線」など)



1995年製作 アメリカ映画

第68回アカデミー賞(1995年)主演女優賞受賞(スーザン・サランドン)


デッドマン・ウォーキング


あらすじ


ニューオーリンズの「希望の家」で黒人貧困層の子どたちの世話をしているシスター・ヘレン(スーザン・サランドン)の元に、一通の手紙が届く。

それは、ティーンエイジャーのカップルを襲撃し、少女をレイプした上、二人とも殺害した罪で死刑判決を受けた囚人マシュー(ショーン・ペン)からのものだった。

そこには、彼の貧しい生い立ちや、共犯の相棒が無期懲役なのに、自分は死刑を言い渡されたという内容が書かれていた。

その手紙を読んだヘレンはマシューに面会し、彼を人権派の弁護士に紹介するのだが…。


デッドマン・ウォーキング2


感想(ネタバレあり)


昔は私も死刑反対だった…


これは「死刑」についての物語。

私も若い頃は、今よりももっと心が広かった(笑)

「死刑制度」には反対で、今後の犯罪を減らすためにも極悪人の生い立ちとか、精神状態の分析などをして、今後の犯罪防止に役立てたら良いんじゃないかと思っていた。

そんな極悪人にも更生の道を作ることが必要だし、それこそが、世の中を良い方向へ導く方法だと考えていた。

それに、刑務所で長年生きていることよりも、死んだ方が楽なような気がしていた。

しかし、歳をとるにつれ、「何回殺しても気が済まない極悪人」っていうのが世の中にはいて、そんな奴が無期懲役なんて判決を受けたら、30年後ぐらいには塀の外に戻ってくるかもしれないと思ったら、そんなの絶対に許せないと思うようになった。

人は歳をとった分だけ寛容になるのかと思ったら、そうでもない。

歳を重ねた今となっては、軽々しく「死刑反対」なんて言えず、むしろ、極悪人は死刑にしてしまえと思うようになった。

そんな私が、この映画を観たんだから気が合うはずがない。


デッドマン・ウォーキング3

告解をすれば神は赦してくれると問いかけるシスター


主人公はシスターである。

だから、キリスト教の教えが全てで、そこが正しいというところから物語はスタートしている。

まず私にはキリスト教の信仰そのものがないので、考え方が食い違ってしまったようだった。

キリスト教では、どんな極悪人でも告解をすれば赦してくれるという。

シスターはマシューに告解の機会を与えるため、裁判で上告できるよう人権派の弁護士に働きかける。

しかし、「新しい証拠」を提示できないマシューは上告のチャンスが与えられない。

結局、死刑は一週間後と決定してしまう。

シスターはそんなマシューに毎日会い、彼と話をしているうちに心が打ち解け、親しい間柄へと進展していく。

そこでシスターは、死刑が執行されるまでに何があったのか全て打ち明ければ、神は赦してくれるとマシューに語りかける。


デッドマン・ウォーキング5

おとなしくて優しすぎる被害者の家族


この映画がフェアだなと思うのは、そのシスターからの一方的な視点だけではなく、被害者の家族の話もキチンとだしているところ。

殺されてしまった二人のティーンエイジャーの両親。

彼らがどれだけ辛い思いをしているのか描いている。

シスターも家族に対し「彼を赦してください」とは言わない。

しかし、私は、ここに出てきた両親たちは、まだ優しい方なんじゃないかと思った。

本当は彼らはマシューのことなんか「殺したい」ぐらいに思っているんじゃないかと考えていた。

マシューと親しくしているシスターと会話をするだけでも、心が広いなと思ったぐらいだ。

もっと酷くののしったり、半狂乱になったりしてもおかしくない。

被害者の両親にしては、あまりも品行方正で正しく、でき過ぎていると感じた。


デッドマン・ウォーキング4

神は赦しても私は許さない


そうやって、被害者の家族の現状を見せた上で、最後にマシューの家族を登場させる。

明らかに被害者の家族とは社会的な地位が違い過ぎるマシューの家族。

それなのに、弟たちが3人もいて生活が大変そうな上、母親は泣いてばかり。

しかし、それではいかにも、「貧しさがモンスターを作った」と言わんばかり。

そうやってマシューが家族と過ごすところを見せることで、加害者であるマシューも家族のいる一人の人間だと観客に認識させる。

そして、そんなマシューの人生を人間が勝手に終わらせていいのかと問いかける。

人間は神でもないのに。

でも、結局のところ、マシューは女の子をレイプして殺していたのが本当で、それをやっていないと嘘を言い続けていたわけで。

そんな人間を減らすための見せしめとして死刑があっても良いんじゃないかと私は思ってしまう。

どうしても死刑を廃止するっていうなら、懲役1000年とか作って欲しいよ。

本当に一生外に出てこられないように。

キリスト教では神が許してくれるかもしれないが、私は許さない。

何を言おうが、口で何を反省しようが、2人の未来あるティーンエイジャーの命を奪った極悪非道な悪人に変わりはない。

この映画に登場するシスターもマシューも言いたいことは分かるんだけど、私としては、彼らの言っていることがあまりにもステレオタイプで、品行方正の常識人過ぎて、なんとも気分が乗らなかった。

悪い人間はもっと姑息だし、恨みを持つ人間はもっと恐ろしいものだと思う。





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