ドキュメンタリー映画「いろとりどりの親子」を試写会で観た。

自閉症、ダウン症、低身長症、LGBTQなど、さまざま障害や問題を抱えて生きている子供と親子を描いた作品。


満足度 評価】:★★★★☆

最初から最後まで泣きっぱなしの感動作!

マイノリティーの彼らから学ぶことがたくさんあった。

人々が幸せに暮らす社会は、誰もが差別も偏見も受けない生活にあって、そんな理想郷を作るためのヒントがここには詰まっていた。

目次

  1. 予告編
  2. 更新履歴・販売情報
  3. キャスト&スタッフ
     出演者
     監督
  4. あらすじ
  5. 感想


『いろとりどりの親子』予告編 動画

(原題:Far from the Tree)



更新履歴・公開、販売情報

・2018年11月8日 試写会にて鑑賞。

・2018年11月22日 感想を掲載。

現在、全国順次公開中。詳しい上映劇場情報につきましては、下記公式サイトをご参照ください。
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キャスト&スタッフ


出演者

〇アンドリュー・ソロモン(兼 原作・製作)


監督・製作

〇レイチェル・ドレッツィン


2018年製作 アメリカ映画



いろとりどりの親子





あらすじ


臨床心理学者の教授のアンドリュー・ソロモンは、自分がLGBTQであると自覚したものの、両親から理解されず、苦しんでいた。

そんなアンドリューは、LGBTに限らず、障害を抱えたマイノリティ(例えば、自閉症、ダウン症、低身長症など)の人たちは、親とどういう関係を築いているのかが気になり、取材を始める。

そして書き上げたのが書著「Far from the Tree」である。

この映画は、そんなアンドリューが取材した親子の姿を捕らえたドキュメンタリー映画である。



いろとりどりの親子3




感想(ネタばれあり)


どんな人も幸せに生きる権利がある


妊婦さんには、産まれてくる子供に障害があるかどうか診査する「出生前診断」がある。

おそらくその時に「ダウン症の恐れがあります」と言われたら、「その子供を産むべきかどうか」についてすごく悩むだろうと思う。

そして、実際に中絶を選択してしまう家族もあるだろう。



親に落ち度があるわけでもないのに、「何か悪いことをしたんだろうか」と自分を責めてしまうかもしれない。

この映画は、そういう悩みを抱えた人や、出産を選択して、障害のある子供を育てているご両親たちに是非観て欲しい作品である。



このドキュメンタリーに登場するのは、ダウン症、自閉症、低身長症やLGBTQなど、様々な障害や問題を抱えたマイノリティの子供と、彼らを育てる親たち。



親たちは「子供に障害があるのは自分の責任」と自分を責め、「子供が不憫でならない」と子供の不幸な境遇を嘆く

それは当然だと思う。

親だったら、五体満足な健康体で育って欲しいと誰もが思うに違いない。



しかし、子供たちは親が思うほど不憫でも不幸でもない

親たちの心配をよそに、幸せに暮らしているのだ。



この映画のタイトルである「Far From The Tree(木から遠く離れて)」とは、親(Tree)の庇護を離れて暮らす障がいのある人々を表している。

障がいのある子供を抱えたご両親だけでなく、一人でも多くの人に観て欲しい作品である。



いろとりどりの親子2



彼らはかわいそうな人たちではない


この映画を観て知ったのは、障がい者たちの「思い」だった。

五体満足な健康体で暮らす親たちは、彼らのことを「かわいそうだ」という。

しかし、むしろ「かわいそうだ」と思うことこそが、偏見であり、差別なのだ。



彼らは「特別な人ではなく、普通に生きる人間として」扱って欲しいと思っている。



例えば、太っている人が「あなたはデブでかわいそう」という扱いを受けたらどうだろうか。

きっとバカにされたと思うだろうし、酷くショックを受けるに違いない。



それと同じだ。

例えば、低身長症の人に「あなたは背が低くてかわいそう」という態度をとるのは、とても失礼なことであり、そういう態度をとられた相手は酷く傷つくのだ。

彼らも私たちの変わらない人間なのだ。



そんな彼らが親元を離れ、やがて心の許せる仲間を得て幸せな生活を送る姿は、とても幸せそうだった。

彼らが仲間に見せる笑顔はとても輝いていて、心に突き刺さってきた。

そんな笑顔が仲間たちの間だけでなく、健常者たちとの間にいても普通に見られれば、それはとても素敵な社会の姿だと思う。



いろとりどりの親子4



彼らには日常生活を送れないと勝手に決めつけている


そんな彼らを見て教えられたのは、寛容さだった



「LGBTは生産性がない」と言った政治家がいたけれど、彼女にこそ、是非、観て欲しいと思った。

この映画が描く幸せな社会には、そんな「生産性のない社会」とは、真逆な世界があるからだ。



LGBTの人たちは、代理母が子供を産み、その代理母とも友好的な家族を作る。

低身長症の人は、集会で出会った人と結婚して、健康な子供を産む。

誰にだって、家庭を築いたり、人間らしく生きる権利があるのだ。



国民が暮らしていく上で、みんなが幸せに生きる社会とは、それぞれが寛容さを持ち、それぞれの個性が認められ、差別や偏見にさらされることなく生きられる場所ではないかと思った。



ダウン症の人たちだって自立して生きていけるし、自閉症の人だって機械を使って話せば、人とコミュニケーションをとることができる。



自閉症だから話せないとか、ダウン症だから一人で暮らしていけないとか、低身長症だから子供を産めないとか、彼らに対して「これは、彼には無理なんじゃないか」という高いハードルを作っているのは、むしろ健常者の方ではないかと思う。

彼らは、私たちが思う以上に、自由で幸せな生活を望んでいるのだ。



いろとりどりの親子5



多様性の社会はどこにあるのか


現在は多様性の時代だと言われる。

しかし、本当に多様性の時代を迎えているのだろうか。



肌の色が違うとか、人種が違うとか、性別が違うとか

私たちは様々な理由で、相手を判断し、拒絶している。



そんな時代だからこそ、この映画を観るべきだと思う。

どんな人にもコンプレックスがあって、容姿で差別されてはいけないように、どんな障害を抱えた人も、そうではない人と同じように自由に生きる権利がある。



全ての人が笑って暮らせるような社会こそが、本当に幸せな社会だと思う。

それはキレイごとに聞こえるかもしれないけれど、そんな理想の社会を作るヒントが、この映画にはたくさん詰まっている



是非、たくさんの人に観て欲しい作品である。



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