スカーレット・ヨハンソン主演の映画「ゴースト・イン・ザ・シェル」を映画館で観た。

機械が人間を支配する世界。人間の脳を機械に移植し、最高の兵士として生まれ変わったミラが人間としての記憶を取り戻していく物語。


満足度 評価】:★★★☆☆(3.5)

原作の漫画も、映画化されたアニメも全く知らないので、不安だったけれども十分楽しめた。

むしろ、知らなくて正解だったのかも。

人間の脳はAIを凌駕するっていう話が面白かった。

「ゴースト・イン・ザ・シェル」予告編 動画

(原題:GHOST IN THE SHELL)




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キャスト&スタッフ


出演者

スカーレット・ヨハンソン
…(「アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー」、「犬ヶ島」、「SING/シング」、「ジャングル・ブック」(声のみ)、「シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ」、「LUCY ルーシー」、「ヘイル・シーザー!」、「シェフ 三ツ星フードトラック始めました」、「真珠の耳飾りの少女」、「アベンジャーズ・エイジ・オブ・ウルトロン」、「キャプテン・アメリカ ウィンターソルジャー」、「アベンジャーズ」、「her/世界で一つの彼女」、「ママが遺したラヴソング」など)

ビートたけし
…(「アウトレイジ 最終章」、「女が眠る時」、「アウトレイジ ビヨンド」、「アウトレイジ」、「HABNA-BI」、「座頭市」、「その男、凶暴につき」など)

ジュリエット・ビノシュ
…(「チリ33人 希望の軌跡」、「アクトレス~女たちの舞台~」、「おやすみなさいを言いたくて」など)

マイケル・ピット
…(「クリミナル 2人の記憶を持つ男」、「クリミナル・ミッション」など)

ピルウ・アスベック
…(「特捜部Q キジ殺し」、「LUCY/ルーシー」など)

桃井かおり

監督

〇ルパート・サンダース
…(「スノーホワイト」など)


2017年制作 アメリカ映画


ゴースト・イン・ザ・シェル

あらすじ


機械に脳を移植され目覚めたミラ・キリアン少佐(スカーレット・ヨハンソン)は、人間の脳を移植した第一号の兵士となった彼女は公安9課の一員として、荒巻大輔(ビートたけし)の指導の元、相棒のバトーと共に町の治安維持にあたっていた。

そんな彼女の周辺では、人の頭にある情報をハッキングする事件が急増。

それらの事件をたどっていくと、1人のハッカー、クゼ(マイケル・ピット)にたどり着く…。


ゴースト・イン・ザ・シェル2


感想(ネタバレあり)


原作を知らないからこそ楽しめたのかも


原作のマンガの「攻殻機動隊」も読んでいなければ、映画化されたアニメも観たことがない

なので、これはあくまでもこの映画を観た感想なので、原作ファンの方からしたら「そうじゃねーよー」って思うところもあるかもしれない。

ご承知おきを。



むしろ、その世界を全く知らなかったので、この映画を楽しめたのだと思っている。



冒頭から鮮やかな街のビジュアルに圧倒された。

その世界はハリソン・フォード主演の「ブレードランナー」のようであり、「マトリックス」のようでもある。

それもそのはず、「マトリックス」を監督したウォシャウスキー姉妹は「攻殻機動隊」の大ファンであり、「マトリックス」の頭にコードを挿して世界に入るというアイディアは「攻殻機動隊」からきたらしい

→(参考)Wikipedia「マトリックス」



「マトリックス」が公開された当時は、そのことに一切気付かなかったけれども、今思えばオマージュというよりもパクリに近いような気がする…。

それは良しとして、薄気味悪い芸者人形が出てきたり、いきなりスカヨハがアクションをしたりなど派手な演出でスタートしたので、私はとても楽しくこの世界に入り込むことができた



ゴースト・イン・ザ・シェル5



肉体から切り離された「ただの脳」であっても記憶は脳細胞に生き続ける


この映画の中で最も面白いと思ったのは「人間の脳の可能性」だった。

機械でできた兵士はたくさんいるが、その兵士たちに人間の脳を移植してはじめて完璧になる

そのために実験として作られたのが、兵士ミラだった。



身体を機械でつくることで不死身の兵士を作ることはできるが、AIでは不十分であり、そこを人間の脳にすることで完璧になる。

ということは、科学がどんなに進歩しても人間は脳を越える人工知能を作ることができないということ。



さらに、実際に機械に脳を移植してみると、ミラは「自分のアイデンティティ」を探し始める。

つまり、人間の脳は人工知能よりも優れ、そして常に「自分の居所」となるアイデンティティを探し求める性質があるということ。

これは面白かった。



人間はたとえ脳だけを切り取ったとしても、細胞の1つ1つまで人間なのだという、機械の話なのに妙に人間臭いのが良かった。



そのようにしてアイデンティティを探り始めたミラは、かつて自分が「機械に支配された世の中を批判していた反乱分子の1人だったこと」を思い出し、自我に目覚め、やがて脳が機械を支配するようになる

そうなると、母に会えた「喜び」、愛する人を失った「怒り」と「悲しみ」など、湧き上がる感情に気付くようになる。



そして彼女は本当の意味で、脳を移植された第一号の機械となる

そもそも、草薙素子という名前が物理学の素子(そし)から来ているのだとしたら、彼女は元々、この世に大きな影響を与える運命を背負って生まれてきたのかもしれない



ゴースト・イン・ザ・シェル4



アンドロイドから人間への覚醒を演じるスカーレット・ヨハンソン


さらに、この映画の中で、私が感心したのはスカーレット・ヨハンソンだった。

始まってばかりのアクションシーンで、「いつもと歩き方が違う」と思った。

アップの表情よりも、後ろ姿の歩き方が特に分かりやすい。



スカヨハという女優は、いつもセクシーな歩き方をする人だ。

たとえそれが、「アベンジャーズ」のようなアクション映画であっても。

ちょっと柔らかい物腰をどこかに入れて動いている。



ところが、今回のミラを演じているスカヨハは、彼女らしくなく、カクカクとした男っぽい動きをしている

道を曲がるのも垂直に曲がるし、いつもの柔らかさは一切無い。



ところが、そんな彼女が、「人間的な感情を取り戻す」過程で、徐々に柔らかさを取り戻していく

動きだけでなく、表情も少しずつ穏やかさを取り戻している。



そして、クゼと出会い、本当の自分に気付き、最後の決戦で涙を流す場面では、当たり前だけど「さすが女優だな」と思った。

本来なら、アジア系女優が演じるべき役をスカヨハが演じたことで、アメリカ本国でもホワイトウォッシュだと批判されたらしいが、果たして日本、中国、韓国で彼女ほどの演技ができる女優がいるのかと思うと、ちょっと疑問だ。



ゴースト・イン・ザ・シェル3


人間には感情があるから機械よりも強い


人間にあって、機械にないものは「感情」である。

感情があるから、目の前にあるものを判断でき、最強の兵士になれる。

一見、真逆のことを言ってそうながらも、実際そうなのかもしれないと思わせてくれる映画だった。



人間は「感情」があるからこそ、素晴らしいのだ。

どんなに科学が進歩しても、人間の脳を越えるAIを作ることができないとしたら。

そして、もしも本当にこんな風に機械に人間の脳を移植する世の中が来たとしたら。



何よりもビックリするのが、この映画の原作が書かれたのが1989年だという。

今でこそAIは実用化されていて珍しくはないが、これを30年近く前から考えていたのかと思うと驚くばかり

この映画を観て、アニメ版がとても気になったので、アニメ版も観たいなと思っている。





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