トム・ハンクス主演の映画「インフェルノ」を映画館で観た。
【満足度 評価】:★★★☆☆
これまでの2作に比べると、薄っぺらに感じた。なにもラングドン教授が解決しなくても良い事件だったんだなぁ。
かといって、つまらないワケではなく、それなりに楽しんで観た。
これまでの2作に挫折してしまった人や、観たことない人におススメ。
◆ネット配信で観る:「インフェルノ」(字幕版)
◆DVDで観る:「インフェルノ」
◆原作本「インフェルノ」(上)
◆原作本「インフェルノ」(中)
◆原作本「インフェルノ」(下)
…(「ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書」、「ハドソン川の奇跡」、「ブリッジ・オブ・スパイ」、「ウォルト・ディズニーの約束」、「キャプテン・フィリップス」、「幸せの教室」、「天使と悪魔」、「ダ・ヴィンチ・コード」など)
〇フェリシティ・ジョーンズ
…(「ビリーブ 未来への大逆転」、「ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー」、「博士と彼女のセオリー」など)
〇オマール・シー
…(「あしたは最高のはじまり」、「ショコラ~君がいて、僕がいる~」、「二つ星の料理人」、「ジュラシックワールド」、「パーフェクト・プラン」、「サンバ」、「最強のふたり」など)
〇ベン・フォスター
…(「ザ・ブリザード」、「疑惑のチャンピオン」など)
…(「ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー」、「白鯨との闘い」、「ラッシュ/プライドと友情」、「アポロ13」、「ビューティフル・マインド」、「天使と悪魔」、「ダ・ヴィンチ・コード」など)
2016年製作 アメリカ映画
宗教象徴学者のラングドン教授(トム・ハンクス)は、ある日フィレンツェの病院の一室で目が覚める。
頭には傷を負い、数日前に大学のキャンパスで古い友人のエリザベスと会った後の記憶がすべて消えている。
医師のシエナ(フェリシティ・ジョーンズ)が彼に病状の説明をする中、何者かに発砲され、シエナと共にその場から逃げ出すラングドン。
なぜ、彼は追われるのか…。
唯一の手掛かりは、彼の持ち物にあったポインターが映し出すダンテの「地獄篇」の絵のみだった…。
人気シリーズの宗教象徴学者ラングドン教授による謎解きシリーズ。
宗教学者というだけあって、CIAやインターポールが中々理解できないような宗教の裏の裏、例えばカトリック教会の上層部が秘密裏に行っている犯罪などを、絵画や美術品が示す謎を解きながら、その事件を解決していくのが、このシリーズの面白さ。
私は、このシリーズのその重厚感や、「えぇ?こんなこと言って、キリスト教から苦情はこないの??」って思うようなことまで赤裸々に描いているところや、うわーーこれは難しいなぁと思いつつ、うーーーんとうなりながら観るのが好きだ。
前作の「天使と悪魔」では、謎解きと共に一般の人が中々知りえないヴァチカンのコンクラーベの様子なんかも見れたりして、知的好奇心がかきたてられるところが面白かった。
ところが、この第3作目の「インフェルノ」。
いつの間にか宗教は関係なくなり、ラングドン教授はただの「絵の謎解き師」になり下がる。
これまでの重厚感があった物語は、すっかり薄っぺらくなっていた。
アメリカのレビューサイト「Rotten Tomatoes」では驚愕の支持率20%だったこの映画。
20%っていうのは、ちょっと厳しすぎるかなとも思うけど、それ程、ラングドン教授の謎解きには多くの人が期待していたんだろうと思う。
宗教の裏にある闇はどこへ行った??
今回の敵は、宗教家でもなんでもない、ただのテロリストだ。
このまま人口が増え続けると環境破壊が進み、人間は滅亡する。
だから、疫病をはやらせることで、人口の調整をするべきと彼は説く。
しかし、彼は自殺してしまい、ウィルスはどこかへ隠されたまま。
その隠されたウィルスを探す鍵が、ダンテの「地獄篇」の絵の中にあるのだという。
で、そこで疑問なんだけど、その謎解きをなぜ宗教象徴学者のラングドンがする?
犯人は多くの若者からカリスマ的人気を誇るテロリストで、宗教とはなんの関係もないのに??
もはや、ここまでくるとダンテすらもこじつけにしか思えず、重厚に見せるためだけの演出にしか思えない。
ダンテの神曲の恐ろしさを知りたいなら、デヴィッド・フィンチャー監督、ブラッド・ピット主演の映画「セブン」を観た方がよっぽど面白い。
そして、このブログの中で、イマイチなサスペンス映画を観るといつも言っていることだけど、サスペンス映画では「魅力的な悪役が必須」。
先程の「セブン」もそうだし、「殺人の追憶」や、「羊たちの沈黙」もそうだけど、面白いサスペンス映画であればある程、悪役は魅力的。
「こいつ何者ーーー??こわーーーっ!!」って思えるような悪役は必須なのだ。
ところが、この映画に魅力的な悪役がいない。
ゾブリストはただのお騒がせなテロリストにしか見えないし、フェリシティ・ジョーンズが演じたシエナもしかり。
フランスが生んだ国際派のスター オマール・シーを使っても、彼は何のために出てきたのかイマイチ分からない…。
なんだかなぁ。
もっと、数百年の宗教弾圧の歴史の中から生まれてきた恐るべきテロリストみたいな設定にはできなかったんだろうか。
この辺もとても残念な部分だった。
この人気シリーズの第3弾を観て思ったのは、ある程度の高いクオリティを保ったままシリーズを維持していくことの難しさだった。
今回は、日米同時公開だったので、アメリカでも公開されてから数日しか経っていないけど、既に、興行的に失敗した、次回作の制作は難しいと言われている。
私は今回の原作を読んでいないので、敗因が原作にあるのか、それとも映画の脚本にあるのかは分からない。
しかし、どちらにしろ、多くの熱狂的なファンを抱えた中で、そのクオリティを維持していくのは難しいんだろうなぁと思った。
宗教がらみのことを描けば、その筋から大いに叩かれるんだろうし、雑音を気にせずに作品を作っていく難しさを感じた。
まぁ、とはいっても、そこはロン・ハワードとトム・ハンクスコンビの作品だから、それなりに楽しめるようには作られている。
むしろ、今までのシリーズよりも分かりやすく作られているので、今回が一番好きな人もいるかもしれない。
だから、第1作、第2作で挫折してしまった人こそ、是非見て欲しいと思った。
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◆ネット配信で観る:「インフェルノ」(字幕版)
◆DVDで観る:「インフェルノ」
◆原作本「インフェルノ」(上)
◆原作本「インフェルノ」(中)
◆原作本「インフェルノ」(下)
ラングドン教授の謎解きシリーズ第3弾は、ダンテの「地獄篇」に隠された謎を解く。
【満足度 評価】:★★★☆☆
これまでの2作に比べると、薄っぺらに感じた。なにもラングドン教授が解決しなくても良い事件だったんだなぁ。
かといって、つまらないワケではなく、それなりに楽しんで観た。
これまでの2作に挫折してしまった人や、観たことない人におススメ。
「インフェルノ」予告編 動画
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キャスト&スタッフ
出演者
〇トム・ハンクス…(「ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書」、「ハドソン川の奇跡」、「ブリッジ・オブ・スパイ」、「ウォルト・ディズニーの約束」、「キャプテン・フィリップス」、「幸せの教室」、「天使と悪魔」、「ダ・ヴィンチ・コード」など)
〇フェリシティ・ジョーンズ
…(「ビリーブ 未来への大逆転」、「ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー」、「博士と彼女のセオリー」など)
〇オマール・シー
…(「あしたは最高のはじまり」、「ショコラ~君がいて、僕がいる~」、「二つ星の料理人」、「ジュラシックワールド」、「パーフェクト・プラン」、「サンバ」、「最強のふたり」など)
〇ベン・フォスター
…(「ザ・ブリザード」、「疑惑のチャンピオン」など)
監督
〇ロン・ハワード…(「ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー」、「白鯨との闘い」、「ラッシュ/プライドと友情」、「アポロ13」、「ビューティフル・マインド」、「天使と悪魔」、「ダ・ヴィンチ・コード」など)
2016年製作 アメリカ映画

あらすじ
宗教象徴学者のラングドン教授(トム・ハンクス)は、ある日フィレンツェの病院の一室で目が覚める。
頭には傷を負い、数日前に大学のキャンパスで古い友人のエリザベスと会った後の記憶がすべて消えている。
医師のシエナ(フェリシティ・ジョーンズ)が彼に病状の説明をする中、何者かに発砲され、シエナと共にその場から逃げ出すラングドン。
なぜ、彼は追われるのか…。
唯一の手掛かりは、彼の持ち物にあったポインターが映し出すダンテの「地獄篇」の絵のみだった…。

感想(ネタバレあり)
ラングドン教授による謎解きシリーズの面白さ
人気シリーズの宗教象徴学者ラングドン教授による謎解きシリーズ。
宗教学者というだけあって、CIAやインターポールが中々理解できないような宗教の裏の裏、例えばカトリック教会の上層部が秘密裏に行っている犯罪などを、絵画や美術品が示す謎を解きながら、その事件を解決していくのが、このシリーズの面白さ。
私は、このシリーズのその重厚感や、「えぇ?こんなこと言って、キリスト教から苦情はこないの??」って思うようなことまで赤裸々に描いているところや、うわーーこれは難しいなぁと思いつつ、うーーーんとうなりながら観るのが好きだ。
前作の「天使と悪魔」では、謎解きと共に一般の人が中々知りえないヴァチカンのコンクラーベの様子なんかも見れたりして、知的好奇心がかきたてられるところが面白かった。
ところが、この第3作目の「インフェルノ」。
いつの間にか宗教は関係なくなり、ラングドン教授はただの「絵の謎解き師」になり下がる。
これまでの重厚感があった物語は、すっかり薄っぺらくなっていた。
アメリカのレビューサイト「Rotten Tomatoes」では驚愕の支持率20%だったこの映画。
20%っていうのは、ちょっと厳しすぎるかなとも思うけど、それ程、ラングドン教授の謎解きには多くの人が期待していたんだろうと思う。
宗教の裏にある闇はどこへ行った??

宗教はどこへ行った??
今回の敵は、宗教家でもなんでもない、ただのテロリストだ。
このまま人口が増え続けると環境破壊が進み、人間は滅亡する。
だから、疫病をはやらせることで、人口の調整をするべきと彼は説く。
しかし、彼は自殺してしまい、ウィルスはどこかへ隠されたまま。
その隠されたウィルスを探す鍵が、ダンテの「地獄篇」の絵の中にあるのだという。
で、そこで疑問なんだけど、その謎解きをなぜ宗教象徴学者のラングドンがする?
犯人は多くの若者からカリスマ的人気を誇るテロリストで、宗教とはなんの関係もないのに??
もはや、ここまでくるとダンテすらもこじつけにしか思えず、重厚に見せるためだけの演出にしか思えない。
ダンテの神曲の恐ろしさを知りたいなら、デヴィッド・フィンチャー監督、ブラッド・ピット主演の映画「セブン」を観た方がよっぽど面白い。

サスペンスには魅力的な悪役が必須
そして、このブログの中で、イマイチなサスペンス映画を観るといつも言っていることだけど、サスペンス映画では「魅力的な悪役が必須」。
先程の「セブン」もそうだし、「殺人の追憶」や、「羊たちの沈黙」もそうだけど、面白いサスペンス映画であればある程、悪役は魅力的。
「こいつ何者ーーー??こわーーーっ!!」って思えるような悪役は必須なのだ。
ところが、この映画に魅力的な悪役がいない。
ゾブリストはただのお騒がせなテロリストにしか見えないし、フェリシティ・ジョーンズが演じたシエナもしかり。
フランスが生んだ国際派のスター オマール・シーを使っても、彼は何のために出てきたのかイマイチ分からない…。
なんだかなぁ。
もっと、数百年の宗教弾圧の歴史の中から生まれてきた恐るべきテロリストみたいな設定にはできなかったんだろうか。
この辺もとても残念な部分だった。

シリーズ作品で高いクオリティを維持することの難しさ
この人気シリーズの第3弾を観て思ったのは、ある程度の高いクオリティを保ったままシリーズを維持していくことの難しさだった。
今回は、日米同時公開だったので、アメリカでも公開されてから数日しか経っていないけど、既に、興行的に失敗した、次回作の制作は難しいと言われている。
私は今回の原作を読んでいないので、敗因が原作にあるのか、それとも映画の脚本にあるのかは分からない。
しかし、どちらにしろ、多くの熱狂的なファンを抱えた中で、そのクオリティを維持していくのは難しいんだろうなぁと思った。
宗教がらみのことを描けば、その筋から大いに叩かれるんだろうし、雑音を気にせずに作品を作っていく難しさを感じた。
まぁ、とはいっても、そこはロン・ハワードとトム・ハンクスコンビの作品だから、それなりに楽しめるようには作られている。
むしろ、今までのシリーズよりも分かりやすく作られているので、今回が一番好きな人もいるかもしれない。
だから、第1作、第2作で挫折してしまった人こそ、是非見て欲しいと思った。
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