マティアス・スーナールツ主演、ダイアン・クルーガー共演の映画「ラスト・ボディガード」をWOWOWで観た。
劇場未公開の作品をどこよりも早く放送する「WOWOWジャパンプレミア」のうちの一本。
戦地から帰りPTSDに悩む兵士が選んだ仕事は、武器商人一家のボディガードだった…。
【満足度 評価】:★★☆☆☆(2.5)
伝えたいことはわかるけど、二人の演技や画面からそれが伝わってこなかったことがとても残念。
◆「ラスト・ボディガード」 DVD
◆マティアス・スーナールツ出演作品「フランス組曲」
…(「レッド・スパロー」、「フランス組曲」、「リリーのすべて」など)
〇ダイアン・クルーガー
…(「女は二度決断する」、「7デイズ」、「不機嫌なままにメルシー!」、「バツイチは恋のはじまり」など)
〇ベルシー・ケンプ
2015年製作 フランス・ベルギー合作映画
戦地から戻りPTSDに悩む兵士ヴァンサン(マティアス・スーナールツ)は、医師から戦地へ戻ることを止められてしまう。
そこで彼は友人の紹介で要人の護衛の仕事を受けることに。
彼が赴任したのは、フランスの郊外に住む富豪ワリード一家の邸宅だった。
武器商人であるワリードが、妻ジェシー(ダイアン・クルーガー)と息子を置いて出張に出ている時、彼らは何者かに襲われてしまう…。

主人公のヴァンサンは、戦場で受けた心の傷からPTSDに悩まされていた。
手が震えたり、耳鳴りがしたり。
PTSDとはいかないまでも、過去の心の傷から抜け出せずに、うまく前に進めない時っていうのは、きっと誰にでも経験があるはず。
そんな時の時の一番の解決法は、環境を変えること。
今、目の前にある自分の世界の全てを、ガラリと変えると、意外とそこから突破口が見えてきたりするもの。
ヴァンサンの場合、彼は戦場へ行けなくなってしまったから、「護衛の仕事」を始めることに。
そこで、彼が出会ったのは美しき依頼人の妻ジェシーだった。

そこで、彼はジェシーや、その息子アリと交流をしながら、少しずつ自分を取り戻していく。
彼は護衛の仕事を選んで正解だった。
というのも、「誰かに頼りにされること」っていうのは、メンタル的にすごく励みになること。
「この人たちを守らなきゃ」という思いは、少し弱っていた自分の心を強くするものだと思う。
護衛すべき相手が、女性と子供だから尚更。
戦場でPTSDになった兵士が、武器商人の妻と子供に心を救われるなんて、とっても皮肉なお話で、そこがいかにもフランス映画らしいところ。

しかし、残念ながら、この映画にはヴァンサンとジェシーの間に心の交流があったように見えないのが、とても残念なところ。
触れてはいけないものに、つい手を伸ばしてしまう衝動とか、目を見つめ合ったら話すことができない思いの強さとか、そういう愛の衝動が感じられない。
にも関わらず、ジェシーは息子のアリを手放してまで、ヴァンサンの元へ残るというのは、ちょっと無理があると思った。
唐突すぎる。
それは、家に暴漢が入ってきてパニックになったジェシーがドキドキした心境を、ヴァンサンへの恋と勘違いしちゃった感じにさえ見える。
ヴァンサンとジェシーの間に、二人にしか感じあえない心の触れ合いがあったのなら、そこはもう少し丁寧に描いて欲しかったところ。

主人公のヴァンサンを演じるのは、マティアス・スーナールツ。
ベルギー出身の俳優。
「フランス組曲」や「リリーのすべて」に出演し、現在、最も注目されているヨーロッパの俳優のうちの一人。
今回のヴァンサンという役柄では、イケメンを封印し髭面で登場。
なかなか他人に心を開けない不器用さが印象的な役どころだった。

ヴァンサンがボディガードを務める武器商人の妻ジェシーを演じるのは、ダイアン・クルーガー。
ドイツ人だけど、フランスやアメリカでも仕事をするインターナショナルな女優。
この映画の中でも「ドイツ人なのに、フランス語がペラペラだね」なんて褒められていたけど、あれはアドリブだったんじゃないかと思うぐらい、ピッタリなセリフだった。
こう言っちゃなんだけど、ダイアン・クルーガーは、こういうちょっと冷たくてお高くとまっている感じの人がよく似合う。
なんだろ、普通の平民な感じがしないんだよね。
貴族階級なイメージ。
だから、今回の役はとっても似あっていたと思う。

夫に放っておかれ、豪邸で息子と寂しく暮らす人妻が、ちょっと野性味のあるボディガードに心惹かれていく…。
なんてストーリーは、とても少女漫画とか、昼メロっぽいな…なんて思ったら、女性の監督(アリス・ウィンクール)だった。
ちなみに、この映画は第68回(2015年)カンヌ国際映画祭で「ある視点部門」に出品されている。
もっと心理描写を丁寧に描いてくれたら、もっと良い映画になったのにな…と感じたちょっと残念な映画だった。
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◆「ラスト・ボディガード」 DVD
◆マティアス・スーナールツ出演作品「フランス組曲」
劇場未公開の作品をどこよりも早く放送する「WOWOWジャパンプレミア」のうちの一本。
戦地から帰りPTSDに悩む兵士が選んだ仕事は、武器商人一家のボディガードだった…。
【満足度 評価】:★★☆☆☆(2.5)
伝えたいことはわかるけど、二人の演技や画面からそれが伝わってこなかったことがとても残念。
「ラスト・ボディガード」予告編 動画(日本語字幕なし)
(原題:Maryland)◆「ラスト・ボディガード」 DVD
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キャスト&スタッフ
出演者
〇マティアス・スーナールツ…(「レッド・スパロー」、「フランス組曲」、「リリーのすべて」など)
〇ダイアン・クルーガー
…(「女は二度決断する」、「7デイズ」、「不機嫌なままにメルシー!」、「バツイチは恋のはじまり」など)
〇ベルシー・ケンプ
監督・脚本
〇アリス・ウィンクール2015年製作 フランス・ベルギー合作映画
あらすじ
戦地から戻りPTSDに悩む兵士ヴァンサン(マティアス・スーナールツ)は、医師から戦地へ戻ることを止められてしまう。
そこで彼は友人の紹介で要人の護衛の仕事を受けることに。
彼が赴任したのは、フランスの郊外に住む富豪ワリード一家の邸宅だった。
武器商人であるワリードが、妻ジェシー(ダイアン・クルーガー)と息子を置いて出張に出ている時、彼らは何者かに襲われてしまう…。

感想(ネタバレあり) うまく前に進めない時は環境を変えるべし
主人公のヴァンサンは、戦場で受けた心の傷からPTSDに悩まされていた。
手が震えたり、耳鳴りがしたり。
PTSDとはいかないまでも、過去の心の傷から抜け出せずに、うまく前に進めない時っていうのは、きっと誰にでも経験があるはず。
そんな時の時の一番の解決法は、環境を変えること。
今、目の前にある自分の世界の全てを、ガラリと変えると、意外とそこから突破口が見えてきたりするもの。
ヴァンサンの場合、彼は戦場へ行けなくなってしまったから、「護衛の仕事」を始めることに。
そこで、彼が出会ったのは美しき依頼人の妻ジェシーだった。

「誰かに頼りにされること」が人の心を強くする
そこで、彼はジェシーや、その息子アリと交流をしながら、少しずつ自分を取り戻していく。
彼は護衛の仕事を選んで正解だった。
というのも、「誰かに頼りにされること」っていうのは、メンタル的にすごく励みになること。
「この人たちを守らなきゃ」という思いは、少し弱っていた自分の心を強くするものだと思う。
護衛すべき相手が、女性と子供だから尚更。
戦場でPTSDになった兵士が、武器商人の妻と子供に心を救われるなんて、とっても皮肉なお話で、そこがいかにもフランス映画らしいところ。

そこの恋愛感情があったように見えない…
しかし、残念ながら、この映画にはヴァンサンとジェシーの間に心の交流があったように見えないのが、とても残念なところ。
触れてはいけないものに、つい手を伸ばしてしまう衝動とか、目を見つめ合ったら話すことができない思いの強さとか、そういう愛の衝動が感じられない。
にも関わらず、ジェシーは息子のアリを手放してまで、ヴァンサンの元へ残るというのは、ちょっと無理があると思った。
唐突すぎる。
それは、家に暴漢が入ってきてパニックになったジェシーがドキドキした心境を、ヴァンサンへの恋と勘違いしちゃった感じにさえ見える。
ヴァンサンとジェシーの間に、二人にしか感じあえない心の触れ合いがあったのなら、そこはもう少し丁寧に描いて欲しかったところ。

出演はマティアス・スーナールツとダイアン・クルーガー
主人公のヴァンサンを演じるのは、マティアス・スーナールツ。
ベルギー出身の俳優。
「フランス組曲」や「リリーのすべて」に出演し、現在、最も注目されているヨーロッパの俳優のうちの一人。
今回のヴァンサンという役柄では、イケメンを封印し髭面で登場。
なかなか他人に心を開けない不器用さが印象的な役どころだった。

ヴァンサンがボディガードを務める武器商人の妻ジェシーを演じるのは、ダイアン・クルーガー。
ドイツ人だけど、フランスやアメリカでも仕事をするインターナショナルな女優。
この映画の中でも「ドイツ人なのに、フランス語がペラペラだね」なんて褒められていたけど、あれはアドリブだったんじゃないかと思うぐらい、ピッタリなセリフだった。
こう言っちゃなんだけど、ダイアン・クルーガーは、こういうちょっと冷たくてお高くとまっている感じの人がよく似合う。
なんだろ、普通の平民な感じがしないんだよね。
貴族階級なイメージ。
だから、今回の役はとっても似あっていたと思う。

ちょっと昼メロっぽいな・・・
夫に放っておかれ、豪邸で息子と寂しく暮らす人妻が、ちょっと野性味のあるボディガードに心惹かれていく…。
なんてストーリーは、とても少女漫画とか、昼メロっぽいな…なんて思ったら、女性の監督(アリス・ウィンクール)だった。
ちなみに、この映画は第68回(2015年)カンヌ国際映画祭で「ある視点部門」に出品されている。
もっと心理描写を丁寧に描いてくれたら、もっと良い映画になったのにな…と感じたちょっと残念な映画だった。
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