世界的ベストセラー小説「ミレニアム」シリーズの第3弾「ミレニアム3 眠れる女と狂卓の騎士」【完全版】をWOWOWで観た。

前作で、父ザラチェンコ、兄ニーダーマンと死闘を繰り広げ、命は助かったリスベットだったが、戦いは場所を法廷へと移し、再び死闘が繰り広げれることとなった…。

満足度 評価】:★★★☆☆(3.5)

なぜザラチェンコがスウェーデンにいるのかや、彼らがなぜ、それ程までに擁護されるのかという謎解きを観ているのは楽しかったけど、「ミレニアム」チームのジャーナリストたちが、あまりにも能天気で危機感がないことに、ちょっと呆れてしまった。

「ミレニアム3 眠れる女と狂卓の騎士」予告編 動画

(原題:LUFTSLOTTET SOM SPRANGDES/英題:THE GIRL WHO KICKED THE HORNET'S NEST)

(ミレニアム2の予告の次にミレニアム3の予告が流れます)
 



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あらすじ


前回、リスベット(ノオミ・ラパス)が幼い頃に殺したと思っていた父ザラチェンコが生きている知り、その居場所を突き止める。

そして、父と対面するが、その場にいた205㎝の大男ニーダーマンが兄と知らされ、彼らと死闘を繰り広げる。

その後、リスベットの後をたどり、その場にたどりついたミカエル(ミカエル・ニクヴィスト)によりリスベットの命は助けられるが、父と兄の殺人容疑で裁判にかけられる。

一方、リスベットの命を助けたミカエルは、リスベットに裁判で有利に働くように雑誌「ミレニアム」にリスベットの実話を掲載しようと提案し、ザラチェンコとその周りの人間について取材を始める。

ミレニアム眠れる女と狂卓の騎士

感想(ネタバレあり) リスベットの解放と自立の物語


観たなぁ!見応えたっぷりの3部作だった!!

「ドラゴン・タトゥーの女」リスベットの解放と真の自立の物語!!

この映画を観たおかげで、ちょっとスウェーデンに詳しくなった気がするのも嬉しい。

スウェーデンは第二次大戦当時、旧ソ連とドイツの影響を大きく受け、政治家、公安、警察、検察などの公的機関や、医者などの知識人、地方の富豪の中に、親ソ連派、親ナチス派といったグループが形成されていた。

そこから生まれたのが、「ミレニアム ドラゴン・タトゥーの女」で、犯人として登場するナチの生き残り、ヴァンゲル家の父と息子であり、彼らはその当時からユダヤ人の少女を暴行して殺すという連続殺人を繰り返していた。

そして、話はそれだけにとどまらず、「ミレニアム2 火と戯れる女」では、リスベットの父ザラチェンコが登場。

その昔、彼は旧ソ連の暗殺者だったが、冷戦終了後、行き場を無くした彼を受け入れたのは、スウェーデンの公安にいる親ソ連派のグループだった

しかも、彼は、スウェーデンに向かう途中、ドイツで子供を作る。

それが、身長205㎝で、無痛症の大男ニーダーマンだった。

そして、ザラチェンコはスウェーデンで女性に暴行を繰り返し、ドラゴン・タトゥーの女、リスベットが生まれることとなる。

リスベットは、少女時代にザラチェンコに暴行されている母を観ていられず、ザラチェンコを火だるまにするが、それがきっかけで精神病院に入れられ、その後、公安の親ソ連派グループから監視されることとなる。

そして、「ミレニアム2 火と戯れる女」と、この「ミレニアム3 眠れる女と狂卓の騎士」で、リスベットは、父と親ソ連派グループと、巨人のような兄への積年の恨みを果たすための戦いをしかける

ミレニアム眠れる女と狂卓の騎士3

ロシアとドイツ、2つの大国に悩まされる中立国としてのスウェーデン


そこで、「なぜ、父はロシア人なのか」や、「なぜ、兄はドイツ人なのか」がとても気になったので、スウェーデンと、ロシア、ドイツの政治的な関係について調べてみた。

すると、そもそも、スウェーデンとロシアは仲が悪いらしく、現在でも、戦争が起きてもおかしくないような緊張状態にあるらしい。

一方で、ドイツにはかつて政治的な介入も許したことがあり、第二次大戦中は中立国だったはずのスウェーデンは、ドイツが他国に侵攻するすために通路として使うことも暗黙の了解で許していたのだとか。

結局のところ、スウェーデンは中立国と言いながら、ロシアとドイツを相手にするとその立場が危うくなってしまう関係にある


ミレニアム眠れる女と狂卓の騎士2

リスベットと雑誌「ミレニアム」へ託す作者の想い


リスベットは「ミレニアム ドラゴン・タトゥーの女」でナチの残党を壊滅し、「ミレニアム2 火と戯れる女」と「ミレニアム3 眠れる女と狂卓の騎士」で旧ソ連のスパイだった父と、巨人であるドイツ人の兄を殺している。

ロシアとドイツに挟まれたスウェーデンの政治的な状況を踏まえた上で、そのリスベットの行動を考えると、作者はリスベットに現在のスウェーデンの姿を託しているように見えた

身長が150㎝しかない女性リスベットが、明らかに勝ち目のない旧ソ連の殺し屋とドイツの大男に戦いを挑むその姿は、北欧の小国「眠れる女」スウェーデンが、ロシアやドイツと縁を切り、真の中立国として自立をして欲しいという願望なのではないかと。

そして、彼らから受けた弊害の全てを一掃し、新しい国として旅立つ時なのではないかと。

そうするために、この国には、「狂卓の騎士」であるジャーナリズムが存在し、真実を暴くことで国民を誘導するべきなのだと

ミレニアム眠れる女と狂卓の騎士5

この国はどこへ向かうのか…知りたかったこの先の物語


本来ならば、この「ミレニアム」シリーズは5部構成だったそう。

しかし、第4部の4分の3の下書きまで書き終えたところで、作者が心筋梗塞で亡くなってしまった。

だから、筆者が完全に残したのは、この「ミレニアム3 眠れる女と狂卓の騎士」までとなった。

「ミレニアム3 眠れる女と狂卓の騎士」を終えたところで、ようやく全てのしがらみから解放され、自由を得たリスベットは、今後どこへ向かって行くのか。

作者は、今後のスウェーデンに何を求めているのかをとても知りたかったのに、それも叶わぬ夢となってしまった

しかし、この映画と出会い、この濃厚な物語を知ることでスウェーデンの政治的な状況や周辺国との関係を知ることができた。

これまで「家具がオシャレな国」ぐらいのイメージしかなかった私には大進歩だった(笑)

せっかくめぐり逢った物語だから、この後は原作を読んでみようかなと考えている。

そしたら、また、あのカッコイイリスベットに会えるよね。

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