発明することが大好きなおじいちゃんが、「死にたい」と願う友人たちに「安楽死」できる装置を作るのだが…。

満足度 評価】:★★★☆☆

予告編を観た感じ、軽いコメディタッチの映画だと思っていたら予想以上に重い映画だった…。

考えさせられることも満載の作品

「ハッピーエンドの選び方」予告編 動画

(原題:MITA TOVA /英題:THE FAREWELL PARTY)




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キャスト&スタッフ


出演者

〇ゼーヴ・リヴァシュ

〇レヴァーナ・フィンケルシュタイン

〇アリサ・ローゼン

〇イラン・ダール

〇ラファエル・タボール

監督・脚本

〇シャロン・マイモン&タル・グラニット

2014年 イスラエル映画

ハッピーエンドの選び方

あらすじ


発明好きのおじいちゃんヨヘスケル(ゼーヴ・リヴァシュ)がある時、友人にある機械を作って欲しいと頼まれる。

それは、「安楽死できる機械」

友人のヤナ(アリサ・ローゼン)が老人病院で何年も寝たきりで過ごす夫を楽にしてあげたいと思い、ヨヘスケルに頼んだものだった。

医師の友人、ダニエル(イラン・ダール)に相談しながらその装置を作り、ヤナの夫を安楽死させると、老人たちの間で噂が広がり、「私も使いたい」という人から相談が舞い込み始める…。


ハッピーエンドの選び方2


感想(ネタバレあり)


友人からの注文:「安楽死できる機械」


私の両親は70歳以上の高齢者。

おかげ様で、特に毎日問題なく暮らしているけれど、ある日突然認知症が始まったらどうしよう…。

という思いを抱えつつ生活している。

そして、プライドの高い母のことだから「認知症になるぐらいだったら殺してくれ」と言い出すのではないかと、時々不安になる。

それは、私の母に限ったことではなく、多くの人が高齢者になれば「記憶がなくなって、誰かの世話になるぐらいだったら死んでしまいたい」と考えるのだろうと思う。

この「ハッピーエンドの選び方」は、その考えを再認識したような映画だった。

主人公のおじいちゃん ヨヘスケルは発明家。

「必要は発明の母」とばかりに、日常生活が便利になるグッズを発明するのが大好き。

ある時、友人から「安楽死できる機械」を依頼される。

その友人の夫は、長い間病院で寝たきりで暮らしていて、その姿を見ているのが辛く、早く楽にしてあげたいと思ったことがきっかけだった。

その友人の思いを汲み取ったヨヘスケルは「安楽死できる機械」を製作。

しかし、その陰でヨヘスケルの妻レバーナにも認知症の症状が出始め、レバーナは「意識がしっかりしているうちに死にたい」と言い始めてしまう。

そこで、ヨヘスケルは自分で作った機械を作るべきか、そうでないかについて悩み始める…。

ハッピーエンドの選び方3

高齢化社会と尊厳死


高齢化社会が問題視されているのは、日本だけではない。

最近では日本や韓国、ヨーロッパや北米でも高齢化が進み、この映画の舞台イスラエルでも高齢化が進みつつある。

なので、ここ数年、製作された映画の中でも、この「ハッピーエンドの選び方」のように「高齢者の尊厳死」をテーマとした作品が増えている。

最近観た映画の中では、「92歳のパリジェンヌ」も、「自分で自分の面倒が見られなくなる前に死にたい」というお祖母ちゃんが主人公の物語だった。

現在、世界の中で「尊厳死」を自分で選ぶことができるのはスイスだけだ。

この映画「ハッピーエンドの選び方」の中でも、「そんなに死にたいならスイスへ行け!あそこは合法だから」というセリフがある。

スイスでの尊厳死については、「世界一キライなあなたに」の中でも描かれている。

今後も高齢者が増えれば増える程、「最後の瞬間は自分で決めたい」と思う人は増え続けるはずで、この「尊厳死」問題も、今後、もっと大きな問題になっていくんだろうなと思う。

そして、もしも私がその年齢になったら…。

ってちょっと考えてみたものの、正直言って、あまりピンと来ない。

でも、周りに迷惑をかけるぐらいだったら、いっそのこと…と思う気持ちはよく分かる。

我が家でも、祖父が痴呆症になってしまった時は大変だったから。

最後まで意識があるまま人生を終えたいという気持ちは分かる気がする。

今の私が思う「人生の終わり」と、高齢者の方が思う「人生の終え方」の切実さはかなり違うと思うけど。


ハッピーエンドの選び方4

最後の最後の決断は夫婦で


そして、主人公のヨヘスケルは、妻レバーナの痴呆症を目の当たりにし、自分の発明品を使うべきかどうかで葛藤する。

レバーナは夫に迷惑をかけたくないと思うし、ヨヘスケルは妻を亡くしたくないと思う。

長い間つれ合った2人だからこその葛藤に心が痛くなる。

高齢者の両親を持つ娘として、この時2人を見ていて切なくなるのは、その「生きるべきか死ぬべきか」の問題について、子供には一切相談しないこと。

日頃から、娘が忙しい時には孫の面倒を見ているぐらい仲が良かったのに。

この重大な局面については、子供たちには一切相談しないんだと思って。

結論が出て、実行するまで、夫婦の問題。

もちろん、子供たちに相談したら反対されるだろうと分かっているからだろうけど。

でも、子供としては、その2人の決断がなんだかとても寂しい。

ハッピーエンドの選び方5

その瞬間を決めてくれる人が、人生の最後に側にいるか


イスラエルで暮らすユダヤ系高齢者の方たちは、第二次大戦中、または大戦後にソ連やドイツから流れてきた方たち。

ということは信仰心がとても厚い方々だと思うが、人生の終わりに死と直面した時、最後に頼るのは、神でも医者でもなく、家族や身近な友人たちなんだなぁと思った。

全てを理解し、長い間連れ添った間柄だからこそ、「人生の最後の瞬間」も気持ちを分かち合いたい。

その思いを感じながらこの映画を観て、「最後の瞬間を託したい」と思える人が、最後の最後に側にいるっていう人生は素敵だなと思った。

「最後の瞬間を看取って欲しい」そう思える人が、私の最後の瞬間にいるだろうか…。

そんな風に考えてしまって、ちょっと気分がブルーになった。

その最後の瞬間がうらやましいなと思えるぐらい、ヨヘスケルとレバーナの夫婦はとても素敵だった。

私も、残りの人生、もっとちゃんと考えて生きないとだめだなと思った。



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