「リチャード・ギア/人生の特効薬」(「べネファクター/封印」)をWOWOWで観た。

自分が引き起こした自動車事故により、2人の親友を亡くし、自暴自棄の生活を送っていた富豪の慈善実業家が、亡くした2人の娘と再会することで、自分自身を取り戻していく。

劇場未公開の作品をどこよりも早く放送する「WOWOWジャパンプレミア」の一本。



満足度 評価】:★★★☆☆(3.5)

最近、こういう「老いた自分が残りの人生で何を遺せるか」について描かれている作品がとても増えているように思う。

その中で、この映画は、最後に「もう少しがんばってみよう」という気持ちが感じられる作品で良かった。

正直、もっと退屈な映画なのかと思って見始めたけど、思いのほか、主人公フラニーの気持ちに感情移入しながら観た作品だったし、退屈な場面など一切無かった。

「リチャード・ギア/人生の特効薬」(「べネファクター/封印」)予告編 動画

(原題:The Benefactor)




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キャスト&スタッフ


出演者

…(「クロッシング」、「最期の初恋」など)

…(「500ページの夢の束」など)


〇シェリル・ハインズ

〇ディラン・ベイカー

監督

〇アンドリュー・レンジー

人生の特効薬


あらすじ


大富豪で慈善事業家のフラニー(リチャード・ギア)は、5年前、自分が引き起こした事故で大学時代からの親友だった夫妻を共に亡くしてしまう。

自分も大けがを負ったフラニーだったが、ろくにリハビリも受けないまま自暴自棄な生活を送り、モルヒネの中毒患者と成り果てていた。

そんなフラニーへ、亡くした夫妻の娘・オリビア(ダコタ・ファニング)から連絡がある。

一度は故郷を離れた彼女だったが、結婚、妊娠を機にフィラデルフィアへ戻るため、フラニーに会いたいという電話だった。

その電話があるまで、社会と断絶して暮らしていたフラニーだったが、部屋を片付け、身なりを整え、オリビアに会う準備を進めるのだが…。

人生の特効薬2



感想(ネタバレあり)


初老の男性たち、人生に行き詰り中…


先進国の中では多くの国で高齢化社会が進む中、初老の男性が、ある時、ふと孤独を感じ、生きる目的を見失ってしまうという映画が最近増えていると思う。

ロバート・デ・ニーロ主演の「マイ・インターン」は、仕事を引退した初老の男性が妻に先立たれ、孤独を感じ、ネットショップを運営する会社にインターンとして就職し、新たな人生を歩み始めるという作品だった。

また邦画でいえば、佐藤浩市主演の「愛を積む人」は、早期退職した夫婦が北海道へ移住するが、妻に先立たれてしまう。

そして、自暴自棄になるが、近所の人たちと交流しながら石塀を最後まで作り上げることで、自分自身を取り戻す話だった。

これらの映画で共通しているのは、自分を見失いかけた初老の男性たちは、身の回りにいる若者たちと交流することで、新たな自分を居場所を見つけることだ。

女性が主人公でこういうタイプの作品ができないのは、女性は日頃から多趣味で、活動的であり、近所付き合いも積極的にしているため、孤独になりにくいからだ。

この映画の主人公フラニーは、富豪の慈善事業家。

5年前に自分のせいで大学時代からの親友夫妻を亡くしてしまい、やはり、自暴自棄になってしまう。

自分も大けがをしたにも関わらず、リハビリもろくに受けないまま引きこもりの生活をし、いつしか、身体はモルヒネ中毒になってしまっていた。

そんなフラニーを救うのは、その5年前の事故で亡くした夫妻の娘だった。

人生の特効薬3



富や地位は、人の心を助けてはくれない


フラニーの姿を観ながら感じるのは、初老になって、金や地位があっても、心にぽっかりと空洞が開いてしまったら、人は何を支えに、何を希望に生きていけばいいのか分からなくなるということだった。

たとえ、遊んで暮らせるだけの資産があっても、人々がうらやむ地位があっても、それは、心の空洞を埋める手助けにはならない。

金が役立つのは、違法ドラッグを手に入れる時ぐらいか…。

そんな「生きる目的」を見失ってしまった人に必要なのは、「目標」であり「心の支え」だ。

前述の話でいえば、「マイ・インターン」でロバート・デ・ニーロの目標は、社長を補佐し、アドバイスをすることで、会社を良い方向に向かせることであり、心の支えは新しい恋人だった。

この映画のフラニーは、若い才能に金をつぎ込むことを生きる目標にしようとしていた。

しかし、それは、親友夫妻に対する罪滅ぼしでしかなかった。

フラニーにとって、何よりも必要だったのは、自分自身が立ち直ることだった。

モルヒネ依存症を克服し、新しい自分になって生まれ変わること。

彼にそのことを気付かせるのは、オリビアが生んだ新しい命だった。

彼自身も赤ん坊のようにゼロからやり直す。

この映画「人生の特効薬」は、彼がそのことに気付くまでの物語である。


人生の特効薬4



一味違うリチャード・ギアと久しぶりのダコタ・ファニング


この映画で面白いのは、その初老の富豪が生きる目的を見失い、そこから立ち直る物語であることと、これまでとはちょっと違うリチャード・ギアを観られることだ。

リチャード・ギアといえば、いくつになっても、チャラ男で、遊び人で、軽めのイメージがある。

この映画「人生の特効薬」のリチャード・ギアも、チャラいし、遊び人だし、非常に軽い。

でも、自分自身がそんな性格であるために、大事な親友を亡くしてしまったことを、彼はいつまでも悔いている。

葛藤し、自暴自棄になり、薬と酒に溺れる。

その繰り返しだ。

その、葛藤したり、自暴自棄になったりするところが、これまでのリチャード・ギアとちょっと違っていたように思った

いつもだったら、女性を虜にしていた笑顔も封印し、常に、自分と闘い続ける男を演じたリチャード・ギア

いつもとちょっと違う彼を観たいなら、この映画「人生の特効薬」は適材だと思う。

そして、久しぶりにダコタ・ファニングの姿を観られて良かった。

いつの間にか大人になって、妊娠・出産する役を演じるようになるなんて。

時間が経つのは早いねぇ。


人生の特効薬5



辛いことは、傷口が広がらないうちにチキンと向き合うこと


この主人公フラニーを観て思う。

「人生に行き詰った時、どうやってそこから抜け出せばいいのか」

私も、よくやってしまうんだけど、「あぁこれを実行するのはつらいな」と思ったり、「面倒だな」と思うことは、ついつい後回しにしてしまう。

その結果、その間に、ツライと思った傷口がどんどん広がっていて、実際に実行した時は、すごく大変な思いをすることになる。

だから、苦痛はなるべく早めに取り除くべきだ。

フラニーも、もっと早く親友を亡くした思いと対峙して、その苦悩と向き合い、キチンとリハビリをしていれば、こんな自堕落な生活をすることもなかった。

しかし、そこはやはり人間だから、ついつい後回しにしてしまって、苦悩から抜け出すのが大変になってしまった。

だから、辛い時は、何が辛いのかをちゃんと見極めて、早めにそれを取り除くことが先決だ。

このフラニーを観ながら、それをつくづく感じた。

何事も、後回しにしたらダメだということに。





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