リーアム・ニーソン主演の映画「トレイン・ミッション」を舞台挨拶付き特別上映会で観た。

電車を使って通勤している元刑事が、ある事件に巻き込まれていくアクションスリラー。


満足度 評価】:★★★☆☆(3.5)

久しぶりに、どストレートな正統派アクション映画を楽しんだ。

物語に特にひねりはなく、斬新なアクションがあるわけでもないけれど、スピード感もあったし、リーアム・ニーソンの魅力にピッタリと合った作品で、最後まで飽きることなく楽しめた。


この感想には、結末についてのネタバレがあります。映画をご覧になってからお読みください。


目次

  1. 予告編
  2. 更新履歴・販売情報
  3. キャスト&スタッフ
     出演者
     監督
  4. あらすじ
  5. 感想


「トレイン・ミッション」予告編 動画

(原題:The Commuter)



更新履歴・公開、販売情報

・2018年3月22日 映画館で観た感想を掲載。

・2019年2月9日 WOWOWでの放送に合わせて加筆・修正。

現在、DVD、ネット配信、共に販売中。



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キャスト&スタッフ


出演者

リーアム・ニーソン
…(「沈黙-サイレンス-」、「オペレーション・クロマイト」、「フライト・ゲーム」、「ラン・オールナイト」、「誘拐の掟」、「96時間」、「96時間 リベンジ」、「96時間/レクイエム」、「スター・ウォーズ エピソード1/ファントム・メナス」など)

ヴェラ・ファーミガ
…(「フロントランナー」、「死霊館 エンフィールド事件」、「ジャッジ 裁かれる判事」、「ミッション:8ミニッツ」など)

パトリック・ウィルソン
…(「アクアマン」、「死霊館 エンフィールド事件」、「ファウンダー ハンバーガー帝国のヒミツ」、「Zipper/ジッパー エリートが堕ちた罠」など)

サム・ニール
…(「ピーターラビット」、「心霊ドクターと消された記憶」、「幸せになるための5秒間」、「ジュラシック・パーク」シリーズ、「マライアと失われた秘宝の謎」など)

〇エリザベス・マクガヴァン

ジョナサン・バンクス
…(ドラマシリーズ「ベター・コール・ソウル」、「ブレイキング・バッド」など)

〇フローレンス・ピュー



監督

ジャウマ・コレット=セラ
…(「フライト・ゲーム」、「ラン・オールナイト」など)


2018年 イギリス・アメリカ合作映画



映画「トレイン・ミッション」




あらすじ


警察を辞めてから10年間、NYにある保険会社に毎日電車で通勤していたマイケル(リーアム・ニーソン)だったが、ある日突然、会社から解雇されてしまう。

家を建てたローンも残っているし、大学に通う息子もいて貯金もないマイケルは途方に暮れてしまう。

その日は元同僚のマーフィー(パトリック・ウィルソン)と会って酒を飲み、クビになったことへの愚痴をこぼし、いつものように電車に乗った。

すると、マイケルは今まで会ったこともない謎の女性(ヴェラ・ファーミガ)に話しかけられ、「プリンという名前の人物を探し出したら10万ドルをあげる」と言われ、その女性は次の駅で降りてしまう。

はじめは半信半疑だったマイケルだったが、言われた通りの場所にあったお金を手にしてしまったことで、次第に事件に巻き込まれていく…。



映画「トレイン・ミッション」パトリック・ウィルソン、リーアム・ニーソン




感想(ネタバレあり)


きっと誰もが共感できる「通勤電車」で巻き込まれる事件


仕事から解雇を宣告され、急にお金に困ってしまった時に、その帰りの電車の中で、いきなり見知らぬ美女に話しかけられ「人探しをしたら大金をあげる」と言われたら、どうするだろうか。

藁にもすがる思いで、その「人探し」に飛びついてしまうのではないか。



これは、そんな誰もが共感できるような一般人の悩みを利用して巻き込むアクションスリラーだった

なんとも久しぶりにハリウッドの正統派アクション映画を観た気がする。

そういえば、最近のアクション映画はアメコミものが多くて、かつてブルース・ウィリスが演じていたような「普通の男が事件に巻き込まれて大変なことに!」っていうタイプの共感型アクション映画がずいぶん減った気がする。

(アメコミものは、それはそれで楽しくていいのだけど)



主人公のマイケルは、もうすぐ60歳になるけれど、家を建てたローンも残っているし、大学生の息子の学費もある。

まだまだお金が必要なのに、10年間勤め続けた会社を突然クビになってしまったのだ。

それなのに、会社の退職金は自社の保険でカバーすると言う。



そんなマイケルには、今すぐ「現金」が必要になる。

そこで都合よく謎の美女が「現金」をちらつかせ、「家族」を監視していると匂わせ、「『プリン』という名前の人物を探す依頼」をしてくる。

それは、完全にマイケルの足元を見ている脅迫だった。

そこから、マイケルは金欲しさに事件へと巻き込まれていく…。



この映画の魅力は、そのストーリー展開の分かりやすさにある。

誰が見ても、マイケルは大変なことに巻き込まれ、何とかしなきゃと思うし、また、その「解雇」や「お金が必要」という悩みも共感しやすい。

しかし、その「プリン」がどんな人物なのかさっぱりわからない。

またそれが、多くの日本人にとってもなじみのある「通勤電車」で事件が起こるので、自分の場合と置き換えて楽しむこともできるのだ。



映画「トレイン・ミッション」ヴェラ・ファーミガ、リーアム・ニーソン



アメリカ流通勤電車の面白さ



通勤電車が舞台になっているということで、日本とNYの電車の違いを見ているのが面白かった

なかでも印象に残っているのが、乗客の「切符」だ。



主役のマイケルのような「通勤客」は定期を持って通勤しているので切符を持っていない。

しかし、「通勤ではない客」は切符を持っている。



マイケルが犯人から捜せと言われたのは、「通勤ではない客」だった。

それで、どうやって探すのだろう…と思って観ていると、車掌が電車を回って「通勤ではない乗客」の切符の確認をし始める。

その時、それぞれが下りる駅の番号にパンチで穴が開けられ、その後もわかるようにその人が座る椅子にその切符が立てられている。

これは、「後ろ乗りバス」の整理券に番号がふってあって、その番号の分だけ乗車賃を払う仕組みとよく似ている。



その切符が立ててある人が「通勤・通学ではないイレギュラーな客」なのだ。

これが、その後も「プリン探し」の重要なカギとなっていくのが面白かった。



そんな「日本とアメリカの習慣の違い」が面白いところもあるが、大筋では特にひねりのないドストレートなストーリー展開で、アクションが特に斬新というわけでもない。

それに、犯人だって、途中で「あぁこの人が犯人かなぁ…」と想像がついてしまう。

だからといって、つまらないわけではなく、最後まで飽きずに楽しめた。



主人公のマイケルは、事件に巻き込まれてしまい、家族の安全も確認できなかったため、家族を守るためにも電車の中を走り回り、時には、電車に引きずられたり、飛んだり跳ねたりしながら、必死になって事件を解決しようとする。

そんな彼の一挙手一投足をドキドキしながら観てしまう。



映画「トレイン・ミッション」リーアム・ニーソン



リーアム・ニーソンが演じているからこそ感じる主人公の誠実さ


そんな「事件に巻き込まれちゃった」マイケルを演じたリーアム・ニーソンは、「この人なら、悪いことはしないだろう」という安心感や信頼感が自然とにじみ出ている人だ。

そんな彼が、敵に向かって真正面から向かっていく姿を見ると、ついつい、「がんばれ!」と応援したくなってしまう



その彼の誠実なキャラクターが、これまでの「96時間」シリーズや、「フライト・ゲーム」、「ラン・オールナイト」を支えてきた。



今回の「トレイン・ミッション」でも、彼の誠実さは健在だった。

誰よりも家族を愛し、大学生の息子が読んでいる本の解釈に付き合い、毎朝、同じ時間に起きてNYまで電車通勤する。

そんな「良いお父さん」というマイケルのキャラクターがリーアム・ニーソンにピッタリで、この映画の魅力の大半は、彼の魅力で成り立っていたと言っても過言ではない



そして、昨年あたりから「もうアクションはやりたくない」と、リーアム・ニーソンが言っていると伝えられていたこともあり、「これが最後になるかも…」と思いながら、映画とは違う意味でドキドキしながら観ている部分もあった。

(この日の舞台あいさつでは「膝が動く間はアクションをやるよ」と言っていたので、これが最後ではないはず…)



最初から最後まで、出ずっぱりのリーアム・ニーソンの魅力がたっぷり詰まった作品なので、リーアムファンは十分楽しめる作品になっている。



映画「トレイン・ミッション」リーアム・ニーソン



リーアム・ニーソンは、つい応戦してしまうキャラである


そして、私的に、この映画のクライマックスは「犯人が誰か」と発覚したシーンではなく、犯人が「プリン」を探しに来た時に、「私がプリンです」と、そこにいた乗客全員が立ち上がったシーンにあった。



先述した通り、観客がつい、リーアム・ニーソンを応援してしまうように、マイケルと同じ電車にたまたま乗り合わせてしまった乗客たちも、マイケルを応援していたのだ。

犯人に屈することなく、強い意志で乗客たちがマイケルを助けようとする姿には、思わずグッと来てしまった



それは、これまでリーアム・ニーソンと何度もコンビを組んで映画を撮影してきたジャウマ・コレット=セラだからこそ、リーアム・ニーソンの良さを知り抜いて描かれたシーンだと思った。

普通、事件に巻き込まれてしまったら「ついてないなぁ」と思うし、その原因となったマイケルを恨んでもおかしくないのに、「あぁ、あの人大変そう。でも一生懸命やっているから助けてあげなきゃ」と思わせるところが、リーアム・ニーソンにはあるのだ。

だから、全員が立ち上がって「私がプリンです」と言ってしまうシーンに説得力があるのだ。



その姿は「悪徳刑事に立ち向かう市民」の姿でもある。

犯人が刑事だったらこそ、市民が立ち上がり、異議を唱えるのだ

「私たちは悪徳刑事の言いなりにはならない」と。



だらこそ、元上司は最後にマイケルに「まだまだ、君のような男が警察には必要なのだ」と言うのだ。

スピード感と迫力あるアクションにドキドキし、最後には正義が勝ち、気持ちがスッキリして終われる正統派アクション映画だった。







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