マイケル・キートン主演の映画「ファウンダー ハンバーガー帝国のヒミツ」を映画館で観た。

ハンバーガーチェーン大手『マクドナルド』の創業者(ファウンダー)であるレイ・クロックが、地方にあった一軒のハンバーガーショップを全米一の巨大企業にまで導いた実話を映画化。



満足度 評価】:★★★★☆


今の仕事を辞めて、新たにビジネスでも始めようかと思ったことはないだろうか。

仕事を辞めるまでもなく、何か副業でも始めようかと思ったことはないだろうか。

しかし、『もう若くない・才能ない・お金ない』と、ネガティブなことばかりを考えてあきらめてはいないだろうか?

私も2年前に過酷な労働条件の仕事を辞め、ブログを書き始めたのはいいものの、いつも、この『もう若くない・才能ない・お金ない』に悩まされてきた。



しかし、そんな私も、この映画「ファウンダー ハンバーガー帝国のヒミツ」を観て、大いに励まされ、勇気づけられた

それまでハンバーガーを作ったこともなければ、大してお金もないレイ・クロックが「マクドナルド」を創業したのは52歳の時。

なぜ、彼は成功することができたのか、その彼の軌跡を見れば、年齢も才能もお金もビジネスには必要ないことが良くわかる。

この映画「ファウンダー ハンバーガー帝国のヒミツ」は、独立したい人や、ビジネス初心者、誰かに背中を押して欲しい人に、特におススメしたい作品である。


「ファウンダー ハンバーガー帝国のヒミツ」予告編 動画

(原題:THE FOUNDER)




更新履歴・販売情報

・ 2017年8月4日 映画館で観た感想を掲載。

・2018年6月17日 WOWOWでの放送に合わせて、加筆・修正。

現在、ネット配信・DVD 共に販売中。



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オリジナルサウンドトラック「ファウンダー ハンバーガー帝国のヒミツ」

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キャスト&スタッフ


出演者

マイケル・キートン
…(「ダンボ」、「アメリカン・アサシン」、「スパイダーマン:ホームカミング」、「スポットライト 世紀のスクープ」、「バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)」、「ロボコップ」など)

〇ニック・オファーマン

ジョン・キャロル・リンチ
…(「レディ・ソルジャー」など)


パトリック・ウィルソン
…(「アクアマン」、「トレイン・ミッション」、「死霊館 エンフィールド事件」、「Zipper/ジッパー エリートが堕ちた罠」など)

ローラ・ダーン
…(「ドリームホーム 99%を操る男たち」、「遠い空の向こうに」、「私に会うまでの1600キロ」、「きっと星のせいじゃない」、「ジュラシック・パーク」シリーズなど)


監督

ジョン・リー・ハンコック
…(「ウォルト・ディズニーの約束」など)


2016年製作 アメリカ映画


ファウンダーハンバーガー帝国のヒミツ


あらすじ


1954年、業務用のミキサーを販売していたレイ・クロック(マイケル・キートン)の元に、カリフォルニアから一本の電話注文が入る。

ミルクシェイクが一度に5個できるミキサーを8台欲しいと言う。

『なぜ、そんなに大量にミキサーが必要なのか』を知りたくなったクロックは、東海岸からアメリカ大陸を横断し、注文があった『マクドナルド』を訪問する。

その『マクドナルド』とは、地元の人たちに愛され、繁盛していたハンバーガーショップだった。

実際に、レジでハンバーガーを注文したクロックは、ほとんど待たされることなく、『美味しいハンバーガーとフライドポテトとコーラ』が出てきたシステムに感動し、オーナーに『マクドナルド』のフランチャイズ化を提案する。


ファウンダーハンバーガー帝国のヒミツ4

感想(ネタバレあり)


52歳、ミキサーのセールスマンが『マクドナルド』を創業



ビジネスで成功するのに、『才能』や『学歴』、『金』は必要ない。必要なのは『根気』だ。

それは、全米一のハンバーガーチェーン『マクドナルド』を創業したレイ・クロックの言葉だ。



今では、レジで注文すると、30秒後にはすべての商品が揃っているファーストフード店など、少しも珍しくない。

この映画は、そのファーストフード店がこの世に存在していなかった頃のお話である。



『マクドナルド』と言えば、誰もが知っているハンバーガーチェーンだ。

好き・嫌いは別にして、きっと誰もが一度は食べたことがあるに違いない。



今となっては、どこへ海外旅行に行っても、大抵目にする『マクドナルド』だが、始まりはマクドナルド兄弟が作ったハンバーガーショップだったことは、あまり知られていない。

当時、業務用ミキサーのセールスマンだったレイ・クロックが『マクドナルド』の30秒で商品を提供するサービスに感動。

フランチャイズ化して全国展開することを提案し、自らチェーン展開してしまう




そして、全米に支店が増えると、マクドナルド兄弟から全ての権利を買収し、自分は『マクドナルドを作った』として創業者の座に君臨する。

分かりやすく言えば、レイ・クロックがマクドナルド兄弟の画期的なアイディアを強引に全国展開し、最終的には乗っ取ってしまったのである。

そうしてできたのが、現在、世界中に展開されているハンバーガーチェーンの『マクドナルド』なのだ。



この映画には、レイ・クロックが『マクドナルド』を成功に導いたヒミツが詰まっている。



ファウンダーハンバーガー帝国のヒミツ3



「フランチャイズ化」と「現状維持」の判断の差が、その後の明暗を分ける


1950年代のアメリカで、注文してから30秒で商品を提供するという、当時ではとても画期的なシステムを開発したのは、マクドナルド兄弟だった。

キッチンの中で、ハンバーグが焼けてから、バンズにケチャップやマスタードを塗り、ピクルスを乗せてはさみ終わるまで。

その間の、人や食べ物の流れを計算し、最も効率よく提供できる方法を徹底的に研究した結果だった。



その、とても『効率的で画期的なシステム』を、クロックはマクドナルド兄弟から奪い、全国展開してしまう。

というと、まるで、『人でなしのクロック』と、『お人よしのマクドナルド兄弟』のように聞こえるかもしれない。



果たして、本当に『クロックは人でなし』で、『マクドナルド兄弟はお人よし』なのだろうか。



私はそこに、『成功できる人』と、『成功できない人』の違いがあるように思えた。

マクドナルド兄弟は、とても真面目な人たちで、『より効率よく、早くておいしい食品を提供する』ために、熱心に研究し、素晴らしいシステムを考え出した。

しかし、クロックから『フランチャイズ化』を提案された時に、「現在3店舗あるから、それ以上広げるつもりはない」と言い切り、かたくなに断ってしまう。



それでも、クロックは「全国展開すべき」だと考えた。

マクドナルド兄弟が止めるのも聞かず、全く同じキッチンを作って店舗を増やしていったのはクロックだった



この時、マクドナルド兄弟がクロックの話に乗って、「分かった。全て協力するから、一緒に全国展開しよう」と言って、全国に足を運んでいたら、話は違っていたのかもしれない。

しかし、彼らは、かたくなに断ったのだ。

クロックも映画の中で彼らに言っているが、「その場から動こうとしないのが悪い」のだ。



ちょっと気が進まないなと思うことでも、扉を開けてみたら、新しい世界が待っていることもあるかもしれない。

マクドナルド兄弟には、そのちょっとした冒険心が足りなかったように思う。



『マクドナルド』を初めて訪れた時に『フランチャイズ化しよう』と考えたクロックは成功し、『現状維持でいい』と判断したマクドナルド兄弟は、最終的に全てを買収されることになる。

その時の判断の差が、彼らの明暗を分けることとなった。



私は、そのクロックの「全国展開しよう」という判断が正しかったと思う。

全国を歩き回って業務用ミキサーを売っていたクロックだからこそ、どんな店が売れていて、どんな店が売れていないのかは、肌感覚で分かっていたはず。

マクドナルド兄弟は、その彼の目を信じるべきだったように思う。



ウサギがオオカミに食われたというのは、敗者のいいわけにしかならない。



逆に、もしもクロックが、マクドナルド兄弟の意見を尊重し、彼らに歩調を合わせていたら、今の『マクドナルド』は存在していない

『勝つ』ために、最優先のことを瞬時に判断し行動できる力がビジネスには必要なのだ。



ファウンダーハンバーガー帝国のヒミツ5



『根気強く歩き回る行動力が成功』へのカギ


それまでどこにでもいるサラリーマンだったクロックが、どのようにして利益を増やし、店舗数を増やしていったのか。



もちろん、クロックにだって、産みの苦しみはあった。

マクドナルド兄弟の店をフランチャイズ化したことで、すぐに成功したわけではない。

ある程度、店舗数が増えてきた時、資金調達の難しさが彼を悩ませる



新しい店舗を開店させるには、設備投資や材料費など、様々な経費が必要になる。

店舗が増えても利益が増えず、銀行への返済を3カ月滞納させ、自宅を抵当に入れていた

思ったように利益が上がらない…。



それは、ビジネスをしている人だったら、きっと誰もが抱える悩みだろう。

このまま利益が増えなかったら、もう辞めるしかないのか…。



その時、銀行でクロックが資金難で悩んでいる話を聞いていた不動産屋が、クロックに救いの手を差し伸べる。

出店予定の土地を買い、フランチャイズする人にその土地を貸せば、毎月、家賃収入という定期収入が入ってくる。

また、そうすることで、安定したチェーン展開ができる。



クロックは、その不動産屋の意見を即採用!

この不動産屋との出会いが、V字回復のきっかけになる。



クロックはつねに、「何が起きているのか」を、その目で確かめるクセがあり、その習慣が成功を導いたのだと思った。

そもそも、「なぜ業務用ミキサーが8台も必要なのか」を調べるために、アメリカ大陸を横断したことから、このサクセスストーリーは始まっている。



お金が払えなければ銀行へ行って窮状を訴え、冷蔵庫の電気代が高ければ、冷蔵庫に入って、なぜ高いかを考える。

客が何を望んでいるのか知りたければ、積極的に店舗の掃除だって、ごみ箱を漁ることだってする。



それが、レイ・クロックの『現場主義』のやり方なのだ。

そして、「土地を貸してみたら」と言われたら素直に採用し、「粉ミルクが意外とおいしい」とわかったら、積極的に取り入れて経費を削減する。

もしも、事務所から電話で済ませていたら、不動産屋との出会いも、冷蔵庫の電気代が高い理由も解決できなかったかもしれない。



事務所に座って電話一本で済ますよりも、実際に何が起きているのか、その目で確かめる

クロック本人が動くから、周りの人たちも引き寄せられ、彼を助けようと思う

何も難しいことはしていないように見えるが、この「外へ出て行動する」ということが、簡単なようで、意外と難しいことなのだ。



クロック曰く、「成功するために一番必要なのは、『根気』である

根気よく歩き続けた者こそが最後には勝つのだ。



ファウンダーハンバーガー帝国のヒミツ2



『才能』だけでは成功できない


私が、この映画の中で最も印象的だったセリフは

もしも、川でライバルが溺れていたら、口にホースを突っ込んでやれ

「それがビジネスの世界だ。それができないなら、ビジネスは辞めた方がいい」

それは、クロックがマクドナルド兄弟に向かって言った言葉だった。



本店を含めた3店舗だけの経営で十分だと思っていたマクドナルド兄弟。

しかし、ある時突然、クロックが嵐のように訪ねてきた時から、ハンバーガーショップ「マクドナルド」は自分たちの手に負えない巨大企業へと成長していった。



結局、彼らが構築したシステムも、クロックに買収されることになり、兄弟は唖然としてしまう。

その時に、クロックから出た言葉が、先程の「溺れる者にホースを突っ込め」だった。

そして、「私の何が悪かったんだ」と言った弟に対し、「そこにいて動かないことが悪かったんだ」とクロックは言い切った。



クロックは金にものを言わせてフランチャイズ化したわけではないし、誰かを脅して働かせたわけではない。

自ら全米を歩き回り、出店に適した土地を探し、オーナーに適した人物を探す。

マクドナルド兄弟は、彼のその陰の苦労を知らず、結果だけを見て「乗っ取られた」と唖然とする



いやむしろ、「そんな風になるまで、あなたたちは何をしていたのですか?」と聞きたい。

時間は、どんな人間にも平等に与えられている。

クロックだけが時間を多く与えられたわけではない。



恐らく、マクドナルド兄弟にとっては、『画期的なシステムを構築したこと』が成功であって、その現状に満足し、全国展開など考えもしなかったのだろう。

だから、クロックのビジネスに対する考え方がまるで理解できないのだ。



ビジネスで成功するのに、『才能』や『学歴』、『金』は必要ない。必要なのは『根気』だ。



もしも、自分でビジネスをしようと思っているものの、年齢が…学歴が…お金が…という「ビジネスには全く関係ないこと」で悩んでいて、二の足を踏んでいるのなら、ぜひ、この映画を観て欲しい。

きっと、「えげつなく」ハンバーガーショップを乗っ取るレイ・クロックに背中を押され、触発されるはずだ。

そして、「明日からすぐできること」を考えるに違いない。

何よりも必要なのは、『行動力』と『根気』なのだから






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