ダニエル・クレイグ主演の映画「ドラゴンタトゥーの女」をWOWOWで観た。
40年前に大富豪から失踪した女性の調査依頼から始まるサスペンスミステリー。

【満足度 評価】:★★★★★
この映画大好き!!!すごく面白かった!!!
ダークな世界を背景に描かれるサスペンスミステリー
…(「ローガン・ラッキー」、「ディファイアンス」、「007/スカイフォール」、「007/スペクター」など)
〇ルーニー・マーラ
…(「ドント・ウォーリー」、「A GHOST STORY/ア・ゴースト・ストーリー」、「KUBO/クボ 二本の弦の秘密」(声の出演)、「LION/ライオン~25年目のただいま~」、「her/世界でひとつの彼女」、「トラッシュ!-この街が輝く日まで-」、「ソーシャル・ネットワーク」など)
〇クリストファー・プラマー
…(「ゲティ家の身代金」、「手紙は憶えている」、「Dear ダニー 君への歌」)
〇ステラン・スカルスガルド
…(「ボルグ/マッケンロー 氷の男と炎の男」、「マンマ・ミーア!ヒア・ウィーゴー」、「天使と悪魔」、「われらが背きし者」、「レイルウェイ 運命の旅路」、「しあわせはどこにある」、「シンデレラ」、「アミスタッド」など)
〇ロビン・ライト
…(TVドラマシリーズ「ハウス・オブ・カード 野望の階段」、「フォレスト・ガンプ/一期一会」、「消されたヘッドライン」、「誰よりも狙われた男」など)
…(「ゴーン・ガール」、「ソーシャル・ネットワーク」、「セブン」、「ファイト・クラブ」、「ゾディアック」、<製作総指揮>ドラマシリーズ「ハウス・オブ・カード 野望の階段」(第1話、2話監督)、「マインドハンター」など)
2011年制作 アメリカ映画
ジャーナリストのミカエル(ダニエル・クレイグ)は、大物実業家の不正を暴く記事を書くが、名誉棄損で訴えられ、裁判で負けてしまう。
慰謝料の支払いで出版社が倒産するかと思われた時、田舎の大富豪から、40年前に一家から失踪した女性について調査して欲しいという依頼を受ける。
会社の財政的に受けざるを得なかったミカエルだったが、事件を調べていくうち、一人では手に追えないことがわかり、一家が推薦する調査員をアシスタントとして雇うことにした。
その調査員はリスペット(ルーニー・マーラ)という天才ハッカーで、背中に大きな竜のタトゥーを入れていた…。
すごく面白いサスペンス映画というのは、一旦、人の心を掴むと最後までその心を放そうとしてくれない。
この映画が、まさにそう。
始まりは、二つの物語が同時進行する。
1つは、大物実業家に訴えられ、会社ごと潰されそうになっているジャーナリストが、田舎の富豪の私的な調査を請け負う話。
もう1つは、1人の寂し気な女性ハッカーが、法的後見人にレイプされ、その復讐を遂げようとしている話。
私は、この序盤で、心を鷲掴みにされて、すっかり引き込まれ、見事につながった時には、身を乗り出して観てしまった。

この話に引き込まれてしまうのには、ワケがある。
ここに登場する女性たちに、幸せな女性が一人としていない。
「ドラゴン・タトゥーの女」リスベットは父親の暴力を受けて育ち、そして、その父を殺し、精神障害と言われ、後見人からレイプされるという壮絶な人生を送っている。
そして、ミカエルが調査するハリエットも父と兄から日常的に暴行を受け、従妹の協力で彼らからの脱走を計画する。
そのハリエットの人生を知ったリスベットは、まるで彼女の代理にでもなったかのように、マルティンへ制裁をしようと追い詰める。
この映画は、男たちにつらい過去を背負わされた女性による、復讐の物語なのだ。

しかし、この映画がとても印象的なのは、その「ドラゴンタトゥーの女」が復讐を果たした後、「女としての幸せ」を手に入れようとし、好きな男の復讐すらも果たそうとする。
ミカエルと共に調査をし、彼に惚れてしまったリスベットは、「恋する女」のごとく、彼のために彼を破産寸前まで追い込んだ実業家を、今度は破産に追い込んでいく。
あんなに血みどろの事件だったのに、最後は純愛で終わるのかーーーーって。
なんて、衝撃的なんだろうって思った。
でも、悲しいことに、不幸な女に、幸せは訪れない。
すごく複雑なのは、リスベットには幸せになって欲しいと思うんだけど、でも、ミカエルとラブラブしている姿は似あわないというか、観たくない心境なんだよね…。
なんでだろう。
それが、すごく切ない。
手に持っているスーツを捨てて、バイクに乗っていくリスベットの後ろ姿が、妙に切なかった…。
しかし、その切なさがあって、この物語が成立している。
どうしても幸せになれない女性の人生という生き方。
トータルで、「ドラゴンタトゥーの女」が成立している。

主役のジャーナリスト、ミカエルを演じるのは、ダニエル・クレイグ。
彼は説明するまでもなく、ジェームズ・ボンド。
意外だったのは、ジェームズ・ボンドをやっていない時のダニエル・クレイグは、やせ形の普通の男性なんだなぁってこと。
やっぱり、ボンドの身体は、作ってできているものなんだなぁって実感した。
他の出演作に「ディファイアンス」「007/スペクター」
そして、ミカエルと共に事件を調査するリズベットに、ルーニー・マーラ。
このルーニー・マーラはすごいな。
なんだか、神がかってる。
知的で、怖くて、好きな男の前ではちょっとかわいい。
そんなリズベットがすごく良かった!!
誰にも負けない個性を持っているところも、尊敬したい!!
私、この映画を観て、ルーニー・マーラの見方が180度ぐらい変わった。
これからは、彼女の映画は絶対観たいぐらい、すごく興味ある女優さんになった。
あぁぁぁ「キャロル」が観たかった。
他の出演作に、「her/世界でひとつの彼女」、「トラッシュ!-この街が輝く日まで-」など

そして、監督は、デヴィッド・フィンチャー!!!
「ゴーン・ガール」でちょっと残念だなと思ったんだけど、やっぱり、大好きだな。この監督。
あの胸が悪くなるような事件の後に、純愛で〆る感覚とか、田舎の閉塞感とか、レイプ男の薄気味悪さとか、んもう、デヴィッド・フィンチャーの感覚描写がすごく好き。
次回作は、何を撮るんだろう。
次も、ちょっと切ないサスペンス映画が希望!!早く次回作が観たいな!!
他の監督作に「セブン」「ファイト・クラブ」「ゾディアック」など

女性は痛みに強く、酷いことをされても、我慢して言いだすことができずに泣き寝入りしてしまうことが多い。
だから、被害者は増える一方で、事件が表に出ることもない。
この映画に出てくる「ドラゴンタトゥーの女」リスベットは、彼女たちにとってヒロインのように見えた。
しかし、彼女は力が強いわけでも、特殊な能力があるわけでもない。
ハッキングという能力を生かし、手に武器を持って、立ち上がっただけ。
私たちも、リスベットを見習って、つらいことがあった時は、自分の持てる能力を存分に発揮し、武器を手に立ち上がり、相手に復讐することこそが、性犯罪を減らすきっかけになるのかもしれない。
そんなことを考えた映画だった。
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〇シリーズ2作目
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◆ネット配信で観る Amazonプライム「ドラゴン・タトゥーの女 (字幕版)」
◆DVDで観る「ドラゴン・タトゥーの女」
◆原作本「ミレニアム1 ドラゴン・タトゥーの女 (上) 」
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40年前に大富豪から失踪した女性の調査依頼から始まるサスペンスミステリー。

【満足度 評価】:★★★★★
この映画大好き!!!すごく面白かった!!!
ダークな世界を背景に描かれるサスペンスミステリー
「ドラゴンタトゥーの女」予告編 動画
(原題:THE GIRL WITH THE DRAGON TATTOO)キャスト&スタッフ
出演者
〇ダニエル・クレイグ…(「ローガン・ラッキー」、「ディファイアンス」、「007/スカイフォール」、「007/スペクター」など)
〇ルーニー・マーラ
…(「ドント・ウォーリー」、「A GHOST STORY/ア・ゴースト・ストーリー」、「KUBO/クボ 二本の弦の秘密」(声の出演)、「LION/ライオン~25年目のただいま~」、「her/世界でひとつの彼女」、「トラッシュ!-この街が輝く日まで-」、「ソーシャル・ネットワーク」など)
〇クリストファー・プラマー
…(「ゲティ家の身代金」、「手紙は憶えている」、「Dear ダニー 君への歌」)
〇ステラン・スカルスガルド
…(「ボルグ/マッケンロー 氷の男と炎の男」、「マンマ・ミーア!ヒア・ウィーゴー」、「天使と悪魔」、「われらが背きし者」、「レイルウェイ 運命の旅路」、「しあわせはどこにある」、「シンデレラ」、「アミスタッド」など)
〇ロビン・ライト
…(TVドラマシリーズ「ハウス・オブ・カード 野望の階段」、「フォレスト・ガンプ/一期一会」、「消されたヘッドライン」、「誰よりも狙われた男」など)
監督
〇デヴィッド・フィンチャー…(「ゴーン・ガール」、「ソーシャル・ネットワーク」、「セブン」、「ファイト・クラブ」、「ゾディアック」、<製作総指揮>ドラマシリーズ「ハウス・オブ・カード 野望の階段」(第1話、2話監督)、「マインドハンター」など)
2011年制作 アメリカ映画
あらすじ
ジャーナリストのミカエル(ダニエル・クレイグ)は、大物実業家の不正を暴く記事を書くが、名誉棄損で訴えられ、裁判で負けてしまう。
慰謝料の支払いで出版社が倒産するかと思われた時、田舎の大富豪から、40年前に一家から失踪した女性について調査して欲しいという依頼を受ける。
会社の財政的に受けざるを得なかったミカエルだったが、事件を調べていくうち、一人では手に追えないことがわかり、一家が推薦する調査員をアシスタントとして雇うことにした。
その調査員はリスペット(ルーニー・マーラ)という天才ハッカーで、背中に大きな竜のタトゥーを入れていた…。
感想(ネタバレあり)
一見、なんの関係もない二つの話が見事につながっていく
すごく面白いサスペンス映画というのは、一旦、人の心を掴むと最後までその心を放そうとしてくれない。
この映画が、まさにそう。
始まりは、二つの物語が同時進行する。
1つは、大物実業家に訴えられ、会社ごと潰されそうになっているジャーナリストが、田舎の富豪の私的な調査を請け負う話。
もう1つは、1人の寂し気な女性ハッカーが、法的後見人にレイプされ、その復讐を遂げようとしている話。
この一見、なんの関係もない二つの話が、見事につながっていく。
私は、この序盤で、心を鷲掴みにされて、すっかり引き込まれ、見事につながった時には、身を乗り出して観てしまった。

不幸な女性たちによる復讐の物語
この話に引き込まれてしまうのには、ワケがある。
ここに登場する女性たちに、幸せな女性が一人としていない。
「ドラゴン・タトゥーの女」リスベットは父親の暴力を受けて育ち、そして、その父を殺し、精神障害と言われ、後見人からレイプされるという壮絶な人生を送っている。
そして、ミカエルが調査するハリエットも父と兄から日常的に暴行を受け、従妹の協力で彼らからの脱走を計画する。
そのハリエットの人生を知ったリスベットは、まるで彼女の代理にでもなったかのように、マルティンへ制裁をしようと追い詰める。
この映画は、男たちにつらい過去を背負わされた女性による、復讐の物語なのだ。

不幸な女は不幸なままなのか…
しかし、この映画がとても印象的なのは、その「ドラゴンタトゥーの女」が復讐を果たした後、「女としての幸せ」を手に入れようとし、好きな男の復讐すらも果たそうとする。
ミカエルと共に調査をし、彼に惚れてしまったリスベットは、「恋する女」のごとく、彼のために彼を破産寸前まで追い込んだ実業家を、今度は破産に追い込んでいく。
ハリエットの復讐で終わったかと思った事件が、思わぬ方向へ進んでいったから、ここから先の展開がとても印象に残っている。
あんなに血みどろの事件だったのに、最後は純愛で終わるのかーーーーって。
なんて、衝撃的なんだろうって思った。
でも、悲しいことに、不幸な女に、幸せは訪れない。
すごく複雑なのは、リスベットには幸せになって欲しいと思うんだけど、でも、ミカエルとラブラブしている姿は似あわないというか、観たくない心境なんだよね…。
なんでだろう。
それが、すごく切ない。
手に持っているスーツを捨てて、バイクに乗っていくリスベットの後ろ姿が、妙に切なかった…。
しかし、その切なさがあって、この物語が成立している。
どうしても幸せになれない女性の人生という生き方。
トータルで、「ドラゴンタトゥーの女」が成立している。

出演者は、ジェームズ・ボンドと、注目度No.1の新進女優
主役のジャーナリスト、ミカエルを演じるのは、ダニエル・クレイグ。
彼は説明するまでもなく、ジェームズ・ボンド。
意外だったのは、ジェームズ・ボンドをやっていない時のダニエル・クレイグは、やせ形の普通の男性なんだなぁってこと。
やっぱり、ボンドの身体は、作ってできているものなんだなぁって実感した。
他の出演作に「ディファイアンス」「007/スペクター」

そして、ミカエルと共に事件を調査するリズベットに、ルーニー・マーラ。
このルーニー・マーラはすごいな。
なんだか、神がかってる。
知的で、怖くて、好きな男の前ではちょっとかわいい。
そんなリズベットがすごく良かった!!
誰にも負けない個性を持っているところも、尊敬したい!!
私、この映画を観て、ルーニー・マーラの見方が180度ぐらい変わった。
これからは、彼女の映画は絶対観たいぐらい、すごく興味ある女優さんになった。
あぁぁぁ「キャロル」が観たかった。
他の出演作に、「her/世界でひとつの彼女」、「トラッシュ!-この街が輝く日まで-」など

そして、監督は、デヴィッド・フィンチャー!!!
「ゴーン・ガール」でちょっと残念だなと思ったんだけど、やっぱり、大好きだな。この監督。
あの胸が悪くなるような事件の後に、純愛で〆る感覚とか、田舎の閉塞感とか、レイプ男の薄気味悪さとか、んもう、デヴィッド・フィンチャーの感覚描写がすごく好き。
次回作は、何を撮るんだろう。
次も、ちょっと切ないサスペンス映画が希望!!早く次回作が観たいな!!
他の監督作に「セブン」「ファイト・クラブ」「ゾディアック」など

ドラゴンタトゥーの女は、女性たちのヒーローか
女性は痛みに強く、酷いことをされても、我慢して言いだすことができずに泣き寝入りしてしまうことが多い。
だから、被害者は増える一方で、事件が表に出ることもない。
この映画に出てくる「ドラゴンタトゥーの女」リスベットは、彼女たちにとってヒロインのように見えた。
しかし、彼女は力が強いわけでも、特殊な能力があるわけでもない。
ハッキングという能力を生かし、手に武器を持って、立ち上がっただけ。
私たちも、リスベットを見習って、つらいことがあった時は、自分の持てる能力を存分に発揮し、武器を手に立ち上がり、相手に復讐することこそが、性犯罪を減らすきっかけになるのかもしれない。
そんなことを考えた映画だった。
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『イーグル・ジャンプ』ひたすら夢に向かう情熱に思わず胸が熱くなる作品。夢は支えてくれる人の存在なしでは決して叶えられないところも良いし、この心温まるエピソードが実話だっていうのも良い。劇場未公開のDVDスルーだとバカにできない作品 https://t.co/bQlfIDt2dv
2017/08/22 18:16:21



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