佐藤浩市主演、三谷幸喜脚本、演出の映画「ザ・マジックアワー」をWOWOWで観た。

マフィアのボスの愛人との仲ばバレてしまい、ボスから幻の殺し屋「デラ富樫」を探してこないと殺すと言われたショーレストランの支配人が、ボスをだますために、一大芝居をうつというお話。

満足度 評価】:★★★★☆

笑ったなぁ。爆笑に次ぐ爆笑の映画だった。

そして、その笑いの中に、映画に対する愛情がいっぱい詰まっていて、心が温まる映画だった。


出演佐藤浩市妻夫木聡、深津絵里、綾瀬はるか、西田敏行、小日向文世、寺島進、戸田恵子、伊吹吾郎

監督三谷幸喜 2008年製作 日本映画

「ザ・マジックアワー」TVCM 動画





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あらすじ


小さな田舎町。ショーレストラン「赤い靴」の支配人、備後登(妻夫木聡)はボスの愛人マリ(深津絵里)との仲がマフィアのボス(西田敏行)にバレてしまう。

備後はボスから、「幻の暗殺者「デラ富樫」を連れて来ないと殺す」と言われてしまう。

デラ富樫とは友人だと嘘をついた備後は、デラ富樫の顔も分からない。

しかし、命の期限が迫っている。

そこで、売れない俳優の村田(佐藤浩市)に、「デラ富樫」という役名で村田が主役の映画を撮ると言ってだまし、町まで連れてくるのだが…。

ザ・マジックアワー


感想(ネタバレあり) 登場人物たちがおかしくて愛おしい


面白かったなぁ。笑ったわぁ。

今、ここにある現実は、映画なのか、それともリアルなのか。

そのギリギリの境目でウロウロしている人たちの姿をとても滑稽に描いている。

全ての登場人物たちの言動が面白すぎて爆笑だった。

「あなたが主役だ」と言われ、その気になってしまう売れない俳優の村田。

村田がデラ富樫だと言われてすぐに信じてしまうボス。

村田を怪しむボスの部下の黒川(寺島進)。

なんとかバレないように丸く収めようと思っているけど、先の展開を何も考えていない備後。

それぞれが真剣になればなる程、なんだかおかしく、それでいて愛おしい。


ザ・マジックアワー2

映画で描かれるリアルと、映画のようなリアル


そして、この映画には、三谷幸喜監督の映画への愛情がたっぷり詰まっている。

私たちは日頃、映画を観ていて、「これは現実ではないのか」と錯覚してしまうことがある。

リアリティを感じれば感じる程、私たちはそれを「良い映画」だと思う。

この映画では、俳優の村田が現実世界で起きていることを「これは映画だ」と錯覚してしまう。

映画の現場では、セットから背景、照明まで、全てにおいて現実をそのまま忠実に表現するため、村田がそう錯覚してしまうのも無理はない。

それは、小道具、大道具、照明、音響を始めとした、日の目を見ない裏方のスタッフたちの仕事があってこそ。

この映画では、そんな彼らを舞台裏からスポットライトの下に引きずり出し、光をあて、「この仕事ができるのはあなたしかいないんですよ」と語りかける。

裏方の人たちの努力があってこそ、映画の世界を現実と錯覚し、現実に起きていることを、映画のワンシーンだと錯覚する。

映画の中で登場人物たちが、「まるで映画のワンシーンみたいだったね!!」というセリフを口にする。

そう思えることこそが映画の素晴らしさであり、三谷幸喜の映画へのオマージュだったように思う。

私たちはいつも、「映画のワンシーンのような現実」を生きているのだ。


ザ・マジックアワー3

映画の素晴らしさは演技の善し悪しではなく、その心意気


そして、この映画の中で、私が最も心に残るセリフがある。

「映画は演技の善し悪しで決まるものではない。大切なのは作る側の心意気なんだよ」

それは、最後の大一番に向けて、売れない俳優村田が演技経験がなく不安そうにしている素人たちに言った一言だ。

それを制作する側が言ってしまうと、ちょっと言い訳にしか聞こえないが…。

でも、私にはその気持ちがすごく分かると思った。

私は昔から映画をたくさん観ていたが、若い頃は「下手な俳優は映画に出るな」と思っていた時期があった。

でも、最近は、そう思わなくなった。

俳優の演技がうまくても面白くない映画はあるし、逆に演技が下手でも面白い映画はたくさんある。

制作者側の思いがギッシリと詰まった映画は、人の心を打つし、そうじゃない映画は観ている人の心までは届かない。

監督、役者、スタッフがみんなで「良い映画を撮ろう」と思って作られた作品は、きっと誰かの心を打つ。

村田のセリフには、そんな思いが込められているんだろうと思った。

それは同時に、この映画には「たくさんのスタッフの思い」が込められているんですと言っているような気がした。



ザ・マジックアワー4

全ての景色が最も美しく見える瞬間「マジックアワー」


タイトルにある「マジックアワー」とは、映画で太陽が沈む寸前、全ての景色が美しく撮れる時間を指している言葉なんだとか。

この映画は、俳優たち、スタッフたち、全ての人々にとって「もっとも美しい瞬間」を写した映画だ。

マフィアのボスは全てを捨てて踊り子に恋をし、村田は主演俳優として有終の美を飾る。

そして、その脇役俳優のために小道具、大道具のスタッフ達が結集し、備後は映画監督として最高の仕事をする。

人生も映画と同じで、一生に一度は、最も美しい時である「マジックアワー」を迎える時がある。

私たちは、その時のために、日々を一生懸命に生きているのかもしれない。





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