ロマン・デュリス主演のフランス映画「彼は秘密の女ともだち」をWOWOWで観た。
女装をすることが喜びになった女装男子と、イキイキとした彼に次第に惹かれていく女性の物語。
【満足度 評価】:★★★★☆
「リリーのすべて」のソフトバージョン。女装男子が自分を見出して幸せになるまでのお話。
本当に自分に素直に、「自分らしく生きていくことの難しさ」と「人間の多様性」について考えさせられた作品。
いや~。面白い映画だったなぁ。最初から最後まで目が離せなかった。
出演:ロマン・デュリス、アナイス・ドゥムースティエ、ラファエル・ペルソナ
監督・脚本:フランソワ・オゾン 2014年製作 フランス映画
◆「彼は秘密の女ともだち」 Blu-ray
幼い頃からの親友ローラを失ったクレール(アナイス・ドゥムースティエ)。
しばらく、何も手につかない状態だったが、彼女のお葬式で「一生、ローラの夫ダヴィッドと子供の面倒を見る」と誓ったクレールは、夫ジル(ラファエル・ペルソナ)にもススメられ、ローラの家を訪ねる。
すると、そこには、観たことのない女性の後ろ姿が…。
その人に声をかけると、彼女は、ローラの夫ダヴィッド(ロマン・デュリス)だった…。

本当に輝いている人は、「自分らしく生きている人だ」といつも思う。
常に、自分がやりたいことや、目標をしっかりと見定め、それに向かってしっかりと歩んでいる人。
そういう人は、美しく輝く人だと思うし、自分もそんな風に生きていきたいなと思っている。
この映画の主人公ダヴィッドにも、同じことを感じた。
ダビッドは、女装が趣味の男性だ。
初めは興味本位で始めたことがったが、妻のローラがなくなり、赤ちゃんがママを恋いしがったことから、ママの振りをするようになり、本格的に女装をするようになった。
それ以来、ダヴィッドはイキイキと輝き始めて行くのが良く分かる。
お化粧の仕方はもちろん、立ち姿から歩き方まで、全てにおいて「女性らしさ」を追及している。
その探求心には、女性の私も「見習わなければ」と思わされるところがたくさんあった。
背中のムダ毛処理とか!!(笑)
そして、ダヴィッドの笑顔はキラキラと輝き、そのダヴィッドと一緒にいるクレールも影響されるようになる。

そのローラの親友クレールは、普通のOLだ。イケメンで立派は旦那様もいる。
しかし、幼い頃からずっと一緒に過ごしてきた親友のローラがいなくなって以来、喪失感を抱くようになった。
「何かが物足りない」とはいえ、夫に不満があるわけでもない。
そこへ現れたのは、ダヴィッドが女装したヴィルジニアだった。
ヴィルジニアはローラがいなくなった穴を埋めてくれる存在だった。
一緒にカフェでおしゃべりをし、買い物をして、映画を観る。
はじめは、ヴィルジニアがローラの代わりをしていたように思う。
そして、クレールはヴィルジニアに影響を受けて、今まで着たことのないような服を着たりして、再び人生が輝き始める。

しかし、クレールとヴィルジニアの楽しいだけの時間は終了する。
お互いが求め合い、必要とするようになり、「愛し合う」ようになる。
この微妙な心境の変化を描写するのが、この映画は非常にうまいと思う。
全てのシーンにおいて、ドキドキしてしまう。
クレールはローラを求めているのか、ヴィルジニアを求めているのかで混乱し、自分の感覚がおかしいのではないかと葛藤する。
そして、ヴィルジニアもクレールを愛する女性としてみるようになってしまったことで、ヴィルジニアからダヴィッドに戻る決心をする。
ところが、結局二人がお互いを求め合う気持ちが抑えきれず、目の前にある「常識」や「理性」、「偏見」の壁を超えて、本当の自分自身と出会えた時、ヴィルジニアは交通事故に遭ってしまう。

おとぎ話では、「眠れぬ森の美女」が王子様のキスで目覚めたように、
ヴィルジニアを目覚めさせたのは、クレールのカミングアウトだった。
あらゆる障壁を取り除き、「自分らしくあること」が何かに気付いたクレールは、必死の思いでヴィルジニアを目覚めさせる。
もちろん、その障壁を取り除くのは一瞬にできることではなく、それからも長い時間がかかったはずだ。
最後に、「7年後」の映像がある。
それは、彼らの周りを取り巻く全ての偏見を取り除き、2人が社会的な地位を得るのに7年かかったということだと思った。
男性が女装をしても、その人が女性を愛しても、また、彼を愛する女性がいても良い。
全ての人間には、多様性の自由がある。
最後に、三人が手をつないで歩く後ろ姿に心が温かくなる希望を感じた。
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◆「彼は秘密の女ともだち」 Blu-ray
女装をすることが喜びになった女装男子と、イキイキとした彼に次第に惹かれていく女性の物語。
【満足度 評価】:★★★★☆
「リリーのすべて」のソフトバージョン。女装男子が自分を見出して幸せになるまでのお話。
本当に自分に素直に、「自分らしく生きていくことの難しさ」と「人間の多様性」について考えさせられた作品。
いや~。面白い映画だったなぁ。最初から最後まで目が離せなかった。
出演:ロマン・デュリス、アナイス・ドゥムースティエ、ラファエル・ペルソナ
監督・脚本:フランソワ・オゾン 2014年製作 フランス映画
「彼は秘密の女ともだち」予告編 動画
(原作:UNE NOUVELLE AMIE/ 英題:THE NEW GIRLFRIEND)◆「彼は秘密の女ともだち」 Blu-ray
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あらすじ
幼い頃からの親友ローラを失ったクレール(アナイス・ドゥムースティエ)。
しばらく、何も手につかない状態だったが、彼女のお葬式で「一生、ローラの夫ダヴィッドと子供の面倒を見る」と誓ったクレールは、夫ジル(ラファエル・ペルソナ)にもススメられ、ローラの家を訪ねる。
すると、そこには、観たことのない女性の後ろ姿が…。
その人に声をかけると、彼女は、ローラの夫ダヴィッド(ロマン・デュリス)だった…。

感想(ネタバレあり) 自分らしく生きている人の美しさ
本当に輝いている人は、「自分らしく生きている人だ」といつも思う。
常に、自分がやりたいことや、目標をしっかりと見定め、それに向かってしっかりと歩んでいる人。
そういう人は、美しく輝く人だと思うし、自分もそんな風に生きていきたいなと思っている。
この映画の主人公ダヴィッドにも、同じことを感じた。
ダビッドは、女装が趣味の男性だ。
初めは興味本位で始めたことがったが、妻のローラがなくなり、赤ちゃんがママを恋いしがったことから、ママの振りをするようになり、本格的に女装をするようになった。
それ以来、ダヴィッドはイキイキと輝き始めて行くのが良く分かる。
お化粧の仕方はもちろん、立ち姿から歩き方まで、全てにおいて「女性らしさ」を追及している。
その探求心には、女性の私も「見習わなければ」と思わされるところがたくさんあった。
背中のムダ毛処理とか!!(笑)
そして、ダヴィッドの笑顔はキラキラと輝き、そのダヴィッドと一緒にいるクレールも影響されるようになる。

日常に何かが足りないOLのローラ
そのローラの親友クレールは、普通のOLだ。イケメンで立派は旦那様もいる。
しかし、幼い頃からずっと一緒に過ごしてきた親友のローラがいなくなって以来、喪失感を抱くようになった。
「何かが物足りない」とはいえ、夫に不満があるわけでもない。
そこへ現れたのは、ダヴィッドが女装したヴィルジニアだった。
ヴィルジニアはローラがいなくなった穴を埋めてくれる存在だった。
一緒にカフェでおしゃべりをし、買い物をして、映画を観る。
はじめは、ヴィルジニアがローラの代わりをしていたように思う。
そして、クレールはヴィルジニアに影響を受けて、今まで着たことのないような服を着たりして、再び人生が輝き始める。

友情が愛情に変わる時
しかし、クレールとヴィルジニアの楽しいだけの時間は終了する。
お互いが求め合い、必要とするようになり、「愛し合う」ようになる。
この微妙な心境の変化を描写するのが、この映画は非常にうまいと思う。
全てのシーンにおいて、ドキドキしてしまう。
クレールはローラを求めているのか、ヴィルジニアを求めているのかで混乱し、自分の感覚がおかしいのではないかと葛藤する。
そして、ヴィルジニアもクレールを愛する女性としてみるようになってしまったことで、ヴィルジニアからダヴィッドに戻る決心をする。
ところが、結局二人がお互いを求め合う気持ちが抑えきれず、目の前にある「常識」や「理性」、「偏見」の壁を超えて、本当の自分自身と出会えた時、ヴィルジニアは交通事故に遭ってしまう。

「カミングアウト」して自由になる生き方
おとぎ話では、「眠れぬ森の美女」が王子様のキスで目覚めたように、
ヴィルジニアを目覚めさせたのは、クレールのカミングアウトだった。
あらゆる障壁を取り除き、「自分らしくあること」が何かに気付いたクレールは、必死の思いでヴィルジニアを目覚めさせる。
もちろん、その障壁を取り除くのは一瞬にできることではなく、それからも長い時間がかかったはずだ。
最後に、「7年後」の映像がある。
それは、彼らの周りを取り巻く全ての偏見を取り除き、2人が社会的な地位を得るのに7年かかったということだと思った。
男性が女装をしても、その人が女性を愛しても、また、彼を愛する女性がいても良い。
全ての人間には、多様性の自由がある。
最後に、三人が手をつないで歩く後ろ姿に心が温かくなる希望を感じた。
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