オスカー・アイザック主演の映画「The Promise/君への誓い」を試写会で観た。
1914年、第一次世界大戦当時に実際に起きた、オスマン帝国によるアルメニア人虐殺を描く。
【満足度 評価】:★★★★☆
第一次世界大戦当時にこんなことが起きていたなんて知らなかった。
三角関係から始まって主人公たちに感情移入し、やがて戦争がやってくると、その戦争がまるで自分に起きていることのように感じた。
後半は涙なくしては観られなかった。
この感想にはエンディングに関するネタバレが含まれています。映画をご覧になってからお読みください。
◆ネット配信で観る:「THE PROMISE 君への誓い」(字幕版)
◆DVDで観る:「THE PROMISE 君への誓い」
…(「サバービコン 仮面を被った街」、「スター・ウォーズ/最後のジェダイ」「X-MEN:アポカリプス」「スター・ウォーズ/フォースの覚醒」、「ドライヴ」、「インサイド・ルーウィン・デイビス 名もなき男の歌」、「ワールド・オブ・ライズ」、「アレクサンドリア」、「アメリカン・ドリーマー 理想の代償」、「極悪の流儀」など)
〇シャルロット・ルボン
…(「ザ・ウォーク」、「マダム・マロリーと魔法のスパイス」など)
〇クリスチャン・ベール
…(「バイス」、「リベリオン」、「マニシスト」、「3時10分、決断の時」、「マネー・ショート 華麗なる大逆転」、「ファーナス/訣別の朝」、「ザ・ファイター」など)
〇アンジェラ・サラフィアン
〇ジャン・レノ
〇ショーレ・アグダシュルー
…(ドラマシリーズ「パニッシャー」など)
2016年製作 スペイン・アメリカ合作映画
1914年のオスマン帝国。
小さな田舎町で育ったアルメニア人のミカエル(オスカー・アイザック)は医者を志すも、医大に入学する金が無く、地元の有力者の娘・マラル(アンジェラ・サラフィアン)と婚約し、彼女の持参金でイスタンブールにある医大に入学する。
「必ず戻ってくるから、その時に結婚しよう」と約束して。
イスタンブールでは、同じくアルメニア人のアナ(シャルロット・ルボン)と、アメリカ人ジャーナリストのクリス(クリスチャン・ベール)のカップルと出会う。
その頃、オスマン帝国は第一次世界大戦に参戦し、戦場へ取材に向かうクリスはイスタンブールを離れることが多く、ミカエルとアナは恋に落ちる。
また、その頃、イスタンブールではアルメニア人を排斥する動きが始まっていた…。
ナチスドイツによるユダヤ人大虐殺(ホロコースト)と言われれば、きっと誰もが聞いたことがあり、酷い話だと思うことだろう。
そして、みな、その話を聞いたときには「もう、二度とこんな酷いことは起きないように」と願うのだが、人間は過去から学ぶことができず、その後も、人種差別や迫害、虐殺はいつも世界のどこかで起きている。
今回、この映画で描かれるのは、ホロコースト以前の1914年にオスマン帝国で起きたアルメニア人大虐殺である。
私は、オスマン帝国でそんなことが起きていたなんて知らなかった。
しかも、多くの犠牲者(150万人)を出しておきながら、トルコは現在も、その事実を認めようとしていないという。
ということは、きっと私だけでなく、多くの人にとってこれが「初めて知ること」なのかもしれない。
それだけでも、この映画の存在意義があり、より多くの人に見て欲しい理由の一つである。
「虐殺」にはとても暗くて重いイメージがるし、悲惨なできごとを扱っているけれども、この映画は人間の感情面にフォーカスをあてていて、とても感情移入しやすく、見やすくできている。
なので、身構えることなく観て欲しい作品なのだ。

物語の中心となるのは、主人公たちの三角関係である。
医学生のミカエルと、ミカエルが世話になっている叔父の家で家庭教師をしているアナ。
そして、アナのボーイフレンドでアメリカ人ジャーナリストのクリス。
ミカエルとアナは、共にアルメニア人だったことから意気投合。
ジャーナリストのクリスは戦場に出向いて家を空けることが多く、アナは寂しい思いをしていたことでミカエルと恋に落ちるようになる。
しかし、ミカエルには故郷に婚約者がいるのだが、アナに言い出せずにいた。
アナの気持ちわかるなぁ。
自分が「よそ者」の土地で同郷の人に会うと、それだけで嬉しくなってしまうし、恋に落ちる確率も高くなる気がする。
ミカエルとアナの間には、クリスの入り込めない感情のつながりのようなものがあり、やがてミカエルとアナを見守るようになる。
この「好きな人に恋人がいる」ことからスタートする三角関係は、きっと誰にとっても経験のある感情なのではないかと思う。
付き合っているパートナーがいながら、新たに出会った人を好きになってしまったり、恋人が他の人へ気持ちが揺らいでいってしまうこととか…。
観客は「あぁ、その気持ちわかるわぁ」と主人公たちに共感し、感情移入していく。
そこで戦争が起き、彼らの仲を引き裂いていく。
その時には、彼らに既に感情移入していたため、観客にとって「戦争や虐殺」という、本来なら遠くの世界で起きているようなことが、まるで自分の身に起きているような身近なこととして伝わってくる。
好きな人がある日突然姿を消したり、兵士として戦場に送られてしまったり。
そんな胸を引き裂かれるようなことが、この映画の中で起きている。
この映画の試写会に参加した時、監督のトークイベントがあり、その中で「『ドクトルジバゴ』のようなクラシックな恋愛映画を参考にした」と言っていた。
監督がそう言うように、これは昔からある、とてもクラシックな描き方だけど「戦争を身近に起きているできごと」として観客に感じてもらうように、導入部分に恋愛を描いているのだ。
もしかしたら、「戦争映画に恋愛感情はいらない」と思った人もいるかもしれないけれど、そこがあったからこそ、後半の戦争部分がより心に迫ったのだと思う。

戦争が起き、アルメニア人排除の動きが高まり、ミカエルはトルコ軍に徴兵されてしまう。
本来なら、医学生は免除されるはずなのに「アルメニア人だから」という理由で、無理やり連れていかれてしまう。
そして、ミカエルは他の強制収容されたアルメニア人たちと共に重労働をさせられる。
そこでアルメニア人による暴動が起き、その隙を狙ってミカエルは脱走し、故郷へと向かう。
そんなミカエルを助けたのは、クリスだった。
クリスからしたら、ミカエルは恋人を奪った相手。
しかし、クリスはミカエルを憎むどころか、自分の命を投げ出して助けようとする。
当然、心中は穏やかではなかったに違いない。
内心、クリスはミカエルを憎んだことだってあったはずだ。
しかし、クリスはアナの恋人である前に、一人の人間であり、平和と正義を望むジャーナリストなのだ。
そして、クリスはアメリカ大使館に助けを求める。
その行動が、後々ミカエルの命を助けることになる。
大使館はクリスをオスマン帝国軍からクリスを解放。
クリスはオスマン帝国からフランスへ脱出。
クリスからアルメニア人たちが虐殺されていることを知ると、フランス軍はオスマン帝国へアルメニア人たちを助けに向かう。
戦争が始まってから、クリスの「アルメニア人たちを助けたい」という思いには何度も感動して号泣してしまった。
「目の前にいる人を助けずにはいられない」という、居ても立っても居られない感じがとても良かった。
実際には、そんな簡単に大使館もフランス軍も動かないかもしれない。
しかし、問題はそこではなく、ここで示しているのは、1人の善意が行動を起こすことで大勢の人を助けることができるということなのだ。
他国(クリスはアメリカ人)の人も、目の前で悲惨なことが起きていたら、傍観者にならずに行動を起こせば多くの人を救うことができる。
戦争を反対することも、ジャーナリストが戦場で起きていることを告発するのも、「善意の行動」の一つである。
しかし、なぜ、いつの時代も
人種が、思想が、肌の色が違うからと言って、異なる人を排除しようとするのだろうか。
そして、なぜ、いつまで経っても、人は学ぼうとしないのか。
これは、第一次世界大戦当時を舞台にした映画だけれども、現代に通じる物語なのである。
この映画の中で、クリスの勇気ある行動が多くの人々を助けたように。
誰かの勇気ある行いが、多くの人を助けることができるかもしれないという可能性や希望を感じることができる。
もちろん、きれいごとだけではなく、それと同時に多くの善人たちが理不尽に殺され、亡くなっていくことも、戦争の側面として描かれている。
だからこそ、こういうことは二度と繰り返してはいけないのである。

その中で、とても印象に残ったセリフがある。
それは、家族を殺されてしまったミカエルが怒りに震え「復讐したい」と言った時に、アナがミカエルに言ったセリフである。
「あなたが生き抜くことが、彼らへの復讐になるのよ」
そのセリフが、この映画の全てを表しているように思った。
たとえ、酷い仕打ちにあって、悔しい思いをして、向かってくる相手を殺したとしても、何の解決にもならない。
彼らはその上の人たちから動かされている兵隊に過ぎない。
「虐殺してやる、滅亡させてやる」と言って向かってくる相手に悔しい思いをさせたいなら、生き延びて、豊かな人生を送り、民族を繁栄させるのが一番なのである。
「暴力」では何も解決しないのだ。
そのことについて、我々はそろそろ過去から学んでも良いのではと思う。
その後のミカエルの人生は、私たちに希望を与えてくれる。
たくさん悲しいことがあったけれど、生きていればきっといいことがある。
そう思えるミカエルの人生だったと思う。
本当に世の中から、このような理不尽なことで亡くなる人が一人もいなくなるような時代がくればいいなと思う。
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◆ネット配信で観る:「THE PROMISE 君への誓い」(字幕版)
◆DVDで観る:「THE PROMISE 君への誓い」
1914年、第一次世界大戦当時に実際に起きた、オスマン帝国によるアルメニア人虐殺を描く。
【満足度 評価】:★★★★☆
第一次世界大戦当時にこんなことが起きていたなんて知らなかった。
三角関係から始まって主人公たちに感情移入し、やがて戦争がやってくると、その戦争がまるで自分に起きていることのように感じた。
後半は涙なくしては観られなかった。
この感想にはエンディングに関するネタバレが含まれています。映画をご覧になってからお読みください。
目次
「The Promise 君への誓い」予告編 動画
(原題:The Promise)更新履歴・公開、販売情報
・2018年1月31日 試写会で観た感想を掲載。
・2019年2月17日 WOWOWでの放送に合わせて加筆・修正。
現在、DVD、ネット配信、共に販売中。
◆ネット配信で観る:「THE PROMISE 君への誓い」(字幕版)
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キャスト&スタッフ
出演者
〇オスカー・アイザック…(「サバービコン 仮面を被った街」、「スター・ウォーズ/最後のジェダイ」「X-MEN:アポカリプス」「スター・ウォーズ/フォースの覚醒」、「ドライヴ」、「インサイド・ルーウィン・デイビス 名もなき男の歌」、「ワールド・オブ・ライズ」、「アレクサンドリア」、「アメリカン・ドリーマー 理想の代償」、「極悪の流儀」など)
〇シャルロット・ルボン
…(「ザ・ウォーク」、「マダム・マロリーと魔法のスパイス」など)
〇クリスチャン・ベール
…(「バイス」、「リベリオン」、「マニシスト」、「3時10分、決断の時」、「マネー・ショート 華麗なる大逆転」、「ファーナス/訣別の朝」、「ザ・ファイター」など)
〇アンジェラ・サラフィアン
…(「ジュラシック・ワールド/炎の王国」など)
〇ジャン・レノ
〇ショーレ・アグダシュルー
…(ドラマシリーズ「パニッシャー」など)
監督
〇テリー・ジョージ2016年製作 スペイン・アメリカ合作映画

あらすじ
1914年のオスマン帝国。
小さな田舎町で育ったアルメニア人のミカエル(オスカー・アイザック)は医者を志すも、医大に入学する金が無く、地元の有力者の娘・マラル(アンジェラ・サラフィアン)と婚約し、彼女の持参金でイスタンブールにある医大に入学する。
「必ず戻ってくるから、その時に結婚しよう」と約束して。
イスタンブールでは、同じくアルメニア人のアナ(シャルロット・ルボン)と、アメリカ人ジャーナリストのクリス(クリスチャン・ベール)のカップルと出会う。
その頃、オスマン帝国は第一次世界大戦に参戦し、戦場へ取材に向かうクリスはイスタンブールを離れることが多く、ミカエルとアナは恋に落ちる。
また、その頃、イスタンブールではアルメニア人を排斥する動きが始まっていた…。

感想(ネタバレあり)
ホロコースト以前、第一次世界大戦当時に起きたアルメニア人大虐殺
ナチスドイツによるユダヤ人大虐殺(ホロコースト)と言われれば、きっと誰もが聞いたことがあり、酷い話だと思うことだろう。
そして、みな、その話を聞いたときには「もう、二度とこんな酷いことは起きないように」と願うのだが、人間は過去から学ぶことができず、その後も、人種差別や迫害、虐殺はいつも世界のどこかで起きている。
今回、この映画で描かれるのは、ホロコースト以前の1914年にオスマン帝国で起きたアルメニア人大虐殺である。
私は、オスマン帝国でそんなことが起きていたなんて知らなかった。
しかも、多くの犠牲者(150万人)を出しておきながら、トルコは現在も、その事実を認めようとしていないという。
ということは、きっと私だけでなく、多くの人にとってこれが「初めて知ること」なのかもしれない。
それだけでも、この映画の存在意義があり、より多くの人に見て欲しい理由の一つである。
「虐殺」にはとても暗くて重いイメージがるし、悲惨なできごとを扱っているけれども、この映画は人間の感情面にフォーカスをあてていて、とても感情移入しやすく、見やすくできている。
なので、身構えることなく観て欲しい作品なのだ。

主人公たちに感情移入することで、戦争がより身近になる
物語の中心となるのは、主人公たちの三角関係である。
医学生のミカエルと、ミカエルが世話になっている叔父の家で家庭教師をしているアナ。
そして、アナのボーイフレンドでアメリカ人ジャーナリストのクリス。
ミカエルとアナは、共にアルメニア人だったことから意気投合。
ジャーナリストのクリスは戦場に出向いて家を空けることが多く、アナは寂しい思いをしていたことでミカエルと恋に落ちるようになる。
しかし、ミカエルには故郷に婚約者がいるのだが、アナに言い出せずにいた。
アナの気持ちわかるなぁ。
自分が「よそ者」の土地で同郷の人に会うと、それだけで嬉しくなってしまうし、恋に落ちる確率も高くなる気がする。
ミカエルとアナの間には、クリスの入り込めない感情のつながりのようなものがあり、やがてミカエルとアナを見守るようになる。
この「好きな人に恋人がいる」ことからスタートする三角関係は、きっと誰にとっても経験のある感情なのではないかと思う。
付き合っているパートナーがいながら、新たに出会った人を好きになってしまったり、恋人が他の人へ気持ちが揺らいでいってしまうこととか…。
観客は「あぁ、その気持ちわかるわぁ」と主人公たちに共感し、感情移入していく。
そこで戦争が起き、彼らの仲を引き裂いていく。
その時には、彼らに既に感情移入していたため、観客にとって「戦争や虐殺」という、本来なら遠くの世界で起きているようなことが、まるで自分の身に起きているような身近なこととして伝わってくる。
好きな人がある日突然姿を消したり、兵士として戦場に送られてしまったり。
そんな胸を引き裂かれるようなことが、この映画の中で起きている。
この映画の試写会に参加した時、監督のトークイベントがあり、その中で「『ドクトルジバゴ』のようなクラシックな恋愛映画を参考にした」と言っていた。
監督がそう言うように、これは昔からある、とてもクラシックな描き方だけど「戦争を身近に起きているできごと」として観客に感じてもらうように、導入部分に恋愛を描いているのだ。
もしかしたら、「戦争映画に恋愛感情はいらない」と思った人もいるかもしれないけれど、そこがあったからこそ、後半の戦争部分がより心に迫ったのだと思う。

ひとりの人間の勇気ある行動が、多くの命を助ける姿に感動
戦争が起き、アルメニア人排除の動きが高まり、ミカエルはトルコ軍に徴兵されてしまう。
本来なら、医学生は免除されるはずなのに「アルメニア人だから」という理由で、無理やり連れていかれてしまう。
そして、ミカエルは他の強制収容されたアルメニア人たちと共に重労働をさせられる。
そこでアルメニア人による暴動が起き、その隙を狙ってミカエルは脱走し、故郷へと向かう。
そんなミカエルを助けたのは、クリスだった。
クリスからしたら、ミカエルは恋人を奪った相手。
しかし、クリスはミカエルを憎むどころか、自分の命を投げ出して助けようとする。
当然、心中は穏やかではなかったに違いない。
内心、クリスはミカエルを憎んだことだってあったはずだ。
しかし、クリスはアナの恋人である前に、一人の人間であり、平和と正義を望むジャーナリストなのだ。
そして、クリスはアメリカ大使館に助けを求める。
その行動が、後々ミカエルの命を助けることになる。
大使館はクリスをオスマン帝国軍からクリスを解放。
クリスはオスマン帝国からフランスへ脱出。
クリスからアルメニア人たちが虐殺されていることを知ると、フランス軍はオスマン帝国へアルメニア人たちを助けに向かう。
戦争が始まってから、クリスの「アルメニア人たちを助けたい」という思いには何度も感動して号泣してしまった。
「目の前にいる人を助けずにはいられない」という、居ても立っても居られない感じがとても良かった。
実際には、そんな簡単に大使館もフランス軍も動かないかもしれない。
しかし、問題はそこではなく、ここで示しているのは、1人の善意が行動を起こすことで大勢の人を助けることができるということなのだ。
他国(クリスはアメリカ人)の人も、目の前で悲惨なことが起きていたら、傍観者にならずに行動を起こせば多くの人を救うことができる。
戦争を反対することも、ジャーナリストが戦場で起きていることを告発するのも、「善意の行動」の一つである。
しかし、なぜ、いつの時代も
人種が、思想が、肌の色が違うからと言って、異なる人を排除しようとするのだろうか。
そして、なぜ、いつまで経っても、人は学ぼうとしないのか。
これは、第一次世界大戦当時を舞台にした映画だけれども、現代に通じる物語なのである。
この映画の中で、クリスの勇気ある行動が多くの人々を助けたように。
誰かの勇気ある行いが、多くの人を助けることができるかもしれないという可能性や希望を感じることができる。
もちろん、きれいごとだけではなく、それと同時に多くの善人たちが理不尽に殺され、亡くなっていくことも、戦争の側面として描かれている。
だからこそ、こういうことは二度と繰り返してはいけないのである。

「生き延びること」が復讐になる
その中で、とても印象に残ったセリフがある。
それは、家族を殺されてしまったミカエルが怒りに震え「復讐したい」と言った時に、アナがミカエルに言ったセリフである。
「あなたが生き抜くことが、彼らへの復讐になるのよ」
そのセリフが、この映画の全てを表しているように思った。
たとえ、酷い仕打ちにあって、悔しい思いをして、向かってくる相手を殺したとしても、何の解決にもならない。
彼らはその上の人たちから動かされている兵隊に過ぎない。
「虐殺してやる、滅亡させてやる」と言って向かってくる相手に悔しい思いをさせたいなら、生き延びて、豊かな人生を送り、民族を繁栄させるのが一番なのである。
「暴力」では何も解決しないのだ。
そのことについて、我々はそろそろ過去から学んでも良いのではと思う。
その後のミカエルの人生は、私たちに希望を与えてくれる。
たくさん悲しいことがあったけれど、生きていればきっといいことがある。
そう思えるミカエルの人生だったと思う。
本当に世の中から、このような理不尽なことで亡くなる人が一人もいなくなるような時代がくればいいなと思う。
★Twitterでも映画や海外ドラマの情報を発信しています~。
toe@とにかく映画が好きなんです@pharmacy_toe
今日はオスカー・アイザックとクリスチャン・ベイル共演の「THE PROMISE 君への誓い」の試写会
2018/01/24 18:12:20
テリー・ジョージ監督のトークショー付き (^-^)
楽しみ ♫ https://t.co/BZ29FbnxN7
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