レオナルド・ディカプリオがアカデミー賞で主演男優賞を受賞した「レヴェナント:蘇りし者」を観た。

息子を殺され、凍土に放置された男が、復讐のために立ち上がる話。

満足度 評価】:★★★★☆

凄まじい人生だったーーー。

しかし、私にはその凄まじい人生に衝撃を受けるよりも、自然と共に生きている姿に共感した映画だった。

「レヴェナント:蘇りし者」予告編 動画

(原題:THE REVENANT)





原案「レヴェナント 蘇えりし者 」

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あらすじ


アメリカの西部。

仲間たちと狩りに行った最中、熊に襲われ瀕死の重傷を負ったヒュー・グラス(レオナルド・ディカプリオ)は、凍土が広がる荒野に息子のホークと、フィッツジェラルド(トム・ハーディ)、ブリジャー(ウィル・ポールター)と共に置き去りにされてしまう。

さらに、グラスの先が長くないと思ったフィッツジェラルドは、ホークを殺し、グラスを生き埋めにし、ブリジャーと共に仲間の元へと帰っていく。

しかし、奇跡的に一命をとりとめたグラスは、凍土をさまよいながら、フィッツジェラルドへの復讐のために彼の元へと向かう…。

レヴェナント2

感想(ネタバレあり) 蘇りし者、グラスの凄まじい人生


この話、本当にあった話だと言われている。

言われているというのは、アメリカでは、古くから口承伝承で伝えられてきた物語だそうで。

これ、本当だったら、相当に凄まじいぜーーー。このグラスの人生!!

クマに襲われ、瀕死の重体になり、ネイティブアメリカンとのハーフの息子は殺され、復讐のために地の底から這いあがる。

そこで、彼の人生は終わらない。

崖から谷底に落ちても大した怪我もなく生きていて、寒さに耐えきれず馬の内臓を切り出して、その体の中で暖を取る。

すごいよねぇぇぇぇ。そのサバイバル魂。

生き抜くためならなんでもするんだから。


レヴェナント:蘇りし者6


「自然に生かされる男」グラスに共感


しかし、私が、この映画を観ながら共感を受けたのは、そのグラスの凄まじいサバイバル魂ではない。

彼は「自然に生かされている」と感じたこと。

木々が会話をし、川が彼を移動させながら、「この男を生かそうかどうしようか」と相談しているように、私には見えた。

なぜなら、グラスがクマに襲われた時も、馬の体で暖を取った時も、木々はそこにいて、しっかりとグラスを見守り、結局、彼を生かしている。

日本で言う、神羅万象、全ての自然現象には神がいるという「八百万の神」を、そこに感じて、そこにすごく共感した。

また、坂本龍一が、深い森とその中に血液のように流れる川に音楽をつけているんだけど、これが、まさに神々しい音楽で、ますます、自然=神度がアップしている。

人は、自然に見つめられ、生かされている。

何があっても生きているのは、人、それぞれに理由があるんだ。

私は、そう思った。

レヴェナント:蘇りし者5

森羅万象の神は彼に味方する


それは、ラストのフィッツジェラルドと、グラスの死闘にも感じられた。

グラスと共に、フィッツジェラルドの捜索に向かったヘンリー隊長(ドーナル・グリーソン)だったが、フィッツジェラルドに待ち伏せされてしまう。

殺された隊長を見つけたグラスの怒りを表すかのように、山は壮大な雪崩を起こす。
(この雪崩は偶然だったのか?それとも雪崩を起こしたのか…。そこもまた自然の不思議なところ)

さらに、フィッツジェラルドを追い詰め、最後の一撃を加えた後、彼は、川へフィッツジェラルドを流す。

その時、グラスは「自然にゆだねよう」という言葉を吐く。

そして、川は、フィッツジェラルドを彼の敵の元へと流していく。

やっぱり、グラスは自然と共に生き、命を自然に任せているんだなと思った瞬間だった。

最後、森は彼の前に愛する妻を表す。

彼は、そのまま、妻の元へと行ってしまうのか…。それとも、新しい人生が待っているのか…。

私は、新しい人生が待っていると思ったんだけどなぁ…。


レヴェナント:蘇りし者4

出演者は、レオナルド・ディカプリオ、トム・ハーディ、監督はアレハンドロ・G・イニャリトゥ


主演のグラスを演じるのは、レオナルド・ディカプリオ

この映画の演技で、アカデミー賞主演男優賞を受賞している。

以前から、環境保護をライフワークにしていることで知られたディカプリオにとって、この「森と共に生きる男グラス」は演じるべき男だったんだろうなぁ。

まさに、森が彼を呼んでいるように思えた。

さらに、その演技でオスカーを取れたのも、まさに運命だったように思う。

他の出演作には「インセプション」、「ワールド・オブ・ライズ」、「華麗なるギャッツビー」、「ジャンゴ 繋がれざる者」など

レヴェナント:蘇りし者3



グラスの復讐の相手フィッツジェラルドを演じたのは、トム・ハーディ

トム・ハーディは、こういう野性味溢れる役がピッタリだよね。

次回作で「X-MEN」のウルヴァリン役を卒業するヒュー・ジャックマンは、「次のウルヴァリンは誰が良いか?」の質問に、トム・ハーディを指名したと聞いたことがある。

分かるわーー。

すごいウルヴァリンっぽいよね。

他の出演作には、「ダンケルク」、「マッドマックス 怒りのデス・ロード」、「ウォーリアー」、「裏切りのサーカス」、「インセプション」、「ロンドン・ロード ある殺人に関する証言」など

レヴェナント:蘇りし者


監督は、アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ

最近、この人が撮った作品は、必ずと言っていい程アカデミー賞の作品賞候補になっている。

どのテーマに対しても、キチンとした世界観を持っているのが、この人の素晴らしいところ。

さまざまなテーマにそれぞれの世界観を持ち、画面の隅から隅まで、その世界観をぶらせることなく映像化できる人はなかなかいない。

だからこその評価だと思うけど、その映画に出ている人たちは、彼の世界観を理解するのがさぞかし大変なんだろうなぁと思う。

しかし、それをしっかりと表現したからこその、ディカプリオ主演男優賞なのだと思う。

他の監督作には、「バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)」、「バベル」、「21g」など

レヴェナント:蘇りし者2

「移民の国」アメリカの原点がここにある


「移民は国へ帰れ」だの、「イスラム教信者はこの国から出ていけ」と言って人気が出ているアメリカの大統領候補がいる。

911以降、彼が出現する前から、アメリカは保守化が進み移民が住みづらくなっている。

でも、この映画を見ると、「そもそも、この国はネイティブアメリカンのものじゃないか」「だったら、ネイティブアメリカンに国を返せ」と言いたくなってしまう。

そんな中、グラスはネイティブアメリカンの妻を持ち、彼らと共に生活していた。

しかし、そのために、フィッツジェラルドのような偏見男から、酷いことを言われ、息子には「透明人間になれ」と言い聞かせて生活している。

本当は彼らの土地なのに、白人たちから猿と言われ、住みづらくなっているという矛盾。

これは、メキシコ出身の移民でありながら、アメリカで映画監督をするイニャリトゥのアメリカへの思いが反映されているでは…と思った。

そもそもが移民で構成された国のはずで、「誰もが夢を叶える国」だったのに。

世界中の人が、成功を夢見て行く国で移民が夢を叶えることは、もうないんだろうか…。



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