ヒュー・グラント主演の映画「Re:LIFE~リライフ~」をWOWOWで観た。
ハリウッドの売れない脚本家が、お金のためにNY郊外の田舎町にある大学で講師をすることで、自分の人生を見つめ直し始める。
【満足度 評価】:★★★☆☆(3.5)
人生、必死になって走り続けることも必要だけど、時にはちょっと立ち止まって考える時間も大切。
一息ついて立ち止まって、初めて見えてくることもある。
◆Re:LIFE~リライフ~ Blu-ray
…(「パディントン2」、「マダム・フローレンス!夢見るふたり」、「コードネーム U.N.C.L.E.」、「トゥー・ウィークス・ノーティス」、ドラマシリーズ「英国スキャンダル~セックスと陰謀のソープ事件」など)
〇マリサ・トメイ
…(「スパイダーマン:ホームカミング」、「キャプテン・アメリカ/シビル・ウォー」、「マネー・ショート 華麗なる大逆転」など)
〇J・K・シモンズ
…(「フロントランナー」、「ネイビーシールズ ナチスの金塊を奪還せよ!」、「パトリオット・デイ」、「ザ・コンサルタント」、「セッション」、「マーダー・オブ・キャット」、ドラマシリーズ「カウンターパート/暗躍する分身」など)
〇ベラ・ヒースコート
…(「高慢と偏見とゾンビ」、「ネオン・デーモン」など)
…(「ラブソングができるまで」、「デンジャラス・ビューティ」、「トゥー・ウィークス・ノーティス」など)
2014年製作 アメリカ映画

キース・マイケルズ(ヒュー・グラント)は売れない脚本家。
お金も底を突いた頃、エージェントが持ってきた仕事はNY郊外の田舎町にある大学で講師をする仕事。
生活費のために引き受けた仕事だったが、やる気が起きず、生徒が書いた脚本を読んで、受講する生徒を選抜するはずが、見た目がかわいい女子ばかりを選んでしまう。
その中には、彼が引っ越してきた日に肉体関係を結んだカレン(ベラ・ヒースコート)も含まれていた…。

私がこのブログを書き始める前は、東京にある某IT会社で、文字通り馬車馬のように仕事をしていた。
毎晩、深夜12時まで働き、2時間かけて家に帰り、翌朝10時には出社するという毎日を6~7年続けていた。
しかし、やはり身体は正直者で、体調不良が続いたために退社。
その後、人間ドッグで検査したら、直径20cmもの巨大な筋腫が見つかってしまった。
そこから病院通いが続き、病院へ行かない日は映画を観る生活になったので、記録を残すつもりでこのブログを書き始めた。
そこから、1年半が経過し、ありがたいことに未だにこのブログを書き続けている。
私にとっては、「病気がきっかけで退社」した時が、私の人生の再スタート地点だ。
走り続けていた時は、それなりに充実感があったけど、毎日、毎時、毎分、毎秒に追われ、心の中ではいつも「助けてくれ」と思っていた。
それが、今では全く違う生活を送っているが、その当時以上に、日々に充実感を感じている。
本当に仕事を辞めて良かったと思うことはあっても、あの頃に戻りたいと思うことはない。

この映画の主人公キース・マイケルズは脚本家。
15年前に書いた脚本が、なんとオスカーを受賞!!
しかし、それからだんだん落ち目へと転落していく…。
脚本を書いてはせっせと脚本を映画制作会社に売りに行くが、どこも買ってくれない。
そんな彼の元へ、エージェントが仕事を見つけてきた。
それは、田舎にある大学の講師の仕事だった。
「私はオスカー脚本家だ」「天職は脚本家だ」と思っていた彼に転機がやってきた。
神がキースにくれたのは、「休め」の時間。
脚本を執筆する生活から少し離れて、他人の脚本を読むという時間を与えられた。
これまでやってきたことを全てストップし、新しい生活の始まり。
これが、彼にとっては人生再スタートの瞬間だった。

私がこの映画を観ながら素晴らしいなぁと思ったのは、キースの新人脚本家を思う心の広さだった。
それは、キースが男子生徒クレムの才能を発掘した瞬間に現れている。
今すぐに、喉から手が出るぐらいハリウッドに戻りたかったキース。
当然、心にゆとりがないはずで、他人の脚本なんかちゃんと読んで講評している余裕なんかないはず。
むしろ、ひねりつぶすことだってできるのに。
それなのに、クレムの脚本を読んで、「これはいける!」と思った瞬間から、彼に脚本の指導をした上で、エージェントにはしっかりと彼の名前で紹介をしている。
これ、講師なら当たり前の行動かもしれないけど、キースはかつて甘い蜜を吸い、隙あらばハリウッドに戻りたいと思った人間で、自分のライバル、もしくは自分を超えるかもしれない才能を積極的にエージェントに紹介している。
これ、すごいなと思った。
こんなに素直に自分のライバルをエージェントに紹介するなんて、なかなかできることじゃないよと思った。
そこで、もしかしたら、彼は、「才能を発掘する自分の才能」に目覚めたのかもしれない。
自分が脚本家として名声を得ることよりも、誰かの才能を後押しすることの方が自分に向いているのかもしれないと感じたのかもしれない。
そのクレムの才能を発掘した瞬間が、キースにとっての「第二の人生の目覚め」の瞬間だったのかもしれない。
キースの人生を彼の脚本講座風に言うなら、第一節はハリウッドでオスカーを受賞するまで、第二節は田舎の大学で講師の面白さに目覚めるまでだったんだなぁ。

この映画の監督マーク・ローレンスと主演ヒュー・グラントのコンビは、サンドラ・ブロック共演の「トゥー・ウィークス・ノーティス」、ドリュー・バリモア共演の「ラブソングができるまで」、サラ・ジェシカ・パーカー共演の「噂のモーガン夫妻」に続き、4度目なんだとか。
なるほどね。
ヒュー・グラントがとても肩の力が抜けてて、フランクでとても良い感じなのは、演じ慣れている相手とだからなんだね。
そのヒュー・グラントだからこそ、大学生の女の子に手を出しても「もう。しょうがないなぁ」って思っちゃうし、生徒を顔で選んでも、「あぁやっぱりね」ぐらいにしか思わない。
なんというか、ちっとも嫌味じゃなく、いやらしさも感じない。
ヒュー・グラントっていうのは、本当に生まれもったチャーミングさで得をしている人だなぁと思う(笑)
共演は、マリサ・トメイ。
彼女の天真爛漫な明るさが大好き。
今回も、時には厳しく、時には優しくキースに助言する彼女がとても素敵だった。
これから始まる「スパイダーマン」新シリーズのメイおばさん役も楽しみ。
そして、さらに、J・K・シモンズ。
家族の話をすると、思わずウルッとしちゃう学科長さん。
「セッション」の時から180度展開したキャラクターが良かったなぁ。
あんなお父さんがいたら、娘たちは幸せだよねぇ~。

何かに行き詰った時、もうダメだと思った時。
ぼんやりと座っているだけでは何も解決しない。
この映画のキースのように、電気料金が払えなくなるのがオチだ。
そんな時は、私がこのブログを書き始めたように、キースが田舎町の大学に行ったように。
何か、環境を変えて新しいことを始めてみると良い。
すると、自分では気づいていない何かに気付かされる瞬間がきっと来ると思う。
外へ出て、知らない人と話をしたり、新しいことをしてみたり。
何もすることが無いからこそ、外に出て何かしてみる、新しい空気を吸ってみるということが必要なんだと思う。
すると、いつの間にか、行き止まりだと思っていた壁がそうじゃなく、そこから開ける新しい世界が見えてくると思う。
キースの人生は、第二節が終わり、第三節はホリー(マリサ・トメイ)との新しい人生が待っている…んだと思う。
↓ 人気ブログランキングに参加しています。クリックをお願いします

映画 ブログランキングへ

にほんブログ村
◆Re:LIFE~リライフ~ Blu-ray
ハリウッドの売れない脚本家が、お金のためにNY郊外の田舎町にある大学で講師をすることで、自分の人生を見つめ直し始める。
【満足度 評価】:★★★☆☆(3.5)
人生、必死になって走り続けることも必要だけど、時にはちょっと立ち止まって考える時間も大切。
一息ついて立ち止まって、初めて見えてくることもある。
「Re:LIFE~リライフ~」予告編 動画
(原題:THE REWRITE)◆Re:LIFE~リライフ~ Blu-ray
![]() |
新品価格 |

キャスト&スタッフ
出演者
〇ヒュー・グラント…(「パディントン2」、「マダム・フローレンス!夢見るふたり」、「コードネーム U.N.C.L.E.」、「トゥー・ウィークス・ノーティス」、ドラマシリーズ「英国スキャンダル~セックスと陰謀のソープ事件」など)
〇マリサ・トメイ
…(「スパイダーマン:ホームカミング」、「キャプテン・アメリカ/シビル・ウォー」、「マネー・ショート 華麗なる大逆転」など)
〇J・K・シモンズ
…(「フロントランナー」、「ネイビーシールズ ナチスの金塊を奪還せよ!」、「パトリオット・デイ」、「ザ・コンサルタント」、「セッション」、「マーダー・オブ・キャット」、ドラマシリーズ「カウンターパート/暗躍する分身」など)
〇ベラ・ヒースコート
…(「高慢と偏見とゾンビ」、「ネオン・デーモン」など)
監督
〇マーク・ローレンス…(「ラブソングができるまで」、「デンジャラス・ビューティ」、「トゥー・ウィークス・ノーティス」など)
2014年製作 アメリカ映画

あらすじ
キース・マイケルズ(ヒュー・グラント)は売れない脚本家。
お金も底を突いた頃、エージェントが持ってきた仕事はNY郊外の田舎町にある大学で講師をする仕事。
生活費のために引き受けた仕事だったが、やる気が起きず、生徒が書いた脚本を読んで、受講する生徒を選抜するはずが、見た目がかわいい女子ばかりを選んでしまう。
その中には、彼が引っ越してきた日に肉体関係を結んだカレン(ベラ・ヒースコート)も含まれていた…。

感想(ネタバレあり)
人生の再スタート
私がこのブログを書き始める前は、東京にある某IT会社で、文字通り馬車馬のように仕事をしていた。
毎晩、深夜12時まで働き、2時間かけて家に帰り、翌朝10時には出社するという毎日を6~7年続けていた。
しかし、やはり身体は正直者で、体調不良が続いたために退社。
その後、人間ドッグで検査したら、直径20cmもの巨大な筋腫が見つかってしまった。
そこから病院通いが続き、病院へ行かない日は映画を観る生活になったので、記録を残すつもりでこのブログを書き始めた。
そこから、1年半が経過し、ありがたいことに未だにこのブログを書き続けている。
私にとっては、「病気がきっかけで退社」した時が、私の人生の再スタート地点だ。
走り続けていた時は、それなりに充実感があったけど、毎日、毎時、毎分、毎秒に追われ、心の中ではいつも「助けてくれ」と思っていた。
それが、今では全く違う生活を送っているが、その当時以上に、日々に充実感を感じている。
本当に仕事を辞めて良かったと思うことはあっても、あの頃に戻りたいと思うことはない。

売れない脚本家。大学講師になる。
この映画の主人公キース・マイケルズは脚本家。
15年前に書いた脚本が、なんとオスカーを受賞!!
しかし、それからだんだん落ち目へと転落していく…。
脚本を書いてはせっせと脚本を映画制作会社に売りに行くが、どこも買ってくれない。
そんな彼の元へ、エージェントが仕事を見つけてきた。
それは、田舎にある大学の講師の仕事だった。
「私はオスカー脚本家だ」「天職は脚本家だ」と思っていた彼に転機がやってきた。
神がキースにくれたのは、「休め」の時間。
脚本を執筆する生活から少し離れて、他人の脚本を読むという時間を与えられた。
これまでやってきたことを全てストップし、新しい生活の始まり。
これが、彼にとっては人生再スタートの瞬間だった。

新しい才能を世に送り出す快感を知る
私がこの映画を観ながら素晴らしいなぁと思ったのは、キースの新人脚本家を思う心の広さだった。
それは、キースが男子生徒クレムの才能を発掘した瞬間に現れている。
今すぐに、喉から手が出るぐらいハリウッドに戻りたかったキース。
当然、心にゆとりがないはずで、他人の脚本なんかちゃんと読んで講評している余裕なんかないはず。
むしろ、ひねりつぶすことだってできるのに。
それなのに、クレムの脚本を読んで、「これはいける!」と思った瞬間から、彼に脚本の指導をした上で、エージェントにはしっかりと彼の名前で紹介をしている。
これ、講師なら当たり前の行動かもしれないけど、キースはかつて甘い蜜を吸い、隙あらばハリウッドに戻りたいと思った人間で、自分のライバル、もしくは自分を超えるかもしれない才能を積極的にエージェントに紹介している。
これ、すごいなと思った。
こんなに素直に自分のライバルをエージェントに紹介するなんて、なかなかできることじゃないよと思った。
そこで、もしかしたら、彼は、「才能を発掘する自分の才能」に目覚めたのかもしれない。
自分が脚本家として名声を得ることよりも、誰かの才能を後押しすることの方が自分に向いているのかもしれないと感じたのかもしれない。
そのクレムの才能を発掘した瞬間が、キースにとっての「第二の人生の目覚め」の瞬間だったのかもしれない。
キースの人生を彼の脚本講座風に言うなら、第一節はハリウッドでオスカーを受賞するまで、第二節は田舎の大学で講師の面白さに目覚めるまでだったんだなぁ。

相変わらずナンパなヒュー・グラント、裸足で踊るマリサ・トメイ、泣き虫なJ・K・シモンズ
この映画の監督マーク・ローレンスと主演ヒュー・グラントのコンビは、サンドラ・ブロック共演の「トゥー・ウィークス・ノーティス」、ドリュー・バリモア共演の「ラブソングができるまで」、サラ・ジェシカ・パーカー共演の「噂のモーガン夫妻」に続き、4度目なんだとか。
なるほどね。
ヒュー・グラントがとても肩の力が抜けてて、フランクでとても良い感じなのは、演じ慣れている相手とだからなんだね。
そのヒュー・グラントだからこそ、大学生の女の子に手を出しても「もう。しょうがないなぁ」って思っちゃうし、生徒を顔で選んでも、「あぁやっぱりね」ぐらいにしか思わない。
なんというか、ちっとも嫌味じゃなく、いやらしさも感じない。
ヒュー・グラントっていうのは、本当に生まれもったチャーミングさで得をしている人だなぁと思う(笑)
共演は、マリサ・トメイ。
彼女の天真爛漫な明るさが大好き。
今回も、時には厳しく、時には優しくキースに助言する彼女がとても素敵だった。
これから始まる「スパイダーマン」新シリーズのメイおばさん役も楽しみ。
そして、さらに、J・K・シモンズ。
家族の話をすると、思わずウルッとしちゃう学科長さん。
「セッション」の時から180度展開したキャラクターが良かったなぁ。
あんなお父さんがいたら、娘たちは幸せだよねぇ~。

人生に行き詰った時は、今までしてこなかったことにチャレンジしてみよう
何かに行き詰った時、もうダメだと思った時。
ぼんやりと座っているだけでは何も解決しない。
この映画のキースのように、電気料金が払えなくなるのがオチだ。
そんな時は、私がこのブログを書き始めたように、キースが田舎町の大学に行ったように。
何か、環境を変えて新しいことを始めてみると良い。
すると、自分では気づいていない何かに気付かされる瞬間がきっと来ると思う。
外へ出て、知らない人と話をしたり、新しいことをしてみたり。
何もすることが無いからこそ、外に出て何かしてみる、新しい空気を吸ってみるということが必要なんだと思う。
すると、いつの間にか、行き止まりだと思っていた壁がそうじゃなく、そこから開ける新しい世界が見えてくると思う。
キースの人生は、第二節が終わり、第三節はホリー(マリサ・トメイ)との新しい人生が待っている…んだと思う。
↓ 人気ブログランキングに参加しています。クリックをお願いします

映画 ブログランキングへ

にほんブログ村

◆Re:LIFE~リライフ~ Blu-ray
![]() |
新品価格 |








コメント