ベン・アフレック主演・脚本・監督の映画「ザ・タウン」を観た。
アメリカで最も銀行強盗が多いとされる街、ザ・タウンで育ち、銀行強盗となった4人組の行く末を描く。
途中までは面白くて、かなり引き込まれて見ていたんだけど、終わり方に納得がいかず、結局のところ、「まぁまぁな映画」っていう評価になってしまった。
残念。
◆「ザ・タウン」DVD
◆原作本「強盗こそ、われらが宿命(さだめ)」(上)
◆「強盗こそ、われらが宿命(さだめ)」(下)
全米で最も銀行強盗の多い町、ボストンのチャールズタウンで生まれ育ったダグ(ベン・アフレック「夜に生きる」「ザ・コンサルタント」「ゴーン・ガール」「世界で一番パパが好き」「バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生」「アルゴ」「ペイチェック 消された記憶」)は、幼い頃から兄弟のように育った親友のジェム(ジェレミー・レナー「ウインド・リバー」「メッセージ」「ミッション:インポッシブル」「アベンジャーズ」)と共に、銀行強盗をして生活している。
ある時、警備に取り囲まれた時の対策に、人質として誘拐したクレア(レベッカ・ホール「トランセンデンス」)が、解放後も自分たちのことを警察に話さないかどうかの監視をしていたが、ダグは彼女に恋をしてしまう。
仲間には秘密にしてクレアと付き合い始めたダグだったが、そのことが仲間や、FBI捜査官のフローリー(ジョン・ハム「ベイビー・ドライバー」、「地球が静止する日」)に次第に知られてしまう・・・。

ボストンで育ったベン・アフレックが、ボストン愛を込めて作ったと思われる、この映画「ザ・タウン」は、ボストンにあるチャールズタウンにはびこる犯罪の温床について描いている。
全米で最も銀行強盗が多く、地元の不良は迷うことなく銀行強盗になる。
彼らの多くは、アイルランド系移民であり、家族、親戚が同じ道を歩むものが多い。
そんな町しか知らない主人公のダグは、銀行強盗稼業から足を洗い、知らない土地で新たな人生を歩むことを本気で考え始めるというお話。

んーーーー。ベン・アフレック、意外とロマンチストで夢見る乙女なんだなぁって思った。
後半、ダグがクレアに向かって、「二人でどこか遠くに行かないか」と言い出したあたりから、「むむっ??」って思ったんだよね。
「何、絵空事言ってんの??」って。
ダグが、外の世界を夢見ることは勝手だけど、さんざん人を殺して、友人たちは殺されて、自分だけ良い思いしようっていうのは、虫が良すぎるよねって思った。
それでも、ダグは悪くない、育った環境が悪いんだとでも言うんだろうか。
そんなこと言ったら、911のテロリストは育った環境が悪いからテロリストになったんだ。
だから、逃がしてやろうって思うだろうか。
そうじゃないよねぇ。
ダグが、お花畑で暮らしたいっていう夢を観るのは自由だし、育った環境が悪いのも良く分かる。
でも、いくらなんでも、FBIもそんなに無能じゃないし、何より犯した罪の報いを受けるべきだと私は思う。
人生は、「今までやったことは全て懺悔しますから、助けてください」とお願いして、誰かが助けてくれるものではない。
因果応報。犯した罪は、きちんと償うのが人生だ。
途中までは、その犯罪の温床になっている街の事情を知ったり、強盗シーンやカーチェイスも面白く観てたんだけど、そのダグの描き方の甘さに私はついていけなかった。

しかし、豪華な俳優たちの共演には、とても楽しませてもらった。
中でも、ジェレミー・レナーの狂気溢れる演技が最高だったなぁ。
「ミッション:インポッシブル」に「アベンジャーズ」と、世界を救うお仕事で忙しそうだけど(笑)、時には、こういう個性ある演技を見せられるお仕事もして欲しいところ。
それに、嬉しかったのは、久しぶりに観たピート・ポスルスウェイト(「ロスト・ワールド/ジュラシック・パーク」、「インセプション」)。
残念ながら、この作品が遺作となってしまった。
↓ 残念ながら、この作品が遺作となってしまったピート・ポスルスウェイト

久しぶりに観て、やっぱり素敵な俳優さんだなぁ、もっと観たいなぁと思った。
そして、ワンシーンだけだけどクリス・クーパー(「カーズ/クロスロード」(声の出演)「夜に生きる」「雨の日は会えない、晴れた日は君を想う」「8月の家族たち」「遠い空の向こうに」「シービスケット」)
やはり、俳優が監督する作品って、良い役者さん使うなぁと思うんだよね。
同業者って、いい仕事する人が分かるんだろうなぁ。

大のレッドソックスファンで、ボストン愛に溢れるベン・アフレックが、このチャールズタウンのことを憂いているのは、良く分かる。
だったら、昔から続いてきた土地が犯罪者を産み育てているのが悪いと描くのではなく、どうやったら、その土地をクリーンにできるのかを考えて欲しかった。
ボストンが産んだスターの言うことには、きっとボストンも耳を貸すはずだから。
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◆原作本「強盗こそ、われらが宿命(さだめ)」(上)
◆「強盗こそ、われらが宿命(さだめ)」(下)
アメリカで最も銀行強盗が多いとされる街、ザ・タウンで育ち、銀行強盗となった4人組の行く末を描く。
途中までは面白くて、かなり引き込まれて見ていたんだけど、終わり方に納得がいかず、結局のところ、「まぁまぁな映画」っていう評価になってしまった。
残念。
「ザ・タウン」予告編 動画
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あらすじ
全米で最も銀行強盗の多い町、ボストンのチャールズタウンで生まれ育ったダグ(ベン・アフレック「夜に生きる」「ザ・コンサルタント」「ゴーン・ガール」「世界で一番パパが好き」「バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生」「アルゴ」「ペイチェック 消された記憶」)は、幼い頃から兄弟のように育った親友のジェム(ジェレミー・レナー「ウインド・リバー」「メッセージ」「ミッション:インポッシブル」「アベンジャーズ」)と共に、銀行強盗をして生活している。
ある時、警備に取り囲まれた時の対策に、人質として誘拐したクレア(レベッカ・ホール「トランセンデンス」)が、解放後も自分たちのことを警察に話さないかどうかの監視をしていたが、ダグは彼女に恋をしてしまう。
仲間には秘密にしてクレアと付き合い始めたダグだったが、そのことが仲間や、FBI捜査官のフローリー(ジョン・ハム「ベイビー・ドライバー」、「地球が静止する日」)に次第に知られてしまう・・・。

感想(ネタバレあり) 全米一銀行強盗を生み出す町の話
ボストンで育ったベン・アフレックが、ボストン愛を込めて作ったと思われる、この映画「ザ・タウン」は、ボストンにあるチャールズタウンにはびこる犯罪の温床について描いている。
全米で最も銀行強盗が多く、地元の不良は迷うことなく銀行強盗になる。
彼らの多くは、アイルランド系移民であり、家族、親戚が同じ道を歩むものが多い。
そんな町しか知らない主人公のダグは、銀行強盗稼業から足を洗い、知らない土地で新たな人生を歩むことを本気で考え始めるというお話。

話の締めが甘くて弱い。人を殺した犯罪者には報いを
んーーーー。ベン・アフレック、意外とロマンチストで夢見る乙女なんだなぁって思った。
後半、ダグがクレアに向かって、「二人でどこか遠くに行かないか」と言い出したあたりから、「むむっ??」って思ったんだよね。
「何、絵空事言ってんの??」って。
ダグが、外の世界を夢見ることは勝手だけど、さんざん人を殺して、友人たちは殺されて、自分だけ良い思いしようっていうのは、虫が良すぎるよねって思った。
それでも、ダグは悪くない、育った環境が悪いんだとでも言うんだろうか。
そんなこと言ったら、911のテロリストは育った環境が悪いからテロリストになったんだ。
だから、逃がしてやろうって思うだろうか。
そうじゃないよねぇ。
ダグが、お花畑で暮らしたいっていう夢を観るのは自由だし、育った環境が悪いのも良く分かる。
でも、いくらなんでも、FBIもそんなに無能じゃないし、何より犯した罪の報いを受けるべきだと私は思う。
人生は、「今までやったことは全て懺悔しますから、助けてください」とお願いして、誰かが助けてくれるものではない。
因果応報。犯した罪は、きちんと償うのが人生だ。
途中までは、その犯罪の温床になっている街の事情を知ったり、強盗シーンやカーチェイスも面白く観てたんだけど、そのダグの描き方の甘さに私はついていけなかった。

俳優が監督する作品には、良い俳優が出演する
しかし、豪華な俳優たちの共演には、とても楽しませてもらった。
中でも、ジェレミー・レナーの狂気溢れる演技が最高だったなぁ。
「ミッション:インポッシブル」に「アベンジャーズ」と、世界を救うお仕事で忙しそうだけど(笑)、時には、こういう個性ある演技を見せられるお仕事もして欲しいところ。
それに、嬉しかったのは、久しぶりに観たピート・ポスルスウェイト(「ロスト・ワールド/ジュラシック・パーク」、「インセプション」)。
残念ながら、この作品が遺作となってしまった。
↓ 残念ながら、この作品が遺作となってしまったピート・ポスルスウェイト

久しぶりに観て、やっぱり素敵な俳優さんだなぁ、もっと観たいなぁと思った。
そして、ワンシーンだけだけどクリス・クーパー(「カーズ/クロスロード」(声の出演)「夜に生きる」「雨の日は会えない、晴れた日は君を想う」「8月の家族たち」「遠い空の向こうに」「シービスケット」)
やはり、俳優が監督する作品って、良い役者さん使うなぁと思うんだよね。
同業者って、いい仕事する人が分かるんだろうなぁ。

犯罪者を生み出す土地のせいにはせず、明るい未来を考えたい
大のレッドソックスファンで、ボストン愛に溢れるベン・アフレックが、このチャールズタウンのことを憂いているのは、良く分かる。
だったら、昔から続いてきた土地が犯罪者を産み育てているのが悪いと描くのではなく、どうやったら、その土地をクリーンにできるのかを考えて欲しかった。
ボストンが産んだスターの言うことには、きっとボストンも耳を貸すはずだから。
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コメント
コメント一覧 (4)
途中までは面白かったのにラストがいまいちとかってよくありますよね~(p_;)\(^^ )
最近では試写会でソロモンの偽証の前編を見た後に後編をよんやくレンタルで見ましたが、う~ん・・・って尻窄みな感じで終わりました('◇')ゞ
そうなんですよ~。
最後がちょっと納得がいかない映画でした!
途中までは、すごく面白かっただけに、残念です。
でも、他のレビューサイトなんかを見ると、「傑作!!」と言っている方も多いので、きっと私の趣味の問題かなとも思います (^^;
「ソロモンの偽証」も、そうなんですね~。
私は、「ソロモンの偽証」は見ていないので、分からないのですが (^^;
ありますよねぇ。
最後まで、すごく面白かった!!
って思える作品は少ないからこそ、貴重なのかもしれないですね。
それに非常に長かったし、もう少しタイトにして一番大事なことを描いた映画にして欲しかったです。
ただ本は三部作でめちゃくちゃ長いので、映画のがすぐ見れるのは良いですが、原作の良さが台無しってことも聞きますよ~('◇')ゞ
前編の映画はまぁまぁ面白かっただけに尻窄みした映画になってました・・
ほぉぉぉ。そうなんですね~。
原作が長い本っていうのは、映画化するのが難しいですよねぇ。
シリーズものにしても、前編を観たお客さんが、後編を観てくれるとは限りませんもんね。
有名な原作だと、原作のファンの目は、どうしても厳しくなりますし。
でも、大事なところを削ってはいけませんね。