キアヌ・リーブス主演の映画「砂上の法廷」をWOWOWで観た。

父親殺しの容疑をかけられた少年の裁判。しかし、少年は弁護士に対し何一つ語ろうとせず…。

最後に結審するまで、その真相が語られない法廷ミステリー。


満足度 評価】:★★★☆☆(3.5)

細かいところで詰めが甘い部分があったものの、予想外に楽しめた作品。

最後のオチも、「おぉそう来たかぁ」と最後まで読めなかった。

(ということで、この感想はネタバレを含みます。映画を観てからお読みになることをおススメします。)

「砂上の法廷」予告編 動画

(原題:THE WHOLE TRUTH)




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キャスト&スタッフ


出演者

キアヌ・リーブス
…(「おとなの恋は、まわり道」、「ジョン・ウィック チャプター2」、「ネオン・デーモン」、「ジョン・ウィック」、「地球が静止する日」、「コンスタンティン」、「マトリックス」、「スピード」など)

レニー・ゼルウィガー
…(「ブリジット・ジョーンズの日記 ダメな私の最後のモテ期」、「ブリジット・ジョーンズの日記 きれそうなわたしの12ヶ月」、「ブリジット・ジョーンズの日記」、「ふたりの男とひとりの女」、「母の眠り」など)

〇ジム・ベルーシ

ググ・ンバータ=ロー
…(「女神の見えざる手」、「幸せの教室」など)

〇ガブリエル・バッソ

監督

〇コートニー・ハント

2016年製作 アメリカ映画

砂上の法廷



あらすじ


大物弁護士のブーン・ラシター(ジム・ベルーシ)が殺害される事件が起きた。

検事局は、逮捕された息子のマイク(ガブリエル・バッソ)を少年法ではなく第一級殺人として裁判に持ち込んだ。

マイクの母親・ロレッタ(レニー・ゼルウィガー)は、ラシター家と気心が知れた弁護士のリチャード・ラムゼイ(キアヌ・リーブス)をマイクの弁護士に選出。

しかし、事件以来マイクは一切口を閉ざしたままであり、状況証拠はマイクを犯人だと示していて、リチャードは完全に不利な立場に立たされていた。

砂上の法廷2



感想(ネタバレあり)


真相が二転三転し、最後まで飽きさせない展開


法廷サスペンス映画の面白さというのは、真相はどこにあるのかという謎解きの部分と、正義をかけて弁護士が闘うというヒーロー的なかっこ良さ、弁護士 vs 検事の緊迫感、その他にも陪審員たちの人間ドラマなどにある。

この映画でいえば、「第一級殺人の容疑をかけられた少年を弁護士が救うことができるのか」が、この映画の最大のテーマだった。

しかし、現場に残された状況証拠は完全に「少年が犯人」だと告げていた。

さらに、その当事者である少年は事件について一切語ろうとしない。

そのことが、「真相を闇」にしていた。

そして、その闇が二転三転し、最後まで観客を飽きさせない緊迫感のあるサスペンス映画となっていた。

砂上の法廷3



「母親が真犯人?」という、観客にしかけられたトラップ


この映画「砂上の法廷」を観始めた当初は、「母親が真犯人なのでは??」と疑いながら観ていた。

というのも、容疑者の父親ブーンが妻(容疑者の母)に対しDVやレイプをする場面が何度も差し込まれていたからだった。

観客の目線から観たら、明らかにブーンは酷い男であり、母は弱い立場の気の毒な女性だった。

だから、そこで私たちは「これって、お母さんをかばうために、マイクが『自分がやった』と言ったんじゃないの??」と思ってしまう。

それまでのマイクを観る限り、彼は非常におとなしく、賢い人間で、いかにも人を殺せないようなタイプの人間だったからだ。

しかし、それらは全て観客にそう思わせるための「目くらましの仕掛け」だった。

最後に「えぇ!まさか!!」と思わせるための仕掛け。

だから、ここは、まんまと騙された方が、この映画をより楽しめる仕掛けになっている。

砂上の法廷4



「陪審員制度」の穴を熟知した息子の証言


しかし、その「母親犯人説」が急展開する出来事が後半に起きる。

それまで「無言」を貫いていた容疑者の少年が、「証言台に上がる」と言い出したからだ。

それまでマイクとうまくコミュニケーションが取れていなかったリチャードは、ジョシュのジャネルを法廷に立たせ、リチャードの本音を引き出そうとしていた。

ジャネルは黒人の女性で、「陪審員の同情を買うに最も適している」と思ったからだ。

ところが、「陪審員の同情の買い方」を誰よりも熟知していたのは、容疑者のマイクだった。

マイクは証言台に上がるなり、いきなり「父に度々レイプされていた」とぶっちゃけ告白を始めた。

これは、リチャードも、ロレッタもジャネルも意図していなかった答えだった。

そして、見事にそのかわいそうな少年の気の毒な告白に陪審員は同情する。

ここでミソなのは、マイクはやり手弁護士ブーンの息子であり、幼い頃から裁判に興味があって、司法制度には大人顔負けの知識があるということ。

だから、「裁判で最後に勝つのは陪審員の同情を買った者であり、正義ではない」ことを熟知していた。

結局、彼は「母を救うために」自ら容疑者となり、最後には無罪放免になるまでを頭に描いていた。


砂上の法廷5



「正義とは何か」を問いかけたつもりが…


しかし、さらに物語は逆転する。

「ロレッタと不倫関係にあったリチャードがブーンを殺した」というのが、ことの真相だった。

「母親が真犯人」という目くらましにダマされ、最後の最後に逆転するというのが、この映画の最大の見せ場だった。

と同時に、「正義」を追求するはずの裁判において、「陪審員制度では、同情を買った者が勝ち」なのはいかがなものかと疑問をながかける作品にもなっている。

さらに、もしも、弁護士自身が犯人だった場合、偽の犯人を利用して、自分の罪を隠すことができるというトリックまで公開している。

「法廷とは、本当に正義を守るところなのか」と問題提起するはずの作品だったと思う。

しかし、残念ながら、その問題提起が心に刺さる程の作品にはなっていない。

それは「真犯人が誰か」のトリックに重点が置かれてしまったからだと思う。

観客は、「そうか、弁護士が犯人だったのかぁ。すっかりダマされたね。」という感想で終わってしまうに違いない。

なぜなら、殺されたブーンに誰も同情しないからだ。

犯人が弁護士だろうが、妻だろうが、息子だろうが、誰でもかまわない。

死んで当然の人が死んだまで。

となってしまうと、そこに深みは生まれない。

少しでもブーンに良いところがあったなら、もっと話が違っていたように思えてならない。





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