ケイト・ブランシェット主演の映画「ニュースの真相」をWOWOWで観た。
2004年、アメリカのテレビ局CBSが人気番組「60ミニッツ」で、
ブッシュの軍歴詐称疑惑を報じるドキュメンタリー番組を放送するが、
その内容にウソがあるとして制作陣が非難され、局を追われる羽目になってしまった実話の映画化。
【満足度 評価】:★★★★☆
ニュースが作られている現場を見ることができて面白かったし、自分自身でも「ニュースを読み解く目」を持たなければいけないなと感じた作品だった。
例えば、日本の『加計学園問題』の場合、私たちが見極めるべきは、その「獣医学部が日本にとって必要か、必要でないか」が一番重要なのに、
それ以外の、例えば理事が首相と友人だとか、便宜を図ったとか、本筋とは離れたところに目が行きがちになってしまう。
もちろん、便宜を図ったり、友人だから優先度が上がるという問題はあってはいけないことだけれど、
そもそも、そこに大学を新設するべきかどうかを、まず見極めるべきなのではと思う。
この映画では、メディアが誘導した世論によって、
テレビ局が『本当に伝えたかった真実』を葬り去れてしまった実話を描いている。
その時、『本当に伝えるべき真実』から論点が移ったことで得をしたのは誰だったのか。
なぜ、最後までブッシュを糾弾することができなかったのか。
私たち視聴者が考えるべきことは何か。
映画の中では語られない、その「見えない裏側」が非常に面白い映画だった。
◆原作本:メアリー・メイプス著「大統領の疑惑」
◆DVDで観る:「ニュースの真相」DVD
◆ネット配信で観る:Amazonプライム「ニュースの真相」(字幕版)
…(「オーシャンズ8」、「ブルージャスミン」、「ミケランジェロ・プロジェクト」、「シンデレラ」、「ヴェロニカ・ゲリン」、「エリザベス」)
〇ロバート・レッドフォード
…(「大いなる陰謀」、「ロング・トレイル!」、「オール・イズ・ロスト」、「キャプテン・アメリカ ウィンター・ソルジャー」)
〇デニス・クエイド
…(「僕のワンダフル・ライフ」など)
〇ブルース・グリーンウッド
…(「ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書」、「白い沈黙」、「ドローン・オブ・ウォー」、「パパが遺した物語」、「エレファント・ソング」、「デビルズ・ノット」、「スター・トレック イントゥ・ダークネス」「スター・トレック」など)
〇ダーモット・マローニー
…(「ダーティ・グランパ」、「8月の家族たち」、「7デイズ」など)
2015年製作 アメリカ映画

2004年、アメリカ大統領選挙を目前にして、ブッシュ大統領の再選が確実視されていた頃。
CBSテレビ局の人気報道番組「60ミニッツ」のプロデューサー、メアリー・メイプス(ケイト・ブランシェット)は「ブッシュ大統領が軍歴を詐称している」という情報を入手する。
ブッシュ大統領が空軍に入隊したと思われる時期に在籍していた関係者などの取材をし、インタビュー動画を撮影、文書やメモなどを入手し、社内の規定通りに鑑定を行った。
そして、全ての証拠が揃い、アンカーマンのダン・ラザー(ロバート・レッドフォード)司会で番組が放送される。
しかし、放送後の反響の中に、「番組で証拠として提示された文書は、当時はまだなかったマイクロソフトのWORDで作成されたものではいか」という指摘があり…。

テレビ局CBSの人気報道番組「60ミニッツ」では、再選目前だったブッシュ大統領の軍歴詐称についての情報を入手した。
その大まかな内容は
「大物政治家の息子として、空軍に「裏口入隊」したブッシュだったが、そこに籍があるだけで、特に活動もしないまま軍歴を終えたにも関わらず、「優秀な空軍パイロット」という華やかな経歴の持ち主になっている。」というもの。
もし、これが本当ならば、保守派である共和党代表の大統領候補としては、「支持者を裏切った」候補者となり、ブッシュの再選に向けて大打撃となるスクープだった。
CBSでも敏腕プロデューサーだったメアリーは、情報に基づき、当時、ブッシュの周りにいる人々にインタビューし、それが事実だったのかどうかの確認や、当時の軍幹部が残した文書やメモなどを入手。
文書やメモは社内の規定に沿って専門家に鑑定を依頼し、全てが事実であるという裏をとって放送に踏み切った。
しかし、放送後の反響の中で
「証拠だとされた文書は、当時はなかったはずのWORDで作成されたものでは??」という指摘が出る。
たちまち、マスコミからは「文書を偽造したのでは?」と総攻撃を受け
話題は「ブッシュの軍歴詐称」よりも、「『60ミニッツ』の文書偽造」へ移っていってしまった。
そして、輝かしいはずのスクープも、真相がぼやけてしまい、そのうち、誰も信用しなくなってしまう。
しかし、その時のCBSに対する一斉攻撃には疑問が残る。
なぜ、他局や新聞社などのマスコミはCBSの報道を受けて「ブッシュの軍歴詐称」について調査をしなかったのか。
なぜ、CBSは再度調査をすることができなかったのか。
さらに、なぜ、CBSはこれまで数々の優秀な番組を作ってきたメアリーをかばうことなく、内務調査にかけることになったのか。
そこにあるのは、真実よりも大切な「視聴率主義」、「発行部数主義」があって、さらには見えない圧力もあったはずで、
結局、私たち視聴者は「真相を知らないまま」、各メディアに振り回されてしまう。
時代はテレビからネットへと移行していく中で、私たちはニュースとどう向き合うべきかを考えさせられる作品だった。

面白いなぁと思ったのは、この騒動がたった一件のブログの書き込みからスタートしていること。
それが、新聞でも、雑誌でもなく、ブログだったということ。
これは、2004年に起きたできごとだから、今から13年も前の話になるけれど、
既に、その時からブロガーが世論を引き起こす力を持っていたということ。
人々のテレビ離れが加速し、
ニュースはテレビや新聞よりもネットで読むよという人が増えている現代では、
ネットの世界で大きな影響力を持つインフルエンサーたちの力が
時に、プロのジャーナリストたちの持つ力を軽々と超えてしまうことを示している。
実際に、そのブログの書き込みがきっかけで、
名プロデューサのメアリーと、人気アンカーマンのダン・ラザーは局を離れることになってしまった。
最近、日本のテレビで放送されているワイドショーなどを見ると、
「昨日は、こんなことがTwitterで炎上していました」というネタが取り上げられている。
私はそれを、「Twitterで盛り上がっているネタをテレビで報道するようになったらおしまいだな」と思いながらいつも見ている。
たとえば、「こんな事件がありました」というコメントと共に上がっている写真は、合成写真かもしれない。
しかし、フォロワーたちは、それが「本当かウソか」の確認もしないまま拡散してしまう。
キチンと裏を取って(と思いたい)報道しているテレビ局よりも、はるかにウソの確立が高いのがネットなのに、人々はそれを信じ切ってしまう。
テレビや新聞は、そんなネットの世界に迎合するよりも、むしろ、正しい道を示す場であって欲しいと思う。
にも関わらず、この時は、そのブログの書き込みにより、メディアが騒動を起こし、結局、会社が揺れ動く事態にまで発展してしまった。

そんなCBSが世論に振り回されている事態を見ながら、Netflixで配信されているドラマシリーズの「ハウス・オブ・カード 野望の階段」のことを考えていた。
このドラマは、ケヴィン・スペイシー演じる下院議員のフランク・アンダーウッドがアメリカ合衆国大統領に登りつめ、アメリカで最高の権力を手に入れようとしている姿が描かれている。
もし、フランクが「軍歴詐称」だと言われたら、どう動くだろうか。
首席補佐官のダグ・スタンパーを使って、CBSの裏から手を回し、メアリーをクビにすることで幕引きさせるだろうなと思った。
もちろん、CBS以外のテレビ局や報道には、「文書捏造問題」にフォーカスをあてるように根回しをするに違いない。
そんなことを想像しながら、その騒動を見ていた。
もちろん、それは私の行き過ぎた想像でしかないし、そもそも、「ハウス・オブ・カード 野望の階段」はフィクションである。
しかし、「ホワイトハウスが裏から手を回すなんてあり得ない」と言い切れるだろうか。
物事の裏側には、必ず『得した人』と『損した人』がいる。
今回のできごとの場合、『得した人』はブッシュであり、『損した人』はメアリーである。
『得した人』は、その利益を他の人に分配することで自分の味方につけることが可能である。
一方で、『損した人』は、ちょっと足をくじいただけで、味方が一気にいなくなり、そのうち、どん底へと突き落とされる。
そう考えると、この映画の中では一切描かれたかったけれども、ホワイトハウスの中で何が起きていたのかは容易に想像できる。
全く描かれなかったからこそ、浮かび上がってくる闇の世界なのである。

結局のところ、ブッシュは再選し、メアリーは責任を取って局を離れ、ダンはアンカーマンを降ろされる。
「たった一枚の文書の疑惑」だけで、『ブッシュの軍歴詐称問題』は闇の中へと葬り去られてしまった。
それが、この騒動の後に残された真実。
世の中が、テレビからネットへと移行していく中で、
プロのジャーナリストではなくても発言力を持つ時代になったことで、
私たち個人に求められるのは、「真相を見極める力」である。
周りに流されることなく、知るべきことは何か、何が正しくて、正しくないのかを見極める力が必要とされている。
私たちが全く知らない「見えない裏側の暗闇」に世の中を操作されることがないように、
常に疑問を持つことが必要なのである。
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◆原作本:メアリー・メイプス著「大統領の疑惑」
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◆ネット配信で観る:Amazonプライム「ニュースの真相」(字幕版)
2004年、アメリカのテレビ局CBSが人気番組「60ミニッツ」で、
ブッシュの軍歴詐称疑惑を報じるドキュメンタリー番組を放送するが、
その内容にウソがあるとして制作陣が非難され、局を追われる羽目になってしまった実話の映画化。
【満足度 評価】:★★★★☆
ニュースが作られている現場を見ることができて面白かったし、自分自身でも「ニュースを読み解く目」を持たなければいけないなと感じた作品だった。
例えば、日本の『加計学園問題』の場合、私たちが見極めるべきは、その「獣医学部が日本にとって必要か、必要でないか」が一番重要なのに、
それ以外の、例えば理事が首相と友人だとか、便宜を図ったとか、本筋とは離れたところに目が行きがちになってしまう。
もちろん、便宜を図ったり、友人だから優先度が上がるという問題はあってはいけないことだけれど、
そもそも、そこに大学を新設するべきかどうかを、まず見極めるべきなのではと思う。
この映画では、メディアが誘導した世論によって、
テレビ局が『本当に伝えたかった真実』を葬り去れてしまった実話を描いている。
その時、『本当に伝えるべき真実』から論点が移ったことで得をしたのは誰だったのか。
なぜ、最後までブッシュを糾弾することができなかったのか。
私たち視聴者が考えるべきことは何か。
映画の中では語られない、その「見えない裏側」が非常に面白い映画だった。
「ニュースの真相」予告編 動画
(原題:TRUTH)◆原作本:メアリー・メイプス著「大統領の疑惑」
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◆ネット配信で観る:Amazonプライム「ニュースの真相」(字幕版)
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キャスト&スタッフ
出演者
〇ケイト・ブランシェット…(「オーシャンズ8」、「ブルージャスミン」、「ミケランジェロ・プロジェクト」、「シンデレラ」、「ヴェロニカ・ゲリン」、「エリザベス」)
〇ロバート・レッドフォード
…(「大いなる陰謀」、「ロング・トレイル!」、「オール・イズ・ロスト」、「キャプテン・アメリカ ウィンター・ソルジャー」)
〇デニス・クエイド
…(「僕のワンダフル・ライフ」など)
〇ブルース・グリーンウッド
…(「ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書」、「白い沈黙」、「ドローン・オブ・ウォー」、「パパが遺した物語」、「エレファント・ソング」、「デビルズ・ノット」、「スター・トレック イントゥ・ダークネス」「スター・トレック」など)
〇ダーモット・マローニー
…(「ダーティ・グランパ」、「8月の家族たち」、「7デイズ」など)
監督・脚本
〇ジェームズ・ヴァンダービルト2015年製作 アメリカ映画

あらすじ
2004年、アメリカ大統領選挙を目前にして、ブッシュ大統領の再選が確実視されていた頃。
CBSテレビ局の人気報道番組「60ミニッツ」のプロデューサー、メアリー・メイプス(ケイト・ブランシェット)は「ブッシュ大統領が軍歴を詐称している」という情報を入手する。
ブッシュ大統領が空軍に入隊したと思われる時期に在籍していた関係者などの取材をし、インタビュー動画を撮影、文書やメモなどを入手し、社内の規定通りに鑑定を行った。
そして、全ての証拠が揃い、アンカーマンのダン・ラザー(ロバート・レッドフォード)司会で番組が放送される。
しかし、放送後の反響の中に、「番組で証拠として提示された文書は、当時はまだなかったマイクロソフトのWORDで作成されたものではいか」という指摘があり…。

感想(ネタバレあり)
メディアが誘導した世論が、伝えるべき真実を葬り去る
テレビ局CBSの人気報道番組「60ミニッツ」では、再選目前だったブッシュ大統領の軍歴詐称についての情報を入手した。
その大まかな内容は
「大物政治家の息子として、空軍に「裏口入隊」したブッシュだったが、そこに籍があるだけで、特に活動もしないまま軍歴を終えたにも関わらず、「優秀な空軍パイロット」という華やかな経歴の持ち主になっている。」というもの。
もし、これが本当ならば、保守派である共和党代表の大統領候補としては、「支持者を裏切った」候補者となり、ブッシュの再選に向けて大打撃となるスクープだった。
CBSでも敏腕プロデューサーだったメアリーは、情報に基づき、当時、ブッシュの周りにいる人々にインタビューし、それが事実だったのかどうかの確認や、当時の軍幹部が残した文書やメモなどを入手。
文書やメモは社内の規定に沿って専門家に鑑定を依頼し、全てが事実であるという裏をとって放送に踏み切った。
しかし、放送後の反響の中で
「証拠だとされた文書は、当時はなかったはずのWORDで作成されたものでは??」という指摘が出る。
たちまち、マスコミからは「文書を偽造したのでは?」と総攻撃を受け
話題は「ブッシュの軍歴詐称」よりも、「『60ミニッツ』の文書偽造」へ移っていってしまった。
そして、輝かしいはずのスクープも、真相がぼやけてしまい、そのうち、誰も信用しなくなってしまう。
しかし、その時のCBSに対する一斉攻撃には疑問が残る。
なぜ、他局や新聞社などのマスコミはCBSの報道を受けて「ブッシュの軍歴詐称」について調査をしなかったのか。
なぜ、CBSは再度調査をすることができなかったのか。
さらに、なぜ、CBSはこれまで数々の優秀な番組を作ってきたメアリーをかばうことなく、内務調査にかけることになったのか。
そこにあるのは、真実よりも大切な「視聴率主義」、「発行部数主義」があって、さらには見えない圧力もあったはずで、
結局、私たち視聴者は「真相を知らないまま」、各メディアに振り回されてしまう。
時代はテレビからネットへと移行していく中で、私たちはニュースとどう向き合うべきかを考えさせられる作品だった。

ブロガーがプロのジャーナリストを超える時代の到来
面白いなぁと思ったのは、この騒動がたった一件のブログの書き込みからスタートしていること。
それが、新聞でも、雑誌でもなく、ブログだったということ。
これは、2004年に起きたできごとだから、今から13年も前の話になるけれど、
既に、その時からブロガーが世論を引き起こす力を持っていたということ。
人々のテレビ離れが加速し、
ニュースはテレビや新聞よりもネットで読むよという人が増えている現代では、
ネットの世界で大きな影響力を持つインフルエンサーたちの力が
時に、プロのジャーナリストたちの持つ力を軽々と超えてしまうことを示している。
実際に、そのブログの書き込みがきっかけで、
名プロデューサのメアリーと、人気アンカーマンのダン・ラザーは局を離れることになってしまった。
最近、日本のテレビで放送されているワイドショーなどを見ると、
「昨日は、こんなことがTwitterで炎上していました」というネタが取り上げられている。
私はそれを、「Twitterで盛り上がっているネタをテレビで報道するようになったらおしまいだな」と思いながらいつも見ている。
たとえば、「こんな事件がありました」というコメントと共に上がっている写真は、合成写真かもしれない。
しかし、フォロワーたちは、それが「本当かウソか」の確認もしないまま拡散してしまう。
キチンと裏を取って(と思いたい)報道しているテレビ局よりも、はるかにウソの確立が高いのがネットなのに、人々はそれを信じ切ってしまう。
テレビや新聞は、そんなネットの世界に迎合するよりも、むしろ、正しい道を示す場であって欲しいと思う。
にも関わらず、この時は、そのブログの書き込みにより、メディアが騒動を起こし、結局、会社が揺れ動く事態にまで発展してしまった。

なぜCBSが一斉砲火を浴び、メアリーは退社する羽目になったのか
そんなCBSが世論に振り回されている事態を見ながら、Netflixで配信されているドラマシリーズの「ハウス・オブ・カード 野望の階段」のことを考えていた。
このドラマは、ケヴィン・スペイシー演じる下院議員のフランク・アンダーウッドがアメリカ合衆国大統領に登りつめ、アメリカで最高の権力を手に入れようとしている姿が描かれている。
もし、フランクが「軍歴詐称」だと言われたら、どう動くだろうか。
首席補佐官のダグ・スタンパーを使って、CBSの裏から手を回し、メアリーをクビにすることで幕引きさせるだろうなと思った。
もちろん、CBS以外のテレビ局や報道には、「文書捏造問題」にフォーカスをあてるように根回しをするに違いない。
そんなことを想像しながら、その騒動を見ていた。
もちろん、それは私の行き過ぎた想像でしかないし、そもそも、「ハウス・オブ・カード 野望の階段」はフィクションである。
しかし、「ホワイトハウスが裏から手を回すなんてあり得ない」と言い切れるだろうか。
物事の裏側には、必ず『得した人』と『損した人』がいる。
今回のできごとの場合、『得した人』はブッシュであり、『損した人』はメアリーである。
『得した人』は、その利益を他の人に分配することで自分の味方につけることが可能である。
一方で、『損した人』は、ちょっと足をくじいただけで、味方が一気にいなくなり、そのうち、どん底へと突き落とされる。
そう考えると、この映画の中では一切描かれたかったけれども、ホワイトハウスの中で何が起きていたのかは容易に想像できる。
全く描かれなかったからこそ、浮かび上がってくる闇の世界なのである。

視聴者に求められるのは「流されない力」
結局のところ、ブッシュは再選し、メアリーは責任を取って局を離れ、ダンはアンカーマンを降ろされる。
「たった一枚の文書の疑惑」だけで、『ブッシュの軍歴詐称問題』は闇の中へと葬り去られてしまった。
それが、この騒動の後に残された真実。
世の中が、テレビからネットへと移行していく中で、
プロのジャーナリストではなくても発言力を持つ時代になったことで、
私たち個人に求められるのは、「真相を見極める力」である。
周りに流されることなく、知るべきことは何か、何が正しくて、正しくないのかを見極める力が必要とされている。
私たちが全く知らない「見えない裏側の暗闇」に世の中を操作されることがないように、
常に疑問を持つことが必要なのである。
★Twitterでも映画情報を発信しています~
toe@とにかく映画が好きなんです@pharmacy_toe
ジャームッシュと永瀬正敏の良い関係が伝わってくるインタビュー
2017/08/25 19:01:55
「ジャームッシュ監督は、永瀬が演じることを想定して脚本を書いたという。」
👇 https://t.co/3uZjAcBM70
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