マイケル・ケイン主演の映画「グランド・フィナーレ」を観た。

スイス アルプスの麓にある療養所で過ごす作曲家と、映画監督の生活を通し、人生の終わり方を描く作品。

満足度】:★★★☆☆(3.5)

人生について、またその終わり方についてしみじみと考えた映画だった。

はぁぁぁ。私は、まだまだ若い。良かった(笑)


「グランド・フィナーレ」予告編 動画

(原題:YOUTH)





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あらすじ


クラシック音楽の作曲家であり、指揮者のフレッド・バリンジャー(マイケル・ケイン)は、映画監督の親友ミック(ハーベイ・カイテル)と共にスイスのアルプスの麓にある療養所に暮らしている。

フレッドは音楽の世界からは引退し、隠居生活をしているが、彼の元にイギリスの女王陛下の面前で演奏会をして欲しいという依頼が飛び込む。

それは、彼が作曲した代表曲「シンプルソング No.3」を演奏して欲しいというリクエストだった。

しかし、フレッドはそれが女王陛下からの依頼だったにも関わらず、頑なに断り続ける…。

グランド・フィナーレ4

感想(ネタバレあり) 心に残るキーワードは「束縛」と「解放」


観ている最中は、時々、クスッと笑えるところがある作品で、意外と軽めな作品なのかな…?

と、思っていたら、観終わってから、「人生の終わり方について考えよう」っていう波がずどーーーーんとやって来た。

そして、ジワジワジワジワと、この映画の素晴らしさが私に迫ってきた。

そこで思い浮かんだキーワードが二つ「束縛」と「解放」

この映画を観ていて、「束縛したい」とか、「誰かとつながりたい」と思っている間は「若さ(Youth)」であり、それらの全てから解放されたり、解放して欲しいと思う時は、人生の終わりを意味しているのかも知れないと思った。

グランド・フィナーレ2

「束縛したい」「誰かとつながりたい」のは若さの象徴


例えば、フレッドの娘のレナ(レイチェル・ワイズ)は、夫が若いポップスターと浮気し、離婚することになるが、父と共に療養所で過ごすうちに、そこでアルプスのガイドをする登山家と恋に落ちる。

彼らは、岩壁の上からロープで互いに縛られ繋がり合いながら抱きしめ合う。

まさに、その場面こそが「束縛し合う二人の若さ」の象徴だと思った。

また、療養所で最も若い人のうちの一人でハリウッド俳優の、ジミー・ミスターQ・ツリー(ポール・ダノ)は、ロボット映画「ミスターQ」の束縛から解放されたいと願ううち、一人の少女から話しかけられる。

彼女が、「ミスターQ」以外の映画で、彼の演技を観てくれていたファンだったことで、彼はようやく「ミスターQ」から解放される。

そして、次の映画の役作りに熱が入り始める。

これは、ジミーの成長と、次へのステップを示していて、これもまた、若さの象徴のように見えた。

グランド・フィナーレ3

すべてのものから解放されたいと願うのは人生の終わりと同じ


その一方で、歳を取っても精力的に映画を撮り続けていた映画監督のミックは、あともう少しで次回作のGOサインが出るという時、期待していた主演女優ブレンダ・モレル(ジェーン・フォンダ)から、映画出演を拒否されてしまう。

彼女がいなければ資金が出ないと感じたミックは、全ての準備がストップしてしまい、絶望感にとらわれ、人生を終わらせる選択をする。

これは、人が全てのしがらみを捨て、あらゆるものから解放された瞬間で、その時、人生の終わりが訪れる

そして、親友を亡くしたフレッドは、人生の終わり方について考える。

彼が、最後のこの世に残した唯一のしがらみは、「女王陛下の面前で『シンプル・ソング No.3』を指揮すること」だった。

そこで、彼は全てのしがらみから解放され、人生で最高の終わり方として、最後の舞台を踏むことを決断する。

グランド・フィナーレ7

出演者は、マイケル・ケイン、ハーベイ・カイテルなど


主人公のフレッドを演じるのは、マイケル・ケイン

私の中で、「バットマン」の最高の執事アルフレッドは、マイケル・ケインなんだなぁ。

いや、この映画に「バットマン」は関係ないけど、マイケル・ケインは、それぐらい演技の幅が広い俳優だってことが言いたかったわけで(笑)

この映画でも、どこから見ても、隠遁生活をしている芸術家って雰囲気ありありで。

どうしたら、あんな雰囲気を出せるんだろう。

本当に素晴らしい俳優さんだよねぇ~。

他の出演作には、「マイ・ジェネレーション ロンドンをぶっとばせ!」「ジーサンズ はじめての強盗」、「インターステラー」、「キングスマン」、「インセプション」など

グランド・フィナーレ5


フレッドの友人で映画監督のミックを演じたのは、ハーベイ・カイテル

渋いなぁ。

この人は、おじいちゃんを演じていても渋いし、素敵な人だよねぇ。

この渋さが好きなんだなぁ。

今回は、いくつになっても情熱的な映画監督を演じている。

人生の全てを映画に尽くしただけでに、それが全て無くなった時、彼の人生も終了してしまった。

その潔さが印象的な役だった。

ハーベイ・カイテルの他の出演作には、「マダムのおかしな晩餐会」、「贖罪の街」、「リオ、アイラブユー」、「グランド・ブタペスト・ホテル」など

グランド・フィナーレ6

最後の歌が、この映画の全てを集約したグランド・フィナーレ


映画の最後に流れるのは、フレッドが指揮する「シンプル・ソング No.3」

これは、フレッドが妻を解放する歌であるが、その解放と共に、妻はこの世からいなくなったことがこの最後の演奏で分かる。

その映像が、この映画の全てを表しているものであり「あぁこれが本当にフレッドの「グランド・フィナーレ」なんだなぁ」と思った。

久しぶりに、原題よりも邦題がストンと腑に落ちたタイトルだった。

このタイトルは賛成だなぁ。

おかげで、私はまだまだ長い人生では若造だなぁと思えたし、もっと人に会って、もっと人とつながらないといけないなと思った。

などなど、人生について、いろいろと考えさせられる映画でございます。



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