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イギリスのケン・ローチ監督作品「この自由な世界で」をWOWOWで観た。

WOWOWのケン・ローチ特集の一本。

イギリスで33歳のシングルマザーが、会社を興し、運営していく姿を描く。

話は、イギリスでの移民問題にまで広がり、女性であること、働くこと、移民問題などいろいろ考えさせられる映画だった。

でも、今のタイミングで観て良かったなぁって思える作品だった。

「この自由な世界で」予告編 動画(日本語字幕なし)

(原題:IT'S A FREE WORLD...)





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あらすじ


アンジー(カーストン・ウェアリング)は、飲み会で上司からセクハラを受け、その上司に対しコップの水をかけてしまう。

すると、その翌日にはクビを言い渡される。

そんなこともあって、バカな上司の下で働くことが嫌になったアンジーは、それまで勤めていた会社でやっていた人材派遣の業務経験を生かし、会社を立ち上げることに。

親友のローズに手伝ってもらいながら、事業をスタートさせるのだが・・・


この自由な世界で

感想(ネタバレあり) 自分を重ねてみている部分もあり・・・


私も、半年前まである会社で働いていて、そこでは、朝の10時から夜中の12時まで働いた上に、仕事の内容に対して、上司から酷いことを毎日言われるようなパワハラも受けていた。

結局、全てが嫌になって、逃げ出すように辞めてしまったけれど、今となっては、辞めて良かったと心底思っている。

そのせいか、セクハラに苦情を言ったらクビになってしまったアンジーの姿は自分と重なる部分もあって、なんだか人ごととは思えない映画だった。

この自由な世界で2

「働きたい人」が「相応の対価」をもらって「自由な生活を得る」のが当たり前なのに・・・


なんかさぁ、「働く」ってことは、もっとシンプルにはならないのかな。

働きたい人が働いて、その分の報酬はしっかりともらって、何不自由のない毎日を送る。

そんなシンプルなことが、なんでもっと簡単にできないんだろう。

イギリスの場合は、日本と比べるともっと複雑だ。

そこには、この映画にあるような、EU加盟国による労働移動があるからだ。

分かりやすく言えば、EUに加盟している東欧諸国からの移民たちの問題がある。

イギリス人と比べ、安い給料で働く彼らを雇いたい人たちはたくさんいるけれど、裏には、堅気ではない人たちがいて、彼らに賃金を搾取されてしまうこともある。

最近、日本でも移民の問題が話題に上がるようになったけど、

もしも、日本で移民の流入がもっと盛んになったら、こんな風になるのかなと考えながら見ていた。

昔は、上野公園に行けば、仕事を探しているイラン人が大勢集まっていた。

今ではそんな風景は見かけないけど、これからの日本では、また、公園や路地裏で、移民の人たちが仕事を待って集まっている。

そんな光景が目につくような時代が来るんだろうか・・・。

この自由な世界で3

印象的だったイランから逃げてきた本屋さん一家


働きたいのはEU加盟国の人たちだけでない。

「働きたい真面目な不法移民たち」もいる。

私にとって、この映画で最も印象的だったのは、イランから来た本屋さん一家。

本国では、「反体制的な本を売った罪」で罰せられるところをイギリスまで逃げてきたが、イギリスでは亡命申請を拒否され、本国には帰れず、寒くて日の当たらない倉庫のようなところで、隠れるように夫婦と子供2人の4人家族は身を寄せ合って暮らしている。

911以降、イランの移民の受け入れはやめているのだろうか・・・。

こんな姿を見ているだけで、こちらは心が痛くなるが、子供たちは、家族と一緒にいることが嬉しそうに無邪気な笑顔を浮かべている。

そんな笑顔に、ますます心が痛い。

これもまた、「働きたいのにそれなりの対価がもらえない」人たちの例だ。

この自由な世界で4

女性という壁が阻むもの


また、アンジーが女性だということも大きな壁となる。

会社を興したいと言えば、「前の会社に目をつけられたらろくなことが無いからやめておけ」と言われ、

両親にはそんな仕事を辞めて母親になれと言われ、

学校からは仕事が忙しくて子供の面倒が見られるのかと問い詰められ、

給料をもらえなかった労働者からは子供を誘拐されてしまう。

もしも、アンジーだ男性だったら、同じことが起きただろうか。

それでも、いつも胸を張り、ダメなものはダメとハッキリと言い、小切手が不渡りを起こせばとことん問い詰め、泣き言も言わずに前に進み続ける。

そんなアンジーの姿は、とても堂々としていて逞しく見えた。

ただし、人を使う仕事の人は、もう少し人に優しくして欲しいと思ったけど。

この自由な世界で5

イギリスの現在がとても気になる


個人的に、ケン・ローチの映画を観るのは、とても久しぶりだったので、すごく暗いんじゃないかとか、寝ちゃうんじゃないかとか、心配しながら見始めた。

ところが、全くそんな心配をする必要は無かった。

この映画が制作されたのが2007年で、ハンガリーやルーマニアがEUに加盟したばかりの頃だったので、労働力の移動が問題になった時期でもあったんだろう。

現在のイギリスの労働環境や、移民問題はどうなのか分からないけど、この頃よりは改善されているんだろうか。

本当に、「この自由な世界で」働きたい人が、働き、それなりの対価を手にするというシンプルな問題が、どの国でも解決すると良いなと思う。



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