とにかく映画が好きなんです【本館】

とにかく映画が好きで、特にアメリカ映画大好きです このブログは、ネタバレありの映画鑑賞日記です。主にハリウッド映画と韓国映画をメインに感想を書いています


タグ:アイルランド



ケン・ローチ監督の映画「ジミー、野を駆ける伝説」をWOWOWで観た。

アイルランドで、裁判もなく国外追放となった実在の人物ジミーの物語。

【満足度】:★★★☆☆(3.5)

すごく面白かったわけではないけど、知らなかったアイルランドの歴史を知ることもできたし、大好きなアイリッシュダンスも見ることができた。

「ジミー、野を駆ける伝説」予告編 動画

(原題:JIMMY'S HALL)





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あらすじ


1932年のアイルランド。

10年前の内戦当時、活動家だったジミー・グラルトン(バリー・ウォード)は、アメリカから故郷へ帰郷する。

久しぶりの故郷は、静けさを取り戻すように見えたため、住民たちからの強い要望もあったことから、当時集会所として使用していた「ホール」を再開する。

そして、彼らは音楽や、ダンス、芸術をそこで学び始める。

しかし、地域の教会の神父はそのことをよく思っていなかった…。

ジミー野を駆ける伝説

感想(ネタバレあり) 伝説の男ジミーとは??


アイルランドの田舎町に、ジミーという人がいた。

彼は、他の人よりもちょっと進んだ考え方を持っていて、地域住民が集まることができるホールを作った。

そして、そこで何も娯楽のない農民たちが、音楽やダンスや絵画を学べるようにした。

農家の人たちが通えるカルチャースクールのような感じかなぁ。

しかし、彼はキリスト教に所属していなかったために、、危険分子のリーダーとして、目をつけられてしまった。

そこで、逮捕され、投獄されることを恐れたジミーはほとぼりが冷めるまでアメリカへ逃亡。

10年後、アイルランドへ帰郷するが、結局同じことの繰り返しになってしまい、最終的には裁判にもかけられることなく、強制的に国外追放にされてしまった。

その後、アイルランドの地元では、伝説の男として語り継がれるようになったというお話。

このジミーという人は、実在していたんだなぁ。

でも、国外追放になってしまったから、アイルランドの歴史には残っていないらしい。

ジミー野を駆ける伝説2

言論弾圧の先頭に立っていたのは神父だった


私がこの映画を観ていて、一番意外だったのは、IRAの人たちはアイルランドの人たちの代表であって、国民の味方だと思っていたのに、この映画の中では、教会や警察と結託して、積極的に赤狩りをしていたこと。

それには、ちょっとビックリした。

私の中では、IRAは虐げられたアイランドの代表、すなわち「善」だったので、それが「悪」だと認識するまで、ちょっと混乱してしまった。

で、この部分はアイルランドの人たちにとっては、当たり前のことのようで、特にこれといった説明も無かったから、それは、この地域だけのことなのか、国全体がこうだったのかとか、理解するのに時間がかかってしまった。

まぁ、そもそもおかしいのが、神父が先頭に立って言論を弾圧しちゃってるところ。

ここの部分も事実だとしたら、恥を知れって感じだよね。

神父は弾圧する方じゃなくて、市民をかくまっても守る方だろう。

結局、まるで クー・クラックス・クラン(kkk)のような神父の一声で、ジミーは国外追放に。

あぁ、お母さんがかわいそう。

ジミー野を駆ける伝説3

アイルランドが生んだ芸術。アイリッシュダンス


しかし、この映画を観て、私が嬉しかったのは、大好きなアイリッシュダンスを観られたこと。

私、かつてリバーダンスが大好きで、劇場に見に行ったんだよねえ。

今日は、この映画を観ながら、昔大好きだったリバーダンスを思い出したよ~。

市民がホールに集まると、あの素晴らしい音楽が聴こえてきて、みんながダンスを踊り始めるっていうのが良かった。

あのダンスと音楽は、本当にあの土地から生まれたものなんだなと確信した。

素晴らしきリバーダンスをご存じない方は、こちらから
▼  ▼  ▼



市民の味方のケン・ローチ


監督は、イギリスを代表するケン・ローチ

常に一貫しているのは、ケン・ローチは「市民の味方」であるということ。

この映画の神父とは大違いだね。

特に、真面目に生きている貧しい市民にすごく同情的な視線を持っているのが、ケン・ローチの特色。

その常にぶれないクオリティが、この人が世界中から信頼され、常に各地の映画祭から呼ばれる理由なんだなぁ。

私も、ケン・ローチの映画を見る時は、ちょっと辛い思いをする覚悟をしてから見るもんね(笑)

この映画に限っては、そんなに辛い思いもしなかったけど。

他の監督作品には、「麦の穂をゆらす風」、「この自由な世界で


ジミー野を駆ける伝説4


当たり前のようで、当たり前ではないこと


この映画では、アイルランドの赤狩りが描かれている。

当時は、アイルランドだけでなく、イギリスもアメリカも発言の自由はなかった時代の話。

当時を思うと、毎日、こうしてブログを自由に書けるだけでも、とてもありがたいこと。

言論の自由も、娯楽を楽しむ自由も、今では当たり前のことだけど、その当たり前のことを手に入れるために、戦った人たちもいたんだなということを、胸に刻んでおくべし。

決して、当たり前のことではないのだね。

しかし、アイルランドの緑が素晴らしく美しかった。

いつか実際に行って観てみたい美しさだった。



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ケン・ローチ監督、キリアン・マーフィ主演の映画「麦の穂をゆらす風」をWOWOWで観た。

第59回カンヌ国際映画祭(2006年)パルム・ドール(最高賞)受賞作品。

1920年から、アイルランドで始まったイングランドからの独立を求める運動を描く。

満足度 評価】:★★★★☆

当時、イングランドから自由を求めていた若者たちを、とても力強く描いた作品。

だけど、私はなんだかとっても空しかったなぁ。


「麦の穂をゆらす風」予告編 動画

(原題:THE WIND THAT SHAKES THE BARLEY)





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キャスト&スタッフ


出演者

キリアン・マーフィー
…(「ダンケルク」、「フリー・ファイヤー」、「真珠の耳飾りの少女」、「白鯨との闘い」、「トランセンデンス」、「インセプション」など)

〇ボードリック・ディレーニー

〇リーアム・カニンガム

監督

ケン・ローチ
…(「わたしは、ダニエル・ブレイク」、「この自由な世界で」、「ジミー、野を駆ける伝説」など)


2006年製作 アイルランド映画


あらすじ


1920年のアイルランド。

医者になったばかりのデミアン(キリアン・マーフィー)はロンドンでNo.1の病院で働けることとなり、意気揚々としていた。

しかし、ちょうどその頃から英軍が集会を禁止したり、英語を話さない人間をリンチの末に殺したり、力でねじ伏せようとし始める。

その様子を見たデミアンは、ロンドン行を中止し、兄・テディが所属していた義勇軍に入り、ロンドンからの自由を求める運動に参加するようになる…。


麦の穂をゆらす風


感想(ネタバレあり) 独立戦争から内戦へと発展していく空しい時代


この映画を観終わった後、しばらく、ぼんやりと空しさを感じていた。

ここで描かれるのは、1920年当時のアイルランド独立戦争。

やっぱり、こういうの観てしまうと、「暴力では何も解決しない」と思うんだよね。

しかし、このアイルランドとイングランドの関係性は、そんな生易しいものではない。

主人公のデミアンは、何よりも、イングランドからの解放を目指していた。

一方で、デミアンの兄、テディは、途中までデミアン同様イングランドからの100%独立を目指していたが、途中から軟化路線へと変更し、「イングランド支配下での自由」を認めるようになる。

後半は、このデミアンとテディの兄弟の対立を中心に描かれる。

イングランドを「完全拒否」するか、それとも「一部受け入れ」するのか。

同じ「解放」を夢見て、共に戦ってきた兄弟でさえ、意見が割れ、対立し、殺し合うようになる。

彼ら兄弟は、独立戦争の末に自由を得たが、イギリス配下であることに納得のいかない国民を中心にアイルランド軍との内戦へと発展していった当時を象徴するように描かれている。

身内で互いを殺し合っている。

実際に、こういう兄弟もいたんだろうな。


麦の穂をゆらす風2

「貧困」は戦争では解決しない


本来、彼らにとって、最も解決しなければいけない問題は「貧困」だった。

イギリスのせいで「貧困」と考えるか、「貧困」をイギリスに助けてもらうと考えるか。

でも、結局どの道を選んでも、最終的には互いに殺し合う道を選んでしまう。

なんでだろう。

人間には「生きる」か「死ぬか」しかないんだろうか。

互いに、意見を交わして、受け入れらる部分は受け入れるっていう考え方は無かったんだろうか。

もう、その「何をやってもどうにもならない」感が切なくて、切なくて。

ちょっとしたことで、「人を殺してしまう」道を選んでしまう、その安易さが悲しい話だった。

そうだよな。

この映画は戦争を描いているんだ。

空しくて当然なんだ。

麦の穂をゆらす風3

キリアン・マーフィ X ケン・ローチ


主役のデミアンを演じるのは、キリアン・マーフィ

いつも、脇でしっかりと物語を固める役が多い、キリアン・マーフィ。

この映画では、優しくて賢く、自分の考えを最後まで貫き通すデミアンを作り上げていた。

真摯な姿勢のデミアンが良かったなぁ。

キリアン・マーフィの他の出演作には、「フリー・ファイヤー」、「真珠の耳飾りの少女」、「白鯨との闘い」、「トランセンデンス」、「インセプション」など

監督は、イギリスのケン・ローチ

イギリスの労働者階級の人たちの作品を得意分野としている監督。

この映画も、WOWOWのケン・ローチ特集の一本だったような…。

他の監督作品には、「この自由な世界で」、「ジミー、野を駆ける伝説」など


麦の穂をゆらす風4

せめて、デミアンたちの死が無駄にならないように


最近では、イギリスとアイルランドの関係も落ち着いているよう。

隣り同士なんだから、仲良くしなよと思うけど、兄弟が対立するように、近いからこそケンカしてしまう事情もあるんでしょう。

でも、今が平和なら尚更、この頃のデミアンのような自由のために戦った人たちの死を無駄にすることなく、これからも平和な道を進んで欲しい。

今さらだけど、この映画の景色がすごく綺麗だったので、アイルランドに旅行へ行きたいなぁと思ったよ(笑)



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