とにかく映画が好きなんです【本館】

とにかく映画が好きで、特にアメリカ映画大好きです このブログは、ネタバレありの映画鑑賞日記です。主にハリウッド映画と韓国映画をメインに感想を書いています


タグ:カナダ映画



カナダ映画の「リトル・ランナー」をWOWOWで観た。

14歳の少年が、病気の母を助けるためにボストンマラソンに挑戦するコメディタッチの映画。

満足度 評価】:★★★☆☆(3.5)

まさに「信じる者は救われる」お話。

随所で笑いながら最後まで楽しめたところが良かった。

しかし、14歳の思春期の男の子たちの日常って一生理解できないなと思う(笑)

「リトル・ランナー」予告編 動画(日本語字幕なし)

(原題:SAINT RALPH)




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キャスト&スタッフ


出演者

〇アダム・ブッチャー

キャンベル・スコット…(「アメイジング・スパイダーマン」シリーズ、「エミリー・ローズ」など)

〇ジェニファー・ティリー…(「チャイルド・プレイ」シリーズ、「バウンド」、「ブロードウェイと銃弾」など)

〇ゴードン・ピンセント

監督・脚本

〇マイケル・マッゴーワン

2004年製作 カナダ映画

リトル・ランナー


あらすじ


1953年。14歳のラルフ(アダム・ブッチャー)は戦争で父を亡くし、母は病気で入院中。

1人暮らしをしながら、キリスト教系の学校へ通っている。

しかし、ある時、母が昏睡状態に陥ってしまい、看護婦のアリス(ジェニファー・ティリー)から「お母さんが目覚めるには奇跡が必要だ」と言われる。

それを聞いたラルフは、母を目覚めさせるために「ボストンマラソンで優勝すれば、奇跡が起きる!」と考えるのだが…。

リトル・ランナー2


感想(ネタバレあり)


主人公は煩悩フル満タン!思春期の少年


主人公のラルフは14歳。

14歳っていうと、女の子もそうだけど、身体は大人でも心はまだまだ子供で、身体の成長に心がなかなか追いつかない年頃。

それを一般的に思春期というけれども、この映画は、その思春期の青年が母の病気を治すために、精神面も少しずつ成長していく姿が描かれている。

といっても、コメディタッチで描かれているので、とてーーも軽い感じで楽しめる。

また、そこがこの映画の良いところ。

まぁ、なんといっても、この年頃の少年たちの頭の中は煩悩フル満タン。

どうにも、女子からすると理解できない行動で溢れてる。

プールの出来事とか、芝刈り機のシーンとか(笑)

映画の序盤は、本当にそんな少年たちの煩悩で溢れていて、「この映画は大丈夫なんだろうか…」と不安な気持ちも湧いてきていた。

リトル・ランナー3

「お母さんを助けたい」という思いが少年を大人にする


しかし、そんな煩悩フル満タンの男の子でも、急に成長するきっかけみたいなものがあるわけで。

それが、主人公のラルフにとっては「お母さんの病気」だった。

そもそも入院していたお母さんだったが、ある日突然昏睡状態に陥ってしまう。

いつまで経っても目覚めない母を不思議に思ったラルフ少年が看護婦に尋ねると、「お母さんが目覚めるには、奇跡が必要なのよ」と言われる。

もしも、同じことを大人が言われた場合、「そうか、もう心の準備が必要なのか…」と捉えるところだけど、ラルフは違う。

「そうか!奇跡を起こせばいいのか!!」と考える。

ピュアで、素直なだけに、医者からの警告も文字通り受け取ってしまう。

この映画の良いところは、そのラルフの「前向きな思い」だ。

母の命が助かるのに奇跡が必要なら、自分から奇跡を起こせば良い。

すごく単純だけど、そんな風に考えるられるなんて、とても素敵なことだと思う。

リトル・ランナー5

ユーモアが辛い思いを笑いに変える


そんな風に、母親が重病で寝たきりと言われると、なんだか重い映画のように感じてしまう。

ところが、この映画には、その重さが一切ない。

常にユーモアを忘れず、どんな時も、随所に笑いがちりばめられている。

その「笑い」が人の不幸を救うところも、この映画の良いところの1つだ。

泣きながら諦めることは誰にでもできること。

でも、どんな状況でも笑いながら前に進むことはとても難しいこと。

とても難しいことだからこそ、最後に奇跡にたどり着く。

とはいえ、彼はボストンマラソンで優勝するわけではない。

その辺の現実も、この映画はしっかりと描いている。

優勝するわけではないけど、彼は誰もが想像できないところへと到達していた。

その思いはこちらにもちゃんと伝わってくる。

リトル・ランナー4

「信じる者は救われる」時には、あり得ないことを信じても良いと思う


人は成功と失敗を重ねながら成長する。

だから、歳を重ねたらその分、人生経験も増えるけれども、その分「失敗」の痛みを知り、「挑戦すること」に臆病になってしまう。

だから、つい「こんなのうまくいくはずない」「やっても無理に決まってる」と考えてしまう。

しかし、この映画のラルフの行動を観ながら思った。

人間、無理なことなんてないんじゃないかな。って。

そんな風に「無理に決まっている」と考える前に、行動に移していたら、成功することだってあるかもしれない。

「信じる者は救われる」

誰よりも先に行動の移した人が勝ちなんだ。

世の中は意外と単純にできてるのかもしれない。

そんな風に考えた作品だった。





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ライアン・レイノルズ主演、アトム・エゴヤン監督の映画「白い沈黙」をWOWOWで観た。

カナダの雪深い田舎町で、ある日突然9歳の少女が行方不明になる。警察は真っ先に父親を疑い始め、父は警察に頼らずに娘の捜索を始める…。

映画「白い沈黙」


満足度 評価】:★★★★☆

各レビューサイトで評価が低かったので心配しながら観たけど、おかげで予想以上に面白い作品だった。

そして、邦題の「白い沈黙」が、原題のTHE CAPTIVE(囚われた)よりも良かったと思う。

田舎の閉塞感、小児性愛者の薄気味悪さ、無能な警察…その全てを白い雪がかき消してしまった…。


「白い沈黙」予告編 動画

(原題:THE CAPTIVE)




キャスト&スタッフ


出演者


ライアン・レイノルズ
…(「デッドプール2」、「ライフ」、「クリミナル 2人の記憶を持つ男」、「デッドプール」、「ワイルド・ギャンブル」、「黄金のアデーレ 名画の帰還」、「あなたは私の婿になる」など)

ロザリオ・ドーソン
…(「レゴバットマン ザ・ムービー」(声の出演)、「白い沈黙」、「イーグル・アイ」、ドラマシリーズ「デアデビル」、「ジェシカ・ジョーンズ」、「ルーク・ケイジ」、「アイアン・フィスト」、「ディフェンダーズ」など)

〇スコット・スピードマン
…(「アンダーワールド」、TVドラマ「フェリシティの青春」など)

〇ケヴィン・デュランド

ブルース・グリーンウッド
…(「ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書」「ニュースの真相」、「ドローン・オブ・ウォー」、「パパが遺した物語」、「エレファント・ソング」、「デビルズ・ノット」、「スター・トレック イントゥ・ダークネス」「スター・トレック」など)

〇ミレイユ・イーノス
…(「サボタージュ」、「イフ・アイ・ステイ 愛が還る場所」など)

監督

〇アトム・エゴヤン
…(「手紙は憶えている」、「デビルズ・ノット」、「スウィート ヒアアフター」など)

2014年製作 カナダ映画




あらすじ


マシュー(ライアン・レイノルズ)は、娘のキャスがアイススケートの練習をした帰りに、ダイナーに寄り、テイクアウトのパイとアイスクリームを買っていた。

その僅かな間に、車に1人で乗っていたキャスがいなくなってしまう。

しかし、小児犯罪の刑事であるジェフリー(スコット・スピードマン)は、過去に犯罪歴があるマシューが犯人であり、彼が小児性愛者グループに娘を売ったんだと決めつける

結局、娘が見つから無いまま時が過ぎ、マシューは娘がいなくなった責任を感じながら、キャス捜索のビラ配りをしながら警察に頼ることなく1人で捜索を続けていた…。

映画「白い沈黙」

感想(ネタバレあり)


娘が失踪。真っ先に疑われる父親…


なんて理不尽な話なんだ…と思った。

寒い雪の日に愛する娘が失踪して失意の中にいる父親に対して、警察は上から目線で「お前が犯人だろう」と決めつける。

理由は、「長年の勘」だとか。

そんなばかな。

そんな科学的な根拠がないこと言っている間に現場検証したり、聞き込みをしたり、たくさんやることがあるだろう。

若い頃に父親がやんちゃだったというだけで、その父親を犯人に決めつけるなんて…。

無能な警察は、どこの国にもいるんだなぁと思った。

そんな理不尽な場面からスタートしたこの映画「白い沈黙」で描かれるのは、娘を誘拐された父親の執念。

8年間という長い間、一度も諦めることなく探し続けたその熱意だった。

映画「白い沈黙」

混乱した両親の頭の中


雪が深く、真っ白で景色も何もない世界。

その中で描かれる誘拐劇を私はドキドキしながら最後まで楽しんだ。

ところが、どのレビューサイトを観ても、イマイチ評判が良くない。

その理由はひとえに、監督アトム・エゴヤンの演出方法にある。

この映画「白い沈黙」では時系列が全てバラバラになって場面が展開していく。

娘のキャスが9歳だった頃からスタートし、いきなり現在の様子がでたかと思うと、誘拐から3年後だったり、6年後だったり、それ以前に戻ったりする。

この映画「白い沈黙」を観た多くの人が、その場面展開に混乱したんだと思う。

もちろん、私のその場面展開に混乱しながら観たんだけれども、その混乱は、娘を誘拐された両親の頭の中の混乱なのだと思った。

何が起きたのか理解できず、上手く頭の中が処理できない。

そんな様子をこの映画は時系列を混ぜこぜにすることで表現したのだと思った。

私の頭がごちゃごちゃすればするほど、両親に同情したし、彼らの辛さが伝わってくるようだった。

だから、この時系列がごちゃごちゃする描き方は、私にとってはマイナスにはならなかった。

映画「白い沈黙」

小児性愛者ネットワークの不気味さ


そして、この映画で思い知らされたのは、世界中に広がる小児性愛者のネットワークだ。

「ひとりぼっちで寂しいな」と思った女の子がパソコンを開き、チャットルームに入って、Skype(テレビ電話アプリ)のボタンを押したら、そこには優しそうなお姉さんがいて、仲間に入らないかと勧誘してくる。

私の知らないところで、そんな世界が広がっているということを知った。

9歳で誘拐されたキャスは8年経って17歳になり、入り口で少女たちを出迎える「勧誘のお姉さん」の役割を果たしていた。

よく少年少女が失踪する事件をニュースで観るけど、中には、こういう性愛者グループに売られていく子供たちがいるんだと思うと、なんだかとてもやるせなくなった。

そういう犯罪者たちに限って、闇に紛れるのがうまく、外では本性を現さない。

やがて誘拐された少女たちは大人になり、犯罪者グループの人間として生活していくようになる。

なんて気持ち悪い集団なんだろう。

彼らの気持ち悪さが私には衝撃的だった。


映画「白い沈黙」

誘拐犯に力を貸す白い雪


そして、また腹が立つのは「白い雪」だった。

広い大地と白い雪が、犯人の証拠をドンドンと消し去っていく。

まるで、その雪が犯人たちの味方をしているようにも見えた。

もしも雪さえなかったら、もっと早く見つかったんだじゃないか…とか、お父さんの無実ももっと早く明らかになったのではないか・・・と思った。

さらに腹が立つのが、スコット・スピードマン演じる刑事。

あいつは、お父さんのことを犯人だと決めつけておいて、最後まで彼に謝らなかったからね。

お父さんのお手柄でキャスの居所が分かったというのに。

謝罪の一言もないのかよーーーと思った。

なんだよーー。腐れ刑事めーーー。

いや、私、本当は、この映画、エゴヤンのことだから、最後まで見つからないとか、死体で見つかるとか、そんなネガティブなラストを想像していたんだけど、ホントに、見つかって良かった。ホッとしたわーー。






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今年のカンヌ国際映画祭でグランプリを受賞したグザヴィエ・ドラン監督が2014年に製作した映画「Mommy/マミー」をWOWOWで観た。

ADHD(注意欠陥・多動性障害)と診断された青年とその母の日常を描く。

満足度 評価】:★★★★☆

世間からは理解されにくいとされるADHDを、リアルに生々しく描いている。

なぜ、こんなにリアルなのか、こんなにも生々しいのか。その世界観に驚かされた作品だった。

出演:アンヌ・ドルヴァル、スザンヌ・クレマン、アントワーヌ・オリヴィエ・ピロン

監督グザヴィエ・ドラン カナダ映画 2014年製作

「Mommy/マミー」予告編 動画

(原題:MOMMY)




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あらすじ


養護施設に収容されているスティーヴ(アントワーヌ・オリヴィエ・ピロン)がキッチンでボヤ騒ぎを起こし、施設を追放され、母ダイアン(アンヌ・ドルヴァル)は、スティーヴを施設へ迎えに行く。

大好きなママと一緒に暮らせると喜ぶスティーヴだったが、ダイアンは職探しをしている最中で、スティーヴの面倒を見ることができない。

途方に暮れるダイアンだったが、そんな時、近所に住む元教師のカイラ(スザンヌ・クレマン)と親しくなり…。


マミー


感想(ネタバレあり) 監督グザヴィエ・ドランの世界観はどこから来るのか…


ADHD(注意欠陥、多動性障害)と呼ばれる精神病は、他人に理解されにくいという。

そんな病気の青年スティーヴを主人公に描いたこの作品。

とてもリアルで生々しい。

監督グザヴィエ・ドランの作品は、これまで「トム・アット・ザ・ファーム」や「エレファント・ソング」を観てきたが、どちらも精神科の診断が必要な人たちについて描かれていた。

そして、今回は養護施設に収容された青年の話。

いずれも、その描かれている精神世界がすごくリアルで、この世界観はどこから来るんだろうと思ってしまった。

グザヴィエ・ドランの他の監督作には、「たかが世界の終わり」など。

mommy

リアルな演技だけに夢見る青年が切ない


何がすごいかといったら、スティーヴのリアリティ。

さっきまでおとなしくしていたと思ったら一転、感情を激しく高ぶらせる。

その上げ下げの流れがすごく自然でリアル。

まるでドキュメンタリーフィルムを見ているようだった。

そんなリアルな描写だったからこそ、スティーブが夢見る未来予想図が切ない。

勉強して、高校卒業の資格を取って、大好きな音楽の勉強をするためにジュリアード音楽院を受験する。

そんな絵に描いたような夢をキラキラとした瞳で語るスティーヴの笑顔がとても印象的だ。


mommy2

スティーヴを捨てた訳ではない。面倒を見る余裕がないだけ…


しかし、もしも身内にスティーヴと同じ状態の人がいたら、私はどうするだろうかと考える。

私は、一日中彼の側にいて、面倒を見る自信がない。

きっとさじを投げて降参し、病院にお願いするに違いない。

それは、私に子供がいないからだが、もしも、この映画のように息子と母の関係だったら違っていただろうか…。

だから、私は、この映画のラストでカイラがダイアンに向かって

「私は家族を捨てることができなくて…」と言っていたが、

私はダイアンに同情してしまう。

捨てた訳ではない。

気持ちは、常にスティーヴの側にある。

でも、一瞬でも目を離したら何をするか分からない人の面倒を見続けることはできない…。

残念ながら。

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彼に自由になれる翼をあげてください


でもなぁ。

なんとかして、スティーヴの思い描く夢を叶えてあげたいとも思う。

どうしたら叶えてあげられるのか分からないけど。

ただただ、自由に、普通の健康な人たちと同じように生きていきたいだけなのに。

そう願いつつ、外に向かって疾走するスティーヴの姿が切なく心に残る。

もしも可能なら、誰か、彼に自由になれる翼をあげてください。

そう願いたくなる作品だった。


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ブルース・グリーンウッド、グザヴィエ・ドラン主演のカナダ映画「エレファント・ソング」をWOWOWで観た。

精神病院から失踪した医師の行方を知るのは、1人の入院患者である青年マイケル。彼から手がかりを得ようと話を聞くうちに、事態は思わぬ方向へと動いていく…。

満足度 評価】:★★★☆☆(3.5)

すごく好きというタイプの映画ではないけど、かなりのめり込んで観た映画だった。

本当はみんなが彼を愛しているのに、それを感じられず、受け入れることができない切なさを感じた。

「エレファント・ソング」予告編 動画

(原題:ELEPHANT SONG)




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あらすじ


精神病院の院長をしているグリーン(ブルース・グリーンウッド)は、病院から失踪してしまったローレンス医師の行方を探すため、彼の患者であるマイケル(グザヴィエ・ドラン)から話を聞くことに。

しかし、マイケルはグリーンをはぐらかし、なかなか核心をつこうとしない。

そのうち、マイケルの話は、彼の少年時代の話になり…。

エレファント・ソング


感想(ネタバレあり) 生まれた時から両親の愛を感じることなく育った青年


正直、この映画はネタバレを読んでしまうと面白味が半減してしまう。

だから、これから観ようと思っている人は、どうか感想を読まずに、映画を観ることをおススメする


主人公のマイケルは、生まれた時から両親の愛を感じることなく大人になろうとしている青年。

常に死と向き合って生きてきた彼は、いつしか自分が死ぬことを考えるようになる。

まるで、目の前で母が死んだ時のように。

しかし、彼の精神構造を知っているローレンス医師や、ピーターソン師長の監視の下で死ぬことができないと考えた。

だから、親密なローレンス医師が、急遽休暇を取ることを知り、それを利用して、事故のように見せかける自殺を計画する。

エレファント・ソング3

唯一の望みは両親から愛されること


まず、マイケルはなんて頭の良い人なんだろうと思った。

自分が放つ言葉にグリーン院長がなんて返してくるかを想定し、さらにその先を読む。

そして、自分の人生をコントロールする。

でも、頭は良いかも知れないけど、なんて寂しい人生なんだろうと思う。

母親は、最後まで目の前にいる自分のことよりも仕事のことで頭がいっぱいで、一度しか会ったことのない父は、彼の目の前で像を銃殺する。

2人とも、マイケルのことなど眼中にない生活を送っていた。

彼が幼い頃から望んでいたのは、両親から愛されること。

私が最も心に残るのは、グリーン院長がかつて事故で亡くした娘レイチェルの話になった時。

「あなたとピーターソンのような両親を持ったレイチェルが羨ましい」と言った時の表情がとても切なくて、心に残っている。

エレファント・ソング2

出演者はブルース・グリーンウッドとグザヴィエ・ドラン


主人公のグリーン院長を演じるのは、ブルース・グリーンウッド

映画「13デイズ」でJFKを演じたことで知られる彼は、大統領とか、判事とか、重役の役が多い。

今回の院長役も、すんなりと納得できるキャスティングだった。

他の出演作には、「ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書」、「ニュースの真相」、「パパが遺した物語」、「白い沈黙」、「ドローン・オブ・ウォー」、「デビルズ・ノット」、「スタートレック」、「スタートレック イントゥ・ダークネス」など

エレファント・ソング5


ローレンス医師の鍵を握る青年マイケルを演じるのはグザヴィエ・ドラン

私は、初めましての俳優さんで、この作品は出演のみだけど、それ以外の作品では監督と脚本も兼ねる俊英なんだとか。

ほぉぉぉぉ。なるほどぉ。

まっすぐと人を見つめるピュアな瞳がとても印象的だった。

(もちもん、マイケルがそういう役だからだと思うけど)

ちょっと他の作品(特に監督作)を観たくなった。

他の作品は、「ある少年の告白」、「Mommy/マミー」、「たかが世界の終わり」(監督のみ)など


エレファント・ソング4

何より生きていることが辛い人もいる


多分、普通の日常を送っている人からしたら、「何も死ぬことはないのに…」と思うようなことかもしれない。

しかし、何よりも生きていることが辛い人もいる。

何事もない毎日が永遠に続くかと思うと絶望的な気分になる人もいる。

だから、目の前に愛する両親がいる人や、隣に愛する人がいる人は、それだけでもとても幸せなことなんだと知るべきなんだと思う。

だから、私たちは愛する人を大切にしなければいけないのだと思う。

それが、ラストシーンでグリーン院長とピーターソン師長が手を握り合っているシーンの示す意味なんだと思った。






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ブログネタ
映画の適当な感想 に参加中!
ライアン・レイノルズ主演、アトム・エゴヤン監督の映画「白い沈黙」の予告編を観た。

アメリカで実際にあった誘拐事件をモデルに作られたというこの映画「白い沈黙」

予告編を観ているだけで、心が痛くなってくる。

第67回 カンヌ国際映画祭 コンペティション部門出品 作品


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〇 「白い沈黙」観ました!!

映画の感想はこちらから →「白い沈黙」9歳の娘が突然失踪。疑われる父。雪の下へと消え去ってしまう証拠…。家族の苦悩8年の記録。ライアン・レイノルズ主演、アトム・エゴヤン監督映画【感想】

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「白い沈黙」予告編・動画

(原題:the captive)




モデルとなったアメリカの少女監禁事件『ジェシー・デュガード事件』 被害者少女の手記

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本作のモデルは、本当にアメリカであった少女監禁事件

この映画のモデルになった事件とは、1991年、アメリカで11歳の少女が誘拐され、その後18年間監禁され続け、その間、誘拐犯との間に二人の娘を産ませられた『ジェシー・デュガード事件』

この映画を知るまで、そんな事件があったなんて、全く知らなかった

しかし、世の中にはなんて酷いことをする人がいるんだろう・・・

実際にあった事件は監禁が18年で、映画では8年となっているので、だいぶ内容は変えてくるようだけれども、予告編を観たところでは、一面に雪しか見えない閉塞感と、静けさ、何が起きるのか分からない恐怖感は、カナダやアメリカの映画というよりも、韓国や日本の映画の感覚に似ているような雰囲気を感じた

世界中で誘拐されている子供たちがたくさんいて、金持ちの家に売り飛ばされていく子もいれば、殺されてしまう子もいるし、こうして監禁され暴行され続ける子どもたちもいる

どうしたら、そんな悲惨な事件がなくなるのかなのかといつも思うけど、こうして事件を知ることで、次の悲惨な事件を防ぐ予防になるのかもしれないとも思う

白い沈黙

人気上昇中の俳優とカナダ人監督のコンビ

主役を演じるのは、「ライフ」、「クリミナル 2人の記憶を持つ男」、「グリーン・ランタン」、「あなたは私の婿になる」、「黄金のアデーレ 名画の帰還」のライアン・レイノルズ。

人気上昇中の俳優さん

監督は、カナダ人のアトム・エゴヤン(「スウィート・ヒア・アフター」、「デビルズ・ノット」)

静かな作品がとても得意な監督さん


白い沈黙2


誘拐監禁事件がこの世から一つでも減りますように

テレビで、少年少女が行方不明になるニュースを見るたびに、心が痛くなるけれど、被害者家族は、その何倍も悲しい思いをして、一生事件を引きずって生きていかなければならないことを思うと、本当にいたたまれない

この作品は、実際の事件をモデルにしているようなので、犯人側の思いを知ることが、今後、同様の事件を減らしていく助けになることを期待する

世界中から、少年少女の誘拐事件が少しでも減りますようにと、願いを込めて。

10月16日から全国公開予定



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〇 「白い沈黙」観ました!!

映画の感想はこちらから →「白い沈黙」9歳の娘が突然失踪。疑われる父。雪の下へと消え去ってしまう証拠…。家族の苦悩8年の記録。ライアン・レイノルズ主演、アトム・エゴヤン監督映画【感想】

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GWも終わって、大作映画がだいぶ落ち着いた感じするけれども

これから、観ようかなぁと思っている映画の一つが Mommy/マミー

「Mommy/マミー」予告編 動画

(原題:Mommy)


ちょっと、体力がいりそうな気がするので

(私の中では、ハリウッド映画以外は体力が必要(笑))

どうしようか、ちょっと迷うところだけれども

だったら、体力がある時に見ようかと思ってる作品

マミー


かといって、「どうしても見なきゃ!」って思うような決めても無いんだよね・・・

どうしようかなぁ・・・まだ、迷い中・・・


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