とにかく映画が好きなんです【本館】

とにかく映画が好きで、特にアメリカ映画大好きです このブログは、ネタバレありの映画鑑賞日記です。主にハリウッド映画と韓国映画をメインに感想を書いています


タグ:カン・ドンウォン



カン・ドンウォン主演の韓国映画「ゴールデンスランバー」を映画館で観た。

伊坂幸太郎の小説「ゴールデンスランバー」を映画化した作品。

ある日突然事件に巻き込まれ、大統領候補暗殺の容疑者になってしまった主人公の逃走劇。


韓国映画「ゴールデンスランバー」


満足度 評価】:★★★☆☆

まるで迷路みたいなソウルの路地裏を逃げ回る逃走劇は、ハラハラドキドキの迫力満点で面白かった。

しかし、それを仕掛けた側も追う側も動機が不明で、ストーリーが薄っぺらい印象。

良い演技してるだけに残念

目次

  1. 予告編
  2. 更新履歴・販売情報
  3. キャスト&スタッフ
     出演者
     監督
  4. あらすじ
  5. 感想


『ゴールデンスランバー』予告編 動画

(原題:골든슬럼버)



更新履歴・公開、販売情報

・2019年1月18日 映画館にて鑑賞。

・2019年2月1日 感想を掲載。

・2019年10月19日 WOWOWでの放送に合わせて加筆・修正。

現在、ネット配信、DVD、共に販売中。詳しい劇場情報につきましては、下記公式サイトをご参照ください。
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映画『ゴールデンスランバー』オフィシャルサイト


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キャスト&スタッフ


出演者

カン・ドンウォン

キム・ウィソン


…(造られた殺人」など

ハン・ヒョジュ



監督

〇ノ・ドンソク


2018年製作 韓国映画




あらすじ


人気アイドルを暴行から救い、警察から「名誉市民」として表彰されたキム・ゴヌ(カン・ドンウォン)は、ある時、古い友人のムヨル(ユン・ゲサン)から呼び出され、久しぶりに再会。

その直後、彼の目の前で大統領候補が乗った車が爆発。

ムヨルから「誰も信じるな。生きろ」と言われたゴヌは、そこから逃げ出すが、ムヨルが乗っていた車は爆発。

次から次へと起きることに訳が分からないまま逃げ回るゴヌは「大統領候補を暗殺した容疑者」として追われていることを知る…。



韓国映画「ゴールデンスランバー」



感想(ネタばれあり)


この映画の感想につきましては、私が「ぴあ映画生活」に掲載したものをご紹介します。


ゴールデンスランバー (2018)


★★★ [60点]「逃走劇としては面白いけれど…」


逃走劇としては面白かったけど、食い足りない感もあり
(ちなみに日本版は観ていません)



襲われているアイドルを救ったことで名誉市民として表彰されたゴヌ(カン・ドンウォン)が、ある瞬間から一転、大統領候補暗殺の容疑で追われる身になってしまう。

そこからゴヌは、追われて、追われて、逃げ回る。

その逃げ回るのが、ソウルらしい細い路地裏と坂道の連続で、迷路みたいな道を走り回っているのを見ているだけでも面白い。



逃げ回るぐらいだったら戦えば良いのにと思ってしまうけど、そもそも人と争うことができないゴヌは、立ち向かっていくことができない。

そのゴヌの性格が、この映画のミソなっている。



どんなにひどいことをされても反撃できないゴヌは、罪を被せるのに最適な人

しかし、そんな良い人だからこそ、周りの人たちは、ゴヌを助けようとする



けれど、いつまでも逃げ回っているわけにもいかないので、ゴヌは、その不毛な戦いを終わらせる決断をする。

そんな逃走劇はハラハラドキドキの連続で面白かった。



でも、あまりにも、ユン・ゲサンが演じたキャラクターが中途半端だったのが残念だった。

何のためにユン・ゲサンはそんな行動をしたのか。



肝心な動機が見えないまま話が終了してしまい、なんとも消化不良だった。

キャスティングも良かったし、アクションも迫力あったのになんとも残念。


Posted by pharmacy_toe on 2019/01/27 with ぴあ映画生活


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キム・ユンソク主演の韓国映画「1987、ある闘いの真実」を映画館で観た。

1987年に韓国で起きた民主化運動の真相を描く。



満足度 評価】:★★★★★

歪んだ愛国心と権力で人々を操ろうとする人間の恐ろしさに震え、わずかに射す光を足がかりに自由を追い求める人々の勇気に泣く。

彼らは良心に従って行動しただけだが、やがて周りの人々も動かしていく。

その力強さに感動。

目次

  1. 予告編
  2. 更新履歴・販売情報
  3. キャスト&スタッフ
     出演者
     監督
  4. あらすじ
  5. 感想


『1987、ある闘いの真実』予告編 動画

(原題:1987、英題:1987: When the Day Comes)



更新履歴・公開、販売情報

・2018年9月8日 映画館にて鑑賞。

・2018年10月5日 感想を掲載。

・2019年9月4日 WOWOWでの放送に合わせて加筆・修正。

現在、DVD、ネット配信、共に販売中。詳しい作品情報につきましては、下記、公式サイトをご参照ください。
 ↓
『1987、ある闘いの真実』公式サイト


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キャスト&スタッフ


出演者


ハ・ジョンウ
…(「トンネル 闇に鎖(とざ)された男」、「お嬢さん」、「群盗」、「テロ、ライブ」、「ラブ・フィクション」、「ベルリンファイル」、「チェイサー」など)


…(「お嬢さん」など)




…(「修羅の華」など)

〇ヨ・ジング


監督

〇チャン・ジュナン


2017年製作 韓国映画



韓国映画「1987、ある闘いの真実」



あらすじ


1987年1月。軍事政権下の韓国で、警察の対北朝鮮・打倒共産主義の部署で、大学生を拷問の末、殺してしまうという事件が起きる。

パク所長(キム・ユンソク)は、その学生を尋問している最中に心臓発作で死亡ということにし、すぐに火葬にして事件をもみ消そうと考えていた。

しかし、学生の死に疑問を感じたチェ検事(ハ・ジョンウ)は、司法解剖を命じる。

その警察と検事の動きから、同じく学生の死に疑問を感じた新聞記者のユン・サンサム(イ・ヒジュン)は、それを記事にし、市民の間で警察への不信感が広がっていく…。



韓国映画「1987、ある闘いの真実」キム・ユンソク





感想(ネタばれあり)


この映画の感想は、私が「ぴあ映画生活」に掲載したものをご紹介します。

1987、ある闘いの真実 (2017)


★★★★★ [100点] 「自由を求める闘いが強く胸を打つ」



人間の恐ろしさに泣き、真実を追い求める人々の勇気に感動して泣き、結局、泣きっぱなしの映画だった。



1987年に韓国で起きた民主化運動について、ある学生の死をきっかけに、自由を求めて水面下で動きはじめた人々を中心に描く。



当時の韓国政権は「打倒!共産主義」をスローガンに、警察の明らかに行きすぎた赤狩りにも目をつぶっていた。

その結局、対北の部署は「何をやっても許される」ならず者集団へと変化していく。

彼らは本来なら「打倒!共産主義」のはずなのに、やっていることは、まるで北朝鮮幹部の虐殺と同じという、ミイラ取りがミイラになったような集団だった。



キム・ユンソク演じる所長も最初からおかしな人間ではなかったはずだ。

彼個人の北朝鮮に対する思いと、その思いを利用する国から与えられた権力によって、歪んだ愛国心の塊になってしまったのだろう



そんな彼らを観ていると「真の愛国心とは、どのようなものなのか」と、考えさせられる。

たとえ、その行いが間違っていたとしても、大統領府のお気に召すように行動し、その考えを他人に押し付けるのが、本当の愛国心なのだろうか。



それよりも、国をより住みやすい国にするために意見を言い、反対意見があれば議論し、国や国民の明るい未来のために貢献するのが、本当の愛国心だろう。



この映画でいえば「愛国心」という大義名分の元、言論統制をする警察は本当の愛国心からは程遠く、拷問して殺された学生の真相を暴くために「真実の伝書鳩」をしていた人たちこそ、本当の愛国者だと思った



そんな真実を追い求める人々が、負け試合と分かっていても、その火の中に飛び込んでいく姿は、とても力強く勇敢で、涙なしでは観られなかった。

彼らは何も特別なことをしていない

検事は法に則って事件の捜査をし、記者は真実を報道し、刑務官は受刑者の秘密を守り、牧師は嘘をつかず真実を語っただけだ。



それぞれが、自分の良心に従って当たり前の行動をしただけなのだ。

しかし、彼らが生きていた時代は、そんな当たり前のことが許されず、とても勇気のいることだったのだ。

その一人一人の行動が、周りの人々を動かし、国をも動かしていく。



自分の良心に従って、当たり前の行動をすることが、周りの人を動かす。

これが、真実の物語だからこそ、その重みをズシリと感じる映画だった。


Posted by pharmacy_toe on 2018/09/11 with ぴあ映画生活


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イ・ビョンホン主演の韓国映画「MASTER マスター」を映画館で観た。

マルチ金融で巨万の富を得て韓国の上層部を牛耳るカリスマと、「汚職まみれの上層部を一掃する!」と息巻く若手熱血刑事の対決を描くエンターテインメント作品。


【満足度 評価】:★★★★☆

全体的に話がとてもザックリとしていて詰めが甘いところが随所に見られるものの、エンターテインメントだと思えば、それも楽しめる作品だった。

何より「我が国は汚職まみれですよ!!はははっ!!」っていう自虐をネタに娯楽作品を作ってしまう韓国映画の強さを感じた


目次

  1. 予告編
  2. 更新履歴・販売情報
  3. キャスト&スタッフ
     出演者
     監督
  4. あらすじ
  5. 感想


「MASTER マスター」予告編 動画

(原題:마스터(Master



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・2017年11月24日 映画館にて鑑賞した感想を掲載。

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キャスト&スタッフ


出演者

イ・ビョンホン
…(「それだけが、僕の世界」、「エターナル」、「王になった男」、「マグニフィセント・セブン」、「インサイダーズ 内部者たち」、「メモリーズ 追憶の剣」、「ターミネーター/新起動:ジェネシス」、「甘い人生」など)

カン・ドンウォン
…(「ゴールデンスランバー」、「1987、ある闘いの真実」、「プリースト 悪魔を葬る者」、「群盗」など)

キム・ウビン
…(「技術者たち」、「二十歳」など)

オ・ダルス
…(「朝鮮名探偵3 鬼(トッケビ)の秘密」、「殺人者の記憶法」、「トンネル 闇に鎖(とざ)された男」、「国際市場で逢いましょう」、「朝鮮名探偵2 失われた島の秘密」、「朝鮮名探偵 トリカブトの秘密」、「7番房の奇跡」など)

オム・ジウォン
…(「女は冷たい嘘をつく」、「リバイバル 妻は二度殺される」、「ソウォン/願い」など)

チン・ギョン
…(「監視者たち」など)



監督・脚本

チョ・ウィソク
…(「監視者たち」など)

2016年製作 韓国映画



MASTERマスター



あらすじ


「私どもにお金を預けていただければ、必ずあなたを幸せにします」という謳い文句のマルチ金融で巨万の富を得たチン会長(イ・ビョンホン)は、韓国の上層部を買収し牛耳っているため、その取引がどんなに違法であっても逮捕することができない。

一方で「汚職まみれの韓国を一掃し、クリーンな社会を作る!」と息巻く熱血若手刑事のキム・ジェミョン(カン・ドンウォン)は、チン会長を逮捕することで多くの汚職にまみれた役人を逮捕できると確信し、特別チームを作ってチン会長を追い続けてきた。

賄賂にまみれた大物官僚たちを逮捕するには、「金の流れ」と「交流関係」の証拠が必要だと考えたキム・ジェミョンは、チン会長の右腕であるプログラマー、パク・ジャングン(キム・ウビン)を味方に引き込もうとするのだが…。



MASTERマスター3



感想(ネタばれあり)


韓国国民は汚職まみれから救ってくれるヒーローを待っている


韓国では、必ずと言っていい程、大統領が任期を終えると逮捕される。

そして、その大統領に巨額の裏金を支払い続けた財閥や一流企業や政治家たちの名前が芋づる式に出てくる。

大統領の任期が終わるたびにそういう話が出てくるので、正直、「あぁまたか…」と思ってしまうし、元大統領が逮捕されても韓国から汚職はなくならない



韓国の歴史ドラマを見ていると、王様と王様に裏金を渡し続ける官僚たちの構図は朝鮮王朝の頃から出来上がっていたのが分かるので、韓国の汚職や賄賂は伝統文化のようなものだと思っている

だから、映画やドラマの中で、警察が裏金で操られている姿を見るたびに「待ってましたぁ」と言いたくなるぐらい、私の中ではお約束になっている。



しかし、そんな恩恵を受けるポジションにいない、日頃から真面目に働いている韓国国民からしたら、「もう、いい加減にしてくれよ」と言いたいところだろう。

その「いい加減にしてくれよ」という国民感情の中から生まれた理想のヒーローが、カン・ドンウォン演じる若手刑事キム・ジェミョンである



キム・ジェミョンは、刑事になるまでの試験は全て1位で通過し、コネも財力も使わずに刑事の地位を築き上げたスーパーエリートとして登場する。
(実際に、コネも財力も使わずに1位通過できるのかは不明…)

そのキム・ジェミョンを演じるカン・ドンウォンと言えば、韓国で最も人気のある俳優の一人として名前があがるぐらいの人気者。

そんな彼がこのキム・ジェミョンを演じるからこそ、「きっと彼だったら、この汚職まみれの国を救ってくれる」という説得力が生まれるのである。



そんなキム・ジェミョンが登場する場面が、いきなり自虐ネタでスタートしたもんだから、ちょっとのけ反った。

「イギリスでは、女王陛下の乗っている車が交通違反をしたことで違反切符を切られたため、公式行事に遅刻したことがあるそうです」

「お付きの人間は、行事に遅刻してしまうからと警察に言ったそうですが、『規則は規則だから』と言われ、聞き入れてもらえなかったそうです」

といった感じの「イギリス警察は女王陛下にも規則が厳しい」という話をキム・ジェミョンが自分が指揮するチームのメンバーにしたシーンだった。



そこでキム・ジェミョンが言いたかったのは、「韓国も大統領が運転する車が交通違反をしたら、違反切符を切る国であるべき」ということであり、部下たちに「刑事・警察官としての心構え」を説いていた場面だった。

それが、大統領だろうと、官僚だろうと、それがどんなに小さい交通違反だろうと、「違反」したものは罰せられる国であるべきだとキム・ジェミョンは訴える。

この冒頭のシーンは、キム・ジェミョンがどんな人間であり、この映画が何を目指しているのかを示している場面だった。



MASTERマスター2



チン会長 は 韓国の大統領 !?


そのエリート刑事キム・ジェミョンが刑事生命をかけて追い続けているのが、マルチ金融で巨万の富を得たチン会長である。



イ・ビョンホン演じるチン会長の行っているビジネスは、ネットワークビジネスのようなもの。

チン会長は「『ワン・ネットワーク』にお金を預けてくれれば、様々な投資を行って、皆さまに銀行よりも良い金利をつけてお返しする」と言って会員から金を集め、実際にはその多くを海外の口座に入金し、マネーロンダリングをして富を増やしている詐欺師。

さらに、そのお金で政界や財界、官僚のトップを買収し、困ったことがあれば、買収した人間の電話番号が書いてある帳簿を開いて「電話一本で」何事も解決できるようになっている。



そうして金も力も手に入れたチン会長は、自分が神になったと錯覚し、「逮捕されるわけがない」と思っている

この会長が「神になったと錯覚していく」様子は、先日観た韓国映画の「我は神なり」で、詐欺師が信者を前に大風呂敷を広げ、信者はその話を大絶賛し、持ちあげられた牧師は自分が神だと錯覚していく様子ととてもシンクロしていたのが面白かった。

この「MASTER マスター」では、プログラマーのパク・ジャングンが「資金洗浄してお金が回る仕組み」作りをし、会員からお金を集めるためにチン会長が『時には涙ながらに』この国の行く末を語り、それを絶賛した会員たちがどんどん『素晴らしい会長のために』お金を振り込んでいく。

これは「我は神なり」のカルト教団ができていく仕組みとほぼ一緒である。



普通の人なら「そんなに派手にやったら、詐欺容疑で逮捕されるだろう」と思われるところも、チン会長には無敵の『帳簿ホットライン』があるから、逮捕される心配もない。

そうしてチン会長は、自分が神だと錯覚するようになる。



この映画では、チン会長はいかにも怪しい詐欺師だけれど、そのチン会長の姿は韓国の大統領たちとダブルところが多い

大統領まで登りつめる人間とは、大勢の人を前に『涙ながらに』国民の行く末を語り、多くの信者(有権者)を集め、大統領の地位に登りつめるけれど、実際の姿は賄賂まみれ。

政界・財界・官僚に息のかかった人間たちがいて、「誰も逮捕することはできない」と思っているから、やりたい放題。

それはまるでチン会長と一緒ではないか。



なので、途中からこの映画は「大統領を巡る汚職」を皮肉る作品なんだなと思いながら観ていた。



MASTERマスター4



汚職まみれをネタにする自虐エンターテインメント


「韓国から汚職を一掃する」と息巻く若手熱血刑事のキム・ジェミョンが目を付けたのは、その「帳簿ホットライン」である。

手書きされたアナログの帳簿は、動かぬ証拠だからである。

チン会長がその大事な証拠を常に肌身離さず持ち歩いていたのは、最後には誰かが電話で助けてくれるという意味もあっただろうし、「俺が逮捕されたら、お前らも道連れ」という脅しも込められていたように思う。

その帳簿が警察の手に渡ったら、今の地位を失ってしまう人たちが大勢出てくるからだ。



そもそもキム・ジェミョンの目的はチン会長の逮捕によって、汚職を無くすことだった。

しかし、それよりも、この映画の見どころは「チン会長とキム・ジェミョンの腹の探り合い」へとシフトしていく。

ところが、キム・ジェミョンは韓国でチン会長の逮捕に失敗し、その後、チン会長はフィリピンへ逃亡してしまう。



キム・ジェミョンはそこまで一度もチン会長と会っていないため、直接会ってもバレないと思い、投資家のフリをしてフィリピンにいるチン会長に会いに行く。

ところが、チン会長は彼が投資家ではなくキム・ジェミョンであることを知っていたのだ…。

ここで物語は二転三転し、先の読めないエンターテイメントが展開する。



確かに、そのキム・ジェミョンとチン会長の対立はとても緊迫があって面白いエンターテインメントになっていた

しかし、それと同時に、当初、この映画が描きたかったはずの『汚職一掃』については、だいぶトーンダウンしてしまい、鋭さがなくなっていたのも事実

チン会長に立ち向かっているキム・ジェミョンの対立を描きながらも、韓国の汚職の背景について、もっと鋭く描けていたら最高傑作になれたのに…と思ったら、ちょっと残念だった。

本当だったら、マネーロンダリングの話とか、「ワン・ネットワーク」が儲かる仕組みをもっと詳しく描いてくれたらチン会長の恐ろしさや信ぴょう性も増したと思う。



そんな甘さもありつつ、チン会長に立ち向かっていく若手熱血刑事の構図は面白かったし、むしろ、何も考えずに観てても楽しめる作品になっていたように思う。

だから、私はこの映画は「韓国は汚職まみれ」という自虐のこもったエンターテインメント作品なんだなと思うようにした

でも、残念ながら大統領を逮捕しても韓国から汚職がなくならないように、チン会長を逮捕しただけでは韓国から汚職はなくならないのだ。

やっぱり、そこにメスを入れるのは映画であっても難しいんだなぁと思った。



MASTERマスター5



ベテラン俳優に挑む若手俳優二人の相乗効果が抜群


それに、ベテラン俳優 イ・ビョンホンに立ち向かって行く若手(中堅?)俳優のふたり、カン・ドンウォンキム・ウビンという構図は、チン会長に立ち向かう若手二人という絵面にうまいこと相乗効果を出していたと思う。


チン会長に叱られている時のパク・ジャングンは、明らかにビビっている様子が出ていて、「もしかしたら、これはキム・ウビンが本当にイ・ビョンホンにビビっているのでは??」と思うシーンがいくつかあった。



また、かつて四天王の一人と言われたイ・ビョンホンに対するのは、現在、韓国で最も勢いのある俳優カン・ドンウォン

そして、そのふたりの『直接対決の場面』を最後の最後まであえて作らずに出し惜しみするという贅沢さ。

その最後の最後に実現した『新旧対決』も画面にうまいこと緊張感をもたらしていた。



ということで、この映画はテンポの良い展開と、キャスティングの上手さを楽しむ映画だなと思った。



しかし、最後の最後で会員に金を返すというのは、なんとも絵空事の感じがして、なんとも甘さの残る作品ではあった。

韓国映画が得意とする社会派の鋭さと、観て楽しませるエンターテイメントを融合させるっていうのは、難しいものなのかもしれない。



MASTERマスター6






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キム・ユンソクカン・ドンウォン主演の映画「プリースト 悪魔を葬る者」をWOWOWで観た。

女子高生に悪魔が憑依したため、悪魔祓いを行う司祭とその助手の奮闘を描くオカルトサスペンス映画。


満足度 評価】:★★★☆☆(3.5)

アジアで悪魔が取りついたら、たいてい霊媒師が登場するのが普通だけど、これはキリスト教の悪魔祓いをするという、アジアではちょっと珍しい作品。

この映画は、欧米でありがちな悪魔祓いに、ちょっとしたアジアエッセンスを加えているところが面白く、また、それが主人公の青年の成長へとつながっていくところも良かった。


「プリースト 悪魔を葬る者」予告編 動画

(原題:검은 사제들(黒い司祭たち))




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キャスト&スタッフ


出演者

キム・ユンソク
…(「1987、ある闘いの真実」、「天命の城」、「極秘捜査」、「海にかかる霧」、「チェイサー」など)

カン・ドンウォン
…(「ゴールデンスランバー」、「1987、ある闘いの真実」、「MASTER マスター」、「群盗」など)

〇パク・ソダム

キム・ウィソン
…(「ゴールデンスランバー」、「ザ・キング」、「新感染 ファイナル・エクスプレス」、「造られた殺人」、「国選弁護人 ユン・ジンウォン」など)


監督・脚本

〇チャン・ジェヒョン


2015年製作 韓国映画



プリースト悪魔を葬る者



あらすじ


世界に12体いる悪魔のうちの1体が韓国に現れ、カトリックの司祭が悪魔祓いを行い、車で移動している最中に交通事故に遭ってしまう。

その司祭は意識不明になり、たまたまその側を通りかかった神学生・ヨンシン(パク・ソダム)に悪魔が憑依してしまう。

ヨンシンの師であるキム神父(キム・ユンソク)はカトリック教会にヨンシンの悪魔祓いを申し出て、その助手探しを始める。

除霊の知識がある神学生のアガト(カン・ドンウォン)がその助手に任命され、儀式にひつような道具を集め始める…。





プリースト悪魔を葬る者2

感想(ネタバレあり)


韓国に舞い降りた西洋の悪魔



日本で『悪魔祓い』をすると言えば、陰陽師や巫女さんや霊媒師のイメージがある

そもそも、『悪魔』よりも『悪霊』の方がたくさんいる気がする。

しかし、お隣の国、韓国で制作されたこの映画には、西洋の『悪魔』が韓国に登場するところからスタートする。

それは、日本よりもキリスト教徒や教会の割合が多い韓国ならでは



世界で12体しかいない悪魔のうちの1体が、韓国にいることが発覚する。

恐らく、この12体というのは12人いると言われるサタンの息子のうちの一人かと思われる。

そのうちの1体が、なんと韓国に現れ、ヨーロッパのキリスト教会は韓国に神父を派遣する相談をするところから、この物語はスタートしている。



というのも、本来、カトリック教徒の『悪魔祓い』は司教に認められた人物しか行ってはいけないもの。

しかし、その派遣された神父が交通事故に遭ってしまったので、教会ではアウトロー的な存在のキム神父が、かわいい教え子・ヨンシン のために『悪魔祓い』を執り行うことになった。



その悪魔祓いには助手が必要になり、そこで選ばれたのがカン・ドンウォン演じる、神学生のアガトだった。

この映画の面白いところのひとつが、キリスト教のものであるはずの「悪魔祓い」にアジアンテイストが地味に織り交ぜてあって、「アジアンならではの『悪魔祓い』」が感じられるところである。

そのアガトが選ばれた理由にも、その微妙なアジアンテイストが忍ばせてあって、それが、「86年生まれの『寅年』であること」っていう条件。

『寅年』って、キリスト教と何の関係もないじゃん!!



ちょっと調べてみたら、寅年の寅には「邪気を払う」という意味があるらしい。

でもそれ、風水だよね!?(笑)



プリースト悪魔を葬る者3


ホラーとエンターテインメントの間にある「悪魔祓いもの」



もともと、私は「悪魔祓い」系の映画が好きで割とよく見る。

その中でも最高峰に怖くて面白い作品がホラー映画の「エクソシスト」で、怖さよりもエンターテインメントとして面白いのが「コンスタンティン」。

そのホラーとエンターテインメントの間には、NYで起きた事件を元に描いたサスペンス映画「NY心霊捜査官」や、こちらもやはり実話を元に、悪魔祓いについての裁判を映画化した「エミリー・ローズ」がある。



この「プリースト 悪魔を葬る者」は、その中でホラーとエンターテインメントの間に位置していたように思う。

それ程怖くないし、思いっきりエンターテインメントでもない。

「悪魔祓い」の怖さを期待して観た人は、ちょっとがっかりしてしまうかもしれない。



けれど、この「プリースト 悪魔を葬る者」が、他の欧米の「悪魔祓いもの」と圧倒的に違うのは、先程の「寅年」のようにアジアンテイストが感じられるところと、悪魔祓いを行う神父と助手の内面性を中心に描いているところ

「悪魔に憑りつかれた少女」を描く場合、世間的にはその多くが「精神病患者」の扱いを受けるので、憑りつかれた側の精神的変化を描くことが多い。

「彼女にはこんなことがあったから悪魔が入り込んだ」とか、「彼女はとても優しい子だった」とか。



しかし、この物語の軸は「悪魔祓い」を執り行う神父と助手の内面にある。

彼らの心の揺らぎが、その「悪魔祓い」の儀式に大きく影響していて、その内面へのスポットライトの当て方が韓国版の悪魔祓いだなと思った。



プリースト悪魔を葬る者4


アジアンテイストな「悪魔祓い」の面白さ



普通、日本も含め東アジアで「悪魔祓い」をするというと、「霊媒師」が登場してきて霊媒の儀式を行うのが普通。

この映画でも、彼らが「悪魔祓い」の儀式をする前に「霊媒師」たちが必死になって霊媒を行うが、少女には何の変化も現れない。

それは、霊媒が悪いと言っているわけではなくて、彼女に憑りついたのが悪霊ではなく、悪魔だったから「霊媒」よりも「悪魔祓い」が適していただけ。

「憑りついたもの」が何かよって、適した儀式があるっていうのも面白い。

じゃぁ、例えば日本の悪霊(例えば貞子のような)が「リング」みたいに海を渡ったら、日本の優秀な「霊媒師」を送りこむべきなんだろうな。



しかし、その「悪魔祓い」も韓国という風土に合わせて行われる。

例えば「盂蘭盆の日」(7月15日)に儀式を行うとか。

盂蘭盆の日は、神様が悪魔を許す日なんだって。

さっきは「霊媒」が何の意味も持たないことを描いたばかりなのに、そこはいきなり太陰暦が入ってくるとか、やっぱり、ごちゃまぜ感が面白い



助手には「寅年」の男が必要だったり、儀式に豚が使われたり。

(豚は韓国では縁起のいい動物。しかし、豚はキリスト教的に間違ってはいない)



それに面白いなぁと思ったのは「儀式が終わったら、1時間以内に豚を水深15m以上の川に捨てよ」というルール。

なんだろう、その『1時間以内』とか、『15m以上』っていう具体的過ぎる数字は(笑)

悪魔が時計でも観ているんだろうか。

随分とめちゃくちゃなルールを入れ込んできたなぁと思いつつも、それがエンターテインメント的に緊迫感を生み出していたので、ツッコミながらも楽しみながら観ていた。



でも、それって寿司が海を渡ったら、アボカドが入って「カリフォルニアロール」になるみたいに、「悪魔祓い」も海を渡ったら、その間に「韓国の悪魔祓い」として独自の進化を遂げたと思ったらいいんじゃないかな。

その「自分たちのルールでやらせてもらいますよ」っていう強気なところにも韓国らしさがあって、面白かった。



プリースト悪魔を葬る者5


神父と助手が悪魔と戦うことで、内面の恐怖に打ち勝っていく



この「プリースト 悪魔を葬る者」は、主人公たちの自分自身を救う物語でもある。



助手のアガトは、目の前で妹が野犬に襲われて、何もできないままその場から逃げ出し、妹を見殺しにしてしまったという壮絶な過去を持つ。

そのアガトがこの「悪魔祓い」に参加する時に、その妹の霊が彼の前に現れる。

そうして、彼は自分の過去と向き合い、克服し、「恐怖から逃げ出さない男」へと成長していく。



キム神父にとって、悪魔に憑りつかれたヨンシンは、最も可愛がっている生徒の一人であり、ヨンシンは誰よりも信神深い神学生だった。

それまでの彼は変わり者で、教会のつまはじきであり、アガトは教会から「彼のおかしなところを探るスパイ」として送りこまれた人間だった。

しかし、ヨンシンはキム神父が助けてくれると信じて、彼女の中に悪魔を迎え入れ、他の人に乗り移らないようにしていた。

キム神父は、そんなヨンシンの気持ちを分かっていたからこそ、この「悪魔祓い」を成功させなければいけなかった。



だから、アガトにとっても、キム神父にとっても、自分を救うために、この「悪魔祓い」の成功がどうしても必要だった

その思いが、除霊へとつながっていく。

その彼らの内面性に重視した描き方が、他の「悪魔祓いもの」と違っているところであり、韓国ならではのカラーを打ち出した部分だったように思う。



それは、「悪魔祓い」という儀式にあまり馴染みのない人々の心に届くように描かれた工夫だったのではないか。

私としては、やはり「悪魔祓い」は欧米のもので、アジアに入ると怖さが半減しちゃうなと思いつつも、彼らの内面性やアジアンテイストな部分にツッコミながら、最後まで楽しむことができた作品だった。





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ハ・ジョンウ主演の韓国映画「群盗」をWOWOWで観た。

家族を殺された男が義賊に入り、復讐を果たす話。

【満足度】:★★★☆☆

アクションは見事なシーンが多かったんだけど、ちょっと話が回りくどい印象。

もう少しスッキリできたんじゃないかなぁと思うと残念。


「群盗」予告編 動画

(原題:군도(群盗))




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あらすじ


屠畜人のトルムチ(ハ・ジョンウ)は、地元の大富豪チョ・ユン(カン・ドンウォン)の手下に母と妹を殺されて以来、チョ・ユンへの復讐を思って生きていた。

そんな時、トルムチは悪政を正すべく活動する義賊団チュソルに助けられる。

そして、それまで家畜をさばいていた包丁を武器に変え、チョ・ユンへの復讐を果たすべく鍛錬を始める。

群盗


感想(ネタバレあり) ロビン・フッドのような話だな


分かりやすく言えば、ロビンフッドだね。

弱い者たちから金を巻き上げる富豪たちをこらしめる義賊集団。

それだけの話なんだけど、似たようなシーンが続いて、回りくどい感じがした。

全部で137分もあるんだよ。

もっとスッキリできたんじゃないかなぁと思う。

一番の観どころは、「美しすぎる悪役の富豪チョ・ユン vs 復讐に燃えるトルムチの一騎打ち」なので、この二人の人生にフォーカスをあてて、描いてくれたら良かったんだけど、そこへ行くまでにいろいろありすぎて、ちょっと飽きてしまった (^^;

群盗5

竹林の中で光る肉切り包丁


そんな中でも、美しくて印象的なシーンがいくつかあった。

例えば、トルムチが竹林の中で訓練するシーン。

手に持っているのは、肉切り包丁。

竹に体を縛りつけたトルムチが、包丁を手に次から次へと竹を切っていく。

弓型に美しくしなった竹の下で、人を切る訓練をするトルムチというアンバランスさが、とても印象的だった。

竹林の中のアクションシーンといったら、「グリーン・デスティニー」を思い出すけど、あれとはまた違った美しさがこのシーンにはあったなぁ。

群盗2

出演者は韓国を代表するスター二人


その主役のトルムチを演じるのは、ハ・ジョンウ。

「チェイサー」の残虐性とはまた違った、殺人マシーンとなったハ・ジョンウ。

20歳っていう年齢設定は、「さすがにないだろうーー」と思ったけど(笑)

何を考えているのか分からない不気味さが、この人の魅力なんだなぁ。

他の出演作には、「トンネル 闇に鎖(とざ)された男」「テロ,ライブ」「ラブ・フィクション」など

群盗7



そして、トルムチが復讐心を燃やす富豪のチョ・ユンには、カン・ドンウォン。

カン・ドンウォンって、こういう冷たい感じの役がよく似合うよね。

美形だからかな?

刀のアクションシーンもすごく綺麗に決まっていたと思う。

どうも、本格的な悪役は、これが初めてらしいけど、良いんじゃないかな。

悪役、いけると思う。

他の出演作には、「義兄弟」、「私たちの幸せな時間」など

群盗4



貧しい人を食い物にしている富豪を倒す義賊っていう設定は嫌いではないので、キャスティングとアクションシーンを半分にへらして、ちょっと余計な部分をそぎ落としたスッキリバージョンで観たいな。

カン・ドンウォンの時代劇も良かったので、これからもどんどんやって欲しい。


群盗6





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