キム・ハヌル主演の韓国映画「女教師~シークレット・レッスン~」をWOWOWで観た。

30代で独身の臨時教員と、20代で婚約者ありの正規採用教師、そして、彼女たちを惑わす男子高校生の三角関係を描くラブサスペンス映画。

劇場未公開の作品をどこよりも早く放送する「WOWOWジャパンプレミア」の一本。



満足度 評価】:★★★★☆

面白かったなぁ。

しかし、結婚適齢期を逃した女性たちにはとても残酷な作品

若い男子を密かに愛でることが人生の希望だったのに、それすらも奪われた中年女子の顛末…。

よくも、こんなに乙女心をえぐってくれたよねと思った作品だった。


「女教師~シークレット・レッスン~」予告編 動画

(原題:여교사)




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キャスト&スタッフ


出演者

〇キム・ハヌル


〇イ・ウォングン

監督・脚本

〇キム・テヨン


2017年製作 韓国映画



韓国映画「女教師~シークレット・レッスン~」


あらすじ


男子高校で教員をしているヒョジュ(キム・ハヌル)は、10年間付き合っている彼氏との結婚もうまくいかず、仕事も非正規採用のままで安定しない。

そんな時、正規採用の教員の一人が産休を取ることになったため、その間、3年4組の担任をすることに。

するとヒョジュは、担当したクラスの中にバレリーノを目指す特待生ジェハ(イ・ウォングン)の美しさが気になり始める。

そこへ、理事長の娘ヘヨン(ユ・イニョン)が、正規雇用の教員として採用される。

それからしばらくしたある日のこと、ヒョジュは、いつものようにジェハのバレエのレッスンを見るために体育館へ行くと、用具室でジェハとヘヨンがセックスしているところを見てしまう…。



韓国映画「女教師~シークレット・レッスン~」キム・ハヌル



感想(ネタばれあり)


仕事も恋もうまくいかない30代女子と、なんでも持っている20代キラキラ女子



「あーーー。人生うまくいかないなぁ…」

そんな時。

目の前に、キラキラした若い女の子がニコニコしながら現れる。

その子は、私が欲しいと思っている物(お金、仕事、彼氏、年下の愛人、家、人気…などなど)をぜーーーんぶ持っている。

そんな彼女のことををどう思うだろうか。



妬み、ひがみ、そねみ、憎しみ、悔しさ…。

自分の中にある、あらゆる汚いものが一気に噴き出してこないだろうか…。

その気持ちが10%でも理解できるなら、ぜひ、この映画を観て欲しい。



嫉妬やひがみは、決して悪ではない

よくないことだけど、それも自然な感情の1つだと、この映画を観ていると納得してしまう。

それぐらい、人の感情の揺れ動きをとてもつぶさに観察している作品だった。



主人公のヒョジュは、男子校で非正規採用の教師をしている。

日本でいう非常勤講師のようなものだろうか。

正規雇用して欲しいけれど、なかなか自分の順番が回ってこない。

いつかは正規採用してもらえると期待しながら、非正規雇用のまま、真面目に勤務を続けている



うまくいかないのは仕事だけではない、私生活もまた、思うようにいかない。

ヒョジュには、10年間付き合って同棲している彼氏がいるが、その彼氏は『作家になる』と言いながら、何も書かないまま一日をテレビの前で過ごし、ヒョジュが帰ってきてご飯を作ってくれるのを待っている。

ハッキリ言えば、ただの「ヒモ男」

観ているこちらまで、「ヒョジュはあんたのお母さんじゃねーよ」と思わずツッコミを入れたくなる。

そんな彼氏と付き合っているうちに結婚適齢期を逃してしまい、彼氏の顔を見ると、文句ばかり出てきてしまう



そんなヒョジュの目の前に現れたのが、彼女とは対照的なヘヨンである。

大学を卒業し、父が理事長をしている高校へ教師として赴任してきた。

もちろん、正規雇用

非正規採用から本採用を目指している人たちが何人もいるというのに

それだけでも、長い間真面目に仕事をしてきたヒョジュからしたら、「えぇ??理事長の娘だから正規雇用??」ってなる。



それだけではない。

ヘヨンには大企業に勤める婚約者もいて、高層アパートの景色を見下ろす広い部屋で独り暮らしをしている

そして、いつも明るくニコニコしていて屈託がない。

理事長の娘ということもあり、男性教員や上司たちは、彼女の周りに集まってチヤホヤしている

ヒョジュからしたら、そんなヘヨンの性格も気に入らない。

ヘヨンと一緒にいたら、劣等感しか出てこない

ヘヨンはヒョジュを惨めな気持ちにさせる女性である。



あぁ、こういうヘヨンみたいな子いるわ。

ヒョジュの気持ち、良くわかるわーーー!!

と自然に思えるところが、この映画の観客の目を惹きつけるところである。



韓国映画「女教師~シークレット・レッスン~」ユ・イニョン

2人の間に現れたバレリーノ男子は、天使なのか、それとも悪魔なのか…。


性格が正反対で、したたかで、何でも持っててムカつく女。

そばにいても、劣等感に刺されるだけ。

それだけだったら、ムカつくけど、職場であまり近寄らなければ良い。

しかし、そこへ『お気に入りの男子』が絡んできたから、ムカつくだけでは済まなくなってしまう



2人の間に舞い降りた天使が、バレリーノを目指す特待生ジェハである。

ヒョジュにとってジェハは、辛い日々を乗り越えるための『癒し』だった。

仕事上がりに体育館へ寄って、バレエの練習をする美しいジェハを眺めていることが、心を癒してくれる時間だった。



しかし、いつものように美しい彼を眺めて帰るはずだったのに、そのジェハがよりによって、あの憎たらしい子娘・ヘヨンとセックスをしている姿を目撃してしまう

「なんで、私じゃなくてヘヨンなの」

それは、ただの気に食わない女だったヘヨンへの気持ちが『憎悪』へと変わる瞬間だった。



そこからヒョジュは自費でジェハをバレエスタジオに通わせ、体育館を使用禁止にし、必死になってジェハを自分だけのものにしようとする。

ジェハはジェハで、ヒョジュの家に泊まり、ヒョジュとセックスをする。

この少年、かなりのしたたか者である。



しかし、ヒョジュからしたら、ジェハを『したたか者』だとは思えない。

やっぱり、私はヘヨンよりも上。ジェハには、ヘヨンよりも私が必要

とジェハとセックスすることで、自分が『ジェハの女』になった気分になってしまう。



ところが、それは全てヘヨンがジェハと仕組んだことだった。

男子高校生と関係を持ったことを公表されたくなかったヘヨンが、ジェハにヒョジュを誘惑するように言い、ヒョジュもジェハと関係を持つことで、ヒョジュがヘヨンに何も言えなくなるように仕組んだ罠だった。

ジェハはヒョジュにとって、天使どころか、魔女が送り込んだ悪魔だった。



韓国映画「女教師~シークレット・レッスン~」イ・ウォングン


2人の間を隔てる格差社会のどうにもならない壁


そんな三人の関係を観て、あまりにも残酷な話だと思った。

ヒョジュからヘヨンを見ると、二人の間には、高い高い壁がそびえ立っている

家柄、仕事、収入、恋人、若い愛人…。

どれを比べても、ヘヨンの方が勝っているという壁



しかし、それを打ち破ろうと思っても、絶対的に超えられない韓国の『格差社会』が彼女の行く手を阻んでいる

ヘヨンに「パパに言いつけるから」と言われただけで、ヒョジュの世界は崩壊してしまう。

では、せめて、「バレリーノになりたい」というジェハの夢を叶える手伝いぐらいはさせて欲しいという願いすらも、上から見下ろすヘヨンに利用されてしまう。



ヒョジュのどうにもならない思いは、現在の韓国にある社会問題を非常にうまく反映してできている

ヘヨンが、いきなり一年目で正規雇用されたのは、コネ社会を表し、高層アパートから市街を見下ろす場所で暮らしているのは、彼女の家柄をそのまま視覚的に表現している。

男子校にミニスカートで勤務しているのは、男子の視線を集めるのを計算してのことだし、お金持ちの彼氏は、もちろん家柄で手に入れたもの。

現在の韓国で、真面目に働いているだけでは絶対に手に入らないものがある。

それは、家柄と地位であり、富裕層にいる人間だけの特権になっている。

この映画のヘヨンは、現在の韓国で問題になっている『格差社会』を象徴しているようなキャラクターである。



だから、ヒョジュはジェハに対して希望を持ってはいけなかったのだ。

ヘヨンに勝とうと思っても、絶対的に勝てない理由があったのだ。

ヒョジュを自分だけのものにしたい。

その純粋さが、悪魔につけいる隙を与えてしまった



韓国映画「女教師~シークレット・レッスン~」キム・ハヌルとユ・イニョン


格差社会が生み出す負の感情が不幸を引き起こす



そして、最後の最後にヒョジュのヘヨンに対する気持ちが爆発してしまう。

まさか先輩、あんな子供のジェハに本気になってないですよねぇ?

その言葉だけで、爆発するのには十分だった。



スイッチが入ってしまったヒョジュは、ヘヨンを一生黙らせることになる。

それこそ、「ヘヨンはヒョジュに煮え湯を飲まされて」しまう。

しかし、それでも、ジェハを側に置いておきたいと思うヒョジュの女心が切ない。

そして、後悔するどころか、スッキリとした顔をしているヒョジュが印象的だった。



つまり、この映画は、「ナッツリターン」などの問題で深刻化する韓国の『格差社会』において、底辺で一生懸命がんばっている人たちから、富裕層の人たちに対して逆襲する物語である。

ある一部の人たちが、他の人たちを見下すような優越感を持つ社会は、幸福よりも、より多くの不幸を生み出すだけ。

がんばっている人に対しては、その苦労が報われるような社会にすべきだし、コネ社会は、妬みや憎しみの感情を引き起こすだけ



その『負の感情』の全てがヒョジュというキャラクターに集約され、その結果、彼女は『富裕層の象徴』であるヘヨンに煮え湯を飲ませることになった。

最初から最後の瞬間まで先の読めない展開が面白い映画で、ただのラブロマンスだけでなく、サスペンス色が強かったのも良かった

結婚適齢期を逃した独身だからって、非正規雇用だからって、バカにすんじゃねーーよ。

毎日必死になって生きている女性たちの、そんな声を代弁するような作品だった。




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