とにかく映画が好きなんです【本館】

とにかく映画が好きで、特にアメリカ映画大好きです このブログは、ネタバレありの映画鑑賞日記です。主にハリウッド映画と韓国映画をメインに感想を書いています


タグ:クリスチャン・スレイター



グレン・クローズ主演の映画「天才作家の妻 40年目の真実」を試写会で観た。

ノーベル文学賞を受賞し、天才作家と言われた夫と、彼を40年間支え続けた妻。

ノーベル賞授賞式に出席するために、夫妻でストックホルムを訪ねた際、それまで妻の心の奥底でくすぶり続けていた火種が爆発する…。


映画「天才作家の妻 40年目の真実」


満足度 評価】:★★★★☆

これは面白かった!

結婚してから夫を支え続けた妻の40年目の爆発。

ノーベル文学賞作家、でも中身はしょーもない夫との生活の中で、自分の人生は夫のものではないことへの気付き、からの決断にとても共感した。


目次

  1. 予告編
  2. 更新履歴・販売情報
  3. キャスト&スタッフ
     出演者
     監督
  4. あらすじ
  5. 感想


『天才作家の妻 40年目の真実』予告編 動画

(原題:The Wife)



更新履歴・公開、販売情報

・2019年1月16日 試写会にて鑑賞。

・2019年2月12日 感想を掲載。

・2020年1月26日 WOWOWでの放送に合わせて加筆・修正。

詳しい作品情報につきましては、下記、公式サイトをご確認ください。
 ↓





キャスト&スタッフ


出演者

グレン・クローズ

〇ジョナサン・プライス


〇マックス・アイアンズ


〇アニー・スターク

監督

〇ビョルン・ルンゲ


2017年製作 スウェーデン・アメリカ・イギリス合作映画




あらすじ

天才作家と言われるジョセフ(ジョナサン・プライス)がノーベル文学賞を受賞したため、ジョセフと彼を40年間支え続けた妻ジョーン(グレン・クローズ)と息子のデビッド(マックス・アイアンズ)は授賞式が行われるストックホルムへ向かう。

その飛行機の中で夫妻と知り合った記者のナサニエル(クリスチャン・スレイター)は、ストックホルムでジョーンにある疑惑を話す。

かつて、ジョーンは若い頃に作家になることを諦めたことがあったのだが…。



映画「天才作家の妻 40年目の真実」




※この映画の感想にはネタバレを含みます。この先は、映画をご覧になってからお読みください。


感想(ネタばれあり)


40年間耐え続けた思いが、ある瞬間に爆発する


1950年代、ジョーン(グレン・クローズ)は優秀な学生で、美しい文章を書く才能を発揮していた。

しかし「女性は作家として成功できない」と言われ、作家になる夢を諦めるように諭されてしまう。



ちょうどその頃、妻子持ちの教授ジョセフ(ジョナサン・プライス)と出会う。

ジョセフは、素晴らしい物語のアイディアはあるものの、それを文章にする力がなかった。

そこで、ジョセフが書いた文章をジョーンが書き直した小説を出版すると、それが大成功し、それ以降、ジョーンはジョセフのゴーストライターとなり、略奪婚までしてしまう



それから40年が経ち、ジョセフがノーベル文学賞を受賞するところから、この物語はスタートする。



私は結婚したことがないので、推測でしかないけれど、40年も共に暮らしていれば、どんな夫婦もいろいろなことがあると思う。

特にこの夫婦は「作家とゴーストライター」という共犯者だ。

互いに人には言えない悩みを共有してきた。



二人が出会った1950年代頃は、アメリカでも「内助の功」が美徳とされ、ジョーンからしたら「私が夫を支えている」と思っていただろうし、それが生きがいだった時代もあったはずだ。



ところが、ノーベル文学賞授賞式で、それまで耐えていた思いが爆発してしまう。



彼女の心の中で積もり積もった思いに火をつけたのは記者のナサニエルだ。

「本当はあなたが書いたんでしょう」と彼に詰め寄られ、その時は拒否はしたものの、くすぶっていた思いがふつふつと湧き上がっていく。



そして、授賞式にその思いが爆発してしまったのだ。

それまで名作を生み出してきたのは彼女なのに、「ノーベル文学賞」という栄誉を受けるのは「夫だけ」。

夫はスピーチで「妻に感謝したい」と言うものの、舞台の上の彼は、まるで「自分は天才作家」のような顔をしている。



その夫の姿を見て「私の人生はこのままでいいのだろうか…」と妻は考え、腹が立った彼女は「授賞式を途中退席」という不名誉な形で、夫の顔に泥を塗る。

そして、離婚を切り出すのだ



映画「天才作家の妻 40年目の真実」



妻がいないと生きていけない夫と、夫から子離れしたい妻


その妻の行動に慌てふためいたのは夫だ。

夫は、そんな妻に「考え直してくれ」と言ってしがみつく。

さらに、「才能ある妻を持った夫の苦悩を考えてくれ」とか「君が執筆している間、家事をしていたのは僕だ」と言って愚痴をこぼす。



そう言ってる時点で、もうダメだなぁと思ってしまう。

妻が家事をするのは当たり前で、夫が家事をするのは「褒められるべきこと」なのか。

妻は、そんな夫からいい加減「子離れしたいんだろう」と思った。



妻の思いはますますヒートアップし、夫を拒絶すると、夫は心臓発作を起こしてしまう。

夫は妻がいない世界を思い、生きていけなくなってしまったのだろう。



正直、このジョセフはしょーもない人なんだけれど、そんなジョセフとジョーンのような夫婦は、とても一般的な夫婦の姿だろうと思う。

彼らの夫婦ゲンカは、私の両親を見ているようだったからだ。



若い頃から、一つも成長しない夫と、そんな夫に呆れる妻。

妻たちはそんな生活に耐えられないからこそ、熟年離婚が増えているのだ。



映画「天才作家の妻 40年目の真実」



主演女優賞を争う二つの作品の共通点とは


その妻ジョーンをグレン・クローズがとても見事に演じ、今年のアカデミー賞主演女優賞の最有力候補だと言われている。

彼女のライバルだと言われているのが「アリー/スター誕生」のレディ・ガガだ。



その2つの作品には共通点があると思った。

この映画の夫は、妻の才能でベストセラーを量産するが、その反面、妻の才能に嫉妬心、劣等感を持っていた。

そして、「アリー/スター誕生」の夫ジャックは、自分の手を離れてスターへの階段を着実に歩き続けるアリーを嫉妬するようになり、酒浸りになってしまう。

そして、どちらも夫婦関係が破綻してしまう。



どちらも夫が才能あふれる妻に嫉妬し、夫が妻の足を引っ張った結果、夫婦関係が破綻してしまう物語なのだ。



その二つの作品が、主演女優賞を争うのは決して偶然ではない。

男性たちが才能ある女性に向かって「家庭に入って、俺のことを考えて欲しい」なんて言う時代は終わり、女性たちが自分の才能だけで生きていける時代がやってきたのだ。



世の殿方たちは、女性たちがいつまでも世話をしてくれていると思ったら大間違いなのだ。

その時代の変化を敏感に映画に反映し、女性たちの地位向上が叫ばれている時代だからこそ、その2つの作品はアカデミー賞にノミネートされたのだろう。

そのことは、女性たちにとって良い時代がやってきた証拠だと思った。



映画「天才作家の妻 40年目の真実」



妻たちが「嫌なものは嫌だ」と公言できる時代へ


ジョセフとジョーンが結婚をした1950年代、妻とは、働く夫を陰ながら支える存在だった。

しかし、40年間もそれが続くと、妻はある日突然「私の人生はこのままでいいのだろうか」と思うようになる。



そして、妻は第二の人生を歩もうと離婚を切り出すが、40年前と意識の変わっていない夫は、妻のいない世界で生きていくことができない…。



一昨年に始まった #MeToo 運動により、女性たちは「嫌なものは嫌だ」と言える時代がやってきた。

この映画は、そんな「妻の在り方」について、時代の変遷を感じさせる作品だった。



そして、その中で最も心に残るのは、妻ジョーンがノートの白いページを開きながら、息子に向かって「後であなたたちだけに聞かせてあげる」と言った時の表情だ。



「ようやく肩の荷が下りて自由な時間を手にすることができた」

私には、そんな風に考えているように見えた。



「夫が亡くなったことを喜ぶ妻なんて…」と思う人もいるかもしれないが、夫たちは知らないだけで、そんな風に思っている妻たちが、この世にはたくさんいることを私は知っている。

もしも、この先に物語があるなら、妻が新しい小説を書いて、夫の「未公開作」として売り出すのでは…と思う。

いや、そうなることを私は期待している。





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ジェームズ・フランコ主演、製作の映画「サスペクツ・ダイアリー」をWOWOWで観た。

作家スティーヴン・エリオットによる実体験を綴った回想録を映画化。

父に虐待された経験を本にしたことで売れっ子になった作家が、その虐待が本当にあったことなのか自信を疑い、父との仲を回復させていく話。

劇場未公開の作品を、どこよりも早く放送する「WOWOWジャパンプレミア」の一本。



満足度 評価】:★★★☆☆(3.5)

思っていたよりも面白く引き込まれた作品だった。

特に、「人の記憶は都合の良いように上書きされる」というのは、私も日頃感じていたことなので共感しながら観た作品だった。



「サスペクツ・ダイアリー すり替えられた記憶」予告編 動画

(原題:The Adderall Diaries)





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キャスト&スタッフ


出演者






監督

〇パメラ・ロマノウスキー 


2015年製作 アメリカ映画



あらすじ


作家のスティーヴン・エリオット(ジェームズ・フランコ)は、過去に父親(エド・ハリス)に虐待されていた実体験を綴った回顧録で売れっ子作家となっていた。

次回作の出版社も決まり、順風満帆に歩み始めた頃、ある裁判に興味を持ち始める。

大手IT企業の天才プログラマーのハンス・ライザー(クリスチャン・スレイター)が、妻を殺害した罪に問われた裁判。

その妻は失踪し行方が分からない中、状況証拠でハンスが有罪だと思われていた裁判だった。

裁判を傍聴し、ハンスへの取材を続ける中、スティーヴンはハンスの家庭に起きている出来事と、自分の過去を照らし合わせて考えるようになる…。



サスペクツ・ダイアリー



感想(ネタバレあり)


人は自分の都合の良いように記憶を上書きする


20年ぐらい仲良くしている友人たちと久しぶりに会って、昔話に花が咲いた時、お互いの記憶が一致せず、実際に何があったのかはっきりないことがよくある。

その多くは楽しい思い出話なので、「記憶っていい加減だなぁ」と言いながら、笑い合って終了してしまう。

しかし、もしもそれがケンカの話だった場合。

それは、「言った」「言わない」で平行線になり、その2人の間の平行線は距離が縮むどころか、広がるばかりになってしまう。

この映画は、そんなもつれてしまった大昔の親子喧嘩を、どうやって修復させていくのかという話である。

大抵の人は、昔起こった出来事を自分に都合の良いように書き換えている。

だから、悪意のある人に対する記憶は、より悪意のあるものに。

好きな人の記憶は、より美しいものに上書きされてしまう。



サスペクツ・ダイアリー2



父への悪意で記憶を上書き


この映画の主人公、作家スティーヴンの場合。

嫌いだった父親のしたことを全て虐待ととらえ、記憶を上書きし、それを生き延びる糧にして生きていた。

当然、彼の父親も気性の荒い人で、心優しい人ではなかった。

父は口が悪く、すぐカッとなるタイプだったため、割とおとなしめで心優しいスティーヴンは、そんな父親がとても嫌いだった。

だから、父が彼にすることなすこと気に入らず、虐待されていると思うようになった。

ところが、その一方で父は妻を亡くし、意気消沈しており、あらゆることにイライラしていたとその時の状況を語っている。

そして新しい妻を迎え、彼女の子供たちとスティーヴンで新しい家族でやり直そうとしていたところ、スティーヴンは思春期を迎え荒れ放題。

ドラッグにも手を出すようになっていた。

そんなスティーヴンをなんとかしようと思ってしたことが、スティーヴンにとっては虐待のように感じ、さらに月日を重ね、その思い出は父に対する悪意に満ちたものに上書きされていった。

それが、スティーブンと父の実情であり、その全体像を本人が把握するまでが、この映画の物語の全てである。



サスペクツ・ダイアリー4



ある死刑囚への取材が過去の自分を呼び覚ます


スティーヴンが、自分の過去と向き合うようになったきっかけは、ある囚人の裁判を傍聴するようになってからである。

お金持ちで、一見平和そうな家庭。

しかし、その裏側で夫婦が殺し合う実情。

ハンスが裁判では平気で嘘をつくが、スティーヴンは彼が最初から嘘をついていると見抜いていた。

ハンスもスティーヴンと同じように家庭に問題を抱えていると感じたからなのか。

その一連の出来事がきっかけで、スティーヴンは過去を振り返るようになり、自分の体験の裏側にあった真実を知りたくなってくる。

自分が記憶している家庭での出来事、実際にあったことは違うのではないか…。



サスペクツ・ダイアリー3



裁判のように、過去の記憶にも第三者の冷静な判断が必要


スティーヴンのその行動を観て思ったのは、「第三者の冷静な判断」がとても必要だということ。

事件になれば、裁判官や陪審員が冷静にお互いの状況を分析するように、人と人の間でも、その2人の関係を冷静に判断する人間がいると光が見えてくる。

スティーヴンの場合は、それが恋人のラナであり、親友のジョシュだった。

特に、ジョシュがスティーヴンの義母の子供たちの前で暴れたことは良く無かったと認めた時。

その告白は、父と息子の間の関係が一歩前進するぐらい大きなものだったように思う。

本当は暴れたのは彼らだった。

しかし、スティーヴンには彼を叱った怖い父親の記憶しかなく、それは辛い虐待の思い出の一つだった。

人の記憶なんて、そんなもんなんだと思うし、いい加減なものだと思う。

だから、自分の記憶が絶対だと思ってはいけない。

もちろん、本当に両親に虐待され、酷い思いをしている人たちもたくさんいる。

でも、中には、ちょっとした思い違いですれ違ってしまって、こじれてしまった家族や友人たちもいるんじゃないかと思う。

関係を修復するには、互いに歩み寄って、その時にいた第三者に話を聞くのが一番良いんじゃないかと思う。





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