とにかく映画が好きなんです【本館】

とにかく映画が好きで、特にアメリカ映画大好きです このブログは、ネタバレありの映画鑑賞日記です。主にハリウッド映画と韓国映画をメインに感想を書いています


タグ:ケイレブ・ランドリー・ジョーンズ



ジョーダン・ピール監督作の「ゲット・アウト」を映画館で観た。

人種差別をテーマに扱ったホラー映画。


満足度 評価】:★★★★★

「この先、こうなるだろうなぁ」という予想を完全に覆し、全く真逆の世界を見せる。

しかし、その「こうなるだろうなぁ」という予想は、観客の中にある差別意識が勝手に生み出したものである。

結局、この映画から思い起こす「人を虐げる差別」とは、それぞれの観客の頭の中に潜在的に植え付けられた意識の中にある

映画を観てから、この感想をお読みください

目次

  1. 予告編
  2. 更新履歴・販売情報
  3. キャスト&スタッフ
     出演者
     監督
  4. あらすじ
  5. 感想


「ゲット・アウト」予告編 動画

(原題:Get Out)



更新履歴・公開、販売情報

・2017年11月9日 映画館で観た感想を掲載。

・2019年8月25日 WOWOWでの放送に合わせて加筆・修正。

現在、DVD、ネット配信、共に販売中。


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キャスト&スタッフ


出演者

ダニエル・カルーヤ
…(「ボーダーライン」など)

〇アリソン・ウィリアムズ

ブラッドリー・ウィットフォード
…(「ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書」、「アイ・ソー・ザ・ライト」など)

ケイレブ・ランドリー・ジョーンズ
…(「バリー・シール/アメリカをはめた男」など)

キャサリン・キーナー

…(「アンクル・ドリュー」など)

監督・脚本・製作

〇ジョーダン・ピール


2017年製作 アメリカ映画



映画「ゲット・アウト」



あらすじ


付き合い始めてから4カ月たったクリス(ダニエル・カルーヤ)とローズ(アリソン・ウィリアムズ)は、ローズの実家で行われる親戚の集いに出席するため、クリスは初めてローズの両親と対面することになった。

しかし、ローズは白人のため、「両親に嫌われるのでは」という不安を抱えるクリスと、何も心配はいらないと言うローズ。

ローズの家に着くと、脳神経外科医の父ディーン(ブラッドリー・ウィットフォード)と、精神科医の母ミッシー(キャサリン・キーナー)に歓迎されたクリス。

裕福な彼女の家は豪邸で、黒人女性のお手伝いさんと、黒人男性の庭師がいるような大きな家だった。

そして、しばらくすると、そのお手伝いさんと庭師の様子がおかしいことにクリスが気付くのだが…。



映画「ゲット・アウト」



感想(ネタばれあり)


人種差別をテーマにしたホラー映画


この作品に私は見事にだまされた!!

できることなら、なるべく予備知識なしで見て欲しい。

そして、この感想も映画を観終わってから読んで欲しい。



私は常に、何も先入観がない状態で映画を楽しみたいので、映画を観る前にあまり予習はしない派である。

この映画も、事前に知っていたのは『人種差別』をテーマにしたホラー映画ということだけ。

しかし、そこからして既に私はこの映画のトラップにかかっていたということが、後で分かる。



物語は、黒人男性クリスと白人女性アリソンのカップルの物語。

クリスは彼女の自宅に招待され、初めて挨拶するのに、彼女はクリスが黒人だとは両親に言ってないと言うので、もしかして両親に「嫌われるのでは…」と思い、緊張している。

最近では、黒人男性と白人女性のカップルなんて、そんなに珍しくないイメージがある。

しかし、ただでさえ『彼女の両親に挨拶する』ことに緊張するのに、相手が裕福な白人家庭となると、そりゃあ誰だって緊張するんだろうなぁとクリスの気持ちを思いやった。



そして、彼女の実家に到着してみると、そこは豪邸であり、周囲には彼女の実家以外の家がないという素晴らしい景色。

さらに、黒人のお手伝いさんと、庭師までいる。

それからしばらくして、クリスは、その家のお手伝いさんと庭師の様子がおかしいことに気づく…



映画「ゲット・アウト」


「きっと黒人たちは虐げられ、奴隷にされているに違いない」と先の展開を推測


この映画の前半部分では、ほとんど事件が起きない。

冒頭で黒人男性が誰かにさらわれる映像があるのと、アリソンが運転する車で鹿を轢いてしまう事故があった。

この時、警察は運転していないクリスにまで運転免許証の提示を求めたので、この辺は人種差別的な土地柄なのでは…と思った



それ以降は、後半まで何も起きない。

しかし、アリソンの実家で働く黒人のお手伝いさんと庭師の様子がなんとなくおかしい

話したいことがあっても、話せないという雰囲気を匂わせている。



そこで私は彼らの様子を見て、「いくらアリソンの両親が差別意識はない」と言ったって、お手伝いさんと庭師を使ってるじゃないのと思う。

やっぱり、これが裕福な白人社会の現実なんだろうなぁと考える

きっと、このアリソン一家に酷い目にあっているから、様子がおかしいんだな。

彼らも虐げられているから、そのことを言い出せないんだな…と、この先の展開を想像していた



さらにその時、私の頭の中には、「これは『人種差別』をテーマにしたホラー映画なんだ」という予備知識があった

だから、きっとおとなしくしている黒人たちは、何か言ってはいけない驚くべき事情があるんだろうと考えた。



そう考えていると、彼ら裕福な白人家庭が集まる親戚同士の『懇親会』が開催された。

その中に、若い黒人男性アンドリューがひとり混じっている。

そのアンドリューが、白人男性のような話し方をすることにクリスは驚きつつも、その人がかつて会ったことがある人だということに気づく。



その時、クリスはそのことを親友のロッドに電話で話し、ロッドが調べた結果、そのアンドリューが行方不明者だということが分かる。

そして、その時、クリスも、クリスの親友のロッドも、私も「ここでは黒人が誘拐されて、人体実験されて、奴隷にされているんだ!!」と確信する。

だから、クリスはアリソンを連れて、そこから早く逃げなきゃ!!と思った。

ロッドの「性奴隷」はちょっと言い過ぎだとしても(笑)、彼の言っていることはほぼ間違いない!!と思った



映画「ゲット・アウト」


「白人たちは、黒人たちに憧れている」という差別


しかし、後半になって、それらは、私の『人種差別に対する思い込み』からきた空想であることが分かる。

実際にそこで起きていたことは、完全に真逆の出来事だった。



これは「黒人に憧れて、黒人になりたい人たちの話」なのである!!

同じ『人種差別』でも、私が思っていた『差別』とは、全く逆方向の差別が行われていた。



確かに、誰も「黒人は下等だ」なんて一言も言っていない。

むしろ、お父さんは「オバマ最高!もう一期あったら、確実にオバマに投票してた」と言っていたし、いきなり体を触ってくるおばさんもいた。

さらに、クリスの写真を見たことがあると言っていた男性は、クリスの写真の才能を絶賛していた。

彼らは、「黒人に憧れている」のだ。



それが分かった瞬間に、「えーーーーーっっっそっちーーーーーーーー!?」って思った。

完全にやられたと思った

「黒人だから奴隷にされている」とか、「黒人だから虐げられている」と考えたのは、私の頭の中にある『差別意識』と『黒人差別に対するステレオタイプ』が作り出した妄想である。

映画は、私が思うよりもずっと先を歩いている



優れた脳外科医の父は、黒人たちの素晴らしい身体と自分たちを融合させ、長生きする方法を考えた。

それが、脳移植だった。

だから、そこにいる黒人たちは、黒人なのに、白人のような話し方をして、白人のような振る舞いをする。



また、この中で、日本人が1人出てきて、白人のような話し方で、白人のような振る舞いをするが、あれは完全に「自分も白人の仲間だと思っている」日本人に対する皮肉である。



映画「ゲット・アウト」


虐げられるのも、崇められるのも差別であり、地獄


結局、この映画は、オープニングの映像から不穏な雰囲気を作り出し、親友のロッドを使って観客を誘導し、その目を欺いた上で、話を逆転させ、「黒人の身体を崇め、黒人になりたい人たち」を登場させる

黒人たちはこれまで「虐げるのをやめろ!」と訴え続けてきたが、そこで「崇め奉られることも地獄」であることを知る。

私たちは、虐げられ、なじられることが差別だと思い込み、この映画の中でもそれが起きていると錯覚するが、そのどんでん返しにより、「崇められ信奉されること」も差別であり、苦痛であることを知る。



映画の前半で「きっと、この先、黒人が洗脳されて、奴隷にされるんだろう」と思った世界は、私の頭の中にある『差別意識』が生み出した妄想

なぜ、私は、「黒人たちを捕まえて洗脳し、奴隷にしている」なんて考えたのか。

それは、私の頭の中にある黒人差別に対する偏見と思い込みが生み出した幻想である。

その人のことを知りもしないで、「あぁ、あの人は差別されているんだな、虐げられているんだな」と勝手に思うこと自体が、差別であり、偏見であることを思い知らされる



しかし、それにしても、こんなにトリッキーな映画は初めて見た。

私が映画を観て、予測した世界は、私の頭の中にある偏見が生み出しているものだったなんて。



アリソンは、黒人男性の身体を品定めするただの兵隊で、父の後をジェレミーが継ぎ、裕福な白人たちによる黒人男性たちの人身売買は、この後も続けられていくはずだった

なるほどなぁ。

結局のところ、虐げられても、崇められても地獄ということ

本当の差別の無い世界とは、上に見ることも、下に見ることもせず、何事も平等に扱うということ。



それは、女性蔑視の視点で考えて見れば良くわかる。

「あいつはブス」という差別もあれば、「あの人は美しすぎる」という差別もある。



こんな展開を予想していなかった??

それは、あなたの中の人種差別への思いが、ストーリーを勝手に作り上げただけだよね??

そんな風に映画から語りかけられている気がした。





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トム・クルーズ主演の映画「バリー・シール/アメリカをはめた男」を映画館で観た。

冷戦時代にCIAの極秘任務で南米でスパイ活動を行うかたわら、コロンビアから麻薬の輸入をしていたバリー・シールの実話を映画化。


満足度 評価】:★★★★☆

面白かったなぁ。

主人公バリーの生き様が破天荒過ぎて面白かった。

そんな彼の驚きの人生だけでなく、彼を利用して吐き捨てたCIAやホワイトハウスの恐ろしさも描かれているのが良かった。

バリーとは、冷戦時代のアメリカのしたたかさを象徴している男だった


目次

  1. 予告編
  2. 更新履歴・販売情報
  3. キャスト&スタッフ
     出演者
     監督
  4. あらすじ
  5. 感想


「バリー・シール/アメリカをはめた男」予告編 動画

(原題:AMERICAN MADE)


更新履歴・公開、販売情報

・2017年10月24日 映画館で観た感想を掲載。

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キャスト&スタッフ


出演者

トム・クルーズ
…(「ミッション:インポッシブル/フォールアウト」、「ザ・マミー 呪われた砂漠の王女」、「ミッション:インポッシブル/ゴースト・プロトコル」、「ミッション:インポッシブル/ローグ・ネイション」、「m:i:Ⅲ ミッション・インポッシブル3」、「アウトロー」、「コラテラル」、「大いなる陰謀」、「ザ・ファーム 法律事務所」、「ワルキューレ」、「オール・ユー・ニード・イズ・キル」、「マイノリティ・リポート」、「ザ・エージェント」など)

ドーナル・グリーソン
…(「グッバイ・クリストファー・ロビン」、「ピーターラビット」、「スター・ウォーズ/最後のジェダイ」、「レヴェナント/蘇りし者」、「アバウト・タイム~愛おしい時間について~」、「FRANK-フランク-」、「不屈の男 アンブロークン」、「スター・ウォーズ/フォースの覚醒」、「ブルックリン」など)

〇サラ・ライト

ケイレブ・ランドリー・ジョーンズ
…(「ゲット・アウト」など)

監督

〇ダグ・リーマン
…(「オール・ユー・ニード・イズ・キル」など)


2017年製作 アメリカ映画



映画「バリー・シール アメリカをはめた男」


あらすじ


1970年代後半、パイロットのバリー・シール(トム・クルーズ)は、キューバから葉巻を密輸していた。

それがCIA捜査官 シェイファー(ドーナル・グリーソン)の目に留まり、スカウトされる。

シェイファーがバリーに依頼したのは、南米にあるゲリラ組織のアジトを上空から撮影することだった。

飛行機の操縦技術に長けていたバリーはゲリラ組織からの攻撃をかわし、次々と証拠写真を撮り続けていき、CIAの中でも写真の正確さが好評だった。

そんな中、やがてバリーはコロンビアの麻薬王たちから声をかけられる。



映画「バリー・シール アメリカをはめた男」トム・クルーズ



感想(ネタばれあり)


アメリカの楽観主義がバリー・シールを生み出す


これ、とっても面白かったんだけど、何が面白いって、これが実話で、このバリー・シールが実在した人物だってこと!!

「事実は小説よりも奇なり」って言葉があるけれど、CIAからホワイトハウスまでからめた、こんな良くできた話をなかなか作れない(笑)



とにかく、主人公のバリー・シールはノリがいい

CIAから「南米へ行って写真を撮ってみない?」と言われれば、「いいよ」って言っちゃうし、コロンビアの麻薬王たちから声を掛けられれば、ひるむことなく(もしかしたら、彼らのことを知らなかったのかもしれないけど)ホイホイついて行ってしまう。



果たして、彼はバカなのか、それとも本当にしたたかなのか

いや、何も考えていないだけなのか。

そんな彼は、絵に描いたような 『THE 楽観主義』である。



その、人の予想をはるかに超えたキャラクターそのものが、バリーの魅力であり、この映画の魅力でもある。



その楽観主義が破天荒な彼を躍進させる



「バレる」なんてことにびくびくしない。

大量の麻薬を積んで、堂々と海を渡る。

汚れた金の処理に困り、裏庭に埋めてしまう雑さ。



どんな時も、誰にあっても物おじしない姿勢が、彼をドンドン上へ上へと押し上げる。



なぜ、彼はどんな時も楽観主義でいられたのか。

それは、当時のアメリカが作り出したものだった。



映画「バリー・シール アメリカをはめた男」トム・クルーズ


バリーを利用できるだけ利用し尽した冷戦当時のCIA


そんなバリーをうまいこと利用したのが、CIAだった。



冷戦の真っ只中だった当時、東側の動向を知るためにCIAは最も必要とされていた組織だった。

そのため、自分たちで動こうとしても人手が足りない。

そこで、民間を有効利用しようと考えた。

そのテキトー加減に驚かされっぱなしだった。



それにしたって、いくら人手が足りないからって、シェイファーが個人的にキューバの葉巻を密輸していたバリーをスカウトしたのには、唖然とさせられた。

それも、よくあるカフェで、まるで企業の新人をスカウトするみたいに声を掛ける

「ちょっとCIAの仕事を手伝ってみないか」っていう軽いノリで。



しかし、CIAが彼に依頼した仕事内容は決して軽くない



当時、南米で盛り上がっていた『革命』を把握するため、彼らの軍事施設を上空から撮影するというもの。

バリーは、CIAから指定された場所へ行き、写真を撮って帰って来る。



それだけの仕事だけど、時には攻撃されることもあった。

たちまち、彼の空撮はCIAで話題になり、その全てがシェイファーの手柄になっていく。



今なら衛生写真もあるし、ドローンだってあるから、バリーのような人間は必要ない。

当時のアメリカだったからこそ、必要とされた人材だった。



写真撮影が成功するとCIAの要求はエスカレートしていく。



当時、南米で『打倒!共産主義』のために訓練していた自由の戦士たちに銃を運ぶ仕事を依頼される。

この銃がまたビックリで、ソ連軍がPLO(パレスチナ解放機構)のために作ったカラシニコフ自動小銃だったりする。



イスラエルがパレスチナから押収したものを横流ししてもらったとか(笑)

もう、なんでもあり。



そのうち、「自由の戦士をアメリカで訓練する」と言い出し、バリーがCIAからもらった土地で訓練を始める。

そして、人も密輸する。

残念ながら、その『自由の戦士』たちは、アメリカへ渡ると約半数が逃走してしまったんだとか(笑)



CIAはバリーが民間だろうとなんだろうと、散々利用して、使いまわし、彼の立場がやばくなると、一気に関係を断ち切ってしまう

使えるところは使い尽くし、旨みを吸いつくすとあっさりと捨てる。

そのしたたかさが、まさにアメリカの強さであり、恐ろしさだと思った。



映画「バリー・シール アメリカをはめた男」ドーナル・グリーソン


コロンビアの麻薬王、パナマのノリエガ、CIA、ホワイトハウス…バリーを利用した者たち


そのバリーとCIAの関係に乗っかったのが、ホルヘ・オチョアや、パブロ・エスコバルといったコロンビアの麻薬王たちや、パナマのノリエガ将軍だった。

バリーが写真撮影をした後、麻薬を載せてアメリカに帰ってくれれば、それなりの金を払うという。

その話にのったバリーは、CIAの依頼の他に、コロンビアの麻薬の密輸まで手伝うようになる



コロンビアでも、バリーの仕事は好評で「宅配便よりも優秀で確実に届く」と言われるようになる。

そして、密輸の量が1人では賄いきれなくなり、人を増やし、事業を拡大させていく。



そんなバリーの『活動』をCIAは見て見ぬふり。

その後、コロンビアとアメリカの間で麻薬戦争が勃発する。

もしも、この時、バリーを通じて麻薬の密輸を止め、麻薬王たちを逮捕していたら、コロンビアは麻薬大国にならなかったかもしれない。



コロンビアが麻薬大国になったのには、大いにアメリカにも責任があったのだ。

当時のCIAは、そんな麻薬のことよりも、『冷戦の成果』として『革命』を潰すことしか考えていなかったのだ。



そして、80年代後半になるとアメリカでも麻薬問題が深刻化する。

それもそうだ。CIA黙認の上、バリーが大量にコカインを密輸していたんだから。

本土に拡散するのも、あっという間だろう。



すると、今度はホワイトハウスがバリーを利用するようになる

そして、実際にホワイトハウスに招き、話し合いの席に座らせ、今度は麻薬王たちの写真を撮るようにバリーに依頼する。

結局、そのホワイトハウスとバリーの関係が麻薬王たちに知られ、激怒されてしまう



そうなると、ホワイトハウスもバリーを手放してしまう。



すごく調子がいい時は散々持ち上げて使いまわし、立場が危うくなると、一気に潮が引いていく

そのアメリカのご都合主義と調子の良さ、そして、危険だと察知したら一気に手を引くしたたかさ

ホワイトハウスでさえも。



その全てが、『楽観主義でお調子者』のバリー・シールを作り上げているものだった。



映画「バリー・シール アメリカをはめた男」


全てを飲みこんで、いらなくなったら平気で吐き捨てるアメリカの強さ


結局、その中で誰が一番得をしたのか

それは、CIAだったと思う。

今思えば、一番CIAが輝いていたのが冷戦時代で、バリーがCIAのために働いていた時が、彼らにとって一番充実していた時期だっただろう。



このバリーを巡る狂騒曲を観て、民間人だろうと、なんだろうと、使える者は何で使ってポイ捨てするテキトーさとしたたかさがアメリカの強さなんだと思った。

冷戦だろうが、ドラッグ戦争だろうが、その場のノリで全部飲みこんじゃう。

毒だと分かれば吐き捨ててればいい。



それが、This is Americaであり、バリーは American Made(原題:アメリカ製)なんだなと思った。

せめて、証人保護プログラムぐらいしてやれよ、と今さら言っても、もう遅い。



もしも、バリーが現代の人だったら、証人保護プログラムを受けられたのだろうか。

それとも、そもそも、CIAとは何の関係もない、ただの人扱いされてしまうんだろうか。



そして、やっぱり、アメリカの楽観主義は最強だなと思った。

乗れるものはドンドン乗ってけーー!!ってノリがあるからこそ、世界最強なんだけど、そこがアメリカの恐ろしさでもある。



バリーは技術の優れたパイロットだけど、元軍人なわけでもなく、それ以外は、どこにでもいる普通の人だ。

そんなバリーが、国に散々利用される恐ろしさ。

最初から最後まで、バリーの破天荒な生き方を楽しませてもらったけど、その裏に大きく構えるアメリカを思うとゾッとする映画でもあった







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