ケイシー・アフレック主演の映画「マンチェスター・バイ・ザ・シー」を映画館で観た。

兄の訃報を受けて帰郷した男性。そこから彼は思いだしたくない過去に引き戻される…。


満足度 評価】:★★★★★

私の中では今年トップクラスに素晴らしい作品だった。

酷く悲しいことが起きた時、その悲しみ方も立ち直り方も人それぞれ。

この映画では、そこから無理に立ち直らせようとせず、主人公をそっと見守っているスタンスの距離感がとても良かった。

人は何かがあったから立ち直れるわけではなく、様々な出来事のなかで少しずつ起き上がれる。

その自然さがとても良かった。

目次

  1. 予告編
  2. 更新履歴・販売情報
  3. キャスト&スタッフ
     出演者
     監督
  4. あらすじ
  5. 感想


「マンチェスター・バイ・ザ・シー」予告編 動画

(原題:MANCHESTER BY THE SEA)



更新履歴・公開、販売情報

・2017年5月19日 映画館で観た感想を掲載。

・2019年3月10日 WOWOWでの放送に合わせて加筆・修正。

現在、DVD、ネット配信、共に販売中。


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キャスト&スタッフ


出演者

ケイシー・アフレック
…(「A GHOST STORY/ア・ゴースト・ストーリー」、「ザ・ブリザード」、「トリプル9 裏切りのコード」、「ジェシー・ジェームズの暗殺」、「ファーナス 訣別の朝」、「インターステラー」など)

ミシェル・ウィリアムズ
…(「アイ・フィール・プリティ! 人生最高のハプニング」、「ヴェノム」、「ゲティ家の身代金」、「フランス組曲」、「ブロークバック・マウンテン」、「マリリン 7日間の恋」、「OZ はじまりの戦い」など)

…(「ファースト・マン」など)

ルーカス・ヘッジズ
…(「ベン・イズ・バック」、「ある少年の告白」、「レディ・バード」、「スリー・ビルボード」、「マンチェスター・バイ・ザ・シー」など)


監督・脚本

〇ケネス・ロナーガン

製作

マット・デイモン
…(「ジェイソン・ボーン」、「オデッセイ」、「インターステラー」、「ミケランジェロ・プロジェクト」、「プロミスト・ランド」、「コンテイジョン」、「アジャストメント」、「トゥルー・グリット」、「インビクタス/負けざる者たち」、「世界で一番パパが好き!」など)


2016年制作 アメリカ映画

第89回 アカデミー賞(2017年)主演男優賞、脚本賞 受賞作品


映画「マンチェスター・バイ・ザ・シー」



あらすじ

ボストンでアパートの水漏れ・つまりの修理、建物の修繕を行ういわゆる何でも屋をしているリー・チャンドラー(ケイシー・アフレック)の元に兄ジョー(カイル・チャンドラー)の訃報が入り、数年ぶりにボストン郊外にある小さな港町マンチェスターへ帰る。

葬式だけを済ませてボストンに戻る予定だったが、遺言により兄の16歳になる息子パトリック(ルーカス・ヘッジズ)の後見人に指名されていた。

リーはチャンドラーと共にマンチェスターで暮らすこととなるが、彼にはそこで暮らしたくない悲しい思い出があった…。

映画「マンチェスター・バイ・ザ・シー」ケイシー・アフレック



感想(ネタバレあり)


立ち直れないほどの悲しみから起き上がるためには


人は心に二度と立ち直れないような傷を負った時、どうやって立ち直っていくのか

どこかにラインが引かれていて、そのラインに到達したら「はい。立ち直りました!」というものではなく、誰かに背中を押されて立ち直るものでもない。

時間が解決してくれるというけれど、ただ時間が経てばいいというものでもない。



この映画の主人公ケイシー・アフレック演じるリーとミシェル・ウィリアムズ演じる元妻のランディの間には、立ち直れないような悲しい出来事があった。

その後二人は離婚してしまい、リーはマンチェスターを出てボストンで暮らし始める。



しかし、兄の死によってリーはマンチェスターに引き戻され、訃報を聞いたランディもまたマンチェスターへ戻って来る。

映画の中では、リーとランディの久しぶりの対面や、兄ジョーを亡くしたリーと彼の甥にあたるパトリックとの交流を通して、少しずつリーの心の傷が癒えていく様子を描く。



また、その微妙な心の揺れを表現したケイシー・アフレックは、この映画でアカデミー賞主演男優賞を受賞している。



映画「マンチェスター・バイ・ザ・シー」ケイシー・アフレック、ルーカス・ヘッジズ



立ち直るための時間も方法も人それぞれ


この映画の中で素晴らしいなと思ったのは、リーを無理矢理立ち直らせようとしないところだった。

様々な映画の中で、悲しみに心を打ちひしがれた主人公が必死で前向きになろうとしている姿を描く作品もある。

それはそれで良いし、そんな必死さから元気をもらうこともある。



しかし、私たちが実際に生きていく中で、辛いことがあった時、そんなに必死になって悲しみから立ち上がろうとするだろうか。

少なくとも私はそうではない。



何も話したくないから人と会うことを避け、しばらく泣き続ける日を過ごし、少し落ち着いてきたところで気を遣わなくていい友人と会って会話する。

そうやって少しずつ現実社会に戻っていくのだ。



この映画の中には、そのゆったりしたペースの自然さがある。

リーは悲しい出来事があってから、生まれ育った町を出て都会で暮らし始める。

町から離れていれば、その過去の痛みに苦しめられることがないからだ。



しかし、今度は強制的にその悲しかった故郷に戻ってくることになった。

それは兄からの「もう自分を許してもいいんじゃないか」というサインのようにも見えた。



そこで彼は、父を亡くした甥のパトリックと悲しみを共有し、元妻のランディと会話することで心の奥に蓋をして隠してた悲しみと対面する。

兄は許してくれても、近所の人たちは許してくれていないという悲しい現実も知る。



町のそこかしこに幸せな思い出があって、それをぶち壊してしまった昔の自分がいて、いつまでも過去の自分を許せない今の自分と町の人たちがいる。

だから、マンチェスターでは暮らせない。

その彼の結論はとても自然な流れに見えて、その自然さがとても良いと思った。



映画「マンチェスター・バイ・ザ・シー」ケイシー・アフレック、ルーカス・ヘッジズ



「愛してる」という言葉の破壊力


しかし、久しぶりに帰ったマンチェスターで過ごした日々は、彼にとって癒しの時間になったことは間違いない。



最も大きな力になったのは、元妻ランディとの再会だ。

悲しい事故があった時、リーと同じ悲しみを共有したランディだったが、久しぶりに会った彼女は再婚して、再婚相手との間に子供もいた。



リーよりも早く立ち直り、新たな人生を始めていたランディは既に心の中でリーのことを許していた。

そのことを泣きながらリーに告げるランディ。

(この時のミシェル・ウィリアムズの演技は本当に素晴らしかった)



この時のランディにリーはどれだけ癒されただろうか。

「ごめんなさい」や「ありがとう」の言葉よりも「愛してる」の一言が、人の心を癒すのにどれだけ絶大な力を持っているか



長い長い時間よりも、一人の人とのわずか数分の会話が人の心を数倍癒す証明のような場面だった。

そこまでくれば、あとはリー本人が自分を許すのを待つだけだが、それにはまだまだ時間がかかりそうだ。


映画「マンチェスター・バイ・ザ・シー」ケイシー・アフレック、ミシェル・ウィリアムズ



笑顔に見える希望の光


私がこの映画の中で最も好きなのは、最後にパトリックと船に乗るシーンだ。



ランディと再会した後、少し気持ちが前向きになり、パトリックをジョージの養子に出すと決め、リーはボストンに帰ると決めた後、少し肩の荷が下りたのか、笑顔が出るようになる。

パトリックがカノジョその1(16歳のクセに恐るべし!!(笑))と船を操縦しながらイチャイチャしている姿を微笑ましく見守っているリー。

そして、パトリックと楽しそうに釣りをしているリーの後ろ姿。



この時の彼は、一番最初にマンチェスターに帰ってきた時のこわばった表情とは明らかに違う。

ラストシーンの彼には明らかに希望の光が見える。



私はそんなリーの後ろ姿を見ながら、「えっと、ケイシー・アフレックってこんなに良い俳優だったっけ」と思った(笑)

それぐらい、この映画のケイシー・アフレックは神がかって良い演技をしていた。



人の笑顔には希望と未来がある

リーがどんなに拒絶しても過去はやり直せないし、未来はやってくる。

目の前にあることを1つずつ乗り越えながら生きていけば、きっといいことがある

そう思えたラストシーンだった。






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