とにかく映画が好きなんです【本館】

とにかく映画が好きで、特にアメリカ映画大好きです このブログは、ネタバレありの映画鑑賞日記です。主にハリウッド映画と韓国映画をメインに感想を書いています


タグ:シアーシャ・ローナン



シアーシャ・ローナン主演の映画「ふたりの女王 メアリーとエリザベス」を試写会で観た。

16世紀の同時期に君臨していた二人の女王、スコットランドの女王メアリーと、イングランドの女王エリザベスを描いた歴史ドラマ。


満足度 評価】:★★★★☆

スコットランドのメアリーと、イギリスのエリザベス、同時代にいたふたりの女王。

二人は対立しながらも、互いに意識し合う間柄。男社会の中で気丈に振る舞うけれど、陰謀に巻き込まれていく姿は切なかった。

目次

  1. 予告編
  2. 更新履歴・販売情報
  3. キャスト&スタッフ
     出演者
     監督
  4. あらすじ
  5. 感想


『ふたりの女王』予告編 動画

(原題:Mary Queen of Scots)



更新履歴・公開、販売情報

・2019年2月21日 試写会にて鑑賞。

・2019年4月4日 感想を掲載。

現在、全国順次公開中。詳しい劇場情報につきましては、下記公式サイトをご参照ください。
 ↓
映画「ふたりの女王 メアリーとエリザベス」公式サイト

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キャスト&スタッフ


出演者

シアーシャ・ローナン
…(「追想」、「レディ・バード」など)


…(「ダンケルク」など)


…(ドラマシリーズ「ジェシカ・ジョーンズ」など)


ガイ・ピアース

監督

〇ジョージー・ルーク


2018年製作 イギリス映画



ふたりの女王メアリーとエリザベス





あらすじ

16世紀、フランスの王妃だったメアリー・スチュアート(シアーシャ・ローナン)は、王フランソワの崩御により、未亡人となりスコットランドへ帰国。

スコットランドの王位につくが、イングランドの王位の座も狙っていた。

しかし、同時にメアリーには敵も多く、スコットランドは内戦を繰り返していた。

その当時、イングランドの王位にいたエリザベス女王(マーゴット・ロビー)は、若くて美しく、力も兼ね備えたメアリーを警戒しながらも、羨望のまなざしで観ていた…。



ふたりの女王メアリーとエリザベス2




感想(ネタばれあり)


この映画の感想につきましては、私が「ぴあ映画生活」に掲載したものをご紹介します。


ふたりの女王 メアリーとエリザベス (2018)


★★★☆ [70点]「男社会の中で戦ったふたりの女王」


時代に翻弄されたふたりの女王を、ふたりの才能あふれる若手女優が演じるのを楽しむ作品だった。



エリザベス女王とは、かつて
ケイト・ブランシェットも演じたヴァージン・クイーンこと、エリザベス1世。

そのエリザベス1世を、
マーゴット・ロビーが演じている。

あの時代、16世紀のスコットランドを統治していたのが、
シアーシャ・ローナン演じる女王メアリーだった。



序盤は、そのメアリーがイギリスの王位継承権を持っていることを主張して、イギリスも自分のものにしようとするところから始まる。

その時は、野心溢れる若い女王が、のし上がっていく話なのかな…と思っていたのだけど、次第に旗色が悪くなっていく。



一方で、エリザベスはそんな美貌とカリスマに溢れたメアリーを横目で見ながら嫉妬している。

この映画の見所は、そんなふたりの対立にある。



私としては、あのエリザベス女王の時代に、スコットランドにメアリー女王がいたなんて知らなくて、ほぉーと思いながら見ていた。



しかし、時代は16世紀、いくら女王に力があるといっても、よく思わない男性たちはいくらでもいるわけで、様々な陰謀が仕掛けられる。

メアリーも負けじと戦うわけだけれど…。



この映画の中で描かれていることが全てではないらしく、虚実を織り交ぜて描かれているらしい。

なので、演出もあるとは思うけど、火花散るふたりの女王の対立は、華やかで、美しく、それでいて切なさ感じられるものだった。

あぁ、なんて酷い時代に女王になってしまったふたりなんだと思わずにはいられなかった



そして、何より、シアーシャ・ローナンと、マーゴット・ロビーのふたりを観ているだけで、十分楽しめた作品だった

今年のアカデミー賞では、衣装デザイン賞と、メイクアップ&ヘアスタイリング賞にノミネートされていて、確かに、とても個性的で美しいデザインだった


Posted by pharmacy_toe on 2019/02/28 with ぴあ映画生活


ふたりの女王メアリーとエリザベス3





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シアーシャ・ローナン主演の映画「追想」を映画館で観た。

1962年のイギリスを舞台に、愛し合って結婚しながら、別れることになってしまった一組のカップルの結婚を描く。


満足度 評価】:★★★★☆

新婚夫婦が、若さゆえに衝突し、傷つけあってしまう。

そんなことで、突っぱねないでと思うけど、それこそが若さなのだ。

時間が経つにつれ角がとれていき、互いに意思の疎通を感じた瞬間には涙が出てがあふれてしまった。

心の美しい作品

目次

  1. 予告編
  2. 更新履歴・販売情報
  3. キャスト&スタッフ
     出演者
     監督
  4. あらすじ
  5. 感想


『追想』予告編 動画

(原題:On Chesil Beach)



更新履歴・公開、販売情報

・2018年8月14日 映画館にて鑑賞。

・2018年9月10日 感想を掲載。

現在、全国順次公開中。詳しい上映劇場情報につきましては、下記公式サイトをご参照ください。
 ↓
「追想」公式サイト



原作本「初夜」

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キャスト&スタッフ


出演者

シアーシャ・ローナン

〇ビリー・ハウル


〇エイドリアン・スカーボロー

〇アンヌ=マリー・ダフ

〇サミュエル・ウェスト

監督

〇ドミニク・クック


2018年製作 イギリス映画



追想



あらすじ

1962年の夏、結婚したばかりのエドワード(ビリー・ハウル)と、フローレンス(シアーシャ・ローナン)は、新婚旅行でリゾート地のチェジルビーチを訪れていた。

そんな二人が迎えた初夜。

嬉しさと喜び、緊張感と不安、さまざまな感情が入り混じり、やがて二人は口論を始めてしまう。

フローレンスの考え方を受け入れられないエドワードは、部屋を飛び出してしまい…。



追想3





感想(ネタばれあり)


とても真面目でピュアゆえに裏目に出てしまうふたり…


時代は1962年のイギリス。

今ほどセックスはカジュアルなものではなく、人々はもっと純粋だった。



結婚したばかりのフローレンスとエドワードは、新婚旅行を過ごすためにリゾート地のチェジルビーチに行くが、結婚初夜から大ゲンカをしてしまう…



若さとは、それだけでとても魅力的である。

しかし、経験が少ない分、不器用でうまく立ち回ることができず、一番大切な人を傷つけてしまうこともある。



フローレンスも、エドワードも、とても真面目でピュアな人たちだ。

そんな真面目なふたりだからこそ、目の前にいる人を失望させたくないと思うし、傷つけてはいけないと思ってしまう



その気持ちばかりが先走り、愛し合う若い夫婦は、思わぬできごとから大ゲンカへと発展してしまう。




追想2



二人の間をこじらせるさまざまな問題


そんな二人の関係をこじらせていたのは、フローレンスの両親だったように思う。



1960年代のイギリスは、国民が貧しさを強いられていた時代だった。

その中で、フローレンスの父はホワイトカラーの成功者で、エドワードの家族を「労働者だ」と言って見下し、フローレンスには異常な愛情を見せる。



その父親の「異常な愛情」に対し、母親は見て見ぬふりをし、そんな両親の存在がフローレンスを苦しめる。

だからこそ、彼女の中では、愛する人と愛のある家庭を築きたいと、人一倍強く思っていたはずだ。



エドワードも、強制的にフローレンスの父の会社に入社させられ、未来の義父から支配されているという立場にあった。

本当なら、エドワードは歴史学者になりたかったのだ。

しかし、庶民的な家庭で育ったエドワードは、フローレンスの家族を失望させない夫にならなければいけないという気負いがあったに違いない。



そんな二人が結婚して迎えた初夜。

夢を希望を抱いていたエドワードと、喜びよりも恐れの方が大きかったフローレンス

そんな二人の感情がぶつかり合って、その場は異常な緊張感が生まれてしまう



その中で、フローレンスは父から受けた過去の辛い思い出がよみがえり、もしも、処女ではないとばれたら、エドワードを失望させるに違いないと思ったはずだ。

なにしろ、時代は1960年代なのだ。

その時、フローレンスが勇気を出して、心の中にある不安と真相を洗いざらい話していたら、話は違っていたかもしれない。



けれど、エドワードは「フローレンスはセックス嫌いだ」と思い込んでしまう。

実際、それは間違いではなく、フローレンスと父との間にあったことが生理的嫌悪感をもたらしていたのは間違いないと思う。



それに、長い間夢見ていた結婚初夜の日に、この当時の若い男性に対して、新婦が「私はセックスできません」と言ったら、怒り心頭になってその場から逃げ出すのも無理はない。



エドワードもフローレンスも、本当に愛し合っていたのだ。

けれど、二人の家柄の違い、フローレンスが育った家庭の問題、1960年代という時代、若すぎるふたりの経験のなさ、それらの問題が純粋で真面目な二人の愛に複雑に絡み合い、引き離してしまったのだ。



追想5



チェジルビーチの小石のように年月を重ねるふたり


私がこの映画を観ていてグッと来たのは、そこから後の年月だった。

エドワードは、あの時どうしても理解できなかったことを、長い年月をかけて理解していく。



二人が別れてから10年程経ったとき、たまたまエドワードはフローレンスに娘がいることを知ってしまう。

そこで、フローレンスはセックス嫌いではなかったのか…という事実にエドワードは衝撃を受ける。



そこからさらに30年時が経ち、エドワードはフローレンスとの約束を果たしに行く。

その時、彼らは目を合わせ、互いに涙を流している姿を見れば、それだけで十分だった。

長い長い年月をかけて、二人は和解したのだ。



この映画の原題にもなっている「チェジルビーチ」は、日本では見られない小石の浜なのだという。

(参考:地球の歩き方の口コミページにその記載があります→「地球の歩き方 口コミ」)



海岸にある無数の小石は、波に洗われ、互いにこすり合い、角が取れて丸くなっていく。



人間も、その小石たちと一緒だ。

お互いにとがっているいる間は、ぶつかり合って離れてしまう

そこから長い年月をかけ、角が取れ、丸くなった時に、ようやくお互いの立場が理解できることもあるのだ。



追想4



すべてが若さゆえ


「若さ」とは、それだけでも十分素晴らしいものである。

けれど、経験が浅いため、相手の言動を理解できず、傷つけてしまう



どちらが悪くて、どちらが正しいとかいう問題ではない。

若い頃は、どうしても理解できないこともあるのだ。

「あの時、一言声をかけておけば」と後から思うのは、それだけ、年月を重ね、大人になったということだ。



フローレンスが、その後、結婚し子供を産んだのは、結婚がうまくいかず「処女でなければならない」というプレッシャーから解放されたのもあるだろうし、相手が、フローレンスをずっとそばで見守って理解していた人だからというのもあっただろう。

現代だったら、なんてことはないささやかな理由かもしれないが、当時のフローレンスにとっては、重大な問題だったからこそ、本を読んでまでスムーズに終わらせようと思っていたのだ。



もしかしたら、エドワードは最後の瞬間まで、そのフローレンスの心にある全てのことを理解してはいないかもしれない。

けれど、あの時、二人は誰よりも愛し合っていたことに違いはない

それを確認するための、ラストシーンだったのだ。

そんな二人を見ていて、私は涙が止まらなかった。



たとえ、その時、理解し合えず衝突してしまっても、焦る必要はない

ゆっくりと時間をかけて、お互いに、少しずつ理解し合えばいいのだ。

それができなかったフローレンスとエドワードには、若さゆえのもどかしさと、切なさと美しさを感じた作品だった。





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シアーシャ・ローナン主演の「レディ・バード」を映画館で観た。

サクラメントで暮らす普通の女子高生のキラキラした日々を描く。グレタ・カーウィグの自伝的要素を込めた作品。


満足度 評価】:★★★★☆(4.5)

これは素晴らしい映画だったーーー!!

平凡な女子高生が、時に痛々しく笑わせながら成長し、ダサいと思っていたことの素晴らしさに気付く。

田舎でくすぶっている女子高生たちへの応援歌であり、母への素晴らしいラブレターである。



「レディ・バード」予告編 動画

(原題:Lady Bird)



更新履歴・公開情報


・2018年6月5日 映画館にて鑑賞。

・2018年7月4日 感想を掲載。

現在、公開中。劇場情報は下記公式サイトより。
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DVDで観る:「レディ・バード」

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キャスト&スタッフ


出演者



〇ローリー・メトカーフ

〇トレイシー・レッツ



〇ビーニー・フェルドスタイン



監督・脚本



2017年製作 アメリカ映画



レディ・バード



あらすじ


2002年 田舎町のサクラメントで暮らす女子高生のクリスティン(シアーシャ・ローナン)は、自分の名前が気に入らず、「レディ・バード」と名乗り、両親にもレディ・バードと呼ぶように言っていた。

高校生最後の年を迎えたレディ・バードは、この田舎町を抜け出し、NYの大学に行くことを夢見ているが、母親(ローリー・メトカーフ)からは地元の大学に通うように言われる。

そこで彼女は母には内緒で父(トレイシー・レッツ)を味方につけ、NYの大学に行けるように計画する…。



レディ・バード4




感想(ネタバレあり)


ダサい毎日にうんざりしている女子高生のキラキラした日々



ダサい毎日にうんざり。

早くこんな田舎町を出て、都会でおしゃれな生活をしたいし、親なんてうざいだけ。

私にはイケメンの彼氏や、イケてる友達ができて、人生はもっと光り輝くはず。



きっと、かつて女子高生だった人なら誰でも、そう思っていた時期があるはず。

この映画は、そんな「女子高生あるある」が詰まったキラキラした映画だった。



舞台は2002年 カリフォルニア州にある田舎町のサクラメント。

主人公は、高校生最後の年を迎えたクリスティン。

自分の名前が嫌いで、レディ・バードと名乗っている。



なぜ、舞台が2002年なのか。

この映画は、「20センチュリー・ウーマン」や「マギーズ・プラン-幸せのあとしまつ-」で女優として出演しているグレタ・カーウィグの初監督作品であり、彼女の自伝的要素が込められた作品だからである。

2002年に、グレタ・カーウィグはサクラメントで十代を過ごしていたのである。



身の回りの全てが嫌いなレディ・バード」とは、グレタ・カーウィグ自身のことであり、今となっては、ハリウッドで最も将来有望な監督、女優と言われる彼女の思春期がイキイキと、キラキラと描かれていた。



ちなみに、「レディ・バード」を直訳すると「てんとう虫」であり、西洋でてんとう虫はマリアの虫と言われ、幸運を呼ぶ虫 ラッキーアイテムとして知られている。

つまり、クリスティンは「私は幸運を呼ぶ女神なんだから、明日からそう呼んでね」なんて自分で宣言してしまう、ちょっとイタイ女子高生なのである。



イタイ女子高生というと、映画「スウィート17モンスター」がすぐに思い浮かぶ

この「レディ・バード」と「スウィート17モンスター」はよく似た作品だけど、とても対照的だ。

スウィート17モンスター」の主人公ネイディーンは、「私なんて死んだほうがまし」と考えるネガティブタイプだが、「レディ・バード」のクリスティンは「私には、もっと洗練された都会の生活が待っている」という「根拠のない自信」に基づくポジティブタイプだ。



女子高生の思考回路は、日々、ネイディーンとクリスティンを行ったり来たりするものだ。

昨日はネガティブ、今日はポジティブ。

それこそが思春期であり、だからこそ、どちらの気持ちにも共感できるのだ。

両方の映画を見比べてみて、自分はどちらのタイプだったか見返してみるのも楽しいと思う。



レディ・バード2




毎日が退屈なのは、周りが悪いせい



そんなちょっとイタイ女子のレディ・バードは、特に勉強ができるわけでもなく、クラスで目立つタイプでもない。

どこにもいる平凡な女子高生だ。



その年頃の女子高生らしく、身の回りの全てが気に入らない

自分はもっとイケてる女子だと思っている。

名前はレディ・バードだし、もっとカッコイイ彼氏がいて、もっとおしゃれな友達が自分には合っている。



何より、こんなダサい田舎町に暮らしていることにうんざりしている。

「私はこんなところにくすぶっているタイプではない。NYこそが、私にピッタリ合った町なんだ」と
思い、母親に反対されても大学はNYへ行こうと決めていた。



そんなレディ・バードには、日本でも多くの人たちが共感するに違いないと思う。

私は田舎町ではないけれど、横浜で暮らしていた。

それでも「東京に行きたい」と思い続け、東京の大学に行くことだけを考えていた。

東京に行けば、キラキラした人生が待っていると思っていたのだ。



毎日が退屈でつまらないのは、自分の努力が足りないのではなく、周りが悪いと考える。

それこそが、身体は大人でも、精神面が成長していない子供である証拠なのだ。

そんな「満たされない毎日」から抜け出して、さらに上を目指すことこそが成長の証なのだ。



しかし、本人はそのことに気付いていないからこそ、いろいろと失敗してしまうのだ。

その「痛み」こそが「成長の痛み」であり、この映画の愛すべきところなのである。



レディ・バード5




思い描いていた理想と現実の落差に気付かされる ありがたさ



しかし、都会の大学に行ったからといって、人生がキラキラするわけではない

レディ・バードもそのことに気付かされる



イケメンの彼氏と付き合っても、イケてる女子と友達になっても、憧れのNYで暮らし始めても人生がキラキラするわけではないのだ。

恋や友情は見た目のカッコ良さで手に入れられることはできないし、どんなに憧れても自分が育った町にかなうものはない。

まさに、理想と現実の違いを知るのが十代の痛みなのだ。



そして、サクラメントの両親の元からNYへ離れてみて初めて、それまで育ててくれた両親のありがたさを知ることになる。

クリスティンという名前は両親がつけてくれた素晴らしい名前だと初めて思うのだ。



そんなクリスティンの思いの一つ一つがとても丁寧に、イキイキと描かれているところがとても素晴らしい作品だった。

脚本を書いたグレタ・カーウィグにとって、当時は「ダサい毎日」だと思っていたけれど、大人になってみて、ようやく全てが輝いた日々に思えたに違いない。

だからこそ、その輝いた日々をこうして映画化したのだ。



レディ・バード3




「何事にも満足できない」気持ちがレディ・バードを成長させる



サクラメントで暮らしていたレディ・バードは、友達も、彼氏も、家族も、学校も、全てのことに満足できず、羽を広げてNYへと飛び立ったのだ。

そして、サクラメントから離れてみて初めて、そこで過ごした日々が素晴らしかったことに気付いた上で、NYで新しい人生をスタートさせる。



彼女の素晴らしいところは、常に「現状に満足しないこと」なのだ。

「私の人生はこんなもんじゃない。きっと、もっといい人生が私にはあるはず」と思うからこそ、上へ上へと目指せるのだ。



この映画を観て少し驚いたのは、クリスティンがあまりにも普通の女子高生だったことだ。

演劇をやってみても端役しかもらえず、勉強が得意なタイプでもない。

2002年にNYの大学に入れたのも、「911同時多発テロ」の翌年でNYの人気が落ちていたからだ。



ところが、そんな彼女が今となっては「アカデミー賞ノミネート監督」になっているのだ。

そんな彼女の成功は、田舎で暮らす女子高生たちの励みになるに違いないと思う。

だからこそ、グレタ・カーウィグもこの映画を撮ったに違いないと思った。



周りから「イタイ女」だと思われてもいい、「自分の世界観」を信じて諦めずに突き進めば、きっと自分の信じた世界を手に入れる時がやってくる

そう思える素晴らしい映画だった。

そして、「私はこんなはずじゃない」と思っている全ての人に見て欲しい作品である。

他の誰よりも、自分のことは自分で信じてこそ、信じた道が開けてくるのだ。



そして、この映画をグレタ・カーウィグの母親は見たのだろうか。

これは、母親への素晴らしいラブレターでもあった



クリスティンは、サクラメントから離れ、NYで暮らしてみてようやく母の偉大さに気付く

これもまた、子供から大人になる瞬間に誰もが気付かされる思いである。

NYへ行ったクリスティンがサクラメントでの日々の素晴らしさに気付き、その思いを綴った場面では思わず涙が溢れてしまった。



もしも、グレタ・カーウィグの母が観たとしたら、号泣して観たに違いない。



かつて、何者でもないただの高校生だった人たち全てに観て欲しい作品である。




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「第20回サテライト・アワード」の受賞作品が発表になった。

サテライト・アワードとは、芸能ジャーナリストなどで構成される「インターナショナル・プレスアカデミー」が主催する映画賞。

芸能記者さんたちが選んだ賞なんだねぇ。

なるほど。

そう考えると、作品賞が教会のスキャンダルを暴いた新聞記者たちを描いた「スポットライト 世紀のスクープ」だったのも、なんだかうなずけるね。フムフム


以下が受賞作一覧。

第20回サテライト・アワード 受賞作品一覧



作品賞

スポットライト 世紀のスクープ

スポットライト3


主演男優賞

レオナルド・ディカプリオ 『レヴェナント:蘇えりし者

主演女優賞

シアーシャ・ローナン 『ブルックリン

監督賞

トム・マッカーシー 『スポットライト 世紀のスクープ

助演男優賞

クリスチャン・ベール 『マネー・ショート 華麗なる大逆転

助演女優賞

アリシア・ヴィキャンデル 『リリーのすべて

アニメまたはミクストメディア映画

『インサイド・ヘッド』

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オリジナル脚本賞

ジョシュ・シンガー、トム・マッカーシー 『スポットライト 世紀のスクープ

脚色賞

アーロン・ソーキン 『スティーブ・ジョブズ

撮影賞

ジョン・シール 『マッドマックス 怒りのデス・ロード

編集賞

ジョー・ウォーカー 『ボーダーライン

美術賞

アダム・ストックハウゼン 『ブリッジ・オブ・スパイ

衣裳デザイン賞

ホアン・ウェンイン 『黒衣の刺客』

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録音賞

オデッセイ

視覚効果賞

ザ・ウォーク

オリジナル作曲賞

カーター・バーウェル『キャロル

オリジナル歌曲賞

‘Till It Happens To You’ Lady Gaga 『The Hunting Ground』




ドキュメンタリー映画賞

『Amy エイミー』

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『ルック・オブ・サイレンス』

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アニメーション/ミックス・メディア賞

『インサイド・ヘッド』

外国語映画賞

サウルの息子』(ハンガリー)

アンサンブル賞

スポットライト 世紀のスクープ

第1回作品賞

『火の山のマリア』

ブレイクスルー・パフォーマンス賞

ジェイコブ・トレンブレイ 『ルーム

ブレイクスルー・コメディアン特別賞

エイミー・シューマー『Trainwreck』



以上が、受賞作品。

こうして並べて観ると、「スポットライト 世紀のスクープ」は、確かに4冠受賞しているけど、全体的にバランスよく昨年から今年にかけて話題の作品が並んでいる印象。

やっぱり、こうなると、今年のアカデミー賞の主演男優賞はディカプリオかなぁ~。



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7月1日公開予定、シアーシャ・ローナン主演の映画「ブルックリン Brooklyn」の予告編を観た。

第88回アカデミー賞(2016年)で作品賞と、主演女優賞にノミネートされた作品。

この映画「ブルックリン Brooklyn」は、どんな映画なのかな??

【観たい度】:★★★★☆

*** 受賞歴 ***

第69回英国アカデミー賞 英国作品賞 受賞

***********


まずは、公式の予告編を

「Brooklyn」予告編 動画

(原題:Brooklyn)

 



そして、もう一本。

国際版の予告を

「Brooklyn」予告編 動画(インターナショナルバージョン)




アイルランドからNYブルックリンへ、少女から大人へ成長する物語


アイルランドから、仕事のためにNYのブルックリンへやってきた少女・エイリッシュが、はじめは慣れない土地で苦労しながらも、イタリア系の移民、トニーと恋に落ちる。

NYの生活にも慣れた頃、アイルランドからの訃報で一時帰国をすることになったエイリッシュ。

アイルランドでは、新しい出会いがあり…。

という、都会・NYと、祖国・アイルランドの間で揺れ動く女性の物語だそう。

原作は、コルム・トビーン著「ブルックリン」
▼ ▼ ▼

ブルックリン (エクス・リブリス)

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予告を観たけど、映画が待ちきれない!という人は、原作を先に読んで待っていてもいいかも。

田舎から都会へ出てきた少女が、都会の生活に戸惑いながら成長していくというスタンダードなお話。

作品もとても地味だし、静かな作風。

にも関わらず、この作品が各映画賞をにぎわせ、アカデミー賞の作品賞にノミネートされているというのは、その少女の心の繊細さや機微がとても丁寧に描かれているからだろうと思う。

それに、その少女から大人へ成長する過程の複雑な心境というのは、誰もが乗り超えた時期なので、きっと人それぞれに、共感したり、琴線に触れる部分があったりするのではと思う。

良し。なんだか観たくなってきたよ。

brooklyn

実力派の俳優たちと、若手監督の組み合わせ


主演の少女・エイリッシュを演じるのは、アイルランド出身の女優、シアーシャ・ローナン

この映画「Brooklyn」で、アカデミー賞主演女優賞にノミネートされている。

予告編を観た限り、本当に、そのオールディーズな時代から抜け出てきたような雰囲気が良いなぁ。

他の出演作に、「グランド・ブダベスト・ホテル」「つぐない」「ラブリーボーン」など。

他の共演者には、ジュリー・ウォルターズ(「ワンチャンス」「ハリー・ポッター」シリーズ、「パディントン」「リトル・ダンサー」など)、ジム・ブロードベント(「ブリジット・ジョーンズの日記 ダメな私の最後のモテ期」「パディントン」「ウィークエンドはパリで」「マーガレット・サッチャー 鉄の女の涙」)、ドーナル・グリーソン(「スター・ウォーズ/フォースの覚醒」、「不屈の男 アンブロークン」、「アバウト・タイム」、「FRANK-フランク-」)など。

彼らが具体的にどんな役どころなのかは不明だけど、ドーナル・グリーソンは、エイリッシュが帰国した時に、彼女の気持ちを惑わす新しい男として登場するよう。

「ぼくのために、この国に残って欲しい」という、ドーナル・グリーソンのセリフが予告の中にあったような。

しかし、最近、このドーナル・グリーソンは、本当に売れっ子だ!!

監督は、「ダブリン上等!」「BOY A」のジョン・クローリー

私、どちらも観ていないので何とも言えないけど、若手監督なのかな。

実力派揃いの堅実なキャスティングと若手監督の組み合わせかぁ。

ますます面白そうになってきたよ。

brooklyn2

田舎だろうが、都会だろうが、居心地の良さが一番


まぁ、結局のところ、エイリッシュがNYへ戻ることになろうが、祖国にとどまることになろうが、大事なことは、自分らしくいられる場所を探すってことだと思うんだよね。

私がエイリッシュの友達だったら、そう言ってアドバイスするな。

他人から見て、背伸びしているように見えても、本人が楽しいなら、それも良し、やっぱり、自分の育った国は居心地良いなぁと思えば、それも良し。

自分の人生は、他人に惑わされずに自分で決めるべしと思う。



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