フランス映画「セラヴィ!」をフランス映画祭2018 横浜で観た。

17世紀に建てられたルイ13世のお城で行われる結婚式を、スタッフ側の視点で描くコメディ映画。


満足度 評価】:★★★★☆

爆笑の連続で最高に楽しかった!

しかし、結婚式で起きるいざこざを見ていると、結婚式は何のためにあるのか…と思えてくる。

けれど、最後には「これが結婚式だーー」と思える感動の場面もあって、思わずホロっとして心が温かくなった。


「セラヴィ!」予告編 動画

(原題: Le sens de la fete)

 


更新履歴・公開情報

・2018年6月22日 「フランス映画祭2018 横浜」にて鑑賞

・2018年7月20日 感想を掲載。

現在公開中。劇場情報は、下記公式サイトをご参照ください。
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キャスト&スタッフ


出演者

〇ジャン=ピエール・バクリ

〇ジャン=ポール・ルーヴ


…(「Mommy/マミー」など)

〇バジャマン・ラベルヌ

〇エレーヌ・ヴァンサン

…(「夜明けの祈り」など)

〇アイ・アイダラ

〇アルバン・イワノフ


監督・脚本



2017年製作 フランス映画



セラヴィ!



あらすじ


ウェディングプランナーのマックス(ジャン=ピエール・バクリ)は、そろそろ引退しようかと考えていた。

そんな時、かつてルイ13世が保有していたこともあると言われる17世紀建造のお城での豪華絢爛な結婚式の依頼を受ける。

そこで、マックスは仲間を招集して結婚式の準備を始めるのだが…。



セラヴィ!4



感想(ネタバレあり)


表は豪華絢爛な結婚式、裏は喧噪のカオス


フランスの結婚式を裏側のスタッフからの視点で描いた群像劇。

豪華絢爛な結婚式の裏で繰り広げられるトラブルと笑いの数々

時には結婚する側のわがままにドン引きしたり、爆笑しつつ、最後には感動してホロっとしてしまう。

観終わった後には、心が温かくなる映画だった。



舞台は結婚式。

主人公は中年男性のウェディングプランナー。



17世紀に建てられた城で豪華な結婚式をあげたいという新郎には、結婚式の全てについて強いこだわりがある。

ウェディングプランナーは、そんな新郎のわがままを聞きながら結婚式の準備を進めていく。



しかし、そこはホテルではなく、パリの郊外にあるお城である。

スタッフを大勢使って全ての機材を持ち込み、バンドを雇って、専属のカメラマンも呼ぶ。

大勢の人たちが関わっているだけに、その分、トラブルも多い



そこはフランスだから、移民や不法就労者の問題もあるし、人種の問題もある

せっかく時間をかけて用意しても、新郎が嫌だと言えば短い時間で練り直さなければいけない。

表で行われているのは豪華で優雅な結婚式だけど、その裏側は喧噪と大混乱のカオスであり、その対比もまた面白かった



セラヴィ!3



結婚式とは、誰のために何のためにするものなのか


この映画を観て思ったのは、「結婚式というのはやらなきゃいけない仕事がありすぎる!!」だった。



フルコースの食事(アップルパイもあり(笑))に、カッコイイ音楽や、会場の装飾に、スタッフの衣装や、派手な演出(月に向かって飛んで行ったり(笑)や花火)などなど。

新郎にとっては「一生に一度の大切なイベント」を「最高の一日にしよう」と思うから、どうしてもわがままな要求をしてしまう。

スタッフとしては、そんな大事な顧客の要求に合わせようと必死になっていると、想定外のトラブルが起きたり(冷蔵庫の電源を抜いたスタッフがいたり)、その対策にてんやわんやになってしまう。



そんな彼らの騒乱を観ていると、「結婚式とは一体何なのか…」と思えてくる

豪華な食事を食べることが目的なのか。

それとも、派手な演出をゲストに見せることが目的なのか。

自己愛が激しい新郎の承認欲求を満たすことが目的なのか…。



ウェディングプランナーにとっては、顧客である新郎の要求を満足してもらえる形で叶えることが目的。

新郎にとっては、願いの全てを叶える日。

しかし、そこに新婦の願いが一切反映されていない

そこが面白いと思った。



普通は真逆で、新婦がわがままな要求をしてウェディングプランナーを困らせるというのが定番だからだ。

そこでこの映画が言いたいのは、新郎、新婦という性別に関係なく、結婚式というのは彼らが自己満足するための日だということなのだ。



セラヴィ!5



移民だから、黒人だからではなく、人間だから


そんな「狂乱の結婚式」でとても印象的だったのは、ここでも移民問題が描かれていたことだった。

ヨーロッパの移民問題は、アジアにいる私たちが思う以上に日常的に深く浸透しているのだ。

労働局が抜き打ち検査にやってきたと勘違いしたマックスが「不法就労者の人はいるか」と聞いたときに、予想以上に多くの人たちが違法に働いていることに驚いた。



それを知ったマックスは、彼らを帰すのではなく、審査が終わるまで「招待客のフリ」をしてその場に紛れ込むようにと言うのだ。

そして、紛れ込まれたお客さんもそんな彼らに対して、誰も文句を言わない

その優しさには感動してしまう。



この結婚式のように、大勢のスタッフを使うような仕事では、中には力仕事もあるし、ただ手が欲しいという仕事もある。

そういう仕事では「安い労働力」がどうしても必要になる。

そこで、賃金が安くても文句も言わずに一生懸命仕事している彼らに「帰れ」なんて誰も言わないのだ。



それだけではない、現場を仕切っているスタッフ アデルが黒人女性だという理由で対立することもある

そんな移民問題や人種問題を解決するのは、「人 対 人」なのだ。



不法就労の移民だって一生懸命働いていたら文句を言われないし、もっと働いて欲しいと言われるようになる。

黒人女性だからと苦情を言われても、当人同士が話し合えば、お互いの気持ちを分かりあって理解し合えることができる。

移民だからとか、黒人だからではなく、「その人がどういう人なのか」が問題なのだ。



それはこの映画の監督コンビが「最強のふたり」から共通して描いてきたことだ。

その優しさが、この映画の温かさにつながっている



セラヴィ!2



2人の愛を感じるのに、派手な演出も豪華な食事も必要ない


そんな様々な問題を考えさせながら、最後に感動の場面がやってくる。

新郎を月まで飛ばした後、散々な結婚式だと思っていたマックスの目の前に広がっていたのは、音楽に合わせて踊っている新郎新婦の姿だった。



その音楽を演奏しているのは移民たちだ。

音楽を聴きながら、自然と踊ってしまう新郎新婦。

そこへやってきたマックスに「こんなに素敵な結婚式を本当にどうもありがとう」と言いながら目を輝かせる新婦。

私はその新郎新婦の姿を観て「あぁ、これが結婚式だよね」と思い、涙が溢れてしまった



それは、マックスが演出していない場面だったが、その結婚した2人の愛を感じさせるダンスこそが「結婚式だ」と思える瞬間だった。

新郎新婦の愛を確かめるのに、派手な演出や、豪華な食事などいらないのだ。



それに、不法就労だからと移民たちが帰らされていたら、その感動は生まれなかった

それこそが、移民たちがそこにいた理由なのだ。



様々なトラブルに見舞われるも、スタッフたちの機転によって、最後は感動で幕を閉じた結婚式。

バンドマンも、カメラマンも、移民たちも、感動の演出を手助けし、「どんな人にも素晴らしい才能がある」と思える心温まる作品だった




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