とにかく映画が好きなんです【本館】

とにかく映画が好きで、特にアメリカ映画大好きです このブログは、ネタバレありの映画鑑賞日記です。主にハリウッド映画と韓国映画をメインに感想を書いています


タグ:チョン・ドヨン



チョン・ドヨンコン・ユ主演の韓国映画「男と女」を映画館で観た。

フィンランドで偶然出会った男と女が、韓国でも再び出会い、W不倫の関係になっていってしまうラブロマンス。


韓国映画「男と女」

満足度 評価】:★★★★☆

チョン・ドヨンコン・ユが共演しているというだけで観たくなってしまった作品。

世間的によくある不倫の大半は、こういう結末を迎えるんだろうなぁと思いながら観た。

そのリアリティが切なく、チョン・ドヨンに共感して泣いてしまった。

「男と女」予告編 動画

(原題:남과여





キャスト&スタッフ


出演者

チョン・ドヨン
…(「メモリーズ 追憶の剣」、「無頼漢 乾いた罪」、「ユア・マイ・サンシャイン」など)

コン・ユ
…(「密偵」、「新感染 ファイナル・エクスプレス」、「サスペクト 哀しき容疑者」、「トガニ 幼き瞳の告発」など)


監督・脚本

〇イ・ユンギ

2016年製作 韓国映画



あらすじ


息子が精神的な障害を持つサンミン(チョン・ドヨン)は、息子により良い教育を受けさせるためフィンランドに滞在していた。

その息子が学校のキャンプに出掛ける日に見送りに行った場所で、同じく保護者として見送りに来ていたギホン(コン・ユ)と出会う。

間もなく二人は関係を持つが、互いに名前を告げないまま別れてしまう。

それから1年後の韓国。

アパレル会社の社長をしているサンミンは、彼女が経営するショップを訪ねてきたギホンと再会する…。

韓国映画「男と女」チョン・ドヨンとコン・ユ

感想(ネタバレあり)


誰かに救って欲しいと願う日々


手に職を持ち、順調なキャリアを積み、それなりに裕福な生活をして、何不自由なく生活しているように見える中年夫婦。

ところが実際のところ、夫婦関係は冷え切っており、息子や娘に障害があって手がかかり、家庭が癒しどころか苦痛になってしまっている

そんなため息しか出てこないような毎日。



どこか誰も知らないところで癒しが欲しいと思うのも無理はない。



この映画の主人公、女性サンミンと男性ギホンもそんな環境にいる二人だった。

子供のことはもちろん愛しているけれど、こんな毎日から解放されたい、誰かここから連れだして欲しいと心で願っている日々。



互いの名前も知らないのに、心の願望が互いを引き寄せていたかのように二人は出会ってしまった

雪が降るフィンランドの森の中で出会ってしまった二人なんて、普通の恋愛だったらとてもロマンティックな話だけど、これは不倫

きれいなまま終われるはずもない



韓国映画「男と女」コン・ユとチョン・ドヨン



仕事もプライベートも一切関係のない人が癒しの存在になる


仕事も家庭もパツパツの時、仕事や家庭からかけ離れたところに存在している友人たちが天使のように思える時がある

たとえば、共通の趣味が縁で知り合ったり、昔勤めていた会社が一緒だった友人とか。



自分とは全く違う世界で暮らしている友人たちと話をしているうちに、友人たちも悩みを抱えていたり、大変な環境にいることを知り、自分の悩みなんてすごく小さいと思えるひととき

そんな時間が気持ちをリフレッシュさせ、また次の日からがんばろうと思える



サンミンとギホンもそんな関係だったんじゃないかなぁと思った。

互いに子供が障害を抱え、夫婦関係は冷え切っている。

それなりに責任のある仕事を任され、プレッシャーの日々。



そんな自分のバックグラウンドどころか、名前さえも知らず、会えば身体の関係に没頭できる間柄

二人で過ごした時間が彼らにとって癒しの時間となり、次第に大きな存在へと変化していく。



韓国映画「男と女」チョン・ドヨンとコン・ユ


男にはただの息抜きでも、女性には新たな人生を切り開くチャンス


もちろん、そんな都合の良い関係が永遠に続くはずもなく

二人の関係に変化を求めたのはサンミンだった。



やめたいと思っていたタバコをやめられないニコチン中毒のように、常にギホンを求めるようになってしまう。

「もう彼なしではいられない」と思い、そのことを夫に告げてしまう。



ここから先の行動力の違いに男女で差が出ているのがとてもリアルだと思った。

誰もそこまで求めていないのに、勝手に「他に好きな人ができた」と宣言し飛び出すように家を出てしまう女性。

「今すぐ来て欲しい」と言われても、今の生活が壊れてしまうことに怖気づいてしまう男性。



ギホンはドアノブに手をかけるところまで行ったものの、中に入れず帰ってしまう。

ドキドキしながらこのシーンを観て、何も言わずに帰っていくギホンにやっぱりなと思ってしまった



そもそもがこの2人は全くしがらみのないところで出会い、互いのことを何も知らないまま会っていたからうまくいっていた。

だからギホンには、「それ以上の深い関係」になるという考えがなかった。



これはギホンだけでなく、世の中の不倫の大半も「自分の家庭が壊れること」を極端に恐れる男性たちが多いように思う。

彼らにとってはちょっとした息抜きが欲しかっただけで、誰かと新しい人生を歩もうなんていう度胸はない

それとは対照的に、愛する子供と離れることになっても「嫌なものは嫌」、「無理なものは無理」と言ってスパーンと家を出て、新しい人生を切り開こうとするのが女性の思いきりの良さなんだと思った。



韓国映画「男と女」コン・ユとチョン・ドヨン



彼らの未来は明るいのか、暗いのか…


この映画の中で頭に焼き付いて離れないのは、ラストでタクシーに乗っているサンミンの姿だ

夫と離婚し、愛する子供とは離れ離れ、好きな男を追いかけてフィンランドまで来てみたものの、彼は家族と幸せそうに暮らしている。

あぁ、なんて世の中はうまくいかないんだろう…と思った。



そしたら、タクシー運転手の女性が言葉も分からないのに気を利かして席をはずしたから、涙が溢れてしまう

そんなサンミンの姿を見て、私もつられて泣いてしまった。

きっと、運転手さんにもつらいことがあったんでしょう。



そして、この時思ったのは、この先の未来だった。

サンミンはここで泣いて泣いて泣き切ったら、スパッと切り替えて明日から明るい未来が待っていると思う。



しかし、バックミラー越しにいつまでもサンミンのタクシーを見守っていたギホンはこの先ウジウジと悔やみ続けると思う。

家族で辛いことがあるたびに、これまで癒しになってくれたサンミンはもういない。

そして、なんであの時ドアを開けなかったんだろうと悩み続けるんじゃないか…。



最後の最後がいつまでも続くフィンランドの道の空撮で終わっているのは、そんな彼らの未来を示しているように思えた

そこから先の違いも「男と女」の違いなんだと思う。



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イ・ビョンホン主演の映画「メモリーズ 追憶の剣」をWOWOWで観た。

共に王と戦うことを誓った3人の剣士だったが、1人が裏切ったために憎しみ合い、殺し合うことになってしまった彼らの運命を描く歴史ドラマ。

満足度 評価】:★★★☆☆

映像はとても美しいけれど、内容の薄っぺらさが非常に残念な作品だった。

もっと細部を丁寧に描けば重厚な作品にも成り得た気がした。

「メモリーズ 追憶の剣」予告編 動画

(原題:협녀:칼의 기억




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キャスト&スタッフ


出演者

イ・ビョンホン
…(「それだけが、僕の世界」、「天命の城」、「エターナル」、「MASTER マスター」、「マグニフィセント・セブン」、「インサイダーズ 内部者たち」、「ターミネーター/新起動:ジェネシス」、「王になった男」、「甘い人生」など)

チョン・ドヨン
…(「男と女」、「無頼漢 乾いた罪」、「ユア・マイ・サンシャイン」など)

キム・ゴウン
…(「コインロッカーの女」、「ウンギョ 青い蜜」など)

ジュノ(2PM)
…(「二十歳」、「監視者たち」など)

〇ペ・スビン

監督・脚本

〇パク・フンシク

2015年製作 韓国映画

メモリーズ追憶の剣



あらすじ


高麗王朝末期、最強として恐れられた3人の剣士、ドッキ(イ・ビョンホン)、ソルラン(チョン・ドヨン)、プンチョン(ペ・スビン)は王朝と戦っていたが、ドッキは権力に屈して王朝に寝返ってしまう。

そのドッキを殺そうとしたプンチョンはソルランによって殺され、生き残ったプンチョンの娘はドッキの剣により背中を切られてしまう。

その後、ドッキは王朝で将軍にまで登りつめ、最後の玉座を虎視眈々と狙い、ソルランはプンチョンが遺した娘ホンイ(キム・ゴウン)を一人前の剣士に育て、ドッキに復讐する機会を狙っていた…。

メモリーズ追憶の剣2



感想(ネタバレあり)


時系列が分かりづらいのが難点…


「この世の中を変えたい」という志を持った同士3人・ドッキ、ソルラン、プンチョン。

彼らは切磋琢磨して共に戦ったものの、最後の最後で、その仲間のうちの1人・ドッキが権力に屈して裏切ってしまう。

さらには、そのドッキへの愛が捨てきれずに、ソルランはプンチョンを殺してしまう。

しかし、ソルランは裏切り者を愛したことと、プンチョンを殺してしまったことへの良心の呵責から、ドッキへの復讐を誓い、自分自身は盲目となり、残されたプンチョンの娘ホンイを一人前の剣士に育て上げる。

ところが、実はプンチョンの娘ホンイはドッキに切られた時に死んでおり、その後、ソルランとドッキの間に生まれた娘をホンイとして育てていた。

娘は、その全ての事実を知りながらも、母に教えられた「復讐」を果たすため、腕を磨いていた。

というお話なんだけれども、どうにもこの全貌が伝わりにくい映画だった。

ストーリーは、ドッキが将軍となったところから始まり、過去のことはその間に回想シーンとして差し込まれていくが、時代劇ということもあって時系列が分かりづらく、この回想シーンはいつのものかと推理しながら先に進まないとならず、観客に対し不親切で雑な編集をしているなという印象を受けてしまった。


メモリーズ追憶の剣3



一つ一つのストーリーやキャラクター設定が薄い


最初から、最後まで、「この回想はいつの頃のものかな」…なんて、考えながら観ていったにも関わらず、内容はその割にとても薄っぺらい印象だった。

最強と言われた3人の剣士、ドッキ、ソルラン、プンチョンが登場するが、彼はなぜ、何のために王朝と戦っていたのか。

その理由が語られていない。

きっと王政が悪政だったんだろうということは想像がついても、どれ程までに酷い仕打ちを受けたから彼らは立ち上がったのか。

その理由が知りたかった。

そして、戦い抜き王の目の前まで来て、なぜドッキは仲間を裏切ったのか。

権力が欲しかったから?それとも王朝に入ったら、中から王政を覆せると思ったから??そこもまた、野心なんだろうなぁと推測するしかない。

そういう一つ一つのことの理由と、その心情背景が描かれないまま話が進んでいくために、物語はどんどん薄っぺらくなっていく。

その後、ドッキの忠実な部下として登場するユルについては、キャラクター設定さえも曖昧で、何か意味がありそうな役割を匂わせたまま、結局、あまり重要性を感じないまま終了してしまう。

もう少し、それぞれのキャラクターの持つ意味や、彼らの持つ「愛」や「憎しみ」の感情をもっと丁寧に描いていれば、もっと良い作品になっただろうなぁと思うと、とても残念だった。


メモリーズ追憶の剣4



内容よりも映像美に力を入れた感あり


その内容が薄くなった分、映像の美しさにはとても力を入れて描かれていた。

だからきっと、すごく美しい童話だと思って観ればいいのかなと思ったんだけど、その割に内容が「愛憎劇」だったので、そうもいかなくなってしまった。

ひまわりや、白い花が咲き誇る草原。

深い緑の竹林や、雨や雪のシーンもすごく効果的だった。

あぁ美しいなぁと思って見とれるシーンもいくつかあった。

それに、殺陣のシーンは、さすがの韓国クオリティで迫力満点だった。

しかし、あまり、ワイヤーを使って飛んだりしてしまうと、「足技」が見せ場の韓国カラーがちょっと薄れてしまって残念。

チョン・ドヨンやキム・ゴウンのような、あまりアクションシーンを演じてこなかった女優たちを使ったために投入したワイヤーなんだろうけど、「韓国だからこそ」の飛び蹴りやまわし蹴りを楽しみにしているファンも多いはず。

でも、まぁ、映像の美しさの力の入れようを見ると、内容の奥行きよりも、映像の美しさを重視したんだなという印象だった。


メモリーズ追憶の剣5



演技の上手さでも脚本の薄さはカバーできない


きっと、その分、イ・ビョンホンチョン・ドヨンキム・ゴウンといった新旧の演技派たちを集めて、演技の重厚さで内容の薄さをカバーしようと考えたのかなと思った。

しかし、残念ながらいくらうまい演技を見せられたところで、脚本の内容の薄さはカバーしきれない。

最後にホンイが念願の復讐を果たしたものの、「で、どうしたの??」っていうのが、私の率直な感想だった。

肝心なのは、「ホンイが復讐を果たして何を思ったか」だと思ったんだけど、そこについては何も語られず。

ということは、結局は、ソルランが自分の娘を巻きこんで復讐を果たしたかっただけの自分本位な物語だったのか。

ソルランは、ホンイに復讐を託したものの、未来は託していなかったのか。

彼らは、この世の中をよくするために生きていはいなかったのか…。

結局、復讐を果たして、「愛する人と死ぬまで一緒」という願いを叶えたかっただけの物語だったのか…。

なんだか、心に残るものもなく、残念な物語だった。



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チョン・ドヨン、キム・ナムギル主演の韓国映画「無頼漢 渇いた罪」をWOWOWで観た。

殺人者の恋人と殺人犯を追う刑事の報われない恋を描く。

満足度 評価】:★★★☆☆(3.5)

見終わった後に心に残るのは、「愛」の泥沼から逃げ出せず、破滅へと向かう女の姿。

チョン・ドヨンがいなかったら、この映画は成立していなかったと思う。


出演:チョン・ドヨン、キム・ナムギルパク・ソンウン

監督:オ・スンウク 2015年製作 韓国映画

「無頼漢 渇いた罪」予告編 動画

(原題:무뢰한(無頼漢))




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あらすじ


チョン・ジェゴン刑事(キム・ナムギル)は、ある殺人事件の犯人パク・ジュンギル(パク・ソンウン)を追っていた。

その中でたどり着いたのがジュンギルの恋人キム・ヘギョン(チョン・ドヨン)の存在だった。

ジュンギルが恋人の前に現れると確信していたジェゴンは、ヘギョンがオーナーを務めるクラブの営業部長イ・ヨンジュンとして潜入捜査を開始するのだが、ジェゴンは次第にヘギョンへ惹かれていってしまう…。

無頼漢渇いた罪

感想(ネタバレあり) 幸せな愛ではなく、破滅へ向かう愛


「愛する」とは、ポジティブな言葉として語られることが多い。

愛することは喜ばしいことであり、愛する人に出会えたことは嬉しいことであり、愛し合えることは幸せなことである。

など…。

しかし、残念ながら愛するがゆえに孤独を感じ、悲しく切なくなり、出会わなければ良かったと思うこともある。

この映画「無頼漢 渇いた罪」で描かれるのは、その愛のネガティブな面だ。

愛すれば愛する程に自分の首が絞められるような。

孤独がドンドン増していくような。

そうと分かっていながら、その泥沼にどんどんはまっていくような…。

そんな愛。

どうにもならない悲しさに心が支配されるような映画だった。

無頼漢渇いた罪2

離れていく恋人と隙間を埋める新しい愛


主人公のヘギョンは恋人のジュンギルが殺人犯となってしまう。

しかも、ジュンギルが人を殺すことになった原因はヘギョンの存在にあった。

ヘギョンのことで口論になった末に、相手の男を殺してしまった。

そして、ジュンギルは逃亡犯として追われる立場になる。

しかし、そのジュンギルの運命とは反比例するようにヘギョンの彼への思いは募っていくばかりだが、同時に苦悩も増えていく。

増え続ける借金、恋人の安否すら分からないという不安…。

その時、心に空いた隙間にスーーッと入ってきたのが、イ・ヨンジュンというクラブの営業部長だった。

無口で多くは語らないが、ヨンジュンがいれば守られているという安心感。

ヘギョンはヨンジュンがこの泥沼から引きだしてくれるかもしれないと思い始める。

しかし、ヨンジュンは刑事だった…。

それはヘギョンにとって、世界の全てが崩壊する瞬間だった。

ヨンジュンに心を許し始めていたといえ、彼女の世界はジュンギルで占められていた。


無頼漢渇いた罪3

恋する女を幸せにしたいという想い


一方、刑事のジェゴンは賄賂も取らず、正攻法で責める刑事だった。

通常の捜査方法としてヘギョンの張り込みをしていた。

しかし、何をしても不幸な世界へと転落していくヘギョンを監視するうちに彼女へ惹かれていってしまう。

それが許されない恋だと知っていながら。

彼もまた、愛すれば愛する程に悲しさが募っていく泥沼に足を入れ始めていた…。

なぜ、彼はヘギョンに惹かれていったのか。

自分だったらヘギョンを幸せにできるという思いだったからなのか…。

しかしそれはジェゴンの軽率な思い込みだったことが分かる。

ヘギョンはジェゴンが考える以上に世界をジュンギルに支配されていた。

ジュンギルがどうにもならない男だから、どうにも報われない恋だから。

だからこそヘギョンは益々ジュンギルへの思いが募っている。

ジェゴンはヘギョンへの思いが盲目になり、彼女の本当の心の沼に気付いていなかったのか。

これもまた、愛するが故の悲しみだった。

無頼漢渇いた罪4

韓国の最高女優の1人。チョン・ドヨン


主人公のヘギョンを演じるのは、チョン・ドヨン。

韓国は演技のできる女優が非常にたくさんいるけれども、その中でもトップクラスに演技がうまいのがこのチョン・ドヨンだ。

この映画「無頼漢 渇いた罪」のチョン・ドヨンの演技で印象に残っているのは、クラブでの仕事が終わって1人ポツンと食堂で焼酎を飲むシーン。

そこへジェゴンがふらっと入っていって2人で会話をするのだが、その時のチョン・ドヨンは明らかに「徹夜明けの疲れのまま焼酎を飲んでる中年女」の顔をしていた。

酒に強いはずの彼女が一本の焼酎で顔を赤らめ、ちょっと陽気にしている。

決して面倒な酔っ払いではない。ほのかに酔っている。

私はその姿を観ながら、あまりにも自然だったので、本当に酒を飲んでセリフを言っているのか??と思っていた。

それが、演技とは思わせない自然な姿でできるのがチョン・ドヨンだ。

そのシーンだけでなく、全てのシーンにおいて、歩く姿も営業用の笑顔を作る姿も全てが「愛に疲れた女の姿」を表現していて、彼女の演技の素晴らしさを隅から隅まで感じられる作品だった。

チョン・ドヨンの他の出演作には、「男と女」、「マルティニークからの祈り」、「メモリーズ 追憶の剣」、「シークレット・サンシャイン」、「ユア・マイ・サンシャイン」など

無頼漢渇いた罪5

ネガティブな愛の向かう先は破滅…


ヘギョンとジェゴンの出会いは、悲しいことに2人にとって破滅の道へと歩んでいくことになる。

それは、2人ともにネガティブな愛を選んだために、そのベクトルが向かう方向へと進んでしまったように見える。

結果として、誰も報われず、救われない。

私からすると、ジェゴンの「自分ならヘギョンを救える」という想いは、ただの思い上がりだったように見えた。

幸せになるためにジュンギルを殺して欲しいなんて願っていなかった。

世界を破壊されたヘギョンには復讐という選択肢しかなかった。

でも、私はヘギョンが復讐を果たして、ようやく心が救われたのではないかと思う。

たとえ彼女の行く末が刑務所だったとしても、泥沼から抜け出し、気持ちが軽くなったのではないかと思う。

かと言って。幸せになれるわけではないけれど…。

はぁ…。

観ているこちらが思わずため息をつく映画だった。





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