シャーリーズ・セロン主演の映画「アトミック・ブロンド」を試写会で観た。
1989年のドイツのベルリンで、紛失した機密情報を探すため、MI6の女スパイが、男たちを相手に奮闘するアクション映画。
【満足度 評価】:★★★★★
とにかくアクションがカッコいいので、アクションを観ているだけで十二分に面白い!!
笑えるシーンも満載で、最後まで楽しく見ることができた。
次から次へと男たちが倒されていくシーンを観ていくと、主人公の女スパイがジェンダー解放の戦士のように見えてくる…!?
日頃から、パワハラやセクハラなど、男性から酷い目に遭っている女性たちに特におススメしたい作品!!
◆ネット配信で観る:「アトミック・ブロンド」(字幕版)
◆DVDで観る:「アトミック・ブロンド」
◆音楽が超カッコイイ!!「Atomic Blonde」OST
…(「タリーと私の秘密の時間」(兼 製作)、「KUBO/クボ 二本の弦の秘密」(声の出演)、「ワイルド・スピード ICE BREAK」、「ダーク・プレイス」、「マッドマックス 怒りのデス・ロード」、「あの日欲望の大地で」、「裏切り者」など)
〇ジェームズ・マカヴォイ
…(「ミスター・ガラス」、「スプリット」、「X-MEN:アポカリプス」など)
〇エディ・マーサン
…(「人生はシネマティック!」、「ハイヒールを履いた女」、「僕と世界の方程式」、「おみおくりの作法」など)
〇ジョン・グッドマン
…(「キングコング:髑髏島の巨神」、「パトリオット・デイ」、「ミケランジェロ・プロジェクト」、「人生の特等席」、「10 クローバーフィールド・レーン」、「アルゴ」など)
〇ソフィア・ブテラ
…(「ザ・マミー」、「スター・トレック BEYOND」、「キングスマン」など)
〇ティル・シュヴァイガー
…(「ガーディアン」、「レボリューション6」、「ノッキン・オン・ヘブンズドア」、「イングロリアス・バスターズ」など)
…(「デッドプール2」など)
2017年製作 アメリカ映画

1989年、ドイツのベルリンでは、市街地を東西に分ける壁が間もなく崩壊しようとしていた。
しかし、その裏で、東西統一を延期せざるを得なくなる程の機密情報のリストがKGBのスパイの手に渡ってしまう。
それを知ったMI6は、女スパイのロレーン・ブロートン(シャーリーズ・セロン)をベルリンに送り、現地にいるデヴィッド・パーシヴァル(ジェームズ・マカヴォイ)と手を組んでこのリストを奪還せよという任務をくだす。
さらに、このリストの中に書かれている「二重スパイの“サッチェル”を捜索せよ」という任務も含まれていた…。

スパイがどうの、冷戦がどうの、ベルリンの壁がどうのとあらすじには書いたけど、そんなに細かいストーリーを気にする必要のない娯楽作だった。
その辺が、女版『007』と言われる理由かもしれない。
もう、とにかく、次から次へと迫ってくる男たちをなぎ倒していくロレーン(シャーリーズ・セロン)のアクションを楽しんだら良い!!
マッチョな男たちが次から次へとやられていく爽快感!!
さらには、MI6、CIA、KGBの男たちを手玉に取って翻弄する彼女の小気味よさ!!
私は、最初から最後まで、頭の中で拳を振り回し、「やれ、やれ、やっちまえーーー!!」を頭の中で叫びながら観ていた。
そのロレーンの殺しっぷりといったら、『ジョン・ウィック』のキアヌとまるで一緒。
うわぉ!これは、『ジョン・ウィック』がそのまま男になったような話だな!と思った時、シャーリーズ・セロンが、キアヌと一緒にアクションの練習をしているという記事を思い出した。
その記事がこちら
▼ ▼ ▼
(参考)映画.com「シャーリーズ・セロン、キアヌ・リーブスとの殴り合いを告白」
それに、監督のデヴィッド・リーチは、『ジョン・ウィック』シリーズの製作者。
なるほど、それでジョン・ウィックとロレーンの殺しのスタイルは一緒なんだねってことに納得した。
それにしても、彼女がマッチョな男たちを次から次へとなぎ倒すシーンは爽快だし、快感!!
ぜひ、日頃から、男性に酷い目に遭っている女性たちは、この映画を観て、ストレスを晴らして欲しい。

スパイ映画らしく、誰が味方で、誰が敵なのかが一切分からないという先の見えない展開も面白かった。
いや、実際のところ、男はみんな敵だった(笑)
誰が味方で敵かというよりも、誰にも頼らず、彼女のスタイルで我が道を行く。
彼女に向かってくる者は、誰だろうと敵!!
ここがまた、カッコイイ!!
これまでの女スパイにありがちな、色仕掛けで情報を盗み取るなんてせこいことはしない。
情報を渡さないなら、力づくで奪ってやる!!
そこが、これまでの女スパイと大きく違うところ。
むしろ、ジェームズ・マカヴォイ演じるスパイの方が、よっぽどせこかった。
西側にも、東側にも良い顔して、自分が一番おいしいところを持って行こうとするセコイやつ。
でも、エディ・マーサンが演じるスパイグラスように命がけのタレこみ屋や、一流の女スパイを目指しているデルフィーヌのような、善良な小市民を命がけで守ろうとする人情の厚い女でもある。
そこがまた胸熱なんだなぁ。
でまぁ、結局のところ、誰が味方で、誰が敵なのかは、最後の最後まで分からない。
このどんでん返しもまた、この映画の魅力である。
ウォッカにだまされてはいけないのだ(笑)

これは、ベルリンの壁が崩壊する時代を舞台に描かれたアクション映画。
しかし、私はベルリンの壁がジェンダーの間に立ちはだかる巨大な壁のように見えた。
この映画にとっての「東ベルリン解放」は、「女性のジェンダーからの解放」を象徴している。
当時の東ベルリンの人々は、ソ連の影響下にあり、高い壁に囲まれ、自由な生活を許されず、壁を隔てた向こう側で自由に暮らしている西ベルリンに憧れながら生活していた。
その東ベルリンで暮らしていた人々の窮屈さは、『女』というジェンダーの枠組みのなかで窮屈に暮らしていた女性たちとまるで一緒。
私には、ベルリンの壁が崩壊して東側の人たちが解放されたように、ロレーンがジェンダーの壁をぶち破って、女性たちを解放する。
ロレーンは、これまでの長い長い戦いを収束させ、ジェンダーの壁を破り、女性たちに「誰にも支配されず、自由に生きる道を切り開いた」戦士なのだ。
もうこれで、男だから、女だからとか気にすることなく、恋愛も人生も所属も国も自由に生きる時代がやってきた。
ロレーンは、女性解放の戦士である。
「ワンダーウーマン」と同じ位置づけだなと思った。
その「ワンダーウーマン」と、この「アトミック・ブロンド」が同じ年に公開されたのは偶然ではないと思う。
アメリカの「ワンダーウーマン」、韓国の「お嬢さん」、そして、この「アトミック・ブロンド」
今年は、映画界で女性たちが解放される年となった。

つまり、MI6 だの、CIAだの、KGBだのが出てきて、とてもスパイ映画らしいけれども、私には、「もう、この世に男なんていらない!!」と主張するジェンダー解放映画にしか見えなかった。
だって、もう次から次へと登場する男性たちの気の毒なこと(笑)
なんで、ハイヒールを履いた女子に殺されているのかしらねぇ。
映画の冒頭では、「これはベルリンの壁が崩壊する映画ではない!」と言っていたし、ってことは、やっぱり女性を解放する映画だってことなんだな!!と確信した。
とはいえ、きっと、この映画を観たら、「シャーリーズのヒールに踏まれたい!」と思う男子も急増するはず!!
それぐらい、この映画の主人公のロレーンは魅力的で魅惑的だった。
そうそう、それに、音楽もカッコイイ!!
80年代ポップスがめちゃくちゃカッコイイので、音楽もお聴き逃しなく。
あーーーー!!
ストレス解消のためにも、公開されたら、もう一回観たい!!
そう思えるぐらいスカッとする娯楽アクション映画。
激烈おススメ中!!
韓国映画「お嬢さん」官能小説フェチが集う変態の館。詐欺師は財産を狙い、女たちは愛し合う。痛快なエンターテインメント作品。キム・ミニ主演、パク・チャヌク監督【感想】
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◆DVDで観る:「アトミック・ブロンド」
◆音楽が超カッコイイ!!「Atomic Blonde」OST
1989年のドイツのベルリンで、紛失した機密情報を探すため、MI6の女スパイが、男たちを相手に奮闘するアクション映画。
【満足度 評価】:★★★★★
とにかくアクションがカッコいいので、アクションを観ているだけで十二分に面白い!!
笑えるシーンも満載で、最後まで楽しく見ることができた。
次から次へと男たちが倒されていくシーンを観ていくと、主人公の女スパイがジェンダー解放の戦士のように見えてくる…!?
日頃から、パワハラやセクハラなど、男性から酷い目に遭っている女性たちに特におススメしたい作品!!
目次
「アトミック・ブロンド」予告編 動画
(原題:Atomic Blonde)更新履歴・公開、販売情報
・2017年10月10日 試写会で観た感想を掲載。
・2018年10月6日 WOWOWでの放送に合わせて加筆・修正。
現在、DVD、ネット配信、共に販売中。
◆ネット配信で観る:「アトミック・ブロンド」(字幕版)
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◆DVDで観る:「アトミック・ブロンド」
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◆音楽が超カッコイイ!!「Atomic Blonde」OST
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キャスト&スタッフ
出演者
〇シャーリーズ・セロン…(「タリーと私の秘密の時間」(兼 製作)、「KUBO/クボ 二本の弦の秘密」(声の出演)、「ワイルド・スピード ICE BREAK」、「ダーク・プレイス」、「マッドマックス 怒りのデス・ロード」、「あの日欲望の大地で」、「裏切り者」など)
〇ジェームズ・マカヴォイ
…(「ミスター・ガラス」、「スプリット」、「X-MEN:アポカリプス」など)
〇エディ・マーサン
…(「人生はシネマティック!」、「ハイヒールを履いた女」、「僕と世界の方程式」、「おみおくりの作法」など)
〇ジョン・グッドマン
…(「キングコング:髑髏島の巨神」、「パトリオット・デイ」、「ミケランジェロ・プロジェクト」、「人生の特等席」、「10 クローバーフィールド・レーン」、「アルゴ」など)
〇ソフィア・ブテラ
…(「ザ・マミー」、「スター・トレック BEYOND」、「キングスマン」など)
…(ドラマシリーズ「キャッスルロック」など)
〇ティル・シュヴァイガー
…(「ガーディアン」、「レボリューション6」、「ノッキン・オン・ヘブンズドア」、「イングロリアス・バスターズ」など)
監督
〇デヴィッド・リーチ…(「デッドプール2」など)
2017年製作 アメリカ映画

あらすじ
1989年、ドイツのベルリンでは、市街地を東西に分ける壁が間もなく崩壊しようとしていた。
しかし、その裏で、東西統一を延期せざるを得なくなる程の機密情報のリストがKGBのスパイの手に渡ってしまう。
それを知ったMI6は、女スパイのロレーン・ブロートン(シャーリーズ・セロン)をベルリンに送り、現地にいるデヴィッド・パーシヴァル(ジェームズ・マカヴォイ)と手を組んでこのリストを奪還せよという任務をくだす。
さらに、このリストの中に書かれている「二重スパイの“サッチェル”を捜索せよ」という任務も含まれていた…。

感想(ネタばれあり)
とにかく、シャーリーズ・セロンのアクションが爽快で快感でカッコイイ!!
スパイがどうの、冷戦がどうの、ベルリンの壁がどうのとあらすじには書いたけど、そんなに細かいストーリーを気にする必要のない娯楽作だった。
その辺が、女版『007』と言われる理由かもしれない。
もう、とにかく、次から次へと迫ってくる男たちをなぎ倒していくロレーン(シャーリーズ・セロン)のアクションを楽しんだら良い!!
マッチョな男たちが次から次へとやられていく爽快感!!
さらには、MI6、CIA、KGBの男たちを手玉に取って翻弄する彼女の小気味よさ!!
私は、最初から最後まで、頭の中で拳を振り回し、「やれ、やれ、やっちまえーーー!!」を頭の中で叫びながら観ていた。
そのロレーンの殺しっぷりといったら、『ジョン・ウィック』のキアヌとまるで一緒。
うわぉ!これは、『ジョン・ウィック』がそのまま男になったような話だな!と思った時、シャーリーズ・セロンが、キアヌと一緒にアクションの練習をしているという記事を思い出した。
その記事がこちら
▼ ▼ ▼
(参考)映画.com「シャーリーズ・セロン、キアヌ・リーブスとの殴り合いを告白」
それに、監督のデヴィッド・リーチは、『ジョン・ウィック』シリーズの製作者。
なるほど、それでジョン・ウィックとロレーンの殺しのスタイルは一緒なんだねってことに納得した。
それにしても、彼女がマッチョな男たちを次から次へとなぎ倒すシーンは爽快だし、快感!!
ぜひ、日頃から、男性に酷い目に遭っている女性たちは、この映画を観て、ストレスを晴らして欲しい。

誰の敵でもなく、味方でもない。彼女のスタイルで「悪しきをくじき、正義を守る」
スパイ映画らしく、誰が味方で、誰が敵なのかが一切分からないという先の見えない展開も面白かった。
いや、実際のところ、男はみんな敵だった(笑)
誰が味方で敵かというよりも、誰にも頼らず、彼女のスタイルで我が道を行く。
彼女に向かってくる者は、誰だろうと敵!!
ここがまた、カッコイイ!!
これまでの女スパイにありがちな、色仕掛けで情報を盗み取るなんてせこいことはしない。
情報を渡さないなら、力づくで奪ってやる!!
そこが、これまでの女スパイと大きく違うところ。
むしろ、ジェームズ・マカヴォイ演じるスパイの方が、よっぽどせこかった。
西側にも、東側にも良い顔して、自分が一番おいしいところを持って行こうとするセコイやつ。
でも、エディ・マーサンが演じるスパイグラスように命がけのタレこみ屋や、一流の女スパイを目指しているデルフィーヌのような、善良な小市民を命がけで守ろうとする人情の厚い女でもある。
そこがまた胸熱なんだなぁ。
でまぁ、結局のところ、誰が味方で、誰が敵なのかは、最後の最後まで分からない。
このどんでん返しもまた、この映画の魅力である。
ウォッカにだまされてはいけないのだ(笑)

ベルリンの壁は男女の間に立ちはだかる巨大な壁を象徴する
これは、ベルリンの壁が崩壊する時代を舞台に描かれたアクション映画。
しかし、私はベルリンの壁がジェンダーの間に立ちはだかる巨大な壁のように見えた。
この映画にとっての「東ベルリン解放」は、「女性のジェンダーからの解放」を象徴している。
当時の東ベルリンの人々は、ソ連の影響下にあり、高い壁に囲まれ、自由な生活を許されず、壁を隔てた向こう側で自由に暮らしている西ベルリンに憧れながら生活していた。
その東ベルリンで暮らしていた人々の窮屈さは、『女』というジェンダーの枠組みのなかで窮屈に暮らしていた女性たちとまるで一緒。
私には、ベルリンの壁が崩壊して東側の人たちが解放されたように、ロレーンがジェンダーの壁をぶち破って、女性たちを解放する。
ロレーンは、これまでの長い長い戦いを収束させ、ジェンダーの壁を破り、女性たちに「誰にも支配されず、自由に生きる道を切り開いた」戦士なのだ。
もうこれで、男だから、女だからとか気にすることなく、恋愛も人生も所属も国も自由に生きる時代がやってきた。
ロレーンは、女性解放の戦士である。
「ワンダーウーマン」と同じ位置づけだなと思った。
その「ワンダーウーマン」と、この「アトミック・ブロンド」が同じ年に公開されたのは偶然ではないと思う。
アメリカの「ワンダーウーマン」、韓国の「お嬢さん」、そして、この「アトミック・ブロンド」
今年は、映画界で女性たちが解放される年となった。

ここに、ジェンダーから女性たちの解放を宣言する!
つまり、MI6 だの、CIAだの、KGBだのが出てきて、とてもスパイ映画らしいけれども、私には、「もう、この世に男なんていらない!!」と主張するジェンダー解放映画にしか見えなかった。
だって、もう次から次へと登場する男性たちの気の毒なこと(笑)
なんで、ハイヒールを履いた女子に殺されているのかしらねぇ。
映画の冒頭では、「これはベルリンの壁が崩壊する映画ではない!」と言っていたし、ってことは、やっぱり女性を解放する映画だってことなんだな!!と確信した。
とはいえ、きっと、この映画を観たら、「シャーリーズのヒールに踏まれたい!」と思う男子も急増するはず!!
それぐらい、この映画の主人公のロレーンは魅力的で魅惑的だった。
そうそう、それに、音楽もカッコイイ!!
80年代ポップスがめちゃくちゃカッコイイので、音楽もお聴き逃しなく。
あーーーー!!
ストレス解消のためにも、公開されたら、もう一回観たい!!
そう思えるぐらいスカッとする娯楽アクション映画。
激烈おススメ中!!
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