ゲイリー・オールドマン主演の映画「裏切りのサーカス」をNHK BSプレミアムで観た。
1980年代、東西冷戦下のイギリスで諜報部(サーカス)の幹部に紛れ込んだソ連のスパイを探すサスペンス映画。
【満足度 評価】:★★★☆☆(3.5)
緊張感ある場面もあり、予想つかない展開が面白いなと思いながら観ていたが、登場人物が多い上に、それぞれにコードネームがあって頭がゴチャゴチャしてしまった。
もう少しスッキリと分かりやすく見せてくれたら良かったのになと思う。
しかし、豪華なキャスティングはとても魅力的だった。
◆「裏切りのサーカス」スペシャル・プライス Blu-ray
…(「ウィンストン・チャーチル ヒトラーから世界を救った男」、「クリミナル 2人の記憶を持つ男」、「チャイルド44」、「猿の惑星 新世紀(ライジング)」、「ロボコップ」、「ハリー・ポッターとアズガバンの囚人」、「ハリー・ポッターと炎のゴブレット」、「ハリーポッターと不死鳥の騎士団」、「エア・フォース・ワン」)
〇ベネディクト・カンバーバッチ
…(「アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー」、「ドクター・ストレンジ」、「フィフス・エステート/世界から狙われた男」、「イミテーション・ゲーム」、「8月の家族たち」、「スタートレック イントゥ・ダークネス」、TVシリーズ「SHERLOCK/シャーロック」など)
〇コリン・ファース
…(「キングスマン:ゴールデンサークル」、「ブリジット・ジョーンズの日記 ダメな私の最後のモテ期」、「キングスマン」、「リピーテッド」、「マジック・イン・ムーンライト」、「デビルズ・ノット」、「レイルウェイ 運命の旅路」、「英国王のスピーチ」、「真珠の耳飾りの少女」など)
〇トム・ハーディ
…(「ダンケルク」、「マッドマックス 怒りのデス・ロード」、「レヴェナント 蘇りし者」、「チャイルド44」、「オン・ザ・ハイウェイ その夜、86分」、「ウォーリアー」、「レジェンド 狂気の美学」、「ロンドン・ロード ある殺人に関する証言」など)
〇マーク・ストロング
…(「キングスマン:ゴールデンサークル」、「女神の見えざる手」、「記憶探偵と鍵のかかった少女」、「イミテーションゲーム」、「リピーテッド」、「ワールド・オブ・ライズ」、「シャーロック・ホームズ」、「キック・アス」など)
…(「ぼくのエリ 200歳の少女」など)
2011年製作 イギリス、フランス、ドイツ合作映画

1980年代東西冷戦下のイギリス諜報部。
ベテランの諜報部員スマイリー(ゲイリー・オールドマン)に、ある極秘任務が言い渡される。
それは、諜報部(サーカス)の中に送り込まれたソ連のスパイを探せというものだった。
そのスパイは幹部4人の中に20年にもわたり紛れ込んでいるという…。

人をだますのがスパイの仕事。
そのスパイたちの裏をかいて真実を暴くというのは、とても難しい。
この映画のストーリーの本質はとてもシンプル。
「諜報部員(サーカス)の中に紛れている裏切り者を探せ」ただそれだけ。
しかし、そのスパイの裏をかくことの難しさから、とても話が複雑になってしまった。
そこが、この映画を分かりづらくしている問題点かなと思った。
私としては、もうちょっとシンプルに分かりやすく描いて欲しかった。
さらに、一番最初にキャスティングを観た時に、「あら、二重スパイって、この人じゃない??」と思った人がいた。
最終的に、その人が順当にスパイだったので、感動も半減。
その辺もちょっと問題かなと思った。

なんといっても、登場人物がとても多い。
よく、アガサ・クリスティーなどの外国の推理小説を読む時に、表紙を開くと右側にズラズラと登場人物の名前が並んでいる文庫本がある。
登場人物が多いと、誰が誰だか分からないくなり、読んでいる最中に、「えーーと、この人誰だっけ??」と思いつつ、表紙に戻って確認することがある。
この映画も原作はジョン・ル・カレの小説だけに、この映画そのものが、あの外国の推理小説の感じに似ている。
登場人物たちの会話の中で、「〇〇が・・・」と言っていても、その〇〇って誰だったっけ??と思うことがある。
それをさらにややこしくしているのは、登場人物たちは皆スパイで、それぞれコードネームを持っている。
ただでさえ、登場人物が多くて頭が混乱しているのに、コードネームまで出てくると、頭の中はカオス。
映画は本と違って、〇〇って誰だっけ?と思っても、人物相関図に戻ることができない。
思い出せない人を置いてけぼりにして、ドンドン先に進んでしまう。
私みたいに記憶力が悪い人のために、その部分を映像でフォローしてくれるような優しさもない。
頭の中は混乱していく一方…。
もちろん、最初から最後まで混乱せずに見終える人もいると思うけど、「映画を観る」→「原作を読む」→「映画を観る」という三段階がベストのような気がする。
◆原作本「ティンカー、テイラー、ソルジャー、スパイ」〔新訳版〕 (ハヤカワ文庫NV)

しかし、だからといって、すごくつまらなかったわけではなない。
ビックリする程に、イギリスが誇る名優たちが勢ぞろいしていたから。
豪華な俳優たちが演技をしているのを観ているだけで十分楽しめた。
ゲイリー・オールドマン、コリン・ファース、ベネディクト・カンバーバッチ、トム・ハーディ、マーク・ストロング…などなど。
特に、ベネディクト・カンバーバッチとトム・ハーディは、今ではハリウッドで主役を演じる中堅俳優のうちの1人になっているけど、この頃はまだ、若手俳優らしさがあって、そんな二人を観ているのが楽しかった。
その中でも、ベネディクト・カンバーバッチがトム・ハーディを殴るシーンにちょっと気持ちが上がった
今で言ったら、「ドクター・ストレンジ」と「マッドマックス」がさしで対決しているようなもので、なかなか貴重なシーンだった。

しかし、コリン・ファースは「ソ連のスパイが紛れ込んでいる4人の幹部のうちの1人」として登場した時に、このキャスティングからいったら、コリン・ファースが「もぐら」だなと思ってしまうし、それが見事に的中してしまう。
コリン・ファースは、この映画は「英国王のスピーチ」を演じた後の作品で、既にイギリスを代表する俳優だったから、その観客の推測を見越してのキャスティングだったと思う。
多分、この映画が言いたいのは、そういう「誰がもぐらか」をあてることよりも、東西冷戦下で疲弊していくスパイ活動とか、私たちが知りえないスパイの真実が描きたかったってことなんだろう。
ところが、私はその「スパイの実情」を読み取ることよりも、登場人物たちの相関関係を追いかけることに精一杯になってしまった。
だから、やっぱり「映画を観る」→「原作を読む」→「映画を観る」というのが、この映画を観るのに一番適した楽しみ方のような気がする。
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◆「裏切りのサーカス」スペシャル・プライス Blu-ray
◆原作本「ティンカー、テイラー、ソルジャー、スパイ」〔新訳版〕 (ハヤカワ文庫NV)
1980年代、東西冷戦下のイギリスで諜報部(サーカス)の幹部に紛れ込んだソ連のスパイを探すサスペンス映画。
【満足度 評価】:★★★☆☆(3.5)
緊張感ある場面もあり、予想つかない展開が面白いなと思いながら観ていたが、登場人物が多い上に、それぞれにコードネームがあって頭がゴチャゴチャしてしまった。
もう少しスッキリと分かりやすく見せてくれたら良かったのになと思う。
しかし、豪華なキャスティングはとても魅力的だった。
「裏切りのサーカス」予告編 動画
(原題:TINKER TAILOR SOLDIER SPY)◆「裏切りのサーカス」スペシャル・プライス Blu-ray
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キャスト&スタッフ
出演者
〇ゲイリー・オールドマン…(「ウィンストン・チャーチル ヒトラーから世界を救った男」、「クリミナル 2人の記憶を持つ男」、「チャイルド44」、「猿の惑星 新世紀(ライジング)」、「ロボコップ」、「ハリー・ポッターとアズガバンの囚人」、「ハリー・ポッターと炎のゴブレット」、「ハリーポッターと不死鳥の騎士団」、「エア・フォース・ワン」)
〇ベネディクト・カンバーバッチ
…(「アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー」、「ドクター・ストレンジ」、「フィフス・エステート/世界から狙われた男」、「イミテーション・ゲーム」、「8月の家族たち」、「スタートレック イントゥ・ダークネス」、TVシリーズ「SHERLOCK/シャーロック」など)
〇コリン・ファース
…(「キングスマン:ゴールデンサークル」、「ブリジット・ジョーンズの日記 ダメな私の最後のモテ期」、「キングスマン」、「リピーテッド」、「マジック・イン・ムーンライト」、「デビルズ・ノット」、「レイルウェイ 運命の旅路」、「英国王のスピーチ」、「真珠の耳飾りの少女」など)
〇トム・ハーディ
…(「ダンケルク」、「マッドマックス 怒りのデス・ロード」、「レヴェナント 蘇りし者」、「チャイルド44」、「オン・ザ・ハイウェイ その夜、86分」、「ウォーリアー」、「レジェンド 狂気の美学」、「ロンドン・ロード ある殺人に関する証言」など)
〇マーク・ストロング
…(「キングスマン:ゴールデンサークル」、「女神の見えざる手」、「記憶探偵と鍵のかかった少女」、「イミテーションゲーム」、「リピーテッド」、「ワールド・オブ・ライズ」、「シャーロック・ホームズ」、「キック・アス」など)
監督
〇トーマス・アルフレッドソン…(「ぼくのエリ 200歳の少女」など)
2011年製作 イギリス、フランス、ドイツ合作映画

あらすじ
1980年代東西冷戦下のイギリス諜報部。
ベテランの諜報部員スマイリー(ゲイリー・オールドマン)に、ある極秘任務が言い渡される。
それは、諜報部(サーカス)の中に送り込まれたソ連のスパイを探せというものだった。
そのスパイは幹部4人の中に20年にもわたり紛れ込んでいるという…。

感想(ネタバレあり)
諜報部(サーカス)にいる二重スパイを探せ
人をだますのがスパイの仕事。
そのスパイたちの裏をかいて真実を暴くというのは、とても難しい。
この映画のストーリーの本質はとてもシンプル。
「諜報部員(サーカス)の中に紛れている裏切り者を探せ」ただそれだけ。
しかし、そのスパイの裏をかくことの難しさから、とても話が複雑になってしまった。
そこが、この映画を分かりづらくしている問題点かなと思った。
私としては、もうちょっとシンプルに分かりやすく描いて欲しかった。
さらに、一番最初にキャスティングを観た時に、「あら、二重スパイって、この人じゃない??」と思った人がいた。
最終的に、その人が順当にスパイだったので、感動も半減。
その辺もちょっと問題かなと思った。

手元に人物相関図が欲しい
なんといっても、登場人物がとても多い。
よく、アガサ・クリスティーなどの外国の推理小説を読む時に、表紙を開くと右側にズラズラと登場人物の名前が並んでいる文庫本がある。
登場人物が多いと、誰が誰だか分からないくなり、読んでいる最中に、「えーーと、この人誰だっけ??」と思いつつ、表紙に戻って確認することがある。
この映画も原作はジョン・ル・カレの小説だけに、この映画そのものが、あの外国の推理小説の感じに似ている。
登場人物たちの会話の中で、「〇〇が・・・」と言っていても、その〇〇って誰だったっけ??と思うことがある。
それをさらにややこしくしているのは、登場人物たちは皆スパイで、それぞれコードネームを持っている。
ただでさえ、登場人物が多くて頭が混乱しているのに、コードネームまで出てくると、頭の中はカオス。
映画は本と違って、〇〇って誰だっけ?と思っても、人物相関図に戻ることができない。
思い出せない人を置いてけぼりにして、ドンドン先に進んでしまう。
私みたいに記憶力が悪い人のために、その部分を映像でフォローしてくれるような優しさもない。
頭の中は混乱していく一方…。
もちろん、最初から最後まで混乱せずに見終える人もいると思うけど、「映画を観る」→「原作を読む」→「映画を観る」という三段階がベストのような気がする。
◆原作本「ティンカー、テイラー、ソルジャー、スパイ」〔新訳版〕 (ハヤカワ文庫NV)
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イギリスを代表する俳優たちの共演を楽しむ
しかし、だからといって、すごくつまらなかったわけではなない。
ビックリする程に、イギリスが誇る名優たちが勢ぞろいしていたから。
豪華な俳優たちが演技をしているのを観ているだけで十分楽しめた。
ゲイリー・オールドマン、コリン・ファース、ベネディクト・カンバーバッチ、トム・ハーディ、マーク・ストロング…などなど。
特に、ベネディクト・カンバーバッチとトム・ハーディは、今ではハリウッドで主役を演じる中堅俳優のうちの1人になっているけど、この頃はまだ、若手俳優らしさがあって、そんな二人を観ているのが楽しかった。
その中でも、ベネディクト・カンバーバッチがトム・ハーディを殴るシーンにちょっと気持ちが上がった
今で言ったら、「ドクター・ストレンジ」と「マッドマックス」がさしで対決しているようなもので、なかなか貴重なシーンだった。

もぐらが観客にバレていることを見越しての「当時のスパイの真実」
しかし、コリン・ファースは「ソ連のスパイが紛れ込んでいる4人の幹部のうちの1人」として登場した時に、このキャスティングからいったら、コリン・ファースが「もぐら」だなと思ってしまうし、それが見事に的中してしまう。
コリン・ファースは、この映画は「英国王のスピーチ」を演じた後の作品で、既にイギリスを代表する俳優だったから、その観客の推測を見越してのキャスティングだったと思う。
多分、この映画が言いたいのは、そういう「誰がもぐらか」をあてることよりも、東西冷戦下で疲弊していくスパイ活動とか、私たちが知りえないスパイの真実が描きたかったってことなんだろう。
ところが、私はその「スパイの実情」を読み取ることよりも、登場人物たちの相関関係を追いかけることに精一杯になってしまった。
だから、やっぱり「映画を観る」→「原作を読む」→「映画を観る」というのが、この映画を観るのに一番適した楽しみ方のような気がする。
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