とにかく映画が好きなんです【本館】

とにかく映画が好きで、特にアメリカ映画大好きです このブログは、ネタバレありの映画鑑賞日記です。主にハリウッド映画と韓国映画をメインに感想を書いています


タグ:ナチスドイツ



ジェシカ・チャステイン主演・製作総指揮の映画「ユダヤ人を救った動物園 アントニーナが愛した命」を映画館で観た。

1939年、ナチスドイツの統治下にあったワルシャワで動物園を経営する夫妻が300人ものユダヤ人を救った実話の映画化。


満足度 評価】:★★★★☆

泣いたわーーー。

人間の尊厳が守られなかった時代に「正しい行い」をして人々を救い続けたヤンとアントニーナの夫妻の思いに涙が止まらなかった。

人間の多様性が求められる今の時代にこそ、1人でも多くの人が見て「命の重さ」と「人を思いやる気持ちの大切さ」を感じて欲しい作品。


目次

  1. 予告編
  2. 更新履歴・販売情報
  3. キャスト&スタッフ
     出演者
     監督
  4. あらすじ
  5. 感想


「ユダヤ人を救った動物園 アントニーナが愛した命」予告編 動画

(原題:The Zookeeper's Wife)



更新履歴・公開、販売情報

・2017年11月28日 映画館で観た感想を掲載。

・2018年12月16日 WOWOWでの放送に合わせて加筆・修正。

現在、DVD、ネット配信、共に販売中。

ネット配信で観る:「ユダヤ人を救った動物園 アントニーナが愛した命」(字幕版)

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キャスト&スタッフ


出演者

ジェシカ・チャステイン(兼・製作総指揮)
…(「モリーズ・ゲーム」、「女神の見えざる手」、「オデッセイ」、「アメリカン・ドリーマー 理想の代償」、「インターステラー」、「MAMA」など)

ダニエル・ブリュール
…(「ヒトラーへの285枚の葉書」、「シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ」、「黄金のアデーレ 名画の帰還」、「コロニア」、「二つ星の料理人」、「フィフス・エステート/世界から狙われた男」、「誰よりも狙われた男」「ラッシュ/プライドと友情」など)

〇ヨハン・ヘルデンベルグ

〇マイケル・マケルハットン



監督

〇ニキ・カーロ

原作

〇ダイアン・アッカーマン

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2017年製作 チェコ・イギリス・アメリカ合作映画



映画「ユダヤ人を救った動物園 アントニーナが愛した命」



あらすじ


1939年のポーランドでワルシャワ動物園を経営していたヤン(ヨハン・ヘルデンベルグ)とアントニーナ(ジェシカ・チャステイン)の夫妻だったが、第二次世界大戦に突入するとワルシャワにドイツ軍が侵攻し、彼らの動物園もナチスドイツの支配下となってしまう。

そして、ドイツで動物園を経営しているナチス党員のヘック(ダニエル・ブリュール)が希少動物の保護をしたいと言い、彼らの動物園から希少種のみを連れて行き、そうでない動物たちは「冬を越せないから」と言って殺されてしまった。

その後もヘックはワルシャワ動物園を訪ね、そこでバイソンの希少種の繁殖を始める。

そのナチスの目が光る中、ヤンとアントニーナはその動物園の地下にユダヤ人をかくまい始める…。



映画「ユダヤ人を救った動物園 アントニーナが愛した命」ジェシカ・チャステイン



感想(ネタバレあり)


ナチスドイツに占領されたワルシャワとゲットーに送られるユダヤ人たち


舞台は1939年のポーランド、ワルシャワ。

第二次世界大戦がはじまると、ドイツはポーランドに侵攻し、首都のワルシャワはドイツ軍に占領されてしまう。

ナチスドイツが迫害していたユダヤ人は、強制的にワルシャワのゲットーに強制移住させられ、当局の許可がないとゲットー地区から出られないという生活を強いられていた。



その当時のワルシャワとゲットーへの強制移住については、映画「戦場のピアニスト」でも描かれてた

人々がゲットーに送りこまれる様子を観ながら「戦場のピアニスト」を思い出していた。

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ユダヤ人が迫害されていたのは知っていたので、ゲットーを観ると「あぁ『戦場のピアニスト』だ」と思ったけれど、彼らが動物までも殺し始めた時には、やっぱり「あぁ、なんて酷いことを」と思った。

しかも、ナチスドイツは動物園にいる動物の中にも優劣をつけ、「希少価値のあるものだけ」を残し、後は全滅させてしまった。

そのナチスドイツの、人間・動物に関わらず、あらゆる命に対する冷酷さ、残虐さに怒りを通り越して呆れてしまった

その有様を観て、私の中でナチスドイツの愚行がまた一つ増えることになった。



さらに、ドイツ兵のヘックは「連合軍の戦力は弱いから、すぐに戦争は終わる。そしたら彼らはすぐに返すから」とアントニーナに言う。

それはナチス幹部が言い続けていたことなのだろうけど、あまりにも自分たちの力を過信していて、周りのことが見えていないことが分かる。

その後、間もなくナチスドイツが劣勢になるなんて、その頃は思いもしなかったんだろう。



その後、ワルシャワ動物園はドイツ軍の倉庫代わりになった。

そのため、毎日ドイツ兵が出入りしているという緊迫感だったにも関わらず、ヤンとアントニーナはユダヤ人の命を救い続けた。



映画「ユダヤ人を救った動物園 アントニーナが愛した命」ジェシカ・チャステイン



ピアノが知らせる危険と安全の合図


ヤンとアントニーナが経営するワルシャワ動物園には、地下に動物たちが眠る檻があった。

しかし、希少な動物はドイツに持ち去られ、それ以外のものは殺されてしまったので、地下室は広々としていた。

そこで、彼らは一時的にユダヤ人たちを地下にかくまう計画を立てる



ユダヤ人たちは、隠れ家が決まるまでその動物園の地下で暮らし、決まったら移送する

中には一晩だけそこにいて出て行く者もいれば、長くそこで暮らす人もいた



昼間はドイツ兵が動物園の周りにいるので音を立てずに地下で暮らし、夜だけ地下室から出ることができた。

その合図はピアノで、アントニーナが夜にピアノを弾けば「地下室から出てもいいよ」の合図、昼にピアノを弾けば「人が訪ねてきたから隠れて」の合図。

そのルールを厳格に守ることで、ドイツ兵に姿を見られることなく生活することができた。



始めはゲットーに移送される前のユダ人を救っていたが、その計画がうまく回り始めると、ドイツ兵の元で働くポーランド人の中にも協力者が現れ、ゲットーにいるユダヤ人も少しずつ救うようになる。

その中には、戦前から仲良くしていた友人夫婦や、まだ幼い子供なのにドイツ兵にレイプされてしまった女の子も含まれていた。



ゲットーで暮らす人たちは、私たちと同じ人間なのに、まるで虫けらのように扱われていて、これまで何度も映画でその様子を観て、ナチスドイツがどんなことをしていたのか分かっていても、それでもやっぱり、なんて冷酷で、残酷だったんだろうと思った。


映画「ユダヤ人を救った動物園 アントニーナが愛した命」ジェシカ・チャステイン



ゲットーのヒーローだったヤンとアントニーナ


緊張感の続く毎日で、命の危険を感じることが何度もあったヤンとアントニーナ。

それでも人々を救い続けたのは「正しいことをしたい」という彼らの思い



助けを求める人がいたら手を差し伸べるし、助かる命があるなら助けなければいけない

それが正しい人の道。

しかし、当時は正しい道を歩くのことに対して、とても勇気がいる時代だった



特にアントニーナは、ヘックの気をそらすために、わざとヘックに気のあるフリをしなければいけない時もあったし、それをヤンに疑われる時もあった

それでも、ドイツ兵に従順な夫妻であるという『芝居』を続けることができたのは、彼らの人間愛の深さだと思った。



そもそも、彼らは動物園を経営していて、日頃から「生命の神秘」と向き合う仕事をしている

(オープニングの象の赤ちゃんの奇跡がそれを示している)

その日常の中で、「命の大切さ」を普通の人よりも強く感じているからこそ、1人でも多くの命を守りたいと思い、「正しい行いをしたい」と思ったに違いない



後半は、涙なくしては観られない場面が続く。

そして、命の大切さを何度も思い、これが実話だということに何度も感動するし、本当に彼ら夫妻はゲットーのヒーローだと思った



映画「ユダヤ人を救った動物園 アントニーナが愛した命」ダニエル・ブリュール



「命の尊さと重さ」「人への思いやり」があったからこそできたこと


もしも、自分が彼らの立場だったら、「自分と家族と周りの友人たちだけが助かる方法」を考えるだろうと思うと悲しくなるけれど、だからこそ、ヤンとアントニーナの夫妻は誰にもできない素晴らしいことをしたんだと思った。



そして、彼らから学んだのは「命の重さ」と「人を思いやる気持ち」の大切さ

動物であれ、人間であれ、命の重さは全てに平等で尊いものだと思ったし、ヤンとアントニーナには「人を思いやる強い気持ち」があったからこそ、自分たちの命をかけて人の命を守ることができたのだろうと思った。



しかし残念なことに、第二次世界大戦が終結してから70年が経ち、今の私たちはあの頃と比べて「人を思いやる気持ちが強くなったか」と言われれば、決してそうではないと思う。

未だに人種差別はあるし、むしろ最近は差別主義が強くなっているように感じる

それは、進化ではなく退化ではないのか。



そんな現代だからこそ、多くの人がこの映画を観て「命の重さや尊さ」や「人種の関係なく、同じ人間として人を思いやる気持ち」について、ヤンとアントニーナから学ぶ必要があるのではと思う。



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ノルウェー映画「ヒトラーに屈しなかった国王」を映画館で観た。

1940年ヨーロッパで第二次世界大戦が起きていた頃、当時中立国だったノルウェーに降伏を求めたヒトラーに対し、最後まで降伏しなかった国王を描く。


満足度 評価】:★★★★☆

あのヒトラーに「命は助けてやるから降伏しろ」と言われたらどうするか

映画のタイトルにある通り、国王は最後までそんなヒトラーに屈しなかった。

その最後まで自分の信念を貫き通す強さにとても感動した作品だった。



その当時、多くの国々がナチスドイツに降伏していく中、なぜ、ノルウェー国王は最後まで自分の意志を貫き通すことができたのか。


「ヒトラーに屈しなかった国王」予告編 動画

(原題:Kongens nei)





参考書:「ノルウェーと第二次世界大戦」

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キャスト&スタッフ


出演者

〇イェスパー・クリステンセン

〇アンドレス・バースモ・クリスティアンセン


〇カール・マルコヴィクス


監督

エリック・ポッペ


2016年製作 ノルウェー映画



ヒトラーに屈しなかった国王



あらすじ


1940年 ヨーロッパ各地に侵攻していたナチスドイツは、当時中立国であったノルウェーにも侵攻してきた。

やがて首都オスロもナチスドイツの占領下になると思われたため、国王ホーコン7世(イェスパー・クリステンセン)は、皇太子オラフ5世(アンドレス・バースモ・クリスティアンセン)とその家族や、国会議員たちはオスロを出て北上する。

その後、首都オスロでは親ナチス派によるクーデターが起き国会を占拠されるが、ヒトラーはブロイアー駐ノルウェー・ドイツ公使(カール・マルコヴィクス)に「国王と直接ノルウェー降伏の交渉をしろ」と電話で命令をくだしたため、ブロイアーは国王を追いかけていくのだが…。



ヒトラーに屈しなかった国王3



感想(ネタバレあり)


中立国だったノルウェーに侵攻してきたナチスドイツ



信念を貫き通す人はかっこいい

たとえば、野球のイチロー選手やサッカーのカズさんがカッコイイのは、いくつになっても揺らぐことのない強い信念を持ち続け、常に戦い続けているから。

きっとイチロー選手やカズさんだって、誰だって足元がぐらついて迷う時がある。

時には、その地位におぼれて信念がぐらつくこともあるし、恐怖に追い込まれると、つい逃げ出してしまいたくなることもあるし、もうこれ以上続けても無理だと諦めてしまうことだってある。

誰にも思い当たる節があり、どこかでそのぐらつきに負けてしまった経験があるからこそ、最後まで強い意志で貫き通す人の姿がかっこよく見えるのだ。



この映画では、1940年にノルウェー国王だったホーコン7世が、ヒトラーに脅されても、ドイツ軍の空爆にあっても最後まで屈しなかった姿が描かれている。



当時、1940年の初旬、ヨーロッパが第二次世界大戦にあった頃、ノルウェーは中立国だった

しかし、ナチスドイツはヨーロッパ全土を征服する勢いで進軍を続けていた。

やがて、デンマークが降伏したことで勢いをつけたナチスドイツは、ノルウェーにも侵攻してくる。

そして、瞬く間にナチスドイツがノルウェーの首都オスロを占領してしまう。



すると、ナチスドイツはノルウェーに対し、国をドイツに明け渡すように要求

ノルウェーに駐在するブロイアー ドイツ公使は、国王と直接交渉したいと申し出る。

しかし、その時、国王はすでにオスロを出て家族と共に北へと逃げている最中だった。



ヒトラーに屈しなかった国王2


ヒトラーが交渉相手にホーコン7世を選んだ理由



ノルウェーは北欧にあるということは知っているけれど、行ったこともなければ、どんな国なのかもイマイチよくわかっていない。

そんな私は、この映画を観て初めて知ったことも多かった。



1905年。ノルウェーがスウェーデンから独立する。

その時、ノルウェー国王に選ばれ、デンマークからやってきたのが、この映画の主人公ホーコン7世だった。

ホーコン7世はノルウェーにとって初めての国王であり、デンマークから迎え入れられた王族だったのだ。



ノルウェーは日本やイギリスと同じ「立憲君主制」の国である。

国王(日本の場合天皇)がいるけれど、政治は憲法で定められ、国は議会によって運営されている

国王が政治に直接参加することはない

その政治のスタイルは、現代の日本と同じなのでとても親しみやすかったし、わかりやすかった。



もしも、ホーコン7世がそのままデンマークで暮らしていたら、王族の一人で終わったかもしれないが、ノルウェーに来たことで国王の座についたことになる。

だから、ホーコン7世からしたら「ノルウェーの人々に生かされている国王」という気持ちが強かったのではと思う。

なぜなら、彼の口から何度も「国民の意志を尊重したい」という言葉が出てきていたからだった。



しかし、ナチスドイツがノルウェーに侵攻し、オスロを陥落した時、国会議員たちは国王一家と同じくナチスドイツから逃げるように北上していた。

そのため議会が空席となり「親ナチス派の政党」がクーデターを起こし「これからは、自分たちが政権を握る」という声明をラジオで発表、国民は混乱してしまう。



そのため、ヒトラーはその時最もノルウェーで力を持っているのはホーコン7世だと判断し、降伏の交渉をホーコン7世に持ち掛ける



本来ならば、そんな立場にはないホーコン7世に思わぬプレッシャーがのしかかることになった。



ヒトラーに屈しなかった国王4


ホーコン7世がヒトラーの要求を拒否しつづけた理由



その混乱の中で、ホーコン7世はヒトラーから「命は助けるから、国を引き渡せ」と持ち掛けられる

その時すでに、ホーコン7世の兄でデンマークの国王は、そのヒトラーの提案に屈し降伏していた

そのため「あなたのお兄さんは、すでにドイツに降伏しましたよ」というのが、ナチスドイツの誘い文句の一つでもあった。



政治も国民も混乱し、兄はナチスに囚われの身となったけれども、それでもホーコン7世は最後までナチスドイツからの要求を拒否し続けた。

なぜなら、彼はデンマークから呼ばれた国王であり、ノルウェー国民によって生かされている立場のため、自分の意志よりも「国民の意志」を尊重したからだった。



その「国民の意志」とは、選挙で選ばれた議員たちがノルウェーの政治を運営していくことだった。

オスロで勝手に立ち上がったクーデター政府は断固として拒否し、国民が選んだ政治家たちが決めたことに国王は従うのみ。

だから、ヒトラーがどんな条件を出してきたところで、「私は国会の決議を支持する。私に国の存亡を決める決定権はない」と言い続けるのだった。



人は権力を持つと、その力におぼれ、その上にあぐらをかいてしまう。

もしも、ホーコン7世がそんな人間だったら「自分にはヒトラーと直接交渉する力がある」と自分を過信してしまったかもしれない。

ホーコン7世の息子で、皇太子のオラフ5世はタカ派な人間で、「もっと強気でいかなきゃだめだ」という発言を繰り返し、自分は戦場に行くんだと血気盛んになっていた。

そんなオラフ5世を見かねたホーコン7世が「もっと王族らしいふるまいをしろ」と言ってたしなめる場面がある。



王族とは、国民たちにとって象徴であり、見本となるような生活をすることが彼らの仕事であり、政治に口を出すのは彼らの仕事ではない

ホーコン7世がとても立派だったのは、どんな時も、自分を見失わず、つねに「国王らしくあること」を最優先にして行動していたところだった。



ヒトラーに屈しなかった国王5


国王を動かすのはナチスドイツの脅しではなく「国民の声」



ホーコン7世にとても親近感を持ったのは、家ではどこにでもいる「普通のおじいちゃん」だったところだった。

雪が積もる家の庭で孫たちとかくれんぼをしたり、空襲で孫が怖がったら不安を取り除いてあげたり。

その様子からホーコン7世にとっては、何よりも家族を大事にしていることがわかる。

そして、そんな普通の人だったからこそ、ホーコン7世だって空襲が怖かっただろうし、自分の命が惜しくなったこともあっただろうと思う。



もしもヒトラーの要求を拒むようなことがあれば、その場で殺されるかもしれないし、そうやって大事にしている家族に危険が及ぶかもしれない

それを思い、皇太子妃や孫たちをスウェーデンに避難させるけれど、「常に家族は一緒にいなければならない」というポリシーを持っていた国王からしたら、これはとても不安なことだったはず。

そんな中での「断固拒否」という決断だったのだ。

そこには、どれだけ強い意志が必要だったことか



ホーコン7世の常に曲がらない姿勢があったから、余計にナチスドイツの横暴ぶりが目についた

電話一本でノルウェー駐在のドイツ公使を国王の元に向かわせるヒトラー

ホーコン7世からしたら、「ヒトラーのお使いと交渉する余地はない」と言ったのも当然。

話が決裂すれば中立国であっても容赦なく空爆してくる残虐さ



その一方で「私は国会の議決を支持する」と議員たちの前で表明したホーコン7世。

そこにはドイツに対する恨み節の一つもなかった。

そんな政治はホーコン7世にとって、関与すべきことではないからだった。



二つの指導者の行動を見比べてみれば、どちらが正義で、どちらが残虐なテロリストなのかが明らかだからだった



なぜ、ホーコン7世が最後までヒトラーに屈せず、毅然とした態度でいられたのか

それは、常に国民の声に耳を傾けたからだった

国民の声を常に最優先すれば、自分の力を過信することもなく、意志を曲げる必要もない。

ただただ、国民の声に従えばいい。



それが一番シンプルなようでいて難しいことだから、時に政治は国民の声と反した方へと向かってしまう

彼は常に「自分は国民によって生かされている」という思いがあったからこそ、「国民の声」を尊重したんだろう。

それが難しいからこそ、彼の行動が際立ち、人を感動させたのである



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