ジュリア・ロバーツ主演の映画「ベン・イズ・バック」を映画館で観た。

薬物依存症のリハビリ中の息子と、彼を救いたい母の物語。


満足度 評価】:★★★★☆

周りの人たちが言うように突き放して追い出してしまうのが一番良いのかもしれない。

でもそうと分かっていても、見捨てられないし、手を離すことができないのが母の愛。

が、息子にはそれが重すぎる。

そんな愛が切ない映画だった

目次

  1. 予告編
  2. 更新履歴・販売情報
  3. キャスト&スタッフ
     出演者
     監督
  4. あらすじ
  5. 感想
  6. 関連記事


『ベン・イズ・バック』予告編 動画

(原題:Ben Is Back)



更新履歴・公開、販売情報

・2019年5月30日 映画館にて鑑賞。

・2019年5月31日 感想を掲載。

現在、DVD、ネット配信、共に販売中。


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キャスト&スタッフ


出演者

 
ルーカス・ヘッジズ

〇コートニー・B・バンス

〇キャスリン・ニュートン

監督

〇ピーター・ヘッジズ


2018年製作 アメリカ映画



映画「ベン・イズ・バック」



あらすじ

クリスマスの日。

一家の長男ベン(ルーカス・ヘッジズ)が、薬物依存症のリハビリ施設から抜け出して、突然帰ってくる。

母ホリー(ジュリア・ロバーツ)は、そんなベンを歓迎するが、再婚相手である夫ニール(コートニー・B・バンス)と、ベンの妹アイヴィー(キャスリン・ニュートン)は、ベンのことを疑わずにはいられない。

その日の夜、家族で教会でのミサに出席して帰ってくると家の中が荒らされ、飼っている犬のポンスがいない。

ベンは、彼が帰ってきたことを知った昔の仲間の仕業に違いないと言い、家を飛び出していく。

ホリーは、そんなベンを追いかけ、一緒にポンスを探し始めるのだが…。



映画「ベン・イズ・バック」ジュリア・ロバーツ、ルーカス・ヘッジズ



感想(ネタばれあり)


クリスマスに突然帰ってきた薬物依存症の息子


クリスマスの日に、薬物依存症でリハビリ施設にいるはずの息子が突然帰ってきた。

その息子に対する家族の反応と思いが描かれる。



ベンは、一見、普通で、健康そうな人に見える。

しかし、家族にとってはそうではないようだ。



母ホリーは、ベンが帰ってきたのを見て、満面の笑みで喜んでいる。

ベンはクリアな身体になった。

だから、帰ってきたんだ。

そう思って、息子のことを信じていた。



しかし、高校生の妹アイヴィーはベンを見た瞬間に「きっと、良くないことが起きる」と感じ、素直に喜べない。

そのため、ベンを見て、真っ先にホリーの再婚相手の夫ニールに連絡を入れている。



アイヴィーから連絡を受けたニールもすぐに帰宅し、ベンの「予定外の帰宅」に疑問を投げかける。



そんな家族の反応に薬物依存症患者たちへの「信頼のなさ」を感じ取ることができる。

家族に対して嘘をつきながら中毒になり、リハビリ施設に行くまでになってしまった彼らは、何を言っても「また嘘をついているんだろう」ぐらいにしか思われないのだ。



それでも、母ホリーは息子ベンの言うことを信じたい。

しかし、夫と妹は、そんなベンに対して懐疑的なのだ。



この映画は、そんな家族たちのそれぞれの思いを描いた作品だった。

特に、息子に対する母の無償の愛には胸を締め付けられる思いだった。

しかし、果たして、その愛は本当に息子のためになっているのか…と考えさせられてしまう作品でもあった。



では、もしも家族が依存症患者になった時、どう対処すればいいのだろうか。



映画「ベン・イズ・バック」ルーカス・ヘッジズ、ジュリア・ロバーツ



母の知らない息子の黒い付き合い


ベンが帰ってきたクリスマスの日、教会のミサから家族が帰ってくると、家は荒らされ、愛犬ポンスが連れ去られてしまっていた。

ベンは、彼が帰ってきたことを知った昔の仲間の仕業だと思い、彼らの元へと向かう。



ホリーは、そんなベンの後を追い、ポンスを一緒に探すという。

そう言いながらも、ホリーはベンの監視をしたかったのだろう。

しかし、その結果、ベンの「考えられないような交友関係」を知ってしまうのだ。



ベンは心当たりのある人々を訪ねて回るのだが、彼らはどう見ても、関わりたくないような人たちだ。

ホリーはベンのそんな交友関係を知り、まるで地獄のような場所でドラッグの売買が行われている現場を見てしまう。

それでも、ホリーはベンの言うことを信じ、ベンをクリアな状態で連れて帰ろうとするのだ。



正直、私はスクリーンを観ているだけでも、その場にいるのが嫌で、早く場面が変わってくれないかなと思った。

それなのに、ホリーは自分の命よりも、息子の命を救いたいとばかりに、どんどん先へと突き進んでいくのだ。



もう、見捨ててしまえばいいのに。

警察を呼べばいいのに。

と何度思ったことか。



きっとホリーの中でも、突き放してしまうのが良いと思っていたに違いない。

けれど、それでも手を離せず、見捨てられないのが母の愛なのだ。

そんな愛に胸を締め付けられてしまった。



映画「ベン・イズ・バック」ルーカス・ヘッジズ



母の期待に応えたくても応えられないベン


母の愛は痛いほどよく分かったけれど、果たしてその時、ベンはどのぐらい薬と距離を置くことができていたのだろうか。



この映画の中で気になるシーンが2つあった。

それは、「ベンがアイヴィーと一緒に屋根裏部屋でクリスマスの飾りを探している時」と、「昔の仲間の運び屋をした見返りとしてドラッグが差し出された時」だ。




そもそも、ベンがこの家に帰ってきたのは、屋根裏に隠したドラッグのことを思い出したからではないかと思った。

ベンがで帰ってきて、家族と再会する前、家に入ろうとして、セキュリティに阻まれ入れず、窓を叩く場面がある。



その後、家族と再会し、ベンはツリーの飾りを見ながら「昔の飾りはどこにあるの?」と言い、ホリーが「屋根裏にあるわよ」と期待通りの答えをしたので、ベンはアイヴィーをつれて屋根裏へ行く。

この時、アイヴィーに「昔ここにドラッグを隠していたことがあって」と辛そうに言ったのは、アイヴィーを信じ込ませるための演技だったのだ。

実はその時、アイヴィーに知られないようにドラッグを取り出していたことを、ベンは終盤でホリーに告白している。



そして、もう一つ。

運び屋の見返りだ。

運び屋の仕事をした後、昔の仲間のドラッグディーラーはベンに、「これはお前のだ」と言って一袋のドラッグを差し出す。

しばらくそれを眺めていたベンは、結局もらって帰ってしまう。



その2件のできごとから、ベンの回復具合が分かる。

ホリーはベンのことを「信じている」と言い続け、ベンも、そんな母の期待に応えようとしているけれど、ベンは誘惑に勝てるほど克服できてはいないのだ。

むしろ、施設のリハビリに耐え切れず出てきてしまったのではないのか。



そんなベンに対して「あなたのことを信じている」と言い続ける母の愛情は、逆にプレッシャーで
重荷だったのではないか。

愛犬のポンスは無事に救うことができたけれど、ベンはドラッグの誘惑に打ち勝つことができず、母の期待に応えることもできず、ベンは薬を打ってしまうのだ。

その時の空しさと切なさは、何とも言えない、胸が押しつぶされる思いだった。



映画「ベン・イズ・バック」ルーカス・ヘッジズ



「ビューティフル・ボーイ」との違いから見えること


それでは、ホリーはベンにどう接することが正解だったのか。

最近公開された映画で、スティーヴ・カレルティモシー・シャラメ共演の映画「ビューティフル・ボーイ」がある。

そちらは、依存症の息子(ティモシー・シャラメ)と父(スティーヴ・カレル)のドラッグとの戦いを描いた作品で、実話が元になっている。



その時も、はじめのうち、父は息子を信じ、世話を焼き続けた。

しかし、それでは息子のためにならないと分かり、最後に父は息子を見捨ててしまうのだ。

そこから、息子は自分の現状の酷さに気付くのだが、ホリーもベンを助けたいと思うのなら、見捨てることが必要なのではと思った。



そのまま愛情を注ぎ続けても、最後にベンが助かったとしても、しばらくして、また同じことを繰り返すのだろう。



なので、はじめに息子が帰ってきた時に、嬉しかった気持ちはわかるけれど、心を鬼にして施設に送り返すのが正解だったのではないか。

それができないからこそ、母の愛なのだが。



薬物依存症を克服するのには、本人だけでなく、家族にも厳しさが必要だということなのだ。

とても厳しく、辛い決断を経て、ようやく断ち切ることができるのだろう。

その難しさを改めて感じた作品だった。



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