とにかく映画が好きなんです【本館】

とにかく映画が好きで、特にアメリカ映画大好きです このブログは、ネタバレありの映画鑑賞日記です。主にハリウッド映画と韓国映画をメインに感想を書いています


タグ:ブルース・グリーンウッド



メリル・ストリープトム・ハンクス主演の映画「ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書」を試写会で観た。

1971年のアメリカで「ベトナム戦争に勝ち目がない」とシンクタンクが分析した文書を当時のニクソン政権が隠ぺいし、その文書を手に入れた「ワシントン・ポスト紙」が政府の圧力がありながら掲載に向けて戦った実話を描く


映画「ペンタゴン・ペーパーズ」


満足度 評価】:★★★★☆(4.5)

新聞社同士のスクープ合戦にハラハラドキドキし、主人公であるキャサリンの葛藤に共感した作品だった。

そして「報道の自由」とは、一体、誰のためのものなのかを改めて考えさせられた作品。



この感想には映画の結末に関わるネタバレを含みます。映画をご覧になってからお読みください。


目次

  1. 予告編
  2. 更新履歴
  3. キャスト&スタッフ
     出演者
     監督
  4. あらすじ
  5. 感想


「ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書」予告編 動画

(原題:The Post)




更新履歴

・2018年3月6日 試写会で観た感想を掲載。

・2020年1月5日 WOWOWでの放送に合わせて加筆・修正。




キャスト&スタッフ


出演者

メリル・ストリープ
…(「メリー・ポピンズ リターンズ」、「マンマ・ミーア!ヒア・ウィーゴー」、「マダム・フローレンス!夢見るふたり」、「未来を花束にして」、「幸せをつかむ歌」、「イントゥ・ザ・ウッズ」、「8月の家族たち」、「マーガレット・サッチャー 鉄の女の涙」、「ジュリー&ジュリア」、「大いなる陰謀」、「母の眠り」、「プラダを着た悪魔」など)

トム・ハンクス
…(「ハドソン川の奇跡」、「インフェルノ」、「ブリッジ・オブ・スパイ」、「ウォルト・ディズニーの約束」、「キャプテン・フィリップス」、「幸せの教室」、「天使と悪魔」、「キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン」など)

ボブ・オデンカーク
…(「インクレディブル・ファミリー」(声の出演)、「ネブラスカ ふたつの心をつなぐ旅」、ドラマシリーズ「ベター・コール・ソウル」、「ブレイキング・バッド」など)

〇サラ・ポールソン

〇トレイシー・レッツ

ブラッドリー・ウィットフォード
…(「ゲット・アウト」、「アイ・ソー・ザ・ライト」など)

ブルース・グリーンウッド
…(「ニュースの真相」、「白い沈黙」、「ドローン・オブ・ウォー」、「パパが遺した物語」、「エレファント・ソング」、「デビルズ・ノット」、「スター・トレック イントゥ・ダークネス」「スター・トレック」など)

〇マシュー・リス

…(ドラマシリーズ「GLOW ゴージャス・レディ・オブ・レスリング」など)


監督

スティーヴン・スピルバーグ
…(「BFG:ビッグ・フレンドリー・ジャイアント」、「ブリッジ・オブ・スパイ」、「リンカーン」、「マイノリティ・リポート」、「アミスタッド」、「インディ・ジョーンズ/最後の聖戦」、「インディ・ジョーンズ 魔宮の伝説」、「レイダース/失われたアーク<聖櫃>」など)


2017年製作 アメリカ映画




あらすじ


1971年、ニクソン政権下のアメリカ。

ベトナム戦争が長期化し、反戦運動が沸き起こる中、政府が委託したシンクタンクであるランド社は「ベトナム戦争でアメリカの勝ち目なし」という調査結果報告文書「ペンタゴン・ペーパーズ」を提出するが、政府はこれを隠ぺいする。

大手新聞社 NYタイムズはこの文書の一部を極秘に入手して掲載するが、ホワイトハウスから発行差し止めの通告を受ける。

地方紙であるワシントン・ポスト紙はNYタイムズにスクープを奪われるが、独自のルートで残りの全文を手に入れる。

NYタイムズが発行差し止めを受けている中で、それをワシントン・ポストが掲載すれば独占スクープとなるのだが、「法廷侮辱罪」で訴えられる可能性もあり、編集長のベン・ブラッドリー(トム・ハンクス)は、社主のキャサリン・グラハム(メリル・ストリープ)に判断を仰ぐことになり…。


映画「ペンタゴン・ペーパーズ」



感想(ネタバレあり)


「強いアメリカ」のために犠牲になっていく兵士たち


現在のアメリカ トランプ政権では、大統領がTwitterや記者会見で特定の新聞社や報道局を名指しし「フェイク・ニュースだ」と非難することが度々あり、記者会見場から新聞社や報道局が締め出されるという事態も起きている。

これは明らかに、マスコミがトランプ政権から「報道の自由」を奪われているのである。



その、トランプ政権によるマスコミ締め出しと同じようなことが、今から45年以上も前のニクソン政権でも起きていた。

スピルバーグ監督は、その当時のできごとを通して「『報道の自由』とは、一体誰のためのものなのか」を現代のアメリカに訴えかけている



これは、1970年代、冷戦時代のアメリカで起きた実話である。

1955年から始まったベトナム戦争は長期化し、1971年頃には反戦運動が巻き起こっていた。

アメリカから委託を受けたシンクタンクのランド社は、その30年も前からベトナム戦争について調査・分析を行い、「ベトナム戦争に勝ち目なし」という文書(ペンタゴン・ペーパーズ)をアメリカ国務省(通称:ペンタゴン)に提出していた。



しかし、アメリカの歴代大統領はそのペンタゴン・ペーパーズの存在を知りながら隠ぺいしてきた



なぜ、隠ぺいしたのか。

「それでもベトナム戦争を続けるべき」という理由が3つあった

1.資本主義を守るため

2.南アジアの経済発展を支援するため

3.偉大なるアメリカは負けてはいけない

という3つの理由だったのが、中でも3番目の「アメリカは負けてはいけないから」という「見栄」がその理由の大半をしめていた



歴代の大統領たちは「アメリカは敗戦した」と認めたくないために、終戦を先送りし、延々と続けていたのだ。

これには、思わず目がテンになってしまった。



そんなソ連との意地の張り合いのために、多くの人たちがベトナムで犠牲になっていたなんて。



そのペンタゴン・ペーパーズの全文を入手したワシントン・ポスト紙は単独のスクープ記事として掲載すべきと考えるが、そこには、越えなければならない政府の圧力があった



映画「ペンタゴン・ペーパーズ」


全文を手に入れろ!新聞社同士のスクープ合戦


現在だったら、ニュースはネットで流れてくるもので、スマートフォンさえあれば、最新のニュースをいつでもどこでも手に入れることができる。



しかし、インターネットが普及してなかった当時は、新聞のスクープ合戦が過激だった

その「ネタの奪い合い」は、この映画の面白さの一つである。



面白かったのは、ワシントン・ポスト紙がインターンの若者をNYタイムズに走らせ「明日の一面に何を載せようとしているのか探ってこい」という指令だった。

郵便配達のフリをした若者が得てきた情報で、ワシントン・ポストは、NYタイムズがペンタゴン・ペーパーズの一部を手に入れたことを知る。



ところが、その記事があだとなり、ホワイトハウスはNYタイムズ発行の差し止めを裁判所に請求する。

ワシントン・ポスト紙としては、ライバルのNYタイムズに完全に出し抜かれたと思っていたのに、ホワイトハウスのおかげでスクープのチャンスが巡ってきたのだ。



「ペンタゴン・ペーパーズ」のような文書があるという情報を入手しながら、実際の文書はNYタイムズが先に得ていたために諦めていたのに、そのNYタイムズが発行停止。

もしも「ペンタゴン・ペーパーズ」の全文を手に入れれば、単独スクープをワシントン・ポストがものにできる!!



しかし、もしも裁判所が「発行差し止めを棄却」すれば、NYタイムズはすぐに掲載するだろう。

だから、ワシントン・ポスト紙がその千載一遇のチャンスをものにできるまでの時間は限られていた

なんとしてでも、早急に全文を手に入れたいワシントン・ポスト紙は、記者の一人であるベン(a.k.a ソウル・グッドマン(ボブ・オデンカーク))が、かつてシンクタンクのランド社で働いていたことから、そのつてをたどって文書の全文を手に入れるのである。



この、実話なのにまるでドラマのような展開には、私もワクワクドキドキ、胸を躍らせながら観ていた



しかし、「全文を手に入れたからこれで安泰」というわけではなかった

NYタイムズが「発行差し止め」を請求された記事を、ワシントン・ポスト紙が掲載するということは「法廷侮辱罪」に当たるという。

そのため、弁護士たちは全力で記事の掲載を阻止しようとし、その決断は会長の判断に任された。



映画「ペンタゴン・ペーパーズ」


アメリカ新聞社史上初の女性発行人の葛藤


反政府的な記事の掲載を反対したのは弁護士だけではなかった。

その当時、ワシントン・ポスト紙はワシントンDCの地方紙でありながら株式を公開したばかりだった。

そこで、政府を批判するするような記事をの載せれば、株の評価が下がりかねない…。

そう思った取締役たちは記事の掲載を反対する。



そのとき、社長になったばかりのキャサリンは、アメリカでは新聞社史上初の女性発行人だった。

元はと言えば、キャサリンの父が買収した新聞社だった。

父の死後は、キャサリンの夫が受け継ぐが、その夫が急死してしまう。

しかも、その夫は自殺で亡くなったと伝えられている。

(参考:Wikipedia ワシントン・ポスト



それまで「子供を育てることに幸せを見出していた」ような主婦だったキャサリンが、夫が突然いなくなったことで、社長になり「もしかしたら廃刊にまで追い込むかもしれない」ような決断を迫られる。



「このとき、キャサリンの胸の内はどんなだったのだろうか」と思った。

確かに、読者が激減し、株主が離れていく事態になるかもしれないけれど、「もしも、目の前に国民に知らせるべき記事があったら、父や夫だったら、どうするか」と思ったのではないか



キャサリンは編集長のベンと話をするとき、父と夫の思い出話が多かった。

そして、いつも夫の最後の日を思い出すと語っている。

それは、彼女が悩んだ時に頼りにしたのは彼らの言葉だったからではないのか



夫から息子へと社長業を引き継ぐ間のつなぎの社長として、キャサリンは存在していたのかもしれないけれど、だからといって、父と夫が作り上げた現在のワシントン・ポスト紙のカラーを変えてはいけない

読者と株主を失っても、「ワシントン・ポスト紙らしさ」を失ってはいけないとキャサリンは考え、結論を出したのではと思った。



私は、そのキャサリンの「掲載するかしないかの葛藤」にとても共感した

もう彼女は新聞社のお嬢さんでも、奥さんでもなく、社長であり「方向性の決断」を迫られている。

そして、決断をくだした後は、腹をくくり、一切の抗議を受け付けない姿が凛として、とてもかっこよかった

その瞬間、彼女はワシントン・ポスト紙の「お飾りではない」事実上の社長になったのである。



この映画では、それまで素人だったキャサリンを主役にしたことで、「素人の目線」で物語が語られているので、当時の政治を知らなくても楽しめるエンターテインメント作品になった

誰が見ても理解できるし、自然と「報道の自由」について考える作品になっている

その辺りの「見せるうまさ」がこの映画のスピルバーグ監督らしさなのだと思った。



映画「ペンタゴン・ペーパーズ」


「報道の自由」とは国民のためにあり、統治者のためのものではない



そうして、ワシントン・ポスト紙はトップページに「ペンタゴン・ペーパーズ」の存在をスクープし、その後、他社もワシントン・ポスト紙に追随する記事を掲載。

「政府によるペンタゴン・ペーパーズの隠ぺい」は社会問題へと発展する。



けれど、ワシントン・ポスト紙はNYタイムズと共に「ペンタゴン・ペーパーズ」の掲載差し止めの件で、裁判所に呼び出される。



そして「勝訴」を勝ち取る

その時の判決の理由が感動的だった。

「報道の自由」とは、報道を守るために作成されたものであり、国民に付与するものである。統治者に付与するものではない



たとえ、国の統治者が報道を差し止めようとも、報道の自由によって守られ、国民には知る権利があるのである。



だから、たとえトランプ大統領が「フェイク・ニュースだ」と言って、マスコミを締め出そうとしても、マスコミには報道の自由があり、国民はその報道を見たり読んだりする権利があるのだ。



ワシントン・ポスト紙はこの報道によって注目を浴びた直後、「ウォーターゲート事件」でスクープ記事を書き、再び注目を浴びるが、「反体制的な新聞」として政府と対立するようになる。

今後、株式に上場したばかりの地方紙が世界を変えることになるである。



それは、キャサリンが父と夫から教えられたことを忠実に守り、彼らが信じて編成した編集部を彼女も同じく信じたことから生まれたスクープだったように思う。

たとえ政府に嫌われても、拒絶されても「伝えるべきこと」があり、それが世界を変えるのだと改めて思った作品だった。



そして、この後、ワシントン・ポスト紙は「ウォーターゲート事件」でスクープ報道をする

この映画も、民主党本部に何者かが盗聴器を仕掛けている場面で終了している。



ワシントンDCのFBI本部にいるディープスロートは、この「ペンタゴン・ペーパーズ」の件を見てワシントン・ポストを選んだのだろう。

この「ペンタゴン・ペーパーズ」が持ち込まれた時は、株主が離れるとか、読者が減ると心配されたのがだが、実際は勇気を持ってスクープ報道をしたことで、次のスクープが舞い込んできたのだ。

その成功は「どんな圧力にも屈してはいけない」という「報道があるべき姿勢」を私たちに教えてくれる。



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ケイト・ブランシェット主演の映画「ニュースの真相」をWOWOWで観た。

2004年、アメリカのテレビ局CBSが人気番組「60ミニッツ」で、

ブッシュの軍歴詐称疑惑を報じるドキュメンタリー番組を放送するが、

その内容にウソがあるとして制作陣が非難され、局を追われる羽目になってしまった実話の映画化。


満足度 評価】:★★★★☆

ニュースが作られている現場を見ることができて面白かったし、自分自身でも「ニュースを読み解く目」を持たなければいけないなと感じた作品だった。



例えば、日本の『加計学園問題』の場合、私たちが見極めるべきは、その「獣医学部が日本にとって必要か、必要でないか」が一番重要なのに、

それ以外の、例えば理事が首相と友人だとか、便宜を図ったとか、本筋とは離れたところに目が行きがちになってしまう。

もちろん、便宜を図ったり、友人だから優先度が上がるという問題はあってはいけないことだけれど、

そもそも、そこに大学を新設するべきかどうかを、まず見極めるべきなのではと思う。



この映画では、メディアが誘導した世論によって、

テレビ局が『本当に伝えたかった真実』を葬り去れてしまった実話
を描いている。

その時、『本当に伝えるべき真実』から論点が移ったことで得をしたのは誰だったのか。

なぜ、最後までブッシュを糾弾することができなかったのか。

私たち視聴者が考えるべきことは何か

映画の中では語られない、その「見えない裏側」が非常に面白い映画だった


「ニュースの真相」予告編 動画

(原題:TRUTH)





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キャスト&スタッフ


出演者

ケイト・ブランシェット
…(「オーシャンズ8」、「ブルージャスミン」、「ミケランジェロ・プロジェクト」、「シンデレラ」、「ヴェロニカ・ゲリン」、「エリザベス」)

ロバート・レッドフォード
…(「大いなる陰謀」、「ロング・トレイル!」、「オール・イズ・ロスト」、「キャプテン・アメリカ ウィンター・ソルジャー」)

デニス・クエイド
…(「僕のワンダフル・ライフ」など)

ブルース・グリーンウッド
…(「ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書」、「白い沈黙」、「ドローン・オブ・ウォー」、「パパが遺した物語」、「エレファント・ソング」、「デビルズ・ノット」、「スター・トレック イントゥ・ダークネス」「スター・トレック」など)

ダーモット・マローニー
…(「ダーティ・グランパ」、「8月の家族たち」、「7デイズ」など)

監督・脚本

〇ジェームズ・ヴァンダービルト


2015年製作 アメリカ映画



ニュースの真相



あらすじ


2004年、アメリカ大統領選挙を目前にして、ブッシュ大統領の再選が確実視されていた頃。

CBSテレビ局の人気報道番組「60ミニッツ」のプロデューサー、メアリー・メイプス(ケイト・ブランシェット)は「ブッシュ大統領が軍歴を詐称している」という情報を入手する。

ブッシュ大統領が空軍に入隊したと思われる時期に在籍していた関係者などの取材をし、インタビュー動画を撮影、文書やメモなどを入手し、社内の規定通りに鑑定を行った。

そして、全ての証拠が揃い、アンカーマンのダン・ラザー(ロバート・レッドフォード)司会で番組が放送される。

しかし、放送後の反響の中に、「番組で証拠として提示された文書は、当時はまだなかったマイクロソフトのWORDで作成されたものではいか」という指摘があり…。



ニュースの真相4



感想(ネタバレあり)


メディアが誘導した世論が、伝えるべき真実を葬り去る



テレビ局CBSの人気報道番組「60ミニッツ」では、再選目前だったブッシュ大統領の軍歴詐称についての情報を入手した。

その大まかな内容は

大物政治家の息子として、空軍に「裏口入隊」したブッシュだったが、そこに籍があるだけで、特に活動もしないまま軍歴を終えたにも関わらず、「優秀な空軍パイロット」という華やかな経歴の持ち主になっている。」というもの。

もし、これが本当ならば、保守派である共和党代表の大統領候補としては、「支持者を裏切った」候補者となり、ブッシュの再選に向けて大打撃となるスクープだった



CBSでも敏腕プロデューサーだったメアリーは、情報に基づき、当時、ブッシュの周りにいる人々にインタビューし、それが事実だったのかどうかの確認や、当時の軍幹部が残した文書やメモなどを入手。

文書やメモは社内の規定に沿って専門家に鑑定を依頼し、全てが事実であるという裏をとって放送に踏み切った。



しかし、放送後の反響の中で

「証拠だとされた文書は、当時はなかったはずのWORDで作成されたものでは??」という指摘が出る。

たちまち、マスコミからは「文書を偽造したのでは?」と総攻撃を受け

話題は「ブッシュの軍歴詐称」よりも、「『60ミニッツ』の文書偽造」へ移っていってしまった



そして、輝かしいはずのスクープも、真相がぼやけてしまい、そのうち、誰も信用しなくなってしまう

しかし、その時のCBSに対する一斉攻撃には疑問が残る

なぜ、他局や新聞社などのマスコミはCBSの報道を受けて「ブッシュの軍歴詐称」について調査をしなかったのか。

なぜ、CBSは再度調査をすることができなかったのか。



さらに、なぜ、CBSはこれまで数々の優秀な番組を作ってきたメアリーをかばうことなく、内務調査にかけることになったのか



そこにあるのは、真実よりも大切な「視聴率主義」、「発行部数主義」があって、さらには見えない圧力もあったはずで、

結局、私たち視聴者は「真相を知らないまま」、各メディアに振り回されてしまう

時代はテレビからネットへと移行していく中で、私たちはニュースとどう向き合うべきかを考えさせられる作品だった。



ニュースの真相2


ブロガーがプロのジャーナリストを超える時代の到来



面白いなぁと思ったのは、この騒動がたった一件のブログの書き込みからスタートしていること

それが、新聞でも、雑誌でもなく、ブログだったということ

これは、2004年に起きたできごとだから、今から13年も前の話になるけれど、

既に、その時からブロガーが世論を引き起こす力を持っていたということ。



人々のテレビ離れが加速し、

ニュースはテレビや新聞よりもネットで読むよという人が増えている現代では、

ネットの世界で大きな影響力を持つインフルエンサーたちの力が

時に、プロのジャーナリストたちの持つ力を軽々と超えてしまう
ことを示している。



実際に、そのブログの書き込みがきっかけで、

名プロデューサのメアリーと、人気アンカーマンのダン・ラザーは局を離れることになってしまった。



最近、日本のテレビで放送されているワイドショーなどを見ると、

「昨日は、こんなことがTwitterで炎上していました」というネタが取り上げられている。

私はそれを、「Twitterで盛り上がっているネタをテレビで報道するようになったらおしまいだな」と思いながらいつも見ている。



たとえば、「こんな事件がありました」というコメントと共に上がっている写真は、合成写真かもしれない。

しかし、フォロワーたちは、それが「本当かウソか」の確認もしないまま拡散してしまう。

キチンと裏を取って(と思いたい)報道しているテレビ局よりも、はるかにウソの確立が高いのがネットなのに、人々はそれを信じ切ってしまう。



テレビや新聞は、そんなネットの世界に迎合するよりも、むしろ、正しい道を示す場であって欲しいと思う

にも関わらず、この時は、そのブログの書き込みにより、メディアが騒動を起こし、結局、会社が揺れ動く事態にまで発展してしまった



ニュースの真相5



なぜCBSが一斉砲火を浴び、メアリーは退社する羽目になったのか



そんなCBSが世論に振り回されている事態を見ながら、Netflixで配信されているドラマシリーズの「ハウス・オブ・カード 野望の階段」のことを考えていた。



このドラマは、ケヴィン・スペイシー演じる下院議員のフランク・アンダーウッドがアメリカ合衆国大統領に登りつめ、アメリカで最高の権力を手に入れようとしている姿が描かれている。

もし、フランクが「軍歴詐称」だと言われたら、どう動くだろうか。

首席補佐官のダグ・スタンパーを使って、CBSの裏から手を回し、メアリーをクビにすることで幕引きさせるだろうなと思った。

もちろん、CBS以外のテレビ局や報道には、「文書捏造問題」にフォーカスをあてるように根回しをするに違いない。

そんなことを想像しながら、その騒動を見ていた。



もちろん、それは私の行き過ぎた想像でしかないし、そもそも、「ハウス・オブ・カード 野望の階段」はフィクションである。

しかし、「ホワイトハウスが裏から手を回すなんてあり得ない」と言い切れるだろうか

物事の裏側には、必ず『得した人』と『損した人』がいる

今回のできごとの場合、『得した人』はブッシュであり、『損した人』はメアリーである。

『得した人』は、その利益を他の人に分配することで自分の味方につけることが可能である。

一方で、『損した人』は、ちょっと足をくじいただけで、味方が一気にいなくなり、そのうち、どん底へと突き落とされる。



そう考えると、この映画の中では一切描かれたかったけれども、ホワイトハウスの中で何が起きていたのかは容易に想像できる

全く描かれなかったからこそ、浮かび上がってくる闇の世界なのである



ニュースの真相3


視聴者に求められるのは「流されない力」


結局のところ、ブッシュは再選し、メアリーは責任を取って局を離れ、ダンはアンカーマンを降ろされる

「たった一枚の文書の疑惑」だけで、『ブッシュの軍歴詐称問題』は闇の中へと葬り去られてしまった

それが、この騒動の後に残された真実。


世の中が、テレビからネットへと移行していく中で、

プロのジャーナリストではなくても発言力を持つ時代になったことで、

私たち個人に求められるのは、「真相を見極める力」である

周りに流されることなく、知るべきことは何か、何が正しくて、正しくないのかを見極める力が必要とされている。



私たちが全く知らない「見えない裏側の暗闇」に世の中を操作されることがないように、

常に疑問を持つことが必要なのである。


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ライアン・レイノルズ主演、アトム・エゴヤン監督の映画「白い沈黙」をWOWOWで観た。

カナダの雪深い田舎町で、ある日突然9歳の少女が行方不明になる。警察は真っ先に父親を疑い始め、父は警察に頼らずに娘の捜索を始める…。

映画「白い沈黙」


満足度 評価】:★★★★☆

各レビューサイトで評価が低かったので心配しながら観たけど、おかげで予想以上に面白い作品だった。

そして、邦題の「白い沈黙」が、原題のTHE CAPTIVE(囚われた)よりも良かったと思う。

田舎の閉塞感、小児性愛者の薄気味悪さ、無能な警察…その全てを白い雪がかき消してしまった…。


「白い沈黙」予告編 動画

(原題:THE CAPTIVE)




キャスト&スタッフ


出演者


ライアン・レイノルズ
…(「デッドプール2」、「ライフ」、「クリミナル 2人の記憶を持つ男」、「デッドプール」、「ワイルド・ギャンブル」、「黄金のアデーレ 名画の帰還」、「あなたは私の婿になる」など)

ロザリオ・ドーソン
…(「レゴバットマン ザ・ムービー」(声の出演)、「白い沈黙」、「イーグル・アイ」、ドラマシリーズ「デアデビル」、「ジェシカ・ジョーンズ」、「ルーク・ケイジ」、「アイアン・フィスト」、「ディフェンダーズ」など)

〇スコット・スピードマン
…(「アンダーワールド」、TVドラマ「フェリシティの青春」など)

〇ケヴィン・デュランド

ブルース・グリーンウッド
…(「ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書」「ニュースの真相」、「ドローン・オブ・ウォー」、「パパが遺した物語」、「エレファント・ソング」、「デビルズ・ノット」、「スター・トレック イントゥ・ダークネス」「スター・トレック」など)

〇ミレイユ・イーノス
…(「サボタージュ」、「イフ・アイ・ステイ 愛が還る場所」など)

監督

〇アトム・エゴヤン
…(「手紙は憶えている」、「デビルズ・ノット」、「スウィート ヒアアフター」など)

2014年製作 カナダ映画




あらすじ


マシュー(ライアン・レイノルズ)は、娘のキャスがアイススケートの練習をした帰りに、ダイナーに寄り、テイクアウトのパイとアイスクリームを買っていた。

その僅かな間に、車に1人で乗っていたキャスがいなくなってしまう。

しかし、小児犯罪の刑事であるジェフリー(スコット・スピードマン)は、過去に犯罪歴があるマシューが犯人であり、彼が小児性愛者グループに娘を売ったんだと決めつける

結局、娘が見つから無いまま時が過ぎ、マシューは娘がいなくなった責任を感じながら、キャス捜索のビラ配りをしながら警察に頼ることなく1人で捜索を続けていた…。

映画「白い沈黙」

感想(ネタバレあり)


娘が失踪。真っ先に疑われる父親…


なんて理不尽な話なんだ…と思った。

寒い雪の日に愛する娘が失踪して失意の中にいる父親に対して、警察は上から目線で「お前が犯人だろう」と決めつける。

理由は、「長年の勘」だとか。

そんなばかな。

そんな科学的な根拠がないこと言っている間に現場検証したり、聞き込みをしたり、たくさんやることがあるだろう。

若い頃に父親がやんちゃだったというだけで、その父親を犯人に決めつけるなんて…。

無能な警察は、どこの国にもいるんだなぁと思った。

そんな理不尽な場面からスタートしたこの映画「白い沈黙」で描かれるのは、娘を誘拐された父親の執念。

8年間という長い間、一度も諦めることなく探し続けたその熱意だった。

映画「白い沈黙」

混乱した両親の頭の中


雪が深く、真っ白で景色も何もない世界。

その中で描かれる誘拐劇を私はドキドキしながら最後まで楽しんだ。

ところが、どのレビューサイトを観ても、イマイチ評判が良くない。

その理由はひとえに、監督アトム・エゴヤンの演出方法にある。

この映画「白い沈黙」では時系列が全てバラバラになって場面が展開していく。

娘のキャスが9歳だった頃からスタートし、いきなり現在の様子がでたかと思うと、誘拐から3年後だったり、6年後だったり、それ以前に戻ったりする。

この映画「白い沈黙」を観た多くの人が、その場面展開に混乱したんだと思う。

もちろん、私のその場面展開に混乱しながら観たんだけれども、その混乱は、娘を誘拐された両親の頭の中の混乱なのだと思った。

何が起きたのか理解できず、上手く頭の中が処理できない。

そんな様子をこの映画は時系列を混ぜこぜにすることで表現したのだと思った。

私の頭がごちゃごちゃすればするほど、両親に同情したし、彼らの辛さが伝わってくるようだった。

だから、この時系列がごちゃごちゃする描き方は、私にとってはマイナスにはならなかった。

映画「白い沈黙」

小児性愛者ネットワークの不気味さ


そして、この映画で思い知らされたのは、世界中に広がる小児性愛者のネットワークだ。

「ひとりぼっちで寂しいな」と思った女の子がパソコンを開き、チャットルームに入って、Skype(テレビ電話アプリ)のボタンを押したら、そこには優しそうなお姉さんがいて、仲間に入らないかと勧誘してくる。

私の知らないところで、そんな世界が広がっているということを知った。

9歳で誘拐されたキャスは8年経って17歳になり、入り口で少女たちを出迎える「勧誘のお姉さん」の役割を果たしていた。

よく少年少女が失踪する事件をニュースで観るけど、中には、こういう性愛者グループに売られていく子供たちがいるんだと思うと、なんだかとてもやるせなくなった。

そういう犯罪者たちに限って、闇に紛れるのがうまく、外では本性を現さない。

やがて誘拐された少女たちは大人になり、犯罪者グループの人間として生活していくようになる。

なんて気持ち悪い集団なんだろう。

彼らの気持ち悪さが私には衝撃的だった。


映画「白い沈黙」

誘拐犯に力を貸す白い雪


そして、また腹が立つのは「白い雪」だった。

広い大地と白い雪が、犯人の証拠をドンドンと消し去っていく。

まるで、その雪が犯人たちの味方をしているようにも見えた。

もしも雪さえなかったら、もっと早く見つかったんだじゃないか…とか、お父さんの無実ももっと早く明らかになったのではないか・・・と思った。

さらに腹が立つのが、スコット・スピードマン演じる刑事。

あいつは、お父さんのことを犯人だと決めつけておいて、最後まで彼に謝らなかったからね。

お父さんのお手柄でキャスの居所が分かったというのに。

謝罪の一言もないのかよーーーと思った。

なんだよーー。腐れ刑事めーーー。

いや、私、本当は、この映画、エゴヤンのことだから、最後まで見つからないとか、死体で見つかるとか、そんなネガティブなラストを想像していたんだけど、ホントに、見つかって良かった。ホッとしたわーー。






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イーサン・ホーク主演の映画「ドローン・オブ・ウォー」をWOWOWで観た。

アメリカ空軍の無人爆撃機(ドローン)による「テロとの闘い」を描いた社会派映画。

満足度 評価】:★★★☆☆(3.5)

この映画「ドローン・オブ・ウォー」の中で一番衝撃だったのは、空軍基地まで車で通い8時間戦争をして、また車で家に帰るという毎日だった。

そのうち戦争は在宅勤務が可能な仕事になり、戦場に人がいなくなる。

そして、人を殺しているという感覚がドンドン薄れていく世の中になる。なんだかとても恐ろしい映画だった。


出演イーサン・ホークブルース・グリーンウッドゾーイ・クラヴィッツ、ジャニュアリー・ジョーンズ

監督:アンドリュー・ニコル 2014年製作 アメリカ映画

「ドローン・オブ・ウォー」予告編 動画

(原題:GOOD KILL)




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あらすじ


アメリカ空軍のパイロット トーマス・イーガン少佐(イーサン・ホーク(「マグニフィセント・セブン」、「マギーズ・プラン-幸せのあとしまつ-」など))は、ラスベガスにある空軍基地に勤務している。

彼の任務は基地内にある小屋の中でモニターに向かい、衛星無線を使って無人爆撃機(ドローン)を操縦し、アフガニスタンにいるタリバンを掃討することだ。

ある時、上層部から「CIAからの支持に従うこと」という命令がくだされ、任務に就くが、CIAは「タリバンと思しき人間がいれば、周りに一般人がいても爆撃しろ」という、非人道的な命令を出し、イーガンは次第に精神面が崩壊していってしまう…。


ドローン・オブ・ウォー

感想(ネタバレあり) 空軍パイロットはモテる兵士No.1 から 8時間勤務のデスクワークへシフトチェンジ


米空軍のパイロットといったら、モテる兵士No.1のイメージだ。

分かりやすく言うと、「トップガン」だ。

もちろん、みんながみんなトム・クルーズではないのは分かっている。

しかし、あの映画を観てモテたくて空軍に入った人もいるだろうし、あの映画を観てパイロットに的をしぼってアプローチをかける女性たちもたくさんいただろう。

ところが、この映画「ドローン・オブ・ウォー」に登場するパイロットたちは、そんな花形のイメージからは程遠い。

毎日、基地に車で出勤し、基地内にある小屋の中でモニターに向かい、操縦かんを握りながらドローンを操縦し、殺すべきターゲットが見つかればボタンを押して爆弾を落とす。

そして、その8時間の勤務が終了すると、また車を運転して家へと帰っていく。

当然、命の危険もないし、戦闘機を操縦することすらない。

ドローン・オブ・ウォー2

モニターごしに敵を見る命の軽さ


この「ロード・オブ・ウォー」では、2001年に起きた「911同時多発テロ」から始まったテロとの闘いで、2009年以降、急激に増えた無人爆撃機(ドローン)による戦闘の様子が描かれている。

なぜ、米空軍では戦闘機ではなくドローンで闘うことになったのか。

この映画の中では、「国民が、毎日アフガニスタンから送られてくるたくさんの兵士たちの棺を見ることとにうんざりしている」ため、犠牲者を減らすために始めたことだと説明していた。

そして、グアンタナモ捕虜収容所がもういっぱいで入り切らないから、殺してしまえというのも理由の1つなんだとか。

上空3,000メートルにあるドローンは地上の人間が目を凝らしても見つけられるものではないそうで、万が一見つかって爆撃されても、また飛ばせばいいだけだから、ドローンを使うことが主流になったようだった。

しかし、彼らパイロットが操縦するモニターはもちろん、音も無ければ、風を感じることも無い。

それが現実であるという感覚に乏しい。まるでテレビゲームの画面を見ているようだ。

なんだか、人の命が軽いよなぁ。

「ふぅ」と息を吹きかけたら、それだけで何人も死んでしまうような、そんな軽さを感じてしまった。


ドローン・オブ・ウォー3

パイロットのスカウトはゲーセンのシューティングゲームで


それはまるでテレビゲームのようだと思ったら、実際、彼ら空軍のパイロットの50%がゲームセンターでスカウトされているという。

たまたまシューティングゲームで高得点を叩き出した。

そしたら、「空軍のパイロットにならないか」と声をかけられる。

そして、飛行機を数回操縦しただけでパイロットとして採用され、ドローンを操縦する「仕事」を任される。

この映画でブルース・グリーンウッド演じる中佐は「これからは、飛行機を操縦しなくてもパイロットとして採用される人間が出てくる」と言っていた。

これからの時代のパイロットに必要とされるのは、ずば抜けた操縦スキルではなく、XBOXのシューティングゲームで高得点を叩き出す能力になる。

そのうち、在宅勤務のドローンパイロットが生まれたり、AIが操縦するようになって、世界は「ターミネーター」のようになっていくんだろうか…。

ドローン・オブ・ウォー4

モニター越しに人を殺すことにうんざりする兵士たち


主人公のイーガン少佐はとても優秀なパイロットで、華々しい経歴の持ち主だった。

そんな彼にとって現場ではなく、モニターの前に座って操縦かんを握っていることは苦痛でしかなかった。

まるで充実感のない毎日は、次第に精神面を病んでいく。

そして、ひたすらにボタンを押して地球の裏側にいる人を殺していくことに嫌気がさしていく。

印象的だったのは、イーガンの同僚で新人のスアレス(ゾーイ・クラヴィッツ)が言ったセリフだった。

空軍に入ったばかりでドローンの任務についた彼女は、ボタン一つで簡単に大量の人たちを殺すことについて、

「この爆撃を見ている少年は『いつか大人になったらアメリカに報復しよう』と思うようになる。私たちはテロリスト製造工場だ。『タリバン新兵募集します』と言っているようなものじゃないの」と言っている。

それは、新人ならではのとても青臭い発言だったのだが、まさにそれが的を得ている。

親や兄弟を見えない敵(=アメリカ)に殺された少年たちは、自然とアメリカを憎むようになる。

そして、彼らが無人爆撃機(ドローン)を持つようになれば、ワシントンやNYを標的にするようになる。

そこから想像できるのは、うんざりするような負の連鎖だった。

ドローン・オブ・ウォー5

ドローンを良きことのために使いたいという願い


そして、精神面が崩壊し、家族まで失ってしまったイーガンは、最後に彼の思う「善き行い」をする。

どうせ空軍を辞めるなら、最後にドローンを使って良いことをして辞めてやろうと思ったに違いない。

彼の行いによって、毎日行われていたレイプから解放された女性はどう思っただろうか。

きっと、「アメリカが助けてくれた」と思うに違いない。

これはちょっと極端な例で、法律的にはやってはいけないことだけど、

「どうせドローンを使うなら、もっと明るい未来のために使いたい」

私には、最後のイーガンの行いがそう言っているように見えた。

命の危険もなく、エアコンの効いた部屋でボタン一つで人を殺すような人たちに戦争を任せていいのだろうか。

誤爆の記録は抹消され、「テロとの闘い」という大義名分があれば何をやっても許される。

そんな不毛なことを終わりにしたいという願いがそこにはあったんだと思った。



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ブルース・グリーンウッド、グザヴィエ・ドラン主演のカナダ映画「エレファント・ソング」をWOWOWで観た。

精神病院から失踪した医師の行方を知るのは、1人の入院患者である青年マイケル。彼から手がかりを得ようと話を聞くうちに、事態は思わぬ方向へと動いていく…。

満足度 評価】:★★★☆☆(3.5)

すごく好きというタイプの映画ではないけど、かなりのめり込んで観た映画だった。

本当はみんなが彼を愛しているのに、それを感じられず、受け入れることができない切なさを感じた。

「エレファント・ソング」予告編 動画

(原題:ELEPHANT SONG)




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あらすじ


精神病院の院長をしているグリーン(ブルース・グリーンウッド)は、病院から失踪してしまったローレンス医師の行方を探すため、彼の患者であるマイケル(グザヴィエ・ドラン)から話を聞くことに。

しかし、マイケルはグリーンをはぐらかし、なかなか核心をつこうとしない。

そのうち、マイケルの話は、彼の少年時代の話になり…。

エレファント・ソング


感想(ネタバレあり) 生まれた時から両親の愛を感じることなく育った青年


正直、この映画はネタバレを読んでしまうと面白味が半減してしまう。

だから、これから観ようと思っている人は、どうか感想を読まずに、映画を観ることをおススメする


主人公のマイケルは、生まれた時から両親の愛を感じることなく大人になろうとしている青年。

常に死と向き合って生きてきた彼は、いつしか自分が死ぬことを考えるようになる。

まるで、目の前で母が死んだ時のように。

しかし、彼の精神構造を知っているローレンス医師や、ピーターソン師長の監視の下で死ぬことができないと考えた。

だから、親密なローレンス医師が、急遽休暇を取ることを知り、それを利用して、事故のように見せかける自殺を計画する。

エレファント・ソング3

唯一の望みは両親から愛されること


まず、マイケルはなんて頭の良い人なんだろうと思った。

自分が放つ言葉にグリーン院長がなんて返してくるかを想定し、さらにその先を読む。

そして、自分の人生をコントロールする。

でも、頭は良いかも知れないけど、なんて寂しい人生なんだろうと思う。

母親は、最後まで目の前にいる自分のことよりも仕事のことで頭がいっぱいで、一度しか会ったことのない父は、彼の目の前で像を銃殺する。

2人とも、マイケルのことなど眼中にない生活を送っていた。

彼が幼い頃から望んでいたのは、両親から愛されること。

私が最も心に残るのは、グリーン院長がかつて事故で亡くした娘レイチェルの話になった時。

「あなたとピーターソンのような両親を持ったレイチェルが羨ましい」と言った時の表情がとても切なくて、心に残っている。

エレファント・ソング2

出演者はブルース・グリーンウッドとグザヴィエ・ドラン


主人公のグリーン院長を演じるのは、ブルース・グリーンウッド

映画「13デイズ」でJFKを演じたことで知られる彼は、大統領とか、判事とか、重役の役が多い。

今回の院長役も、すんなりと納得できるキャスティングだった。

他の出演作には、「ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書」、「ニュースの真相」、「パパが遺した物語」、「白い沈黙」、「ドローン・オブ・ウォー」、「デビルズ・ノット」、「スタートレック」、「スタートレック イントゥ・ダークネス」など

エレファント・ソング5


ローレンス医師の鍵を握る青年マイケルを演じるのはグザヴィエ・ドラン

私は、初めましての俳優さんで、この作品は出演のみだけど、それ以外の作品では監督と脚本も兼ねる俊英なんだとか。

ほぉぉぉぉ。なるほどぉ。

まっすぐと人を見つめるピュアな瞳がとても印象的だった。

(もちもん、マイケルがそういう役だからだと思うけど)

ちょっと他の作品(特に監督作)を観たくなった。

他の作品は、「ある少年の告白」、「Mommy/マミー」、「たかが世界の終わり」(監督のみ)など


エレファント・ソング4

何より生きていることが辛い人もいる


多分、普通の日常を送っている人からしたら、「何も死ぬことはないのに…」と思うようなことかもしれない。

しかし、何よりも生きていることが辛い人もいる。

何事もない毎日が永遠に続くかと思うと絶望的な気分になる人もいる。

だから、目の前に愛する両親がいる人や、隣に愛する人がいる人は、それだけでもとても幸せなことなんだと知るべきなんだと思う。

だから、私たちは愛する人を大切にしなければいけないのだと思う。

それが、ラストシーンでグリーン院長とピーターソン師長が手を握り合っているシーンの示す意味なんだと思った。






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「スタートレック 」のリブート版(2009年作品)の続編「スタートレック イントゥ・ダークネス」をWOWOWで観た。

【満足度】:★★★★★

正直なことを言ってしまうと、「スタートレック」シリーズって一本も観たことないのよ (^^;

だから、登場人物たちの相関関係とか、よく分からないまま観たんだけど面白かったなぁ~。

どのSF映画も、この映画をお手本にして作って欲しいと思うぐらい面白かった

「スタートレック イントゥ・ダークネス」予告編 動画

(原題:STAR TREK INTO DARKNESS.)



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あらすじ

ある日、ロンドンの兵器工場で爆破事件が起きる

犯人であるジョン・ハリソン中佐(ベネディクト・カンバーバッチ)の追跡について会議を行っていたところ、そのジョン・ハリソンから襲撃され、カーク船長(クリス・パイン)の恩師であるパイク提督(ブルース・グリーンウッド)が殺されてしまう

復讐に燃えるカーク船長は、エンタープライズでハリソンを追跡する任務を命じられ、ハリソンが逃げ込んだ敵国へと向かうのだが・・・

スタートレックイントゥダークネス

感想(ネタバレあり) なんと言っても面白かったのはベネディクト・カンバーバッチ

最初にお断りをしておきますが、私、スタートレックシリーズは一本も見ていないので、シリーズ的にトンチンカンなことを言うかも知れまんが、ご了承ください


いや~、面白かった。この映画「スタートレック イントゥ・ダークネス」

良かったところはいろいろあるけど、中でも特に!殺そうとしても、絶対に死なない男!ベネディクト・カンバーバッチ演じるカーンが物凄く良かった

かっこ良くて賢く、冷酷で残酷、何を考えているのかまるで分からないという、まるで悪魔のような男カーンを見てるだけで楽しかったぁ

スタートレックイントゥダークネス2

300年間冷凍保存されてきた謎めいた男カーンがカンバーバッチにピッタリ

もう、カーンのシーンは、出だしからかっこいい

ロンドンの兵器工場を見ながらたたずんでいるカーンのシーン

うぉーーーー出てきたね、カンバーバッチ!!それだけで、スターオーラが爆発してるの

もう、そこからは、カーンに目が釘付けよ

一人戦闘機に乗って、会議中の人間を隅から隅まで虐殺している姿でさえ、「うわーかっこいいなぁ。この人」と思ってしまうんだから、困ったもの (^^;

また、300年間冷凍保存された、最強人間っていう設定もいいよね

正直さぁ、このベネディクト・カンバーバッチって、その心の奥が謎めいた人だよね

そこがすごく良いんだけど、この映画は見事にその謎めいた部分を演じるキャラクターとピッタリ合わせてきた


スタートレックイントゥダークネス6


天使から悪魔への豹変っぷりが、まるでクリオネ!!!(笑)

特に、その謎めいたカンバーバッチが光り輝くのが、マーカス提督の乗った船に、カーク船長とカーンが乗り移った後、マーカスの娘がいる目の前で、カーンがマーカス提督を絞め殺してしまうシーン

まず、この時、カーンはカークたちに自分の素性を打ち明け、なぜそこにいるのかまで分かった後、カークたちには、心の距離感が縮まったと思わせたよね

そして、その船が自分の手に入ると思った瞬間、その化けの皮をはがし、根本にある冷酷非道な姿をガッツリと見せつけてくるワケよ

もうね、その様は、まさにクリオネ!!!

クリオネって、優雅に泳いでいる時は可愛い天使、でも餌を食べている時は、オレンジの長い角をニョキニョキ伸ばした悪魔!!!でしょ

カーンも一緒。

それまで冷戦沈着にカークたちと身の上話をし、「私はかわいそうな生い立ちの人造人間なんです」って寂しいオーラを出して、「君たちの味方ですよ」なんて素振りでいたのに、獲物が目の前に転がった瞬間、悪魔に豹変!!!

この時、マーカスの首を絞めている時のカーンの顔がすごく怖くて、目を背けたくなったよ!!!

この映画「スタートレック イントゥ・ダークネス」の中で最も心に残るシーンだなぁぁぁぁ

スタートレックイントゥダークネス5

カンバーバッチだけではない!今イギリスで最高にノッてるコメディ俳優サイモン・ペッグもいる!!

なんだか、この映画でのカーン(=ベネディクト・カンバーバッチ)の面白さについて、熱く語ってしまったけど、他にもこの映画には良いとこいっぱいあったんだよね

まず、映像がとにかく美しかった。

最初の未開の赤い星の火山のシーンなんて、なんて美しいんだろうって思った

それに、ストーリーもしっかりとしていて、登場人物の心理描写も、俳優たちの演技も申し分なかったなぁ

悪役・カーンを演じた「ドクター・ストレンジ」「8月の家族たち」「イミテーションゲーム」「裏切りのサーカス」のベネディクト・カンバーバッチの他にも、私の大好きな「ミッション:インポッシブル」「しあわせはどこにある」のサイモン・ペッグが出てるのが嬉しかったぁ

私、この映画「スタートレック イントゥ・ダークネス」にサイモン・ペッグが出てるなんて知らなくて、出てきた時はウキウキしてたのに、

途中、エンタープライズをあっさりと下船しちゃった時は、もう彼ののシーンが無いのかと思って、テンションがダダ下がりだったもんね(笑)

そしたら、しっかりと彼の活躍の場が別に作ってあって。嬉しかったなぁ

スタートレックイントゥダークネス3

続編も楽しみだなぁ~

ということで、今回は、ベネディクト・カンバーバッチという俳優がどれだけ素晴らしい俳優なのかについて書かせていただきました(笑)

どうも、調べたところによれば、続編も制作中とのことなんだけれども、ベネディクト・カンバーバッチは出ないよね???(←しつこい(笑))

でも、彼抜きでも十分面白い映画だったので、続編を楽しみに待ちたいな




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イーサン・ホーク主演、10月1日公開予定の映画「ドローン・オブ・ウォー」の予告編を観た

無人戦闘機「ドローン」による爆撃が主流になりつつある戦争とは・・・

これは、SFではなく、現実なんだ・・・と自分に言い聞かせながら動画を見た

***********

〇 「ドローン・オブ・ウォー」観ました!!

映画の感想はこちらから →「ドローン・オブ・ウォー」パイロットは戦闘機を操縦しなくなりモニターの前でボタンを押すだけ。ゲームのスキルが重宝され命の重さは軽くなる。イーサン・ホーク主演映画【感想】

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「ドローン・オブ・ウォー」予告編 動画

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戦闘機のパイロットは、戦闘機ではなくドローンを操縦する時代


以前から、アメリカの映画やドラマの中では、ドローンが「カメラ搭載のリモコン飛行機」ではなく、戦闘兵器として登場していて、戦争のスタイルが変わってきているんだなぁというのは、薄々感じていて

でも、この映画「ドローン・オブ・ウォー」のようにドローン部隊をメインに描かれると、グッとリアリティが増してくる

さらに、ブルース・グリーンウッド演じる上官のセリフ

「我々は、プレイステーションをやっているのではない。人を殺しているんだ」

っていうのが、すごく心に引っ掛かった

ドローン・オブ・ウォー

パイロットに必要なスキルは、戦闘機の操縦よりもプレイステーションで高い得点をだす技術??


もしかして、これからの世の中、空軍の主力が無人戦闘機になった場合、パイロットとして必要なスキルは、戦闘機をうまく操縦できることではなく、プレイステーションで高得点を出せることになるんじゃないかって気がしてしまったんだよね

そうなると、操縦する人間は命がけではなくなるワケだから、正直やりたい放題だよね

敵の命も、ゲームのキャラクター程度にしか思えなくなってしまうんじゃないか・・・

よくよく考えると、とても怖い話だよね

この映画「ドローン・オブ・ウォー」の予告編は、さわりだけしか観られないので、パイロットがその任務に就くことに葛藤していることしか分からないけれど、映画としてどこへ落とし込んでいくんだろうっていうのがとても気になる

もうこの流れには逆らえないんだろうか・・・

10月1日公開の「ドローン・オブ・ウォー」。観たいようで観たくない・・・そんな映画だな

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〇 「ドローン・オブ・ウォー」観ました!!

映画の感想はこちらから →「ドローン・オブ・ウォー」パイロットは戦闘機を操縦しなくなりモニターの前でボタンを押すだけ。ゲームのスキルが重宝され命の重さは軽くなる。イーサン・ホーク主演映画【感想】

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