とにかく映画が好きなんです【本館】

とにかく映画が好きで、特にアメリカ映画大好きです このブログは、ネタバレありの映画鑑賞日記です。主にハリウッド映画と韓国映画をメインに感想を書いています


タグ:ミケルティ・ウィリアムソン



フランク・グリロ主演の映画「パージ:大統領令」を試写会で観た。

一年に一回、12時間だけ「あらゆる犯罪」が許される法律パージと、それを廃止しようとする議員の戦いを描く。


満足度 評価】:★★★☆☆(3.5)

前作を観ていなかったので、ちょっと不安だったけれども、前作を知らなくても十分楽しめた。

この設定の異常性よりも、その背景にある病んでるアメリカの姿が面白かった。


目次

  1. 予告編
  2. 更新履歴・販売情報
  3. キャスト&スタッフ
     出演者
     監督
  4. あらすじ
  5. 感想


「パージ:大統領令」予告編 動画

(原題:THE PURGE: ELECTION YEAR)



更新履歴・公開、販売情報

・2017年4月7日 試写会にて観た感想を掲載。

・2018年12月15日 WOWOWでの放送に合わせて加筆・修正。

現在、DVD、ネット配信、共に販売中。


ネット配信で観る:「パージ:大統領令」(字幕版)

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キャスト&スタッフ


出演者

フランク・グリロ
…(「スカイライン-奪還-」、「シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ」、「キャプテン・アメリカ ウィンター・ソルジャー」、「ディス/コネクト」など)

〇エリザベス・ミッチェル

〇ミケルティ・ウィリアムソン



監督・脚本

〇ジェームズ・デモナコ


2016年制作 アメリカ映画

映画「パージ大統領令」



あらすじ


一年に一度、夜間12時間だけ、「あらゆる犯罪が合法化」という法律パージが施行されたアメリカ。

ちょうど大統領選が行われており、パージを守る保守派の議員と、パージを廃止を掲げるローン上院議員(エリザベス・ミッチェル)の間で激しい戦いが行われていた。

そして、パージの夜。

シークレットサービスのレオ(フランク・グリロ)は、ローン上院議員の警護に当たるが、警護チームの中に裏切り者がいて、彼女の家は襲撃されてしまう…。



映画「パージ大統領令」フランク・グリロ




感想(ネタバレあり)


「パージ」とは


この「パージ」という映画、3作目だとのことで、残念ながら、私は前2作を観ていない。

しかし、この第3作目の「パージ:大統領令」は、アメリカでそこそこヒットしていたので、存在は知っていたし、だいたいの内容も分かっていた。

個人的には、ただひたすら人を殺すだけの映画は苦手なので、正直なところ、どうかなぁと思ったけれども、思っていた以上に楽しめた。



まぁ、確かにバイオレンスはバイオレンスだけれども、タランティーノほどの残虐性もないし、そんなに激しい方ではないと思う。

私のように、前作を観ていない人のために、「パージ」という法律について説明すると、「一年に一度だけ夜間の12時間、殺人を含めたあらゆる犯罪が合法になる」というもの。



そのため、犯罪がその「パージ」の日に集中し、犯罪率が減ったのだとか。

また、パージの日になると、「人を殺したい人」が町に溢れ出て、町は殺戮パーティになるという話。



んーーー。そうか。あらゆる犯罪が合法と言われると、私だったら、ハッキングとかして大金を自分の口座に移しちゃうような犯罪を考えちゃうけれども…。

どうも、アメリカの人たちは血気盛んで、ストレスが相当溜まっているらしい。



映画「パージ大統領令」フランク・グリロ



現実離れしているから面白い


最初は、おバカな法律考えるなぁと思いながら観ていた。

しかし、ローン上院議員が家を追い出されたあたりから楽しくなってきた。

「殺戮パーティ」をするんだったら、やっぱり外に出ないと面白くない。



殺人ドローンは飛んでるし、路地にギロチンが置いてあったり、おかしな被り物被って、銃を持った人たちが街を歩いている。

ハロウィーンパーティーが殺し合いになったようなものだろうか。

私は、そのクレイジーな感じが楽しかった。



現実離れしていればいる程面白い



特に、チョコバー欲しさに、チェーンソー持ち出しちゃう女子高生なんて、最高に面白かった。

この辺のバカっぽい感じは、それなりに楽しかった。

それまでおとなしかった黒人のお姉さんが、銃持ったら、急にガンガン撃ち始めたのもクールだった。



映画「パージ大統領令」



白人富裕層 vs 低所得者層


しかし、私が、この映画で面白いと思ったのは、現在のアメリカが病んでいる部分をギュギュっと凝縮して描いているところ。

パージが施行される夜間12時間に起きる犯罪は、アメリカで1年間に起きている犯罪を、全部そこに集約させたようなもの。



「銃規制」、「格差社会」、「人種差別」、「移民問題」…。

アメリカで起きている社会問題について、そこの部分を解決すれば、相当減るだろうと思われるところをデフォルメして描いている。



パージを使ってガス抜きさせれば良いじゃないか。

銃器メーカーも儲かるし。

といって、パージを推進しようとするのが、白人富裕層を中心とした保守派っていうのも面白い



逆に、パージに反対しているのは、黒人や移民を中心とした低所得者層である。

なぜなら、彼らこそが、パージのような時に「人間狩り」の対象になるからだ。

その白人富裕層 vs 低所得者層 の対立もまた、現在のアメリカを表現している。



映画「パージ大統領令」



「パージ」を廃案にして、何をするのか…


この映画が残念なのは、そこで終了しているところである。

今のアメリカにはこれだけ問題があって、銃も簡単に手に入るし、犯罪大国だ。

だから、パージみたいな法律作ったら、犯罪が減るだろう。

でも、やっぱり、無実の人が殺される理不尽な社会になるだけだから、パージは辞めよう。

そこで終了してしまっている。



私が知りたかったのは、そこから先だった。

パージで犯罪が減ったのに、そのパージを辞めてしまったら、犯罪は増えるだろう。



その後、どうやって犯罪を減らすつもりなのか

それもないまま、「パージを辞めましょう~」じゃ、中途半端だ。



結局、アメリカから犯罪を減らすこともできず、銃規制もできないと放棄するのか。

アイディアはかなり面白いのに、全体的に印象がB級で終わってしまっているのは、その辺の提案力のなさにあるかなと思う。



だったら、私たちはどう生きるべきなのか

という、心意気みたいなものを見せて欲しかった。





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デンゼル・ワシントン製作・監督・主演の映画「フェンス」をWOWOWで観た。

1950年代のアメリカ・ピッツバーグを舞台に、ある黒人一家の日常を描く。

第89回(2017年)アカデミー賞 最優秀助演女優賞(ヴィオラ・デイヴィス) 受賞作品


満足度 評価】:★★★★☆

何を言っても譲らない昭和の頑固おやじ(=主人公のトロイ)が、妻を泣かせ、息子の自由を奪って生きていた時代の話。

では、なぜ、彼がそんなに意固地になってしまったのか。

そこには、黒人社会を取り囲んでいる『フェンス』があった。



「フェンス」予告編 動画

(原題:Fences)




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キャスト&スタッフ


出演者

デンゼル・ワシントン
…(「マグニフィセント・セブン」、「イコライザー」、「マイ・ボディガード」、「タイタンズを忘れない」、「トレーニングデイ」、「ボーン・コレクター」、など)

ヴィオラ・デイヴィス
…(「スーサイド・スクワッド」など)

〇スティーヴン・マッキンリー・ヘンダーソン

〇ジョヴァン・アデポ

〇ラッセル・ホーンズビー

〇ミケルティ・ウィリアムソン

監督・製作

デンゼル・ワシントン
…(「マグニフィセント・セブン」、「イコライザー」、「マイ・ボディガード」、「タイタンズを忘れない」、「トレーニングデイ」、「ボーン・コレクター」、など)


2016年製作 アメリカ映画



フェンス



あらすじ


1950年代のアメリカ・ピッツバーグ。

清掃員の仕事をしているトロイ・マクソン(デンゼル・ワシントン)は、妻のローズ(ヴィオラ・デイヴィス)から、家の周りにフェンスを作るように言われ、毎日、少しずつ木製のフェンスを作り始める。

高校生になる息子のコーリー(ジョヴァン・アデポ)にも手伝わせようとするが、フットボールに夢中のコーリーは一向に手伝おうとしない。

そんなある時、トロイはローズが思ってもいなかったようなことを言い始める…。



フェンス2



感想(ネタばれあり)


家族や友人たちとの間にある見えない壁『フェンス』



私たちは、誰か(例えば友人や家族)とコミュニケーションを取る時、無意識のうちに心の中に壁を作ってしまうことがある。

時には、その壁で相手をシャットアウトしてしまったり、自分を守るガードに使ったり。



この映画は、一家のお父さんが自宅の周りにフェンスを作る話であるが、そのフェンスが、時には彼らをとりまく様々な障害の象徴として登場する話である。



時代は1950年代のアメリカ。

第二次大戦から冷戦にかけて、黒人の地位が大きく変わろうとしていた時代。

主人公のトロイは、一家の父として、彼なりに必死になって家族を囲むフェンスを作ろうとするが、遅々として進まない。

それは、家族のせいなのか、それともトロイ自身のせいなのか。



トロイは、日本でいう『昭和の頑固おやじ』のような古いタイプの人で、『俺様』、『俺がルールブック』とばかりに、肩で風切って歩いているような人間だった。

そんなトロイに、家族はうんざりしていく。



本当に家族を守ろうと思うなら、時には、彼らの間にあるフェンスを取り壊す必要もある

時にはフェンスを取り払い、一から関係性を築き直す

そうやって、家族は守られていくんだということを感じた作品だった。



フェンス6


トロイの時代:黒人社会を取り囲むフェンス=人種差別


トロイの最初のつまずきは、優秀な野球選手だったのに、プロ野球選手になれなかったという挫折からスタートしている。

そして、不本意ながら、ごみ清掃員の仕事をすることになる。

彼の口癖は「ジャッキー・ロビンソンよりも、俺の方がずっと優秀だった。」

これは、昔、野球少年だったおやじが、酔っ払ないながら「俺は、昔、長嶋から三振を奪ったことがある」と自慢する話によく似ている。

どこまでが本当で、どこからが嘘なのか。



しかし、トロイの場合は、新橋の赤ちょうちんで酔っ払って過去の栄光を自慢しているおやじとは、ちょっと立場が違う。

彼は、『黒人だったから』プロ野球選手になれなかったのだ。

ジャッキー・ロビンソンの方が、トロイよりもずっと後に出てきた選手だった。

彼が言っていることが本当なら、もしも、もっと遅く生まれてきたなら、プロ野球選手になれたのかもしれない。



プロ野球選手になれなかったとしても、もっと良い職業につけたはずなのに、ごみ清掃員として一生を終わらせることになった人生を嘆く。

そこから見えてくるのは、『黒人社会を取り囲むフェンス』である。

彼らが必死になって、そのフェンスを乗り越えようと思っても、社会や法律がそれを許さなかった

トロイが生きていたのは、そんな時代だった。



フェンス4


息子・コーリーと父の間のフェンス:乗り越えることで大人へと成長する



その若かった頃のトロイの挫折は、息子のコーリーに飛び火する

父親に似たのか、スポーツ万能のコーリーは、高校でフットボールの選手をしていた。

しかし、父親が裏から手を回し、本人の意思とは関係なく、大人同士の話し合いでフットボールを辞めさせてしまう。



人は、自分の経験したことが世界の全てになってしまう時がある。

トロイは優秀な野球選手でありながら、プロには上がれなかった

だから、黒人はスポーツをやっても無駄

それが、彼にとっての全て。



しかし、トロイの時とは時代が違うのだ。

ジャッキー・ロビンソンがプロ野球選手になったように、黒人がスポーツの世界で金を稼ぐようになってきている。

確かに白人に比べたら、そのプロとアマチュアの間にあるフェンスの門は狭き門かもしれない。

しかし、たとえ狭き門だったとしても、コーリーにだって夢を見る権利はある



トロイは、完全に、今で言う『毒親』である。

いくら親だからといって、子供から夢や自由、希望を奪う権利はない

コーリーは、自分だけでなく、母親も大切にしないトロイが嫌になり、家を出てしまう。



それは、『コーリーと父との間にあるフェンス』を越えた瞬間だった。

その後、コーリーは海兵隊に入隊し、大人になって帰って来る。

彼は、フェンスを乗り越えたことで、大人へと成長したのである。



フェンス5


妻・ローズとトロイの間にあるフェンス:『黒人』『妻』『女性』…その全てにおいて虐げられた生活を受け入れること



そして、トロイは妻・ローズとの間にも、高い高い壁を作り続けた

トロイと結婚する前の息子・ライオンズのことを文句も言わずに可愛がり、障害を持ったトロイの弟・ゲイブの面倒も見て、コーリーとトロイが対立すれば、必死になってコーリーをなだめてきた。

そんなローズをトロイはあっさりと裏切り、しかしも「後ろめたいことはない」と言い切り、「ここは、俺の家だ!」と胸を張る



私は、そんなトロイに唖然としてしまった。

トロイの言い訳は、「俺にだって、自由に息を吸える場所が欲しいんだ。」

つまり、お金の工面も、息子のことも、弟のことも、全部ローズに任せっきりのくせに、『愛人の方が気が楽だから』と言って、堂々と子供を作ってくる。

そんなトロイに向かってローズは、全身全霊で泣き叫ぶ。

しかし、悲しいことに、彼女の悲痛な叫びはトロイに届かない

トロイとローズの間に立つフェンスは、誰よりも高く、そして厚かった。



それでも、ローズはトロイと愛人との間にできた子供を育て、それを「神に与えられた祝福」だと言う。

彼女は、その時代、黒人女性たちが背負ってきたもの全てを表している

彼女たちは『黒人』であることと、『女性』であること、その二重のフェンスに囲まれて生きていて、自分が幸せになるには、その境遇を受け入れるしかなかった

昔の日本女性が「女は黙ってついて来い」と言われていたことを、当たり前のように受け入れていたことと同じだ。



フェンス3


私たちの間にあるフェンス:取り除くことで、全ての人が住みやすい社会に



そして、最後に彼らの家にも静寂と平和が訪れる

トロイは、古き時代の黒人社会の象徴である

ラストに平和が訪れるのは、新しい時代の幕開けと、未来への希望を示している

それは、息子が海軍で立派な士官になったことからも分かる。

トロイの娘が、ローズのように家に縛られて苦しめられることもない。



トロイが自宅の周りに残したフェンスは、キレイに残っている。

どんなに家族に酷いことをして、あり得ないことを言っても、最後まで働き続け、家族だけは守り続けた

その象徴として、フェンスは残り続ける



トロイ=悪として責めるのではなく、そもそも、黒人への差別が彼を挫折させ、怪物を作り上げてしまった

責められるべきは、社会である

だから、未来を明るくしたいなら、私たちの間にある様々なフェンスを取り除き、全ての人がより住みやすい社会を作るべきなのである。





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