とにかく映画が好きなんです【本館】

とにかく映画が好きで、特にアメリカ映画大好きです このブログは、ネタバレありの映画鑑賞日記です。主にハリウッド映画と韓国映画をメインに感想を書いています


タグ:ルーニー・マーラ



ジェシー・アイゼンバーグ主演の映画「ソーシャル・ネットワーク」をWOWOWで観た。

ハーバード大学の学生マーク・ザッカーバーグが、ソーシャル・ネットワーク・システム「Facebook」を立ち上げていくまでを描く。


映画「ソーシャル・ネットワーク」


満足度 評価】:★★★★☆

面白かったなぁ~。この映画が伝えるのは成功するための「スピード感」

「これがやりたい」「これが欲しい」と思った時に、その場でそれを形にできる人間だけが成功できる。

映画の随所にその「スピード感」を仕込んでいるデヴィッド・フィンチャーの演出も非常に面白かった。


目次

  1. 予告編
  2. 更新履歴
  3. キャスト&スタッフ
     出演者
     監督
  4. あらすじ
  5. 感想


「ソーシャル・ネットワーク」予告編 動画

(原題:THE SOCIAL NETWORK)



更新履歴

・2017年3月11日 WOWOWで観た感想を掲載。

・2020年1月15日 WOWOWでの放送に合わせて加筆・修正。




キャスト&スタッフ


出演者

ジェシー・アイゼンバーグ
…(「カフェ・ソサエティ」、「エージェント・ウルトラ」、「バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生」など)

アンドリュー・ガーフィールド
…(「アンダー・ザ・シルバーレイク」、「ブレス しあわせの呼吸」、「ハクソー・リッジ」、「沈黙-サイレンス-」、「ドリームホーム 99%を操る男たち」、「アメイジング・スパイダーマン」シリーズ、「大いなる陰謀」など)

ジャスティン・ティンバーレイク
…(「女と男の観覧車」、「人生の特等席」、「インサイド・ルーウィン・デイヴィス 名もなき男の歌」など)

アーミー・ハマー
…(「ビリーブ 未来への大逆転」、「君の名前で僕を呼んで」、「カーズ/クロスロード」(声の出演)、「フリー・ファイヤー」、「コードネーム U.N.K.L.E」、「ローン・レンジャー」、「白雪姫と鏡の女王」など)

ルーニー・マーラ
…(「ドラゴン・タトゥーの女」、「her/世界でひとつの彼女」、「トラッシュ!-この街が輝く日まで-」など)


監督

デヴィッド・フィンチャー
…(<映画>「ドラゴン・タトゥーの女」、「ゴーン・ガール」、「セブン」、「ファイト・クラブ」、「ゾディアック」、<ドラマシリーズ>「マインドハンター」など)

2010年製作 アメリカ映画

第83回 アカデミー賞(2010年)脚色賞、作曲賞、編集賞 受賞




あらすじ


ハーバード大学に入学したマーク(ジェシー・アイゼンバーグ)は、ボストン大生の彼女 エリカ(ルーニー・マーラ)にフラれてしまう。

マークはエリカへの腹いせから、その日の晩にハーバード大女子学生格付けサイトを立ち上げる。

これはハーバードの大学の学生名簿を利用し、「どの女子大生が一番イケてるか」を判定するシステムだった。

そのサイトは、立ち上げからわずか4時間でハーバードの学生に広がり、大学側はサーバーに不正にアクセスしたとしてマークを訴える。

そんなマークの才能を見抜いたハーバード大ボート部のウィンクルボス兄弟(アーミー・ハマー)は、マークにハーバード大生だけが利用できるSNSの製作を依頼する…。


映画「ソーシャル・ネットワーク」


感想(ネタバレあり)


Facebookが成功するまでのスピード感


私にとってFacebookとは、懐かしい友人との再会の場である。

学生時代の同級生や先輩、昔働いていた職場の同僚、大人になってから知り合った友人たちの近況を知り、再び連絡を取り合い始める。

そんなありがたい場所になっている。



いつFacebookのアカウントを取ったのかはハッキリ覚えていないけど、この映画が公開された時には既にアカウントを持っていたことは覚えている。

ということは、2010年の日本公開時、既にFacebookは日本でも定番のSNSになっていたのだと思う。



この映画は、そのFacebookのCEOであるマーク・ザッカーバーグがFacebookを立ち上げ、成功させるまでを描いている。



マーク・ザッカーバーグと友人のエドゥアルド・サベリンらがFacebookを創業したのが2004年。

初めはハーバード大向けのサービスとして始まり、それがアイビーリーグ向けにも開放され、2006年には世界中の人が使えるようになる。

日本語版が公開されたのは2008年のことである。



そして、この映画が公開されたのが2010年。

それまで、このFacebookが物凄いスピードと勢いで成長、拡大していったのかがよく分かる。

そのスピード感に注目し、映画化されたのがこの映画「ソーシャル・ネットワーク」である。



映画「ソーシャル・ネットワーク」



「成功する人」と「しない人」のちょっとした心がけの違い


「成功する人」「成功しない人」の差は、日頃のちょっとした心がけの違いだと思っている。

小さな努力の積み重ねができる人、できない人、思ったことをすぐに行動に移せる人、移せない人。



初めは本当に小さい差だったのが、後々大きな成功を手にすることになったりする。

主人公のザッカーバーグは、「即行動」することで成功を手にした人だ。



彼女にフラれた腹いせに「女子大生格付けサイト」をフラれたその日に立ち上げる。

ハーバード大の学生名簿にハッキングして作られたそのサイトは、瞬く間に大学中に広まり、大学から訴えられてしまう。



しかし、その事件がザッカーバーグを有名にし、上級生に「ハーバード大生専用のSNSを作ってくれ」と依頼される。

その時、「いいよ」と即答して作り始めたものの、途中で依頼のものから路線変更し、自分の良いようにカスタマイズしてしまい、出来上がったのがFacebookである。



全て、大学に入学してからわずか1年足らずの出来事である。

そのスピード感。



そして、「欲望」や「願望」をコンテンツに落とし込む能力。

「好きな女の子とデートしたい」

「好きな女の子が彼氏がいるか知りたい」



誰もが普通に思う「願望」をコンテンツにしてシステムに落とし込んだだけだった。



「これがしたい」「こうなりたい」とは、誰もが思うこと。

しかし、それを実際に実現する人が成功する人であり、「そんなの無理」と思う人が成功できない人である。

そして、早ければ早い程、成功は近づいてくる。



映画「ソーシャル・ネットワーク」



「フレッシュな人材」を主役にすえるデヴィッド・フィンチャーのスピード感


マーク・ザッカーバーグが「時代先読みのスピード感」で成功したとしたなら、監督のデヴィッド・フィンチャーは、自身の演出にも「ハリウッドでの先読みのスピード感」を取り入れている。

ジェシー・アイゼンバーグアンドリュー・ガーフィールドアーミー・ハマールーニー・マーラジャスティン・ティンバーレイク

この映画の主要メンバーである彼らは、この映画に出演するまで、主役を演じるようなスターではなかった。



しかし、この映画に出演後、次々とスターダムに上がり、今ではハリウッドに欠かせない重要な主演俳優の1人にまでに成長している。

その中で、ジャスティン・ティンバーレイクだけは、すでに音楽業界の大スターだったけれども、ハリウッドではまだ役に恵まれていない時期だった。



デヴィッド・フィンチャー自身が、「良い」と思ったフレッシュな人材を誰よりも早く投入している。

そこから感じられるのも、また、スピード感だった。



そのことに公開当時は気付かなかったけれど、数年経た今だからこそ、その時のデヴィッド・フィンチャーの先見の明がキラリと光っている。

次から次へと出てくる今では旬な人たちに、思わず「ウォー」と唸ってしまった。



中でも特に、ルーニー・マーラの可愛さは際立っていた。

しかし、この映画に出演後、彼女が「ドラゴン・タトゥーの女」で、変わり果てた姿になって登場することになるなんて…。



映画「ソーシャル・ネットワーク」



外野に左右されずに、最短距離で成功に向かう強さ


さらに、ザッカーバーグのすごいところは、「自分のやりたいこと」に対し、常に最短の近道を選ぶところだ。

アイディアを出した依頼人に対し、途中で方向転換をしても許可を取らず、挙句の果てに納品すらもせず、勝手に資金を凍結させた親友をクビにし、お金を出してくれる人にはプライドを捨ててでも積極的に会う。



つまり、「敵を作ることを恐れずに前進する」のが彼のすごいところだ。

いや、他人のことなんか気にしていないと言うのが正しいのだろうか。



これは、もしかしたら、真面目すぎて周りとの調和を最も大切にする日本人が最も学ぶべきところなのかもしれない。

もちろん、周りの人たちとの友情や調和も大切だけれども、「周りの意見を聞き過ぎて」自分の本当の方向性を見失うことだってあるんじゃないだろうか。

そしたら、「やりたいこと」を具現化することなんてできないし、いつまでも、成功なんて手に入らないのではないだろうか。



ザッカーバーグが親友のエドゥアルドに激怒したのは、資金が回らなくなってサーバーが止められることを恐れたことだった。

時間は常に動いている。

サーバーが止められ、ユーザーがFacebookにアクセスできなくなったら、その時点で、何万人ものユーザーが離れてしまい、そのうち、誰も使わなくなる。



スピード重視のザッカーバーグにとって、そのエドゥアルドの行為は「死亡宣告」のようなものだった。

そうやって成功に向かって最短距離を歩いたら、結局のところ、ハーバードで知り合った仲間の多くを敵に回し、友達作りの「ソーシャル・ネットワーク」を立ち上げたザッカーバーグは一人ぼっちになってしまう。



それでも、20代の中では世界で一番の億万長者になった。

友人を失うことと、成功を手にすること。

どちらが大切なことなのか。



しかし思うに、本当の友人とはどんな時も支えてくれるもの。

そもそも、エドゥアルドは本当の友達ではなかったのかもしれない。

それでも、最後に一人ぼっちになったザッカーバーグが見つめていたのは、元カノのエリカだった。



「成功」を何よりも最優先に行動してきた彼にも、「寂しい」という感情は持っているようで、その姿にちょっと安心した。







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デヴ・パテル主演の映画「LION/ライオン~25年目のただいま~」を映画館で観た。

インドで迷子になった5歳の少年が、25年後にGoogl earthで生家を探し出した実話の映画化。


映画「LION/ライオン25年目のただいま」

満足度 評価】:★★★★☆

Google earthがつないだ家族の絆の物語。

生みの親も、育ての親もどちらもかけがえのない家族で、親たちの思い、迷子になった子の願い、それぞれの想いに胸が締め付けられるような思いで観た。

しかし、これが実話であることが、これからの未来に向けて新たな希望の光を感じさせることであり、心が温かくなる思いがした。

目次

  1. 予告編
  2. 更新履歴・販売情報
  3. キャスト&スタッフ
     出演者
     監督
  4. あらすじ
  5. 感想


「LION/ライオン~25年目のただいま~」予告編 動画

(原題:LION)



更新履歴・公開、販売情報

・2017年4月16日 映画館で観た感想を掲載。

・2019年11月11日 「映画天国」での放送に合わせて加筆・修正。

現在、DVD、ネット配信、共に販売中。




キャスト&スタッフ


出演者

デヴ・パテル
…(「スラムドッグ$ミリオネア」、「マリーゴールドホテルで会いましょう」、「チャッピー」)

ルーニー・マーラ
…(「ドント・ウォーリー」、「A GHOST STORY/ア・ゴースト・ストーリー」、「KUBO/クボ 二本の弦の秘密」(声の出演)、「ドラゴン・タトゥーの女」、「her/世界でひとつの彼女」、「トラッシュ!-この街が輝く日まで-」、「ソーシャル・ネットワーク」など)

ニコール・キッドマン
…(「ある少年の告白」、「アクアマン」、「聖なる鹿殺し キリング・オブ・ア・セイクリッド・ディア」、「パーティで女の子に話しかけるには」、「パディントン」、「シークレット・アイズ」、「リピーテッド」、「グレース・オブ・モナコ 公妃の切り札」、「バースデイ・ガール」、「レイルウェイ 運命の旅路」、「ザ・インタープリター」、「ファング一家の奇想天外な秘密」など)

〇デヴィッド・ウェンハム

監督

〇ガース・デイヴィス

2016年制作 オーストラリア映画




あらすじ


1886年インドで、兄のクンドゥと共に電車に乗って出かけた5歳の少年サルーは兄と離れ離れになってしまい、迷子になってしまう。

1人で街をさまよい続けたサルーは、1年後にカルカッタで保護され、その後、オーストラリアのタスマニアで暮らすジョン(デヴィッド・ウェンハム)とスー(ニコール・キッドマン)の夫妻の元に養子に出される。

それから25年間、何不自由ない暮らしをしてきたサルー(デヴ・パテル)だったが、5歳の時に迷子になった記憶が消えず、Google earthでインドの生家を探し始める…。

映画「LION/ライオン 25年目のただいま」


感想(ネタバレあり)


インドや中国で行き場を失いさまよい続ける子供たち


インドで迷子になった5歳の少年がカルカッタで保護される

しかし、あまりにも人口が多すぎるインドでは、少年の両親を見つけ出すことができない。

そのため、彼は保護施設を経てオーストラリアで養子になる。



それから25年後、彼は「Google earthで生家を見つけ出す」という奇跡を起こす

これは、その実話を映画化したものである。



現在、インドでは年間8万人もの子供が行方不明になっている」という事実が、この映画の背景にある。

その中でも、この映画の主人公であるサルーのように、欧米諸国へ養子縁組でもらわれたケースは恵まれた方なんだと思う。

中には、人身売買で売られてしまった子供もいただろう。



この映画の中にも、これはもしや人身売買か!?と思われるシーンがある

カルカッタで野宿をしていたサルーが、ある時親切なおばさんと出会う。

その後、その親切なおばさんに付いて行き、彼女の家で美味しいご飯を食べてゆっくりしていると、そのおばさんが怪しげな男を連れ来るというシーンがある。



その男はサルーに会うなり、身体を触りまくり、「彼なら大丈夫、よくやった」と彼女に声をかける。

幼い頃から苦労をして育ったサルーは、その男にただならぬ気配を感じ、彼女の家から走って逃げ出すことになる。

もしもあの時、サルーが気配を察しなかったら、彼はどこかに売り飛ばされたかもしれず、この奇跡の実話は生まれたかったかもしれない



また、それはインドだけに限った話ではなく、同じく人口過多の中国でも「行方不明児童」の増加が問題になっており、それは中国映画の「最愛の子」でも描かれていた。

中国では、行方不明になった子供たちが農家の仕事を手伝わされたりしている様子が描かれていた。

そして、「最愛の子」もまた、実話を映画化したものだった。



インドでも、中国でも、行方不明児童の増加は社会問題なのである。



映画「LION/ライオン 25年目のただいま」



幼くして親と離れて暮らすことになった子供たちの想い


幼い頃から、何不自由のない生活を送ってきた私のような者にとって、迷子の末に親と離れて暮らすことになった人の体験や、その時の気持ちを知ることはとても貴重なことである。

どれだけ想像で推し量ろうとしても、彼らの心にある本当の気持ちなど知る由もない。



5歳で行方不明になったサルーは、その後オーストラリアの養父母の元で過ごすことになる。

オーストラリアでの新しい生活では、インドで使っていた言葉も忘れ、愛する両親の元、何不自由ない暮らしをし、目標を持って人生を生きていた。



しかし、行方不明になった時の思い、離ればなれになってしまったお兄さんとお母さんへの想いはひと時も頭を離れることがなかった

その心境について、サルーは「僕は25年間迷子なんだ」と言う。



でも、それはサルーの場合だ。

サルーがオーストラリアに引っ越してから1年後。

養父母であるジョンとスーの夫妻の元に、同じく養子としてやってきたマントッシュは、オーストラリアに適合できず、大人になると彼らの元を離れ、自堕落な生活を送るようになってしまう。

マントッシュは、サルーとは対照的に行方不明児童の養子縁組があまりうまくいってないパターンとして、ここに登場する。



先述した中国映画「最愛の子」では、誘拐された少年が、数年間、別の家族と暮らしているうちに生みの親を忘れてしまう。

それぞれの「迷子たちの想い」を見ていると、サルーのように生みの親のことが忘れられず、常に彼の心に住み続けるというのも、奇跡なのかもしれない。



そして、覚えていたのは家族だけでなく、生活していた町の姿や景色の細かい特徴まで覚えていたことが奇跡を生んだ要因になった。

それだけ、5歳のサルーはインドで幸せな生活を送っていたということ。

5歳という幼さにも関わらず、家族を愛し、母と兄を助けて仕事をしたいと思い、実際に自分の意思で彼らの手伝いをして生きてきたサルーだからこそ、この実話が生まれたのだろうと思う。



映画「LION/ライオン 25年目のただいま」



無条件で愛情を注ぎ続ける母が生み出す奇跡


そして、私が何より感動したのは、ニコール・キッドマンが演じた、サルーの育ての親 スーの想いである。

彼女はひたすら無条件に子供たちに愛情を注ぎ続ける

その血のつながりを越えた深い情愛がサルーという奇跡を作り出す



この映画の中で、とても印象的な彼女のセリフがある。

私は子供を産もうと思えば産むことができた。でも、子供を増やして何になる。世界には、もっと救わなければならない子供たちがたくさんいるのに



自分で産んだ子供よりも、既に不幸な環境にある子供を救いたい

スーは、自分で子供が産めないから養子を迎えたのではなく、あえて子供を産まないという選択をし、恵まれない子供たちを救いたくて養子を迎えたのだ。

中には、マントッシュのように最初から情緒不安定な子供もいたのに、それも構わず養子にしている。



そして、出来る限りの愛情を注ぎ、彼らを大人に育てている。

その結果、サルーのように立派に育つ子供もいれば、結局、最後まで新しい家族に適応できないマントッシュのような子供もいる。

それでも、彼らは平等に愛情を注ぎ、2人とも愛していると言い続ける

その彼女の生きる姿勢には頭が下がるばかりだった。



同じように迷子になった子供でも、売られていく子供もいれば、スーのような寛大で心の広い養母に出会えることもある。

サルーが25年経って奇跡を起こすことができたのは、ひとえに、このジョンとスーの養父母の元で育てられたからに他ならない



映画「LION/ライオン 25年目のただいま」



Google earthが作り出すこれからの時代への希望


恵まれない環境で育った迷子の子供が、欧米の家庭に育てられ、立派な大人になりましたという話はそんなに目新しい話でもない。

その中で、この映画が他の類似した話と決定的に違うのは「Google earth」の存在である



サルーは「Google earth」を通じて生家を探し当てる。

それは、これからの時代の中で、誘拐されたのちに保護された子供にとっての無限の可能性を示している

この映画の中でサルーは「近所に線路があった」「駅の近くに給水塔があった」「川があった」「石を採掘する山があった」という情報だけで、生家を探し当てる。



もしかして、これから地震のような災害で親とはぐれてしまった子供たちがいた場合、サルーと同じように「家の近くに何があったのか」を聞き出すことで、より早く親とめぐり逢えるかもしれない



日本のように、子供たちが全員名前と住所を言えるならいいが、世界中にはもっと酷い環境で暮らしている子供たちがたくさんいる

そして、サルーの実母のように「文字が読めない」大人たちだって、世界にはたくさんいるのだ。



そんな彼らにとって「Google earth」が見えない糸を手繰り寄せる手段の一つになる可能性があるなら、それは IT という技術の素晴らしい使い道だと思う。

今回の映画化にあたり、「Google社」は積極的に制作に協力したという。

この映画が世界中に広まることで、同じように離ればなれになってしまった家族が再会できるきっかけになったら良いなと思う。





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ホアキン・フェニックス主演、ガス・ヴァン・サント監督の映画「ドント・ウォーリー」を特別上映会で観た。

泥酔して交通事故に遭い、車椅子で生活することになった風刺漫画家 ジョン・キャラハンの半生を映画化。


満足度 評価】:★★★★☆

人は悲しみの底にいる時、生活習慣を変え、他人を許し、自分自身を許すことで人生を好転できる。

変わるのは周りではなく、自分自身。

人生悪くないよねと思える映画だった。

目次

  1. 予告編
  2. 更新履歴・販売情報
  3. キャスト&スタッフ
     出演者
     監督
  4. あらすじ
  5. 感想


『ドント・ウォーリー』予告編 動画

(原題:Don't Worry, He Won't Get Far on Foot)



更新履歴・公開、販売情報

・2019年2月19日 ガス・ヴァン・サント監督のティーチイン付き特別上映会にて鑑賞。

・2019年4月2日 感想を掲載。

・2019年5月3日 全国順次公開。

詳しい劇場情報につきましては、下記公式サイトをご参照ください。
 ↓


原作本「Don't Worry, He Won't Get Far on Foot」

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キャスト&スタッフ


出演者

ホアキン・フェニックス

…(「22ジャンプストリート」など)



監督

ガス・ヴァン・サント
…(「永遠の僕たち」、「プロミスト・ランド」など)


2018年製作 アメリカ映画



映画「ドント・ウォーリー」





あらすじ


アルコール依存症で、酒浸りの日々を送っていたジョン・キャラハン(ホアキン・フェニックス)は、ある日、交通事故に遭い首から下が不随になり、それ以来、車椅子の生活を送り始める。

その後、ますます酒に頼るようになってしまったジョンだったが、事故後、富豪の息子ドニー(ジョナ・ヒル)が運営するグループセラピーに参加するようになる。

そして、ある日、ジョンに不思議なできごとが起き、それ以来、物事の見方が変わるようになり、風刺漫画を描き始め…。



映画「ドント・ウォーリー」ホアキン・フェニックス




感想(ネタばれあり)


この映画の感想につきましては、私が「ぴあ映画生活」に掲載したものをご紹介します。

ドント・ウォーリー (2018)


★★★★ [80点]「悲しみのどん底から抜け出すには」


ガス・ヴァン・サント監督のティーチイン付き「ドント・ウォーリー」上映会に行ってきた。



昔、むかしの話、ガス・ヴァン・サント監督の「マイ・プライベート・アイダホ」を観て、映画の素晴らしさにはまった私としては、とても有り難いイベントだった。



この映画のお話は、車椅子の風刺漫画家ジョン・キャラハンが断酒会に通いながら、自分の人生を見つめ直す作品。



この世の中に、人生が常に順風満帆っていう人は、あまりいないだろう。

うまくいかないこともあるし、不運のスパイラルにはまってしまって、なかなか抜け出せないこともある。



そんな時、私たちは何かに依存してその辛さを忘れようとする。

映画好きは映画を観るし、音楽好きなら、ライブで思い切り踊ったりするかもしれない。

無心でひたすらゲームをする人もいるかもしれないし、SNSで悪態をついている人もいるかもしれない。



この映画の主人公 ジョンの場合は、酒を飲むことで人生の辛いことから逃げていた。

しかし、その悪癖が、彼の人生をより辛いものにしていってしまう。



この映画は、もしも、私たちが、そんな不幸のどん底に陥ってしまった時、どうやってそこから抜け出せばいいのかを教えてくれる



もともと、この映画は監督が「グッド・ウィル・ハンティング」で一緒に仕事をしたロビン・ウィリアムスと共同で進めていた企画だったという。

残念ながら、ロビン・ウィリアムスは亡くなってしまったけれど、きっと彼の深い悲しみの中に、ジョンの気持ちと通じる部分があったのだろうと思う。

その後、ジョンは酒を断ち切るように風刺漫画を描くようになるのだが、その悲しみを笑いに転化するところも、ロビン・ウィリアムスの気持ちとリンクしていたに違いない。



ジョンが、この映画の中でどのように酒や悲しみを断ち切ろうとしたのかは、ぜひ、映画を観て確認して欲しい。



私が、そんな彼の姿を観て思ったのは、自分では「悪いことが続いて、何て私の人生は不運なんだ」と思う時でも、生活習慣を変えたり、自分の気持ちを切り替えたりするだけで、人生は好転するということ。

それが難しいから、人はなかなか人生を変えられないんだけれど、何かをきっかけにして、変えるべき時はきっとやってくる。



もしかしたら、この映画を観たことをきっかけに、ジョンと同じ行動をしてみたら、人生を変えられかもしれない。

周りの人たちは、自分が思っているより優しいし、誰かに頼りたい時は頼っても良いのだ。


「人生は、案外悪くないよね」と思える映画だった。



そして、この映画の中では、アルコール依存症を描いているだけに、断酒会のグループセラピーのシーンが多い。

断酒会やグループセラピーが、あまり浸透していない日本で、この映画が受け入れられるかどうかを監督はとても心配していた。

しかし、グループセラピーは、例えば家族や友人との会話だと思えば、そんなにかけ離れた問題でもないなと思った。



最近、落ち込み気味で…とか、どうも人生うまくいかない…と、ネガティブな思考に陥っている人にこそ、観て欲しい作品だった。


Posted by pharmacy_toe on 2019/02/21 with ぴあ映画生活





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ルーニー・マーラケイシー・アフレック共演の映画「A GHOST STORY/ア・ゴースト・ストーリー」を試写会で観た。

亡くなってからゴーストとして始まる魂の旅路。


満足度 評価】:★★★★☆

ゴーストの視点で描かれた切ない物語。

生きている人に人生があるように、亡くなってからゴーストとして始まる人生もあるんだと思った。

叙情的で詩的な雰囲気が好き。主演の二人も良い



目次

  1. 予告編
  2. 更新履歴・販売情報
  3. キャスト&スタッフ
     出演者
     監督
  4. あらすじ
  5. 感想


『A GHOST STORY/ア・ゴースト・ストーリー』予告編 動画

(原題:A Ghost Story)



更新履歴・公開、販売情報

・2018年10月31日 試写会にて鑑賞。

・2018年11月14日 感想を掲載。

・2018年11月17日 全国ロードショー。

詳しい上映劇場情報につきましては、下記公式サイトをご参照ください。
 ↓
映画『A GHOST STORY/ア・ゴースト・ストーリー』公式サイト



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キャスト&スタッフ


出演者

ケイシー・アフレック
…(「マンチェスター・バイ・ザ・シー」、「ザ・ブリザード」、「トリプル9 裏切りのコード」、「ジェシー・ジェームズの暗殺」、「ファーナス 訣別の朝」、「インターステラー」など)


監督

〇デビッド・ロウリー


2017年製作 アメリカ映画



AGhostStory/ア・ゴースト・ストーリー




あらすじ

田舎の一軒家で暮らし始めた若い夫婦。

しかし、ある日突然、夫(ケイシー・アフレック)が交通事故で亡くなってしまう。

悲しみに暮れる日々を暮らす妻(ルーニー・マーラ)だったが、そこへ、夫がシーツを被ったゴーストとなって帰ってくる。

しかし、妻にはそんな夫の姿が見えず…。



AGhostStory/ア・ゴースト・ストーリー2





感想(ネタばれあり)


この映画の感想は「ぴあ映画生活」に掲載したものをご紹介します。


A GHOST STORY/ア・ゴースト・ストーリー (2017)


★★★★ [80点] 「魂はゴーストとなって生き続ける」


これは、ハロウィンの日に観るのにピッタリの映画だった



主人公は、あるゴーストで、この映画は、そのゴーストが観た世界を描いている。

田舎町にある小さな一軒家で暮らしはじめた夫婦。

ところが、夫(ケイシー・アフレック)が、交通事故で亡くなってしまい、それ以来、夫はゴーストとなって妻(ルーニー・マーラ)を見守り始める。

この映画は、そんな夫が亡くなってから、ゴーストととして、新たな人生を歩み始める姿が描かれる



人が死ぬ時、肉体が死んでも、魂は生き残るという。

それならば、その魂にも感情があるはず



この映画の主人公ゴーストも、初めのうちは、自分の制御できない感情に苦しめられる。

悲しみに暮れる妻に、何もしてあげられない悔しさ。

新しい人生を歩み始める妻への嫉妬。

それまでの幸せだった時を忘れ、ゴーストになってしまった苦しみに怒り狂い、それはポルターガイストとなって現れる。



けれどそのうち、ゴーストは様々な人々の様々な人生を見て「どうにもならない人生」について、学ぶようになる。



これは、「あるゴーストの人生」を描いた作品だった



私たちが死んだ後、魂にはゴーストとしての新たな人生が始まり、そして、私たちがそうであるように、ゴーストも人生のゴールに向かって歩み続ける

そのゴーストの視点で描かれたこの作品は、多くを語らず、叙情的で詩的な雰囲気たっぷりの作品だった



その、とても静かで清らかな空気感が好きだなぁと思った。

最初の方は悲しくて、ボロボロ泣きながら観てた。

演じているルーニー・マーラも、ケイシー・アフレックも、とても良かった。

私たちが「何のためのに生きるのか」と考えるように、ゴーストもまた「何のために死んだのか」を考えるのでは…
そんなことを思った作品だった。


Posted by pharmacy_toe on 2018/11/06 with ぴあ映画生活



AGhostStory/ア・ゴースト・ストーリー3







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スタジオライカ製作のストップモーションアニメ「KUBO/クボ 二本の弦の秘密」を東京国際映画祭で観た。

少年の冒険物語を日本の伝統や文化をふんだんに織り交ぜて描くファンタジーアドベンチャー。


満足度 評価】:★★★★☆(4.5)

映像の美しさに心を奪われた

そして、その内容は日本文化へのオマージュに溢れ、日本へのラブレターのような作品だった。

映像の美しさに泣き、物語に感動して泣く。

日本文化と西洋ファンタジーが融合した少年クボの冒険物語


「KUBO/クボ 二本の弦の秘密」予告編 動画

(原題: Kubo and the Two Strings)




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キャスト&スタッフ


声の出演

〇アート・パーキンソン

シャーリーズ・セロン
…(「タリーと私の秘密の時間」(兼 製作)、「アトミック・ブロンド」、「ワイルド・スピード ICE BREAK」、「ダーク・プレイス」、「マッドマックス 怒りのデス・ロード」、「あの日欲望の大地で」、「裏切り者」など)

マシュー・マコノヒー
…(「SING/シング」(声の出演)、「追憶の森」、「インターステラー」、「マジック・マイク」、「アミスタッド」など)

レイフ・ファインズ
…(「レゴバットマン ザ・ムービー」、「ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団」、「ハリー・ポッターと謎のプリンス」、「ハリー・ポッターと死の秘宝 PART1」、「ハリー・ポッターと死の秘宝 PART2」、「007」シリーズ(M)、「グランド・ブダペスト・ホテル」など)

ルーニー・マーラ
…(「ドント・ウォーリー」、「A GHOST STORY/ア・ゴースト・ストーリー」、「LION/ライオン~25年目のただいま~」、「ドラゴン・タトゥーの女」、「her/世界でひとつの彼女」、「トラッシュ!-この街が輝く日まで-」、「ソーシャル・ネットワーク」など)


監督

…(「バンブルビー」など)

2016年製作 アメリカ映画



映画「KUBO/クボ二本の弦の秘密」



あらすじ


海岸にある洞穴で母親と2人暮らしをしている少年クボ(アート・パーキンソン)は、昼間に近くの村で三味線と折り紙を使って3つの武器(刀・兜・鎧)を探す冒険に出る武士の話を語り、小銭を稼いでいた。

母からの言いつけは「陽が落ちる前に家に帰ること」だったのだが、お盆のお祭りの日、クボは精霊流しの美しさに時間が経つのを忘れてしまい、辺りはすっかり暗くなってしまっていた。

その時、「クボの叔母」だと名乗る双子の亡霊(ルーニー・マーラ)にさらわれそうになるクボだったが、間一髪で母に助けられる。

その時、クボは母から羽を与えられ、「3つの武器」を探すように言いつけられる。

そして、クボが目覚めた時、一匹の猿(シャーリーズ・セロン)が彼を見守っていた…。



映画「KUBO/クボ二本の弦の秘密」



感想(ネタばれあり)


ストップモーションアニメとは



オープニングからあまりの映像の美しさに、それだけで泣けた映画だった。



この映画はストップモーションアニメという手法を使って製作された作品

ストップモーションアニメをご存じない方のために、ざっくりと説明すると、針金などで支えられた人形を少しずつ動かして写真を撮り、それを連続させてアニメーションのように見せている作品。

パラパラ漫画を人形の写真で作ったようなイメージで、日本語ではコマ撮りともいう

(参考:Wikipedia ストップモーションアニメ



具体的には、「ウォレスとグルミット」のシリーズがストップモーションアニメの中でも、とても人気の作品。

この「KUBO/クボ 二本の弦の秘密」を製作したのはスタジオライカで、これまで「コララインとボタンの魔女」や「ティムバートンのコープスブライド」などを製作している。

(参考:Wikipedia ライカ(アニメーション)



そして、この「KUBO/クボ 二本の弦の秘密」は、1秒間に24コマ(!?)という恐ろしい枚数のコマ撮りをして制作された103分間の長編アニメーションである。

この映画の中に登場する少年クボや、サル、クワガタは、どれも人形が製作され、それらはすべて針金でポージングできようになっていて人間以上に滑らかな動きができるようになっている。

それらを使って、1秒間に24コマも撮影されたからこそ、こんなにも美しい映像を観ることができるんだということがよく分かる。

まさに、これは芸術品だと思った。



ストップモーションアニメとは、どのようにして製作されるのか。

気になった人はこちらのメイキング動画をどうぞ。





このメイキングを観ていると、私たちにとっては一瞬で忘れてしまいそうな場面も、1つ1つ手を抜かず、丹精込めて作られていることがよく分かる。、



映画「KUBO/クボ二本の弦の秘密」


日本の昔話と西洋ファンタジーの融合



その美しく手の込んだアニメーションが描くのは、少年の冒険物語。

母と2人で暮らしていた少年が、その母とも離ればなれになり、猿とクワガタを連れて旅に出る。

その旅の中で、少年には様々な試練が待ち受けている。

お供が猿とクワガタというあたりが、昔読んだ「桃太郎」や「金太郎」を思わせる。



恐らく、そういった日本の童話もかなり参考にしたんだろうと思う。

しかし、少年は鬼退治に行くわけではなく、自分を強くするための「武器(刀、鎧、兜)」を探す旅に出る。

その途中に、月の帝からの妨害を受け、そのたびに猿やクワガタと共に闘いながらクボは成長してく。



この「道具を探す旅」というのが、まさに選ばれし者の原点「アーサー王伝説」や、元祖ファンタジーの「指輪物語」を連想させるテーマであって、とても西洋的な発想だなと思った。

さらに、この物語は月の帝から、孫のクボに至るまでの壮大な家族の物語なのだけれど、それもまた、「スター・ウォーズ」のようであって、西洋ファンタジーの王道を行く物語となっている。



つまりこの物語は、日本昔話のような懐かしさと、いかにもアメリカらしいファンタジーが融合して作られている

恐らく、この映画を観たら、懐かしいなぁと思いつつも、でも、なんかちょっと違うなと思うに違いない。

その「なんかちょっと違う」ところが西洋的なファンタジーの部分なんだけれど、それを楽しめるか、それとも、その感覚についていけないかで、この映画の評価が違ってくるように思う。

私は、クボが今まで見たこともないような冒険をするのを、大いに楽しんだ。



映画「KUBO/クボ二本の弦の秘密」


日本の伝統文化の素晴らしさを教えられる



素晴らしいなぁと思ったのは、日本の伝統文化を表現している部分

クボが自在に操る折り紙や三味線だけでなく、お盆のお祭りや盆踊り。

精霊流しや村人たちが着ている着物まで。



私たちが観ても、違和感ないように作られている。

(もちろん、歴史の専門家が見たら文句の1つや2つはあるだろうけど)

それだけでなく、お盆や精霊流しの先祖を敬うという意味をキチンと考えて、その背景に使われているところが素晴らしいと思った。



正直なことを言えば、私だって精霊流しなんてしたことないし、盆踊りだって知らない。

お盆に先祖の霊を敬うなんて、恥ずかしながら何年間もしていないし、墓参りだってほとんど行っていない。



しかし、その日本の文化こそが素晴らしいことであることを、このアニメーションを通じて改めて教えられる

日本人あることを誇りに思うような伝統の数々だった

個人的に、私は日本の文化を知らなすぎるので、そのことは私の反省点にもなった。

また、西洋の人たちから見ると、日本の折り紙や着物の文化がとても魅力的なんだなぁということも教えられた。



それに、クボのお供が猿とクワガタっていうのが、意外なチョイスで面白かった

猿なんて悪役の方で登場しそうだし、そもそも、クワガタって動物じゃなくて虫でしょ!?

これってやっぱり、日本人の感覚じゃなくて、カフカ(「変身」)の感覚なんだよなぁ(笑)

見た目は日本だけど、流れている血は西洋のもの

この「KUBO/クボ 二本の弦の秘密」は、そんな映画だった。



映画「KUBO/クボ二本の弦の秘密」


多くの争いごとの始まりは、家族同士の対立にある



つまり、この映画は西洋的なファンタジーを日本の伝統文化を織り交ぜながら描いている作品で、あらゆるところに日本文化に対するオマージュが表現されている

これは、日本文化へのラブレターのような作品だった。



そして、その物語が伝えるのは「家族の物語」

そもそもは、主人公のクボが、お盆の精霊流しで村人たちがご先祖様の霊にお別れしているのを見て、「僕もご先祖様に会いたい」と言ったところから始まっている。

それが、結局村人たちを巻き込む争いになってしまうのだけれど、これは、世の中にある争いごとの多くは家族の問題からスタートしているということを示している。



残念なことに、私たちは成長する過程で、先祖を敬ったり、家族や兄弟・姉妹を大切にする気持ちを忘れてしまう。

家族への愛情を忘れ、家族同士が対立するようになると、周りの人たちにも辛く当たるようになる。

家族を大切にするようになれば、自然と周りの人たちも大切にするようになる



クボが持つ三味線の三本の弦が意味するのは、家族である。

家族の支えがあるからこそ、クボは最強になる

そして、少年は成長する。



そのメッセージは、アメリカ、日本に限らず世界中の人たちに普遍的に伝わるものである。

私も、この映画を観て、お盆の必要性を改めて教えられたような気がした。





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ダニエル・クレイグ主演の映画「ドラゴンタトゥーの女」をWOWOWで観た。

40年前に大富豪から失踪した女性の調査依頼から始まるサスペンスミステリー。


映画「ドラゴンタトゥーの女」


満足度 評価】:★★★★★

この映画大好き!!!すごく面白かった!!!

ダークな世界を背景に描かれるサスペンスミステリー

「ドラゴンタトゥーの女」予告編 動画

(原題:THE GIRL WITH THE DRAGON TATTOO)







キャスト&スタッフ


出演者

ダニエル・クレイグ
…(「ローガン・ラッキー」、「ディファイアンス」、「007/スカイフォール」、「007/スペクター」など)

ルーニー・マーラ
…(「ドント・ウォーリー」、「A GHOST STORY/ア・ゴースト・ストーリー」、「KUBO/クボ 二本の弦の秘密」(声の出演)、「LION/ライオン~25年目のただいま~」、「her/世界でひとつの彼女」、「トラッシュ!-この街が輝く日まで-」、「ソーシャル・ネットワーク」など)

クリストファー・プラマー
…(「ゲティ家の身代金」、「手紙は憶えている」、「Dear ダニー 君への歌」)

ステラン・スカルスガルド
…(「ボルグ/マッケンロー 氷の男と炎の男」、「マンマ・ミーア!ヒア・ウィーゴー」、「天使と悪魔」、「われらが背きし者」、「レイルウェイ 運命の旅路」、「しあわせはどこにある」、「シンデレラ」、「アミスタッド」など)

ロビン・ライト
…(TVドラマシリーズ「ハウス・オブ・カード 野望の階段」、「フォレスト・ガンプ/一期一会」、「消されたヘッドライン」、「誰よりも狙われた男」など)

監督

デヴィッド・フィンチャー
…(「ゴーン・ガール」、「ソーシャル・ネットワーク」、「セブン」、「ファイト・クラブ」、「ゾディアック」、<製作総指揮>ドラマシリーズ「ハウス・オブ・カード 野望の階段」(第1話、2話監督)、「マインドハンター」など)


2011年制作 アメリカ映画



あらすじ


ジャーナリストのミカエル(ダニエル・クレイグ)は、大物実業家の不正を暴く記事を書くが、名誉棄損で訴えられ、裁判で負けてしまう。

慰謝料の支払いで出版社が倒産するかと思われた時、田舎の大富豪から、40年前に一家から失踪した女性について調査して欲しいという依頼を受ける。

会社の財政的に受けざるを得なかったミカエルだったが、事件を調べていくうち、一人では手に追えないことがわかり、一家が推薦する調査員をアシスタントとして雇うことにした。

その調査員はリスペット(ルーニー・マーラ)という天才ハッカーで、背中に大きな竜のタトゥーを入れていた…。



感想(ネタバレあり)


一見、なんの関係もない二つの話が見事につながっていく


すごく面白いサスペンス映画というのは、一旦、人の心を掴むと最後までその心を放そうとしてくれない

この映画が、まさにそう。



始まりは、二つの物語が同時進行する。

1つは、大物実業家に訴えられ、会社ごと潰されそうになっているジャーナリストが、田舎の富豪の私的な調査を請け負う話。

もう1つは、1人の寂し気な女性ハッカーが、法的後見人にレイプされ、その復讐を遂げようとしている話。



この一見、なんの関係もない二つの話が、見事につながっていく。

私は、この序盤で、心を鷲掴みにされて、すっかり引き込まれ、見事につながった時には、身を乗り出して観てしまった。



映画「ドラゴンタトゥーの女」ダニエル・クレイグとルーニー・マーラ


不幸な女性たちによる復讐の物語


この話に引き込まれてしまうのには、ワケがある。

ここに登場する女性たちに、幸せな女性が一人としていない。



「ドラゴン・タトゥーの女」リスベットは父親の暴力を受けて育ち、そして、その父を殺し、精神障害と言われ、後見人からレイプされるという壮絶な人生を送っている。

そして、ミカエルが調査するハリエットも父と兄から日常的に暴行を受け、従妹の協力で彼らからの脱走を計画する。



そのハリエットの人生を知ったリスベットは、まるで彼女の代理にでもなったかのように、マルティンへ制裁をしようと追い詰める。

この映画は、男たちにつらい過去を背負わされた女性による、復讐の物語なのだ。



映画「ドラゴンタトゥーの女」ルーニー・マーラ



不幸な女は不幸なままなのか…


しかし、この映画がとても印象的なのは、その「ドラゴンタトゥーの女」が復讐を果たした後、「女としての幸せ」を手に入れようとし、好きな男の復讐すらも果たそうとする。



ミカエルと共に調査をし、彼に惚れてしまったリスベットは、「恋する女」のごとく、彼のために彼を破産寸前まで追い込んだ実業家を、今度は破産に追い込んでいく。

ハリエットの復讐で終わったかと思った事件が、思わぬ方向へ進んでいったから、ここから先の展開がとても印象に残っている。



あんなに血みどろの事件だったのに、最後は純愛で終わるのかーーーーって。

なんて、衝撃的なんだろうって思った。



でも、悲しいことに、不幸な女に、幸せは訪れない。

すごく複雑なのは、リスベットには幸せになって欲しいと思うんだけど、でも、ミカエルとラブラブしている姿は似あわないというか、観たくない心境なんだよね…。



なんでだろう。

それが、すごく切ない。

手に持っているスーツを捨てて、バイクに乗っていくリスベットの後ろ姿が、妙に切なかった…。



しかし、その切なさがあって、この物語が成立している。

どうしても幸せになれない女性の人生という生き方。

トータルで、「ドラゴンタトゥーの女」が成立している。



映画「ドラゴンタトゥーの女」ルーニー・マーラ



出演者は、ジェームズ・ボンドと、注目度No.1の新進女優


主役のジャーナリスト、ミカエルを演じるのは、ダニエル・クレイグ

彼は説明するまでもなく、ジェームズ・ボンド

意外だったのは、ジェームズ・ボンドをやっていない時のダニエル・クレイグは、やせ形の普通の男性なんだなぁってこと。

やっぱり、ボンドの身体は、作ってできているものなんだなぁって実感した。

他の出演作に「ディファイアンス」「007/スペクター

映画「ドラゴンタトゥーの女」ダニエル・クレイグ


そして、ミカエルと共に事件を調査するリズベットに、ルーニー・マーラ

このルーニー・マーラはすごいな。

なんだか、神がかってる。

知的で、怖くて、好きな男の前ではちょっとかわいい。

そんなリズベットがすごく良かった!!

誰にも負けない個性を持っているところも、尊敬したい!!

私、この映画を観て、ルーニー・マーラの見方が180度ぐらい変わった。

これからは、彼女の映画は絶対観たいぐらい、すごく興味ある女優さんになった。

あぁぁぁ「キャロル」が観たかった。

他の出演作に、「her/世界でひとつの彼女」、「トラッシュ!-この街が輝く日まで-」など

映画「ドラゴンタトゥーの女」ルーニー・マーラ


そして、監督は、デヴィッド・フィンチャー!!!

ゴーン・ガール」でちょっと残念だなと思ったんだけど、やっぱり、大好きだな。この監督。

あの胸が悪くなるような事件の後に、純愛で〆る感覚とか、田舎の閉塞感とか、レイプ男の薄気味悪さとか、んもう、デヴィッド・フィンチャーの感覚描写がすごく好き。

次回作は、何を撮るんだろう。

次も、ちょっと切ないサスペンス映画が希望!!早く次回作が観たいな!!

他の監督作に「セブン」「ファイト・クラブ」「ゾディアック」など


映画「ドラゴンタトゥーの女」デヴィッド・フィンチャー



ドラゴンタトゥーの女は、女性たちのヒーローか


女性は痛みに強く、酷いことをされても、我慢して言いだすことができずに泣き寝入りしてしまうことが多い。

だから、被害者は増える一方で、事件が表に出ることもない。



この映画に出てくる「ドラゴンタトゥーの女」リスベットは、彼女たちにとってヒロインのように見えた。



しかし、彼女は力が強いわけでも、特殊な能力があるわけでもない。

ハッキングという能力を生かし、手に武器を持って、立ち上がっただけ



私たちも、リスベットを見習って、つらいことがあった時は、自分の持てる能力を存分に発揮し、武器を手に立ち上がり、相手に復讐することこそが、性犯罪を減らすきっかけになるのかもしれない。

そんなことを考えた映画だった。






「ドラゴン・タトゥーの女」続編

「蜘蛛の巣を払う女」
女性ハッカーが悪者を倒すアクション映画としては面白い!が、それはリスベットのすべきことなのか?「ミレニアム」シリーズ第4弾。クレア・フォイ主演【感想】



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第19回オンライン映画批評家協会賞(Online Film Critics Society)が発表になった。

文字通り、インターネット上のレビュー、インタビュー、エッセーなどを発表している映画評論家による投票で決定される賞。

いや~知らなかった。こんな映画賞があるんだねぇ~。

マッドマックス 怒りのデス・ロード」が最多で4部門受賞。

キャロル」は、主演女優賞、助演女優賞のW受賞を含めた3部門の受賞だった。

第19回オンライン映画批評家協会賞 受賞作品一覧


作品賞
マッドマックス 怒りのデス・ロード


マッドマックス怒りのデスロード


「マッドマックス」メイキング映像





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監督賞
ジョージ・ミラー 「マッドマックス 怒りのデス・ロード

主演男優賞
マイケル・ファスベンダー 「スティーブ・ジョブズ

主演女優賞
ケイト・ブランシェット 「キャロル

助演男優賞
オスカー・アイザック 「エクス・マキナ(原題) / Ex Machina」


「エクス・マキナ(原題) / Ex Machina」予告編




助演女優賞
ルーニー・マーラ 「キャロル

オリジナル脚本賞
トム・マッカーシー&ジョシュ・シンガー「スポットライト(原題)」

脚色賞
フィリス・ナジー「キャロル


ドキュメンタリー映画賞
ルック・オブ・サイレンス」(ジョシュア・オッペンハイマー監督)

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外国語映画賞
「黒衣の刺客」(台湾/ホウ・シャオシェン監督)

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アニメ映画賞
「インサイド・ヘッド」

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撮影賞
ジョン・シール「マッドマックス 怒りのデス・ロード

編集賞
マーガレット・シクセル「マッドマックス 怒りのデス・ロード


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イギリス、ブラジル合作映画「トラッシュ!-この街が輝く日まで-」をWOWOWで観た。

ブラジルのゴミ捨て場で暮らす少年3人が、ある日ゴミの山から一つの財布を拾い、そこから思わぬ冒険が始まるお話。

【満足度】:★★★★★

正直なところこの映画の存在すら知らず、WOWOWの番組表に載っていて、調べてみたら評判がいいようなので、とりあえず観てみたら面白かったーーー\(^▽^)/

最近には珍しく作り手側の善意に溢れた映画だった。

いや~、いいな。この映画、とても良い。

「トラッシュ!-この街が輝く日まで-」予告編 動画

(原題:TRASH)





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あらすじ


リオデジャネイロのゴミ捨て山で暮らす14歳の少年ラファエルは、ある日、ゴミの山から一つの財布を拾う。

財布の中身は現金と、何かの鍵。

ラファエルは、友達のガルドとラットと一緒に街へ出て、その鍵で開けられるコインロッカーを探し当てる。

開けてみると、その中には一通の手紙が・・・。

そして、それと同時にラファエルは、警察から追いかけられるようになり・・・。

トラッシュ

感想(ネタバレあり) 主人公はゴミ山で暮らす3人の少年


この映画は、ゴミ山で暮らす3人の少年が主役っていうのが、いいんだなぁ。

分別のある大人じゃ絶対にダメ。

純粋で、しかも、貧しい少年たちっていうのが良かった。

だいたい、ゴミ山に人が暮らすっていう発想がなかったので・・・

いや、フィリピンのスモーキーマウンテンのことは知っているけれど、映画の中で当たり前のように少年たちが暮らしているのを見ると、あぁ、こんな生活している人たちが本当にいるんだなぁって実感する。

何事も、映画から人生を学んでる人間なんで (^^;

画面を観ているだけで、匂いまで漂ってきそうなぐらい汚いところなんだよ。

そんな彼らを主人公にした作品を書こうと思った脚本家がすごい!!

と思ったら、脚本は「アバウト・タイム」「ラブ・アクチュアリー」「ノッティングヒルの恋人」のリチャード・カーティスだった!

なるほどぉ~。

トラッシュ3

街を走り回れ!逃げ回れ!!


この3人の少年たち。とにかくたくましい!!!

だって、ごみ溜めで暮らしているんだもん。

免疫力はあるし、山を走って登ったり下りたりするのなんて余裕。

この彼らの走り回る疾走感が、すごく清々しくていいんだよね。

そして、出てくる大人たちは、みんな汚らわしい!!!(笑)

それって、宮崎駿の世界にも通じるような気がするな。

あぁ、きれいな大人もいた(笑)

ジュリアード神父(マーティン・シーン)とオリヴィア(ルーニー・マーラ(「KUBO/クボ 二本の弦の秘密」(声の出演)、「キャロル」、「ドラゴン・タトゥーの女」))

この二人の大人が、ビックリするぐらい優しかった。

トラッシュ2

主人公は無名。監督は超一流


この3人の少年は、現地でオーディションをして選ばれた無名の少年たちなんだって。

賢くて感が働くラファエル、足で大人をかき回すのが得意なガルトに、社会に精通しているラット。

それぞれがみんな良い味出してて良かったなぁ。

監督は、スティーヴン・ダルドリー

これまでの作品は、「リトル・ダンサー」「めぐりあう時間たち」「愛を読む人」などなど・・・

良い映画ばっかりじゃないか~。

脚本が一流なら、監督も一流。

面白くないわけないよねぇ~。

トラッシュ4

あぁぁぁいつか私もやってみたい。お札の雨


この映画で一番印象に残るのは、最後の最後で、3人が降らせるお札の雨。

あれって憧れるよねぇ~。

死ぬまでで一度はやってみたい。

ゴミ袋いっぱいのお札をバサーーーッと\(^▽^)/(笑)

さぁ、ご一緒に。バサーーーッと\(^▽^)/(笑)

いや、本当に面白いから観て欲しい映画。



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ケイト・ブランシェット、ルーニー・マーラ主演の映画「キャロル」の予告編を観た。

1950年代のニューヨークで出会ったキャロル(ケイト・ブランシェット)と、高級デパートで働く女性テレーズ(ルーニー・マーラ)のお話。

*** 受賞歴 ***

第68回カンヌ国際映画祭コンペティション部門 最優秀主演女優賞(ルーニー・マーラ) 受賞

2015年 ニューヨーク批評家協会賞 作品賞、監督賞(トッド・ヘインズ)、脚本賞、撮影賞 受賞

第19回 オンライン映画批評家協会賞 主演女優賞(ケイト・ブランシェット)、助演女優賞(ルーニー・マーラ)、脚色賞(フェリス・ナジー) 受賞

第50回 全米批評家協会賞 監督賞(トッド・ヘインズ)、撮影賞 受賞

************

先日発表になったニューヨーク批評家協会賞で作品を受賞したので、気になって予告編を観てみた。


「キャロル」予告編 動画

(原題:Carol)





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観る前に読む派の方へ。原作本「キャロル」 パトリシア・ハイスミス 著

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1950年代のアメリカで運命的に出会った二人の物語


予告編の最後の、ケイト・ブランシェットと、ルーニー・マーラが見つめ合うシーンでドキドキしたんだけど・・・(*´Д`*)

時代は1950年代。

ちょうど朝鮮戦争のあったころで、冷戦ど真ん中、アメリカでは赤狩りがあった時代でございます。

なるほど、同性愛なんてとんでもない時代だったんだね。

それでも、主人公のキャロルは、離婚訴訟中であり、そんな中でテレーズとの出会いがあり・・・。

きっと、離婚するなんてだけでも、女性には風当たりが強かったと思われ・・・

さぁ、この二人はそのごどうなる運命なんでしょう・・・ってお話。

キャロル


ベテラン女優 X 新進女優 X NY批評家協会賞受賞監督


キャロルを演じるのは、ケイト・ブランシェット。

ブルージャスミン」で主演女優賞を受賞。

特に、この方については、どうのこうの説明はいらないと思うけど(笑)

他の出演作には、「ニュースの真相」「ミケランジェロ・プロジェクト」「シンデレラ」「ヴェロニカ・ゲリン」「エリザベス」などなど

役柄によってキャラクターを変えて登場するのはもちろん、尚且つ、常にケイト・ブランシェットであり続ける素晴らしい女優さん。

そして、キャロルの運命の相手テレーズを演じたのは、「トラッシュ-この街が輝く日まで-」「ドラゴン・タトゥーの女」「her 世界で一つの彼女」「PAN ネバーランド 夢のはじまり」「ソーシャル・ネットワーク」のルーニー・マーラ

「ソーシャル・ネットワーク」も「her 世界で一つの彼女」も見ているのに、ごめんなさい、あまり記憶に無く・・・。

この映画で、見事カンヌ国際映画祭の主演女優賞を受賞!!

素晴らしい~。どんな演技をしたのか、是非観たいところだね~。

監督は「エデンより彼方に」のトッド・ヘインズ。

おぉ「エデンより彼方に」は、ちょっと久しぶり過ぎて内容を忘れかけているけど・・・(^^;

NY批評家協会賞では、監督賞を受賞。

アカデミー賞の監督賞も十分狙えるところにいるよねぇ。

原作は「太陽がいっぱい」のパトリシア・ハイスミスとのことで、役者も、監督も、原作も問題なしとのことで、期待大の作品でございます~。

映画の公開は、アカデミー賞直前の2月11日(木)

アカデミー賞前に観ておきたいところだねぇ~。

ケイト・ブランシェット インタビュー

(12/4 追記)

ケイト・ブランシェットのインタビューが掲載されている記事。

「キャロル」という役を演じるにあたって、彼女に対する想いなどが語れているので、ぜひ、ご参考に。





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